ジュード・ロウ&セイディ・フロスト夫妻が、とうとう(やっぱり)離婚しちゃうそうです。

↓「ジュード・ロウが離婚」(日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-030816-0002.html

…あ〜あ。4人の子供が可哀想だニャ…。
原因は、ニコール(・キッドマン)との不倫だとかなんとか↑の記事で書かれてますが、真相はどうなんざんしょ?

↓「ニコール・キッドマン、“不倫”の名誉毀損訴訟に勝訴」(eiga.com)
http://www.eiga.com/buzz/030805/05.shtml

…という記事もあります。ジュードがどう思ってるのかは知りませんが。

そういえば、たしか(私の記憶が正しければ)彼の体には、「セクシー・セイディ」というタトゥが彫られているはず。やっぱ離婚後に消しちゃうのかニャ〜…。


というわけで、「すちゃらか映画レビュー!」どす!
お題は先週と同じで、ありましぇん。
今日取り上げる作品は――えっとどれにしようかニャ…う〜ん…そうだニャ〜…自覚記念ということで、ラッシー出演作にしようっと♪


「インサイダー」The Insider(1999・米)
IMDb→http://us.imdb.com/Title?0140352
監督:マイケル・マン
脚本:エリック・ロス、マイケル・マン
撮影:ダンテ・スピノッティ
出演:アル・パチーノ、ラッセル・クロウ、クリストファ・プラマー、ダイアン・ベノーナ、他

ストーリー:
米国CBSの人気報道番組「60ミニッツ」のプロデューサー、ローウェル(A・パチーノ)の元に、ある日、某タバコ会社の極秘ファイルが匿名で届く。その解説を、B&W社の幹部であるワイガンド博士(R・クロウ)に依頼をするが、博士は会社を突然解雇されたばかりで、慎重な態度を取ろうとする。だがなにか云いたげなその姿に、ローウェルは裏事情があると睨む。いったい博士は、どんな秘密を握っているというのか――。


2000年度に公開された映画の中で、私的ベスト1作品。

力のある映画ってのは、こういう作品のことを云うんだろうニャ〜…。スクリーンに吸い寄せられる感じは、まるで磁場にいるかのよう。もう抗えましぇん。ストーリー・演出・演技・映像…すべてに釘付けになり、157分間完全に集中させられて、観終わったあとクッタクタになっちゃった。私をこれだけ(いい意味で)クタクタにさせる映画って、なかなかないです。ホント参りました――いやはや…素晴らしい作品です(傑作とも云う)。

この「インサイダー」は、1994年に起きた実在の出来事を脚色して作られたため、企業も人物もほとんどが実名(「インサイダー」の公式サイトを覗くと、ローウェルさんとワイガンド博士の写真を見ることができます)。

ストーリーの要となる人物は、ふたり。

タバコが体に有害かどうかを巡る訴訟で、そのカギを握るワイガンド博士。真実を話すべきか…彼は葛藤する。タバコの有害性を知らせたいという、研究者としての使命と良心を持つ一方、大企業からの容赦ない攻撃と法律による制限を受け、プレッシャーとジレンマで押し潰されそうになる。出方次第では、社会的に抹殺されるかもしれないからだ。そして彼の立場は、どんどん苦しいものになっていく。

CBSの人気報道番組のプロデューサーにして、やり手のジャーナリストでもあるローウェル。いままでのスクープはすべて、情報源との信頼関係で築き上げてきたもの。その鋭い洞察力でワイガンドの心情を見抜いた彼は、博士から信頼を得てのち、インタビューに成功する。タバコの有害性を語るワイガンド。だがそのインタビューは、思わぬ内部からの圧力により、放送中止の危機に瀕することになる。

ワイガンドは、科学者としての自分と家庭および社会の狭間で悩み、ローウェルは、ジャーナリストとしての信念と企業の利害との狭間で悩む。そんなふたりの間に、信頼や友情のようなものが芽生えても、それぞれの場所では孤独。どんなに負け戦になりそうでも、たったひとりで男の意地を、自分の城を、守らなければならない。

当時、社会派ドラマか思って観に行ったら――いや、たしかにそうではあったんだけど――男臭い…というか、男の意地と友情と葛藤、そして孤独(←これが最大のポイント)を――実に丁寧に描いた重量級怒涛ドラマだった。まさにズシリ!という感じ。

ラッシーとアルパチのドラマが、(ちょっと乱暴な云い方をすると)前後半と分けて、それぞれ描かれている。

A・パチーノは、さすが十八番どころと云うか、いかにもな配役。彼ならこれくらいできて当然という感じ。ただ、年齢を重ねたことにより、さらに渋みと重みが増してる。う〜む!かっこいい!…私ですらそう思うんだから、男性にとってはアルパチ演じるローウェルなんて、憧れの対象になってしまうのでは?

この映画最高の演技を見せてくれたのは、やっぱりR・クロウ。オスカーノミネート当然。彼のなにが素晴らしいって、信念とプレッシャーの狭間で悩む姿を、その心理状態に合わせた視線、動作、セリフまわしで、繊細かつ堂々と、アルパチの向こうを張って演じきってるところ。
ジレンマと孤独が彼を襲う――そのときの表情と目線とセリフの間の絶妙さ。キレたときの声の抑揚と吐き方。…ラッシーって、そういう感覚が天性にそなわってるんだろうな〜。だって、(ジャンルによって)これほど器用に変えてくる俳優って…なかなかいないもの。

実際のワイガンド博士の年齢に合うよう、20歳も老けた役作りをしたそうだけど、普通なら年相応(50半ば)の俳優を持ってくるところに、ラッシーをキャスティングするなんて上手い。ラッシーの素晴らしさを見抜いた監督たちのベスト判断に感謝。これがもし、アルパチに合うような大御所俳優を配してたら…それぞれの俳優の魅力が相殺されてたかも。実際、「二大俳優共演」をウリにした映画って、意外にアタリが少ないし。

…とまあ、俳優ふたりをホメちゃったけど、この映画はそれだけでなく、脚本(脚色)・演出・撮影・音響・編集…などなど、すべてにおいて一流だったなと。こんな風に思ったのは、「L.A.コンフィデンシャル」以来だった(2000年当時ね)。
男節映画を撮らせたら、たしかにマイケル・マンは素晴らしい(そのぶん女の描写はイマイチ)。でも彼の演出だけでない。この私を釘付けにしたのは、スクリーンで映し出されたすべてであり……その一丸となったもの、だ。

実話をもとにした映画は、よくリアリティを問われる。ただ「インサイダー」に関しては、私はリアリティよりもその脚色や映像に酔っちゃった。本当は、こんなにドラマティックでなかったかもしれない。カッコよくなかったかもしれない。…でもこれは、男の意地や孤独、葛藤、そして信念を――描いた最高のエンターテイメント作品となっていたし、そのシーンひとつひとつがとても力強く――熱かった。

俳優や監督だけでなく、撮影や音響効果(と、あとやっぱ編集か)までもが効果的で、とても印象深い出来なのに…なんで1999年度アカデミー賞では、な〜んにも受賞できなかったんだろう?


それにしても…レビューのためにビデオで再見したら、なんだか私もシシャモとテンプラが食べたくなっちゃった。――オネーサーン〜!


♯こんな人にオススメ
「これが男の生きる道!」(←なんだそりゃ?)

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