「S1m0ne」

2003年9月16日
公開初日に「シモーヌ」を観に行ってきました。

ネタバレしない程度の感想をば。


日本公式サイト→http://www.simone.jp/


以前、この日記でもトレイラー紹介した作品。監督・脚本は、アンドリュー・ニコル(「ガタカ」では監督と脚本を、「トゥルーマン・ショー」では脚本を担当)。この人の創り出す世界がとても好きなので、私にしては珍しく、公開初日にイソイソと観に行ってきたわけですが。


いや〜…やっぱ好きだわ〜…あの空気。

スクリーンに映し出される映像が、とても不思議に澄んでいて、どことなく浮世離れしてる。純粋なSF作品でない、どちらかと云えばブラック系コメディの要素が強い今作でも、それは変わらない。…ああ!今回もA・ニコルは、鏡の向こうの世界へと私を誘(いざな)ってくれるのね!…うるるる…もうたまりましぇん〜。

主演はアル・パチーノ。いっつも男くっさ〜い役が多いけれど、今回は珍しくコメディにご出演…って、れれれれ?彼のコミカルな演技って…もしかして「ディック・トレイシー」(1990)以来ですか?(けっこうアルパチ映画を観てるはずだけど、自信ナシ)…なんかとっても久しぶりな気がしたんだけど…。

で。
内容としましては、ハリウッドを痛烈に皮肉ってるブラック・コメディ(多少SFが入ってる)になると思うのですが、個人的に一番気に入ったのはアルパチ。あのアルパチが、あ〜んなことやこ〜んなことをして、さらにドタバタ・ジタバタする…そんな姿を観るだけで、充分に楽しかったです。はははははは♪…タランスキーって役名も、私的に大ツボ!…この名でアルパチが呼ばれるたび、ほくそ笑んでいた私でした。この映画は全米で大コケしたけれど、アルパチ自身はけっこう気に入ってそうな気がするニャ〜…。

CG美女のシモーヌ(レイチェル・ロバーツ)は――モデル臭かったですが、たしかに素敵でした。ただ、タランスキーが「最高の女優」として創り上げたというわりに、その演技はとてもデジタルで(←CGという設定だから当たり前なんだけど)、みなを感動させるほどの演技力なんてちっともナイじゃん!――なーんて最初は思ってたのですが、それもまたひとつの皮肉であるわけで。それに気付けるかどうかで、この「シモーヌ」に対する、個人の好き嫌いは分かれるでしょうね。

A・ニコルの作品の特徴であるツッコミ満載の設定を、どこまで(脳でなく脊髄で)反応して観れるかどうか。結局、それが最大の評価の分かれ目になるかな…。

ただね〜…なんだかちょっと足りないんだよニャ〜…。

この「シモーヌ」は、今までのA・ニコル作品と比べ、とことん笑わせるわけでも、また心の奥底から感動を呼び起こすわけでもない。鑑賞後の余韻もそれほど残らない。ブラック・コメディ作(でもちょっとSF系)として、個性・毒・笑いなどの基本は、とりあえずそろってるはずなのに、全体的に見ると凡庸。…皮肉がハイブロウ過ぎたせい?ひとつひとつのエピソードは面白くても、肝心のクライマックスがあやふやで、その結果、全体的に淡々とした印象になってしまったから?…う〜む…。

でもやっぱ私、A・ニコルのセンスが好きなんだよニャ〜…。たとえば劇中に出てくる映画のタイトル――「サンライズ・サンセット」「永遠の彼方」「私はブタ」。…上手いよニャ〜…弟子入りしたひ…。

ところで。
この映画に、ある女優さんがカメオ出演(エンドクレジットに名前がなかった)していたのですが、彼女が出た瞬間、思わず「あ!」と声を漏らしてしまった私(隣の人には聞こえただろうニャ〜…恥ずかしい)。だって…出てるなんて知らなかったんだもん…。ちなみに彼女を観たのは、今年に入ってこれで3作目。でも…その出演すべてに、色仕掛けで男を押し倒すシーンがあるってことは……あ〜あ…彼女ってそーゆーイメージの女優さんになっちゃったのかニャ〜…(さて誰のことでしょう?)。


以上、感想でした♪


では、また♪

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