すちゃらか映画レビュー!(その46・前編)
2003年6月7日米国では非常に権威のある演劇賞「トニー賞」の授賞式が、6/8に行われます。
この受賞式…アカデミー賞授賞式のような視聴率を狙って、今年のホスト(司会)になんと!ヒュー子ちゃん(ヒュー・ジャックマン)を大抜擢。まあ彼の場合、「サンセット大通り」「美女と野獣」「オクラホマ!」などのミュージカルに出演、オーストラリアや英国でいくつか賞を受賞しているという経歴があるし、今秋からNYブロードウェイでミュージカルの主役を1年間(…)張るし、そしてなんといっても若いギャル(死語?)だけでなくお茶の間の奥さま方にも大人気だし…となれば…むむむむ…視聴率テコ入れにひっぱってこられたのもわかるような気がします。
ま、どーやってもNBAファイナルの視聴率にはかなわないでしょうけど、個人的に司会役やってるヒュー子ちゃんには興味があるので見たいです〜。ちゃんとできるのかニャ〜??
ちなみにこの授賞式は日本でも放送されます。
6/15(日)BS-2「2003 トニー賞授賞式」19:20〜21:45
ウルヴァリンやレオポルトじゃない、フツーに動く(そしてたぶんまだロン毛であろう)ヒュー子ちゃんを見てみたい人は――ちぇきら〜〜♪(死語)
ところでNHKさん…あの…去年BS-2で放送したヒュー子ちゃん主演の「オクラホマ!」――再放送してくれませんでしょうか〜…。
というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今回のお題は「ロマンティック・ラブコメディ――身分や境遇は違えども」。
実にベタな恋愛映画を取り上げてみました。
!とりあえず注意!
まだ公開中の↓の映画ですが、正直、ネタバレしてもとくに問題はないストーリーです。よって以下の文章をこれから鑑賞予定の方がお読みになっても、ダイジョブであると思います。それでも「どんな映画でもネタバレ厳禁」な方は、お読みにならないほうがよいです。
「メイド・イン・マンハッタン」Maid in Manhattan (2002・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0252076
監督:ウェイ・ワン
原案:エドモンド・ダンテス
脚本:ケビン・ウェイド
出演:ジェニファ・ロペス、レイフ・ファインズ、ナターシャ・リチャードソン、他
ストーリー:
NYの高級ホテルでメイドとして働くマリサ(J・ロペス)は、シングルマザー。裕福ではないけれど、息子のタイと幸せに仲良く暮らしている。そんなある日、内緒で宿泊客のブランド高級服を着たマリサは、同じホテルに宿泊中で未来の大統領候補とウワサされる、上院院議員候補のクリス(R・ファインズ)と出会う。そしてメイドとは知らずに、マリサに夢中になってしまうクリス。だがマリサは本当のことがなかなか云えない。そして――
映画の内容が内容なだけに、まずは「ジェニファ・ロペスの映画か〜…ま、ビデオで観ればいっかニャ?」と、普通ならビデオストレートになる作品を、なんでわざわざ映画館まで観に行ったのかという話から。
1.原案がジョン・ヒューズだったから
以前「フェリスはある朝突然に」のレビューをした際、その映画の監督で脚本も書いたジョン・ヒューズの最新作が気になり、IMDbで調べてみたら――この「メイド・イン・マンハッタン」に到達し、ビックリ仰天。J.LO映画にあのジョン・ヒューズが??…と、さらに調べてみたら――脚本も書き、なんと監督までする予定だったとか。なんで降りたの〜〜!?うわ〜〜ん!こんなおとぎ話なロマンティック・コメディ……お得意のはずなのに〜〜〜!!
ちなみにクレジットではエドモンド・ダンテスとなってますが、これはジョン・ヒューズの別ネーム。たとえクレジットだけでも、我が青春のジョン・ヒューズが原案――う〜む、これは見逃してはならん!…ってことで、鑑賞決定。
2.あのレイフ・ファインズがJ.LOの相手役だから
あのですね。レイフ・ファインズと云えば、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身で、オスカーにノミネートされたり、舞台ではトニー賞を受賞したりするほどの演技派俳優さんなのです。
出演作品はちょっと暗めでシリアスが多いため(「レッド・ドラゴン」での彼はイマイチだったけど、スッゴイものを――シルエットだけど――見せてくれたから許す!)、シリアス専科で深刻なイメージが漂っていて、あのヒュー・グラントいわく「シリアスはR・ファインズにまかせて僕はコメディに専念するよ」(それを聞いたファインズは笑ったとか)。私も「繊細でシリアスな演技させるなら彼」と思ってたんだけど…そんなファインズが…ベッタベタなロマンティック・コメディにご出演ですと〜〜〜!?
いったいどんな顔して演技するんじゃい!?…と溢れ出る好奇心が抑えきれず、また「とうとうあのレイフがロマンス映画に出るのね〜…これは記念に観ておかないと!」と、まるで初孫の七五三に同伴するおばーちゃんのような気持ちにもさせられ、思わず鑑賞決定。
で。そんなこんなで観に行ったのですが。
――え?
それなりに面白かったんですけど…この映画…やっぱダメなんですか〜!?
もうベッタベタな「身分違いの恋」をモチーフとしたおとぎ話なので、まともな評価は不可能。ラブシーンもリアルにせず、ちゃんと乙女ちっくにしてるあたり、大正解。そこんとこ「ニューヨークの恋人」(2001)に似てるかもしれない。
でもって、お約束の「応援する心優しい仲間たち」「ドレスアップしてダンス」「結ばれた次の朝、ベッドからそっと抜け出し、前夜を思い出にしようとする主人公」も描けてるし…おとぎ話としては、充分及第点はゲットしてるよニャ〜。
でもあえてモノ申すと…やっぱ相手が「未来の大統領候補の上院議員候補(現在は下院議員)」ってのがどうにも中途半端。どーせおとぎ話なら、どっかの国の王子様とか貴族とかにすればいいのに〜。だってたとえ未来の大統領候補でも、まだ下院議員でしょ〜?…そんな身分違いってこともないのでは?…マリサが「私はただのメイド。この恋はダメなのよ」と云っても、J.LOならガッツ出して下院議員をゲットしそうだよニャ〜。う〜む…。
ちなみに私がこの映画観ていて「おお!」と思ったのは、マリサの「訂正するのは失礼になるかと」という発言。お客はマリアと呼ぶ。でも「私はマリサです」と訂正しない。う〜む。ホテルウーマンだ!(客の服は着たけれど)…でもって、マネージャーを目指していてマジメに頑張ってる姿も描いている…けど、ラストのあれはちょっととんとん拍子過ぎるかも。ま、別にいっか。おとぎ話だし。
で。レイフ・ファインズですけど。
演技が上手だとか下手だとかより…なんかやっぱ観ていて不思議な気持ちになりました。
「彼女みたいな女性は初めてだ」「また会いたい」。……。こんな映画に出て、こんなセリフを話すアナタは――新鮮ですニャ♪>レイフさん
こういうベタなおとぎ話映画は、鮮度を落さないよう、相手役に新鮮な俳優持ってこないと本当にツライ。そう思えばファインズでよかったのかも。次はラッシーあたりがこんな役やってくれたら、観に行こうっと♪
♯こんな人にオススメ
「おとぎ話なラブストーリーが好き」
>Dさん
「マーベラス(marvelous/marvellous)」って英語です〜。marvelの形容詞で「驚くべき」とか「素晴らしい」といった意味。う〜む…ま〜べらす!
この受賞式…アカデミー賞授賞式のような視聴率を狙って、今年のホスト(司会)になんと!ヒュー子ちゃん(ヒュー・ジャックマン)を大抜擢。まあ彼の場合、「サンセット大通り」「美女と野獣」「オクラホマ!」などのミュージカルに出演、オーストラリアや英国でいくつか賞を受賞しているという経歴があるし、今秋からNYブロードウェイでミュージカルの主役を1年間(…)張るし、そしてなんといっても若いギャル(死語?)だけでなくお茶の間の奥さま方にも大人気だし…となれば…むむむむ…視聴率テコ入れにひっぱってこられたのもわかるような気がします。
ま、どーやってもNBAファイナルの視聴率にはかなわないでしょうけど、個人的に司会役やってるヒュー子ちゃんには興味があるので見たいです〜。ちゃんとできるのかニャ〜??
ちなみにこの授賞式は日本でも放送されます。
6/15(日)BS-2「2003 トニー賞授賞式」19:20〜21:45
ウルヴァリンやレオポルトじゃない、フツーに動く(そしてたぶんまだロン毛であろう)ヒュー子ちゃんを見てみたい人は――ちぇきら〜〜♪(死語)
ところでNHKさん…あの…去年BS-2で放送したヒュー子ちゃん主演の「オクラホマ!」――再放送してくれませんでしょうか〜…。
というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今回のお題は「ロマンティック・ラブコメディ――身分や境遇は違えども」。
実にベタな恋愛映画を取り上げてみました。
!とりあえず注意!
まだ公開中の↓の映画ですが、正直、ネタバレしてもとくに問題はないストーリーです。よって以下の文章をこれから鑑賞予定の方がお読みになっても、ダイジョブであると思います。それでも「どんな映画でもネタバレ厳禁」な方は、お読みにならないほうがよいです。
「メイド・イン・マンハッタン」Maid in Manhattan (2002・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0252076
監督:ウェイ・ワン
原案:エドモンド・ダンテス
脚本:ケビン・ウェイド
出演:ジェニファ・ロペス、レイフ・ファインズ、ナターシャ・リチャードソン、他
ストーリー:
NYの高級ホテルでメイドとして働くマリサ(J・ロペス)は、シングルマザー。裕福ではないけれど、息子のタイと幸せに仲良く暮らしている。そんなある日、内緒で宿泊客のブランド高級服を着たマリサは、同じホテルに宿泊中で未来の大統領候補とウワサされる、上院院議員候補のクリス(R・ファインズ)と出会う。そしてメイドとは知らずに、マリサに夢中になってしまうクリス。だがマリサは本当のことがなかなか云えない。そして――
映画の内容が内容なだけに、まずは「ジェニファ・ロペスの映画か〜…ま、ビデオで観ればいっかニャ?」と、普通ならビデオストレートになる作品を、なんでわざわざ映画館まで観に行ったのかという話から。
1.原案がジョン・ヒューズだったから
以前「フェリスはある朝突然に」のレビューをした際、その映画の監督で脚本も書いたジョン・ヒューズの最新作が気になり、IMDbで調べてみたら――この「メイド・イン・マンハッタン」に到達し、ビックリ仰天。J.LO映画にあのジョン・ヒューズが??…と、さらに調べてみたら――脚本も書き、なんと監督までする予定だったとか。なんで降りたの〜〜!?うわ〜〜ん!こんなおとぎ話なロマンティック・コメディ……お得意のはずなのに〜〜〜!!
ちなみにクレジットではエドモンド・ダンテスとなってますが、これはジョン・ヒューズの別ネーム。たとえクレジットだけでも、我が青春のジョン・ヒューズが原案――う〜む、これは見逃してはならん!…ってことで、鑑賞決定。
2.あのレイフ・ファインズがJ.LOの相手役だから
あのですね。レイフ・ファインズと云えば、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身で、オスカーにノミネートされたり、舞台ではトニー賞を受賞したりするほどの演技派俳優さんなのです。
出演作品はちょっと暗めでシリアスが多いため(「レッド・ドラゴン」での彼はイマイチだったけど、スッゴイものを――シルエットだけど――見せてくれたから許す!)、シリアス専科で深刻なイメージが漂っていて、あのヒュー・グラントいわく「シリアスはR・ファインズにまかせて僕はコメディに専念するよ」(それを聞いたファインズは笑ったとか)。私も「繊細でシリアスな演技させるなら彼」と思ってたんだけど…そんなファインズが…ベッタベタなロマンティック・コメディにご出演ですと〜〜〜!?
いったいどんな顔して演技するんじゃい!?…と溢れ出る好奇心が抑えきれず、また「とうとうあのレイフがロマンス映画に出るのね〜…これは記念に観ておかないと!」と、まるで初孫の七五三に同伴するおばーちゃんのような気持ちにもさせられ、思わず鑑賞決定。
で。そんなこんなで観に行ったのですが。
――え?
それなりに面白かったんですけど…この映画…やっぱダメなんですか〜!?
もうベッタベタな「身分違いの恋」をモチーフとしたおとぎ話なので、まともな評価は不可能。ラブシーンもリアルにせず、ちゃんと乙女ちっくにしてるあたり、大正解。そこんとこ「ニューヨークの恋人」(2001)に似てるかもしれない。
でもって、お約束の「応援する心優しい仲間たち」「ドレスアップしてダンス」「結ばれた次の朝、ベッドからそっと抜け出し、前夜を思い出にしようとする主人公」も描けてるし…おとぎ話としては、充分及第点はゲットしてるよニャ〜。
でもあえてモノ申すと…やっぱ相手が「未来の大統領候補の上院議員候補(現在は下院議員)」ってのがどうにも中途半端。どーせおとぎ話なら、どっかの国の王子様とか貴族とかにすればいいのに〜。だってたとえ未来の大統領候補でも、まだ下院議員でしょ〜?…そんな身分違いってこともないのでは?…マリサが「私はただのメイド。この恋はダメなのよ」と云っても、J.LOならガッツ出して下院議員をゲットしそうだよニャ〜。う〜む…。
ちなみに私がこの映画観ていて「おお!」と思ったのは、マリサの「訂正するのは失礼になるかと」という発言。お客はマリアと呼ぶ。でも「私はマリサです」と訂正しない。う〜む。ホテルウーマンだ!(客の服は着たけれど)…でもって、マネージャーを目指していてマジメに頑張ってる姿も描いている…けど、ラストのあれはちょっととんとん拍子過ぎるかも。ま、別にいっか。おとぎ話だし。
で。レイフ・ファインズですけど。
演技が上手だとか下手だとかより…なんかやっぱ観ていて不思議な気持ちになりました。
「彼女みたいな女性は初めてだ」「また会いたい」。……。こんな映画に出て、こんなセリフを話すアナタは――新鮮ですニャ♪>レイフさん
こういうベタなおとぎ話映画は、鮮度を落さないよう、相手役に新鮮な俳優持ってこないと本当にツライ。そう思えばファインズでよかったのかも。次はラッシーあたりがこんな役やってくれたら、観に行こうっと♪
♯こんな人にオススメ
「おとぎ話なラブストーリーが好き」
>Dさん
「マーベラス(marvelous/marvellous)」って英語です〜。marvelの形容詞で「驚くべき」とか「素晴らしい」といった意味。う〜む…ま〜べらす!
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