あ〜…ただでさえ胃腸炎で苦しんでいるところに、ビールス性胃腸炎(お腹にくる風邪)を併発。昨日は地獄1丁目付近をうろちょろ…。高熱は出るわ、口から滝のようにもんじゃ焼き(…)が流れ出るわで、タイヘンでした。ところが!今日はすっかり爽やか〜♪な状態に。…私の新陳代謝ってスゴイかも。でもストレス性胃腸炎の方はまだ治ってません…。

そして…Dさん!!!!!
アリガトニャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
さすが歌って踊れる薬剤師!!
足向けて寝れない…ってあれ??ガタニイの方向って、北でよかったっけ??

…というわけで(すみません、いつも前置き長くて…)、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今日のお題は「不器用なおじさんの恋」。
渋いおじさんたちを取り揃えてみました♪


「日の名残り」THE REMAINS OF THE DAY(1993・英)
監督:ジェイムズ・アイボリー
脚本:ルース・プラワー・ジャブヴァーラ
出演:アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン、他

ストーリー:
1940年代の英国。ダーリントン公爵に仕える執事のスティーブンス(A・ホプキンス)は、忠実かつ実直に仕事をこなす、まさに執事の鑑のような男。ある日、新しい女中頭としてケントン(E・トンプソン)がやって来た。仕事をするうちに、ひそかに恋心を抱き始めるふたり。だがスティーブンスは、執事業務の完璧さを求めるあまり、ケントンには心の内を見せない。そんな彼に待てなくなったケントンは、屋敷を去る。そして時は流れ――。

この作品、カズオ・イシグロ(日系英国人)の同名小説(「日の名残り」…なんて素晴らしいタイトルだ〜!)を映画化したもの。実はこの小説を読んだことがあって、あとで映画化を知ったんだよニャ〜…。J・アイボリーが映画化したと聞いたときは「やっぱり!」と思ったっけ〜。…で、この前旧作100円だったこともあって、再見しちゃいました。

まず原作との違いを少し。原作のスティーブンス像は、クスっと笑えるところがあるのに対し、映画はもっと重厚な感じ。内容も基本は原作通りだけど、恋愛面がより重視されてる…かな?…どっちにしろスティーブンス役のA・ホプキンスって、やっぱ素晴らしい俳優だよニャ〜…。

原作でもそうだったけど、執事ってこんな仕事してるんだ〜、貴族社会ってこんな感じなんだ〜、やっぱ英国って階級社会よね〜…などなど、けっこう観ていてお勉強になる。映画から英国文化の香りが匂い立つこと、芳香剤のごとし。…ま、そこはアイボリー作品だから当然か。

で。仕事命のスティーブンスなだけに…恋愛は不器用。観ていて「そこだ!まさに!いま!!」と何度思ったことか(笑)。ケントンもそんなスティーブンスのことがわかってるだけに、つらいよね…。彼女の思いになんとなく気付いていたとは思うけど…仕事と愛、どちらを取るか――スティーブンスはそこまですら考えなかったのかな〜…。「仕事も愛もとっちゃえばいいのに〜!」ってのができない男、スティーブンス。…う〜ん、渋い!ストイック!!

しかし…執事ってこんなことしてるんだ〜…。なかなかわからない世界なだけに、興味深く観ちゃった。こんなに執事の仕事がフィーチャーされた映画って、もう出てこないだろうニャ〜(原作もそうだけど)。スティーブンスの雇い主が途中で変わるんだけど(その役が、まだ事故に遭う前のC・リーブだったりする)、その後の彼の変化もまた面白い。自分を否定するのはなぜなのか――映画を観ればわかる…と私は思うんですが、どうでしょう??

ちなみに前述した通り、原作はそこまで恋愛をフィーチャーしてないけど、私はどっちも面白いと思う。でもって、アイボリー作品では一番の出来だろう(次点は「眺めのいい部屋」)。年齢高めの恋愛ものなら…私は「マディソン郡の橋」よりこの作品の方が好き。ただ、匂い立つ英国情緒(でもなんとなく否定的な雰囲気が漂ってる)の中、ゆっくりと流れていくストーリーが退屈だと思う人にはオススメできません(私は好きだけど)。

しかし…ちょい役でヒュー・グラントが出てるんだけど、普通の役でも情けない男に見えてしまう。これもまた「ヒュー・マジック」か!!

♯こんな人にオススメ
「格式ある英国文化を感じたい!」「名優アンソニー・ホプキンスを観たい!」「執事ってどんなことしてるの?」


「恋愛小説家」AS GOOD AS IT GETS(1997・米)
監督:ジェイムズ・L・ブルックス
脚本:マーク・アンドラス、ジェイムズ・L・ブルックス
出演:ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハント、グレッグ・ギニア、他

ストーリー:
偏屈で潔癖症、口を開けば厭味と毒舌ばかりの嫌われ者…でも実はベストセラー恋愛小説家のメルビン(J・ニコルソン)。隣に住むゲイのサイモン(G・ギニア)とはいつもケンカばかり。そして、あるレストランで働くバツイチ+子持ちのウェイトレスのキャロル(H・ハント)に恋心を抱いているものの、彼女の前ではなにをやっても裏目に出てしまい、上手くいかない。さてはて彼は思いを彼女に伝えることができるのか――。

この作品、アカデミー賞では作品賞でもノミネートされてたんだけど(「脚本賞」「編集賞」「助演男優賞」も)、結局ゲットしたのは「主演男優賞」「主演女優賞」のふたつ。――つまり…それだけ作品の印象より、主演ふたり(J・ニコルソン、H・ハント)の印象が強い映画だってこと。まあ、受賞は当然だニャ〜と私も思う。

実際、J・ニコルソンが素晴らしい演技するんだもん!!…メルビンは、憎らしいことこの上ない、毒舌ばかりを云ってるのに、観てる側からすればどうにも憎めない。でも、云われたほうはたまったもんじゃないよね〜(笑)。その云われる側のキャロルやサイモンを、これまたいい俳優が演技してるから、観客は「うんうん!」ってどちらにも同情しながら観れるんだよ。いや〜…本当、「素晴らしい俳優による素晴らしい演技を観ることができる映画」だニャ〜!…って、これは「日の名残り」もそうなんだけどね。

ストーリー的には、後半がちょっとダレるかな〜??…でも、この映画は恋愛だけじゃなくて、メルビンが人に対して心を開いていく過程も描いているから、それを思うと…まあいいかな?…隣人のサイモン(G・ギニア)や犬との交流なんて、まさにその過程を描いてるよね。

メルビンって、なんであんなに偏屈になったんだろうニャ〜?とか、え?ちょっとイキナリ過ぎません?とか、ストーリーに少し物言いをしたいけど…まあ、あれだけの演技をしてくれたニコルソンやハントに免じて、許しましょう…って、何回も同じこと云ってる私。それくらい、素晴らしい演技力だったんだってば〜〜!

しかし…J・ニコルソン…この映画では不器用なおじさん役を演じてるけど…女性遍歴はハデだよニャ〜…。やっぱそれも演技力なのか…。

♯こんな人にオススメ
「ビバ!偏屈オヤジ!!」「そんなに素晴らしい演技力なの?」


で、もしこの2作品をDVDで買うなら…
う〜ん…難しいニャ〜…。どちらが好きか…ってのは好みだもん。2作品とも「不器用なおじさんの恋」を描いてるけど、雰囲気からしてまったく違うし。でもまあ、やっぱ「日の名残り」かニャ?…低価格帯で発売されたら、買います。

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