先日、全米で公開になったJ.LO(ジェニファ・ロペス)とベン・アフレック主演の「Gigli」という映画ですが、なんだかさんざんな評価みたいですね〜。

↓「『ベンとは二度と共演しない』とジェニロペ」(eiga.com)
http://www.eiga.com/buzz/030805/06.shtml

以下、引用。

「ジッリ」は、ジェニファー演じるレズビアンの殺し屋が、ベン演じる異性愛の男性に傾いていく物語で、公開前からアメリカの同性愛グループからバッシングを受けていた。また、各メディアでも「粗悪で下品」「最悪の1本」などと酷評が噴出、ニューヨーク・ポスト紙は映画を批判するために丸1ページを費やしていた。


ふ〜ん…。
私、今度のラジーは「ドリームキャッチャー」「デアデビル」あたりかと思ってたけど、このままいくと「Gigli」になるかもニャ〜。

ちなみに、IMDbでも「bottom100」(ワースト100)にて第1位を堂々ゲットしてます(8/9現在)。


↓The bottom 100 movies as voted by our users
http://us.imdb.com/bottom_100_films


――そんなにヒドイのニャ!?
「レズビアンの女性が男性に心惹かれていく」という展開や、プライベートでも話題に事欠かないふたりの共演というのは、私も正直なんだかニャ〜と思うのですが――ここまで評価が低いなら、原因はそれだけではないはず。う〜む……日本で公開されたら、これは絶対観に行かねば!!(←結局ラジー好き)


というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
今回のお題は…ありましぇん。
なんかまだ通常の「すちゃらか!」が書けそうにないので、リハビリを兼ねて、しばらくお題なしで作品を取り上げてみたいと思います。


「人生は上々だ!」The Sum of Us(1994・豪)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0111309
監督:ケビン・ダウリング、ジェフ・バートン
脚本:デビッド・スティーブンス
出演:ジャック・トンプソン、ラッセル・クロウ、ジョン・ポルソン、他

ストーリー:
妻を亡くしたハリー(J・トンプソン)は、息子のジェフ(R・クロウ)と暮らしている。親子の絆はとても深く、ジェフがゲイだと知ってもハリーは否定をせず、逆に彼の恋愛を応援していた。そんなある日、ジェフは、新しい恋の相手グレッグ(J・ポルソン)を自宅に招くが――


うっわ〜〜ん!!なんていい男なの〜〜!!
こんな男と結婚したい〜〜〜〜〜〜っっ!<ジェフ(ゲイだっつーの!)

…と、私と友人F(ゲイ)に思わせた、若き日のラッシー(R・クロウ)が出演しているオーストラリア映画(人気舞台作を映画化したらしい)で、日本未公開である今作なのですが。

いや〜…実にせつない映画なんだよニャ〜…うるるるるるる…。

J・トンプソン演じるパパの、ラッシー演じるジェフの幸せを願う気持ちに、思わずうるうるになってしまう。

「あいつはオーストラリアのように広くでっかい心を持ってるんだ」
「お前も早くいい彼氏を見つけて、家庭を持ったらどうだ」
「子供は人生の集大成だ。でもあいつは子供を作る喜びを得ることができない。私だって複雑だ…孫を持てないからな。ただ私は、それに代わる幸せをあいつに得て欲しいんだ」

……涙ポロリ。
うわ〜〜〜んっ!!なんていいパパなんだ〜〜〜〜〜!!
Fなんか、ここで号泣してたもんニャ〜…。

もちろん、この作品はコメディ映画でもあるので、かなり笑わせてもくれる。

ゲイでもやっぱり男なんだから、やることはやるし、それに関する親子の会話が笑える。ジェフがグレッグを自宅に連れてきたときなんか、もう最高。デバガメと化したハリーパパの茶目っ気がたまんニャい♪…いくら息子がゲイだって(24だって)、やっぱ心配しますニャ〜!…まあ、ジェフにはいい迷惑なんだろうけど(ははは♪)。

で。ラッシーなんですけど。
当時30歳くらいで、24歳のジェフを演じるのは、ちーとばかりムリはありましたが――実に「さっわやか〜で、カワイイ〜〜〜♪」な演技でした。
………。

ラッシーに対して、(「カワイイ」はともかく)「さわやか」などという形容詞を使うことになるとは、夢にも思わなかったナリよ…。

香水つけて、髪をセットして、歯をしっかり磨いて、デート準備完了後に「このジーンズどう?」と、あのいつものタレ目で(でもちょっと心配しながら)パパに訊くラッシー。……こ…これは新鮮だ〜!

おどおどしながらグレッグにキスをし、ベッドの上で彼に乗っかるラッシー(やっぱり彼が上か〜…って、下だと確実に想像デッドゾーンだニャ)。でもその手つきは微妙。なんつーか…慣れてない。…あのラッシーが!?慣れてない!?…こ…これは新鮮だ〜!

まあ、いくら演技上でも男にキスするなんて、テンション高くしないと出来ないだろうし(「新宿鮫」での奥田瑛二と真田広之もそう云ってたぞ〜)、「慣れてない」って思わせるのも演技のうちだろうし、こーゆー繊細な青年を(見た目はともかく)さわやか〜に演じることができるんだから、やっぱラッシーは演技派だってことか。


ローマ時代劇(「グラディエーター」)や近代史劇(「マスター&コマンダー」)などでは、お約束の時代劇風アクセント(つまり英国アクセント…しかもミドルアッパー以上)で、声を落して喋ってるけど、この手の現代コメディでは、ちゃーんとフツーの抑揚でフツーに喋ってる。ラッシーの素晴らしいところは、そのどちらにしても自然で、オーバーアクトにはならないギリギリで演じているところ(ヒュー子ちゃんだと、ちょいオーバーアクトになるよニャ)。う〜む!やはりラッシーはスゴイ!

――話を戻して。
まあ、どうしても「さわやか青年」を演じるラッシーに目がいっちゃう作品ではありますが、パパ役のJ・トンプソンも「こんなパパだったらいいニャ〜」と思わせるナイスアクトだし、ストーリーもただ笑わせるだけでなく、ゲイのマイノリティーさや、親と子供の愛情もせつなく描いているし…う〜む…なんつーかその…私好みの「けっしてメジャーではないんだけど、キラリと光る良作」って感じでした。いい映画だ〜…。

ハリーにとってはジェフは自慢の息子。それが観ていてよくわかる。こんな素敵な息子、なかなかいないよ〜…。明るくて、親思いで、やさしくて、心が広い。ゲイだからって…それがなんで欠点になるのさ!?

あと個人的に嬉しかったのは、ジェフが実にフツーのゲイとして描かれていたこと。以前「私の愛情の対象」のレビューのときにも語ったけど、こういうゲイの人のほうが多いんです。みんながみんな、女性を嫌っているわけでないし、かといって男狂いでもない。…フツーの人なんだよニャ〜…。

ちなみに、「ゲイの目から見て、この映画のラッシーはどうよ?」と一緒に観ていた友人Fに訊いてみたところ――「モテるだろうね、彼なら。セクシーだし、あのおしりの形はとてもいい」。………。ニャ…ニャるほど…。


しかし…こんなに短パン姿(映画の7割はその姿)のラッシーなんて、もう観ることはできないだろうニャ〜…と思ってたら、新作はボクサー役か…。


♯こんな人にオススメ
「愛情ってなんだろう?」「さわやかラッシーを観てみたい」


関係ないけど、ジョニー(・デップ)よりラッシーのほうが年下だったりする…。………。

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