悩める野郎ども
2003年6月17日この前の土曜日、たまたま東京から帰省していたF、これから一時帰国するE、そして伯母の家に行く途中の私…というメンツでご飯を食べに行ってきた。
長々と食事しながら喋っているうちに「最近、どうよ?」と、恋愛話に話題がシフトしてくると、私の前に座っていた野郎2人は、冴えない顔でため息をつき出した。…どうやら恋に悩める野郎どもだったらしい。
まずEがポツリポツリと話し始めた。
「もう2年間片思いしてるよ。こんな経験初めてだ。ティーンエイジャーじゃあるまいし」
なにィ!?女の子に苦労することはまずないであろう、本国(Eは米国人)では軽く100人くらい斬ってそうなEが!?片思い?しかも2年間ですと?…こりゃスゴイ!「相手はどういう人?」と訊いてみると…
「日本人女性で、知り合って2年になるけど手が出せない。向こうは僕のことを友達としてしか見てくれなくて、とてもつらい。野獣のように(スゴイ日本語知ってますニャ〜…>E)、彼女に迫りたいときもある。でも嫌われたりしたら僕は耐えられない。遊びじゃない恋をしたいんだよ。もう女友達はいらない。恋人が欲しいんだ。それも彼女が欲しいんだ」
……。
本気なんだね〜…。目がせつなそうだよ…。
でもそんなにこっちを睨んで話さなくても…。
「日本語をもっと話せるようになりたい。僕をもっと見てもらいたい。彼女はとても魅力的だから狙ってるヤツは多いし、だから僕はいつも焦っているんだ」
……もうじゅーぶん日本語上手なんだけどニャ〜…。この2年、君ほど日本語が上達した人はいないよ〜?
Eはかなりの美形で、背は高いし、頭はいいし、性格もいいので、故郷では相当モテたらしい。本人も、自分がどれだけ女性をひきつける魅力があるかを自覚していて、苦労しなくても女の子のほうからやってきて「来るもの拒まず去るもの追わず」と、かなり遊んだらしい。
ところがどっこい。
チョロイと思っていた日本の女の子(←ご本人談)にそれが通じず、Eは大混乱。いつの間にかそんな彼女が好きになってしまったが、どうにも友人以上になれない…。う〜む…相当手強い女の子に出会ったんだね〜…。でもって、本気なんだ〜…。
頑張れ!E!――当たって砕けろ、運がよければ砕けない!
先生(昔、彼に日本語を教えていた私)は応援してるぞ!
次はFが話し出した。
「最近、休みによくこっち(北陸)に戻ってきてるだろう?…理由があるんだよ。見合いしろってうるさくてさ…しかもその相手が…」
なにィ!?見合い!?…でも考えてみれば、そうだろうニャ〜、Fも美形で、背は高いし、頭もいいし…なんと云っても大企業のエリートで、将来が約束されている男。そんな男に「うちの娘を…」というのはよくある話。でも…ゲイの君に見合いってのは…。「で、相手は誰なの?」と訊いてみると――
「とにかくここ5年、断り続けたんだけど(そのたびに駆り出されたよニャ〜…私)、今回ばかりはつらいんだ。…秋林、僕の好きな人を知ってるだろう?」
………もしかして。
「S部長から『うちの娘と見合いしろ』とかなんとか…云われてるの?」
――頷くF。
そ…それはつらい……。
Fと私は高校時代からの付き合いで、勤務先もいっとき同じだった。とある大企業の北陸支店だったんだけど、そのとき彼と私の上司だったS部長――それが彼の片思い相手。とても素敵な部長で仕事もでき、「**社の石原裕次郎」とまで云われた人。とーぜん、女子社員の間では人気NO.1だったし、彼に憧れる男性社員もかなり多かった。愛妻家で(学生結婚したとか)、結婚記念日には奥さんにバラの花束を渡すほど。花束を持つその姿が…またカッコよかったんだよニャ…。結局、S部長は本社に戻り、しばらくしてFもその後を追っかけるかのように本社に転勤。…う〜む思いの強さが作用したのか…。
しかし…S部長からそんなこと云われたらね〜…。Fは親にもカミングアウトしてないし、もしいまの会社でそれをしたら…すべてがひっくり返ってしまうかもしれない。…S部長も理解してくれるとは限らない。…ううう……。
5〜6年前「ダ・ヴィンチ」という雑誌の「人生で最大のウソをついたことはありますか?」というアンケートで、「40年前、神の前で今の妻と偽りの愛を誓った。私が真に愛しているのは妻の父親だった(70歳・男性)」(うろ覚え)という回答があって、ビックリしたもんだけど、私はFに同じ道を歩んで欲しくないニャ…。でも…これはかなり難しい問題かも…。
内容が内容だっただけに、会話はそこで途切れ、恋愛話も終わってしまった。「聞いてくれてありがとう」とふたりは私に感謝したんだけど……おい!こら!EとF!!あんたら――自分の話はしておいて、この私の話は聞かないんかい!?
………。
まったく…これだから野郎どもはニャ〜…。
以上、「悩める野郎どもと話すときは、まず自分から話し始めないと損をする」という話でした♪(え?ちょっと違う??)
では、また♪
長々と食事しながら喋っているうちに「最近、どうよ?」と、恋愛話に話題がシフトしてくると、私の前に座っていた野郎2人は、冴えない顔でため息をつき出した。…どうやら恋に悩める野郎どもだったらしい。
まずEがポツリポツリと話し始めた。
「もう2年間片思いしてるよ。こんな経験初めてだ。ティーンエイジャーじゃあるまいし」
なにィ!?女の子に苦労することはまずないであろう、本国(Eは米国人)では軽く100人くらい斬ってそうなEが!?片思い?しかも2年間ですと?…こりゃスゴイ!「相手はどういう人?」と訊いてみると…
「日本人女性で、知り合って2年になるけど手が出せない。向こうは僕のことを友達としてしか見てくれなくて、とてもつらい。野獣のように(スゴイ日本語知ってますニャ〜…>E)、彼女に迫りたいときもある。でも嫌われたりしたら僕は耐えられない。遊びじゃない恋をしたいんだよ。もう女友達はいらない。恋人が欲しいんだ。それも彼女が欲しいんだ」
……。
本気なんだね〜…。目がせつなそうだよ…。
でもそんなにこっちを睨んで話さなくても…。
「日本語をもっと話せるようになりたい。僕をもっと見てもらいたい。彼女はとても魅力的だから狙ってるヤツは多いし、だから僕はいつも焦っているんだ」
……もうじゅーぶん日本語上手なんだけどニャ〜…。この2年、君ほど日本語が上達した人はいないよ〜?
Eはかなりの美形で、背は高いし、頭はいいし、性格もいいので、故郷では相当モテたらしい。本人も、自分がどれだけ女性をひきつける魅力があるかを自覚していて、苦労しなくても女の子のほうからやってきて「来るもの拒まず去るもの追わず」と、かなり遊んだらしい。
ところがどっこい。
チョロイと思っていた日本の女の子(←ご本人談)にそれが通じず、Eは大混乱。いつの間にかそんな彼女が好きになってしまったが、どうにも友人以上になれない…。う〜む…相当手強い女の子に出会ったんだね〜…。でもって、本気なんだ〜…。
頑張れ!E!――当たって砕けろ、運がよければ砕けない!
先生(昔、彼に日本語を教えていた私)は応援してるぞ!
次はFが話し出した。
「最近、休みによくこっち(北陸)に戻ってきてるだろう?…理由があるんだよ。見合いしろってうるさくてさ…しかもその相手が…」
なにィ!?見合い!?…でも考えてみれば、そうだろうニャ〜、Fも美形で、背は高いし、頭もいいし…なんと云っても大企業のエリートで、将来が約束されている男。そんな男に「うちの娘を…」というのはよくある話。でも…ゲイの君に見合いってのは…。「で、相手は誰なの?」と訊いてみると――
「とにかくここ5年、断り続けたんだけど(そのたびに駆り出されたよニャ〜…私)、今回ばかりはつらいんだ。…秋林、僕の好きな人を知ってるだろう?」
………もしかして。
「S部長から『うちの娘と見合いしろ』とかなんとか…云われてるの?」
――頷くF。
そ…それはつらい……。
Fと私は高校時代からの付き合いで、勤務先もいっとき同じだった。とある大企業の北陸支店だったんだけど、そのとき彼と私の上司だったS部長――それが彼の片思い相手。とても素敵な部長で仕事もでき、「**社の石原裕次郎」とまで云われた人。とーぜん、女子社員の間では人気NO.1だったし、彼に憧れる男性社員もかなり多かった。愛妻家で(学生結婚したとか)、結婚記念日には奥さんにバラの花束を渡すほど。花束を持つその姿が…またカッコよかったんだよニャ…。結局、S部長は本社に戻り、しばらくしてFもその後を追っかけるかのように本社に転勤。…う〜む思いの強さが作用したのか…。
しかし…S部長からそんなこと云われたらね〜…。Fは親にもカミングアウトしてないし、もしいまの会社でそれをしたら…すべてがひっくり返ってしまうかもしれない。…S部長も理解してくれるとは限らない。…ううう……。
5〜6年前「ダ・ヴィンチ」という雑誌の「人生で最大のウソをついたことはありますか?」というアンケートで、「40年前、神の前で今の妻と偽りの愛を誓った。私が真に愛しているのは妻の父親だった(70歳・男性)」(うろ覚え)という回答があって、ビックリしたもんだけど、私はFに同じ道を歩んで欲しくないニャ…。でも…これはかなり難しい問題かも…。
内容が内容だっただけに、会話はそこで途切れ、恋愛話も終わってしまった。「聞いてくれてありがとう」とふたりは私に感謝したんだけど……おい!こら!EとF!!あんたら――自分の話はしておいて、この私の話は聞かないんかい!?
………。
まったく…これだから野郎どもはニャ〜…。
以上、「悩める野郎どもと話すときは、まず自分から話し始めないと損をする」という話でした♪(え?ちょっと違う??)
では、また♪
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