すちゃらか映画レビュー!(その36・後編)
2003年2月16日日本で流れているさまざまなTVCF。日本のスターだけでなく、かなり大物な海外スターも出演しています。
スター側としたら、ほんの数日の撮影で放送も期間限定…そのわりには高額なギャラ。おいしい仕事です。ですが、そんな海外のスターが出演しているCFのほとんどは、日本だけでしか見ることができません(そういう契約してるスターがほとんどだから)。
そんな海外スターが出演したCFを下記のサイトで見ることができます。
↓Japander.com(要Quick Time)
http://www.japander.com/
在日カナダ人英会話教師さんが開設したこのサイト。日本だけでなく海外でも超有名。なにせ、通常だと日本でしか見られない超有名スターの映像を見ることができるのですから(WHAM!のマクセル「UD2」CF、ロブ・ロウのスズキ「カルタス」CFが見たいけど…やっぱナイのかニャ〜?)。
私なんかも、T・ダルトンの「ラーク」CFでは、つい懐かしさのあまり目頭が熱くなり、パチンコCFにおけるN・ケイジの熱演には、感動を通し越して畏敬の念を抱き、いまは亡きA・ゴドノフさん(「ダイ・ハード」のテロリスト役、「マネーピット」の指揮者役などで私的に有名)のダンシングCFには、思わず手を合わせてしまい、ヨーグルトのCFでピンクのうさぎさん(ぬいぐるみ)と仲良くドライブしてるS・コネリーには大衝撃を受けてしまいました。
ですが、昨年末くらいまで見ることができたM・ライアンの「のほほん茶」と車のCF、L・ディカプリオのオリコカードのCFなどは、サクっと削除されてしまいました。…ちゃーんとスター側もチェックしてるんですね。…ま、当たり前か。
でも…S・スタローンはいいんでしょうかね〜?…ハムのCFなのに…。
というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今日のお題も「愛と獲物」。
昨日は男性でしたが、今日は女性が主人公の映画を選んでみました。…個人的にとても印象深い作品です(出来はともかく)。
「キャット・ピープル」Cat People(1981・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0083722
監督:ポール・シュレイダー
脚本:アラン・オームズビー
出演:ナスターシャ・キンスキー、ジョン・ハード、マルコム・マクダウェル、他
ストーリー:
幼いときに家族と離れ離れになったアイリーン(N・キンスキー)は、兄・ポール(M・マクダウェル)と再会するものの、その兄が突然行方不明になる。同時期、一匹の黒豹が捕獲されるが移送先の動物園から逃げ出してしまう。その黒豹こそがポールであり、彼ら兄妹は「人間と愛し合うと黒豹に変わり、その相手を食い殺さないと元に戻れない」という呪われた種族だった。ポールは同族の女としてアイリーンを求めるが、彼女は動物園で知り合ったオリバー(J・ハード)に惹かれ始めていた――。
これ何年ぶりに観たんだろう?(17〜8年ぶりくらい?)
でも正直云って、数年経って再見しても、なかなか「観ていてツライ映画」だった。
昨日、「映画本編だけを観て、どこまで深く踏み込んでいけるか」という話をした私も、この作品にはどうにも入り込めなかった。その要因はいくつかあるんだけど…
1.なかなか印象的なシーンが多いのにもかかわらず、ブツ切りな映像と演出(と脚本)だから
2.(1のため)伏線がないから(または「なってない」)
3.(1のため)アイリーンの悲しみや苦しみが、それほど胸に迫ってこないから
4.(1のため)クライマックスがないから
5.スプラッタ・グロ系がニガテだから(これは超私的な理由)
う〜ん…中途半端なB級映画ってことか〜。
でもこの兄妹…けっこうスゴイ設定なんだよニャ〜…。
人間と愛し合うと黒豹になってしまう→相手を殺さないと戻れない→黒豹にならないように愛し合うなら、同族の相手しかいない→近親相姦→彼らも両親の近親相姦によって生まれた→つまり呪われた近親相姦一族である
……。
せっかくこんなスゴイ設定なんだから、もっとアイリーンの苦しみを描いて欲しかったよニャ〜…。オリバーの同僚アリスとの関係も、かなり中途半端に描かれたし(プールのシーンなんか特にそう)。オリバーもあっさりし過ぎてる。あのラストのアイリーンの「願い」…彼女をどれだけ心底愛していたか――そこらへんも、もっと描いて欲しかった(あの彼女を縛るシーンとか…)。そしたら悲恋なストーリーとしても、より印象的になったのに…。
キャット・ピープルとしての――悲しい運命。
女性としての幸せも得ることができない――そんなつらさが観ていてある程度は伝わるけど、それ以上は胸に迫ってこないんだよニャ〜…。
まあ、もちろんまったく誉めるべき点がないわけじゃない。
たとえば…ナスターシャ・キンスキーの美しさ。
もうと〜っても美しい〜♪…彼女はロングヘアーのイメージが強いけど、この映画ではショート。やっぱ美人はショートでも勝負できるってことか。もともと猫系な顔立ちなだから、まさにピッタリの配役だよニャ〜。ポール役のM・マクダウェルも、なかなか狂気な雰囲気出してたし(でももうちょい異常な性格でもよかったかニャ?)。
あと気になったのは、せっかく美しいキンスキーのヌードなのに、それをダイナシにする「白いボカシ」。…昔の映画だから仕方ないんだけど…あの白い局部隠し!なんとかならないものかニャ〜?…もう観ていてこれが一番つらかったかもしれない。もしDVD化になるなら、このあたりなんとかして欲しいよニャ〜…って、ポールの局部は耐えられる処理にして欲しいけど。はははは♪
「クロコダイルの涙」を観てたらこの作品を思い出したんだけど、「キャット〜」はちっともロマンティックではありません。ロマンティックにすることもできたけど、脚本的にそういう路線を選ばなかったんでしょうね〜…。
この作品、ホント惜しいんだよニャ〜…だからいまリメイクしたら面白くなるかもね。
しかし…久しぶりにこの作品観て一番衝撃を受けたのは――「エグゼクティブ・プロデューサーがジェリー・ブラッカイマーだった」ってこと。………。
♯こんな人にオススメ
「黒豹が好き」「ナスターシャ・キンスキーか〜…懐かしいな〜」
尚、ちょっとでもグロいシーン(「黒豹のおなかから人体の一部が〜」とか)があるとダメな人には、オススメできません。
DVDで買うならどちらを選ぶか――
「クロコダイルの涙」。…やっぱ私はロマンティックな方がいいから。N・キンスキーの映画なら「テス」(1979)の方が好き。
スター側としたら、ほんの数日の撮影で放送も期間限定…そのわりには高額なギャラ。おいしい仕事です。ですが、そんな海外のスターが出演しているCFのほとんどは、日本だけでしか見ることができません(そういう契約してるスターがほとんどだから)。
そんな海外スターが出演したCFを下記のサイトで見ることができます。
↓Japander.com(要Quick Time)
http://www.japander.com/
在日カナダ人英会話教師さんが開設したこのサイト。日本だけでなく海外でも超有名。なにせ、通常だと日本でしか見られない超有名スターの映像を見ることができるのですから(WHAM!のマクセル「UD2」CF、ロブ・ロウのスズキ「カルタス」CFが見たいけど…やっぱナイのかニャ〜?)。
私なんかも、T・ダルトンの「ラーク」CFでは、つい懐かしさのあまり目頭が熱くなり、パチンコCFにおけるN・ケイジの熱演には、感動を通し越して畏敬の念を抱き、いまは亡きA・ゴドノフさん(「ダイ・ハード」のテロリスト役、「マネーピット」の指揮者役などで私的に有名)のダンシングCFには、思わず手を合わせてしまい、ヨーグルトのCFでピンクのうさぎさん(ぬいぐるみ)と仲良くドライブしてるS・コネリーには大衝撃を受けてしまいました。
ですが、昨年末くらいまで見ることができたM・ライアンの「のほほん茶」と車のCF、L・ディカプリオのオリコカードのCFなどは、サクっと削除されてしまいました。…ちゃーんとスター側もチェックしてるんですね。…ま、当たり前か。
でも…S・スタローンはいいんでしょうかね〜?…ハムのCFなのに…。
というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今日のお題も「愛と獲物」。
昨日は男性でしたが、今日は女性が主人公の映画を選んでみました。…個人的にとても印象深い作品です(出来はともかく)。
「キャット・ピープル」Cat People(1981・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0083722
監督:ポール・シュレイダー
脚本:アラン・オームズビー
出演:ナスターシャ・キンスキー、ジョン・ハード、マルコム・マクダウェル、他
ストーリー:
幼いときに家族と離れ離れになったアイリーン(N・キンスキー)は、兄・ポール(M・マクダウェル)と再会するものの、その兄が突然行方不明になる。同時期、一匹の黒豹が捕獲されるが移送先の動物園から逃げ出してしまう。その黒豹こそがポールであり、彼ら兄妹は「人間と愛し合うと黒豹に変わり、その相手を食い殺さないと元に戻れない」という呪われた種族だった。ポールは同族の女としてアイリーンを求めるが、彼女は動物園で知り合ったオリバー(J・ハード)に惹かれ始めていた――。
これ何年ぶりに観たんだろう?(17〜8年ぶりくらい?)
でも正直云って、数年経って再見しても、なかなか「観ていてツライ映画」だった。
昨日、「映画本編だけを観て、どこまで深く踏み込んでいけるか」という話をした私も、この作品にはどうにも入り込めなかった。その要因はいくつかあるんだけど…
1.なかなか印象的なシーンが多いのにもかかわらず、ブツ切りな映像と演出(と脚本)だから
2.(1のため)伏線がないから(または「なってない」)
3.(1のため)アイリーンの悲しみや苦しみが、それほど胸に迫ってこないから
4.(1のため)クライマックスがないから
5.スプラッタ・グロ系がニガテだから(これは超私的な理由)
う〜ん…中途半端なB級映画ってことか〜。
でもこの兄妹…けっこうスゴイ設定なんだよニャ〜…。
人間と愛し合うと黒豹になってしまう→相手を殺さないと戻れない→黒豹にならないように愛し合うなら、同族の相手しかいない→近親相姦→彼らも両親の近親相姦によって生まれた→つまり呪われた近親相姦一族である
……。
せっかくこんなスゴイ設定なんだから、もっとアイリーンの苦しみを描いて欲しかったよニャ〜…。オリバーの同僚アリスとの関係も、かなり中途半端に描かれたし(プールのシーンなんか特にそう)。オリバーもあっさりし過ぎてる。あのラストのアイリーンの「願い」…彼女をどれだけ心底愛していたか――そこらへんも、もっと描いて欲しかった(あの彼女を縛るシーンとか…)。そしたら悲恋なストーリーとしても、より印象的になったのに…。
キャット・ピープルとしての――悲しい運命。
女性としての幸せも得ることができない――そんなつらさが観ていてある程度は伝わるけど、それ以上は胸に迫ってこないんだよニャ〜…。
まあ、もちろんまったく誉めるべき点がないわけじゃない。
たとえば…ナスターシャ・キンスキーの美しさ。
もうと〜っても美しい〜♪…彼女はロングヘアーのイメージが強いけど、この映画ではショート。やっぱ美人はショートでも勝負できるってことか。もともと猫系な顔立ちなだから、まさにピッタリの配役だよニャ〜。ポール役のM・マクダウェルも、なかなか狂気な雰囲気出してたし(でももうちょい異常な性格でもよかったかニャ?)。
あと気になったのは、せっかく美しいキンスキーのヌードなのに、それをダイナシにする「白いボカシ」。…昔の映画だから仕方ないんだけど…あの白い局部隠し!なんとかならないものかニャ〜?…もう観ていてこれが一番つらかったかもしれない。もしDVD化になるなら、このあたりなんとかして欲しいよニャ〜…って、ポールの局部は耐えられる処理にして欲しいけど。はははは♪
「クロコダイルの涙」を観てたらこの作品を思い出したんだけど、「キャット〜」はちっともロマンティックではありません。ロマンティックにすることもできたけど、脚本的にそういう路線を選ばなかったんでしょうね〜…。
この作品、ホント惜しいんだよニャ〜…だからいまリメイクしたら面白くなるかもね。
しかし…久しぶりにこの作品観て一番衝撃を受けたのは――「エグゼクティブ・プロデューサーがジェリー・ブラッカイマーだった」ってこと。………。
♯こんな人にオススメ
「黒豹が好き」「ナスターシャ・キンスキーか〜…懐かしいな〜」
尚、ちょっとでもグロいシーン(「黒豹のおなかから人体の一部が〜」とか)があるとダメな人には、オススメできません。
DVDで買うならどちらを選ぶか――
「クロコダイルの涙」。…やっぱ私はロマンティックな方がいいから。N・キンスキーの映画なら「テス」(1979)の方が好き。
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