日本のバンドGLAYが、日中国交正常化30周年記念行事として北京でコンサートを行ったそうですニャ〜…。

↓「GLAY、中国北京で最大規模コンサート」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021014-00000002-spn-ent

いまでこそ、いろんなアーティストが中国で普通にコンサートをやってますけど…中国本土で、初めてコンサートをした西側アーティスト(死語?)って――実はWHAM!だったんだよニャ〜…。

1985年のことだったんだけど、中国政府は観客側に「コンサートに行ってもいいが、なにも学んではいけない」「席を立ってはいけない」と云ったそうな〜(詳細はWHAM!のビデオ「Foreign Skies」でジョージが語っております)。

でもって、ジョージに「身体にフィットするパンツを穿いてはいけない」「上半身裸になってはいけない」というお達しも。それを聞いたジョージ・マイケルさん(当時22歳)、じゃあこれならいいだろ?…てなわけで、ジャケットの下で裸になったそうな〜。そんなに裸になりたかったのか…それとも胸毛自慢をしたかったのか…ともかく、そのときの貴重なギャランドゥ衣装をご覧になりたい方は、秋林まで!!(…いないって…)

というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今日のお題は「アルフレッド・ヒッチコック」。
大学時代、彼の作品ばっか観てました。素晴らしい監督で、まさに映像と演出の天才。個人的に敬愛してます。ちなみに彼の作品は数多く残されていますが、今回はその中でも、ちょっと異色な作品を選んでみました。


「ハリーの災難」The Trouble with Harry(1956・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0048750
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ
出演:エドマンド・グウェン、ジョン・フォーサイス、シャーリー・マクレーン、他

ストーリー:
バーモンド州のある田舎町の森で、狩猟をしていた元船長のワイズ(E・グウェン)は、ある死体を発見する。その死体は「ハリー」と判明。ワイズは自分が撃った流れ弾にあったため死んだと思い、死体を隠そうとする。だが、夫・ハリーが死んだというのに落ち着いている妻(S・マクレーン)や、「殺したのは自分」だという人物が現れる。いったい誰がハリーを殺したのか。関係者全員悩みつつも、証拠隠滅のためにハリーを埋めようとする。だが――。

ヒッチコックの強烈なブラックコメディ。
設定やストーリー、演出…どこもかしこも強烈。

この映画はハリーという死体が主役。この死体をめぐって、元船長・画家・ハリーの妻・隣人の女性が、あーでもないこーでもないと右往左往する姿が描かれている。ハリーを埋めたり掘り起こしたり…とまあ、いろいろするわけだけど…それが実に軽い感じなんだよニャ〜。だからブラックコメディなんだろうけど、このユーモアを理解できるかは、人それぞれかニャ?…私はOKだったけど。

最初はほのぼのとしてるんだけど、だんだん…ドキドキしてくる展開になってくる。ヒッチコック作品って、最初は展開がトロく感じるんだけど、2/3くらい経ってから、観ている側にいきなり突き刺してくるような感じを与える映画が多いよニャ〜…。この作品もまさにそれ。

(以下少しネタばれ…でも犯人がわかるようなレベルでなし)
あのドア。意味深になんども勝手に開いたりするし…なにかあるの?と観る側に思わせる。もうドキドキしっぱなし!…その勝手に開くタイミングがまさに絶妙!!…あの展開(ナイショ)のための伏線だったかと思うんだけど、それにしてもスゴイ演出だよニャ〜…。

ハリーの顔がはっきりわからないところも特徴かニャ?…画家のマーロウが書く絵でしか、彼の顔がわかんない。転がってるときも、必ず足側からアングルが取られている。ちなみにハリーの靴下の先端が赤ってのも…絶妙(そう感じた人、あなたは私と感覚が同じですニャ!)。
ハリーの足だけが2本、バスタブからはみ出ているシーンとか、ハリーがいかに「死体」で、かつ彼らにとって「お荷物」であるのかが、これでよくわかるんだよニャ〜…。……やっぱヒッチコックってスゴイ…。

ちなみにラストは「へ?そうなの??」ってな感じで、なんだかほのぼのと終わっていく。あんなにドキドキさせられたのが信じられないくらい。そのギャップが強烈。いくら死体をめぐる話でも、ヒッチコックお得意のロマンスも織り込まれていて、終わってみれば、なんとも云えない余韻が残ってる作品。

♯こんな人にオススメ
「ブラックコメディ好き」「『ラフラボ』のジョークがわからないんだけど…」「S・マクレーンが出てるんだ〜!」


「間違えられた男」The Wrong Man(1959・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0051207
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:マクスウェル・アンダーソン、アンガス・マクファイル
出演:ヘンリー・フォンダ、ベラ・マイルズ、他

ストーリー:
クラブのベース奏者である真面目なマーニー(H・フォンダ)は、ある日、妻・ローズ(V・マイルス)の歯の治療代捻出のために保険会社へ行く。ところが、以前その保険会社で起きた強盗事件の犯人であると間違われ、警察に連行されてしまう。無実であるものの、マーニーに不利な展開となっていく。そして――。

この作品がなぜ異色かと云うと、実話を基にしているから(冒頭でヒッチコック自身が語っている)。
そして、当時すでにカラー作品が主流だったのにも関わらず、モノクロで撮影されている。…それがさらに「暗くて怖い実話」を観る側に印象付けてるんだよニャ〜…。

で。この映画の主役をはってるのが、ヘンリー・フォンダ。今日再見してたら、ままりん(母)が「これ…H・フォンダじゃない?」と云ってたけど(さすが我が母よ!)、真面目で堅い男を演じさせても印象的で上手いんだよニャ〜…。

数多くあるヒッチコック映画の中でも、最重にして、暗い。そして怖いんだけど…その怖さってのは「もし自分がマーニーと同じ立場になったら…」という心理的な怖さ。いつの間にか、観ている側がマーニーにシンクロしてしてしまう。いや〜、間違われたくないもんですニャ!!!

現代のハリウッド映画が心理スリラー映画を作るとしたら、やっぱ映像にも特殊効果が使われるだろうけど、この映画が作られたころは、そんなものは当然ナイ。なので、いかに「怖さ」を演出するか――それが見所でもあるんだけど(以下、ちょっとネタバレ…でもストーリー上ではダイジョブだと思う)、この映画の場合――やはりH・フォンダの抑えた演技、そして――思わぬところで家庭崩壊が起ころうとした――あの鏡のシーンかニャ〜…。ひゃ〜〜追い詰められる〜!!

カメラワークも、昨今の映画ではまず観られないものが多かった(ラスト近くのあれ、とかね)。これぞ往年の映画の醍醐味!

しかし…H・フォンダ…当時50歳くらいだったのに、映画では38歳の役…う〜ん、キビシイかも…。

♯こんな人にオススメ
「追いつめられるの好きなんです」「H・フォンダ出てるの?」「実は誤認逮捕されたことあるんです」

DVDで買うならどちらを買うか――
…って云うか、限定版「ヒッチコック・コレクション」欲しいんですけど…。

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