すちゃらか映画レビュー!(その50-6)…11/1分よりお引越し
2003年11月8日仕切り直しの「すちゃらか映画レビュー!」どす!
(11/1の分を本日分として書きます)
お題は「2003年秋公開の映画」。
今日は、昨年末より「早く観たい〜〜〜!うおおおおおおおお!」と大騒ぎしていた映画を取り上げてみました。
!注意!
以下の文章は、それなりにネタバレしております。ネタバレしていてもダイジョブ…というより、公開前から相当ネタバレしていた作品ではありますが、これからこの作品をご鑑賞予定の方で、ちょっとしたネタバレでもヤダ!という方はお読みにならないほうがいいかもしれません。
「キル・ビル」KILL BILL: VOL. 1(2003・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0266697/
日本公式サイト→http://www.killbill.jp/
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:ウマ・サーマン、ルーシー・リウ、ダリル・ハンナ、ソニー・千葉、デビッド・キャラダイン、栗山千明、他
ストーリー:
最強の暗殺団でエリートだったブライド(U・サーマン)は、自分の結婚式当日に、仲間とボスのビル(D・キャラダイン)から襲撃を受け、夫とお腹の子供を殺された上、自身も瀕死の重傷を負い、4年間昏睡状態になる。ある日、ブライドは奇跡的に目覚め、すべてを失ったことを知る。そして復讐の鬼と化した彼女は、かつての仲間とビルを殺すための旅に出る――
もう困っちゃったナリよ〜…。
昨年末から「早く観たい〜〜!」と大騒ぎしてたのですが、いざ観てみたら……私の手にはおえない、すんごい映画に仕上がってました。いやはや。
タランティーノ(以下QT)の毒に、ウンザリしたのではありません(そんなのわかってて観に行ったわけだし)。
あのね…とーっても長くて、それがツラかったんですよ…。
面白くないということは決してありません。その証拠に、最初のほうのvs.ヴァニータ、そしてブライド襲撃シーンは最高。ナンシー・シナトラが歌う「バンバン」に心底シビれ、ウマ演じるブライドがビルにトドメをさされるその瞬間。うーむ!クールだ!
そしてなんといってもダリル・ハンナ。「スプラッシュ」以降、なんとなく可愛らしくて繊細という役柄が続いた彼女だけど、あれだけビッチを演じるなんて!…その昔、トム・ハンクスの前でロブスターをかじる彼女を見て「なんてキュートな女優さんなんだ〜」とウットリした私も目が覚めました!うっひょ〜♪
ヴィヴィカ・A・フォックス演じるヴァニータはショボかったし印象もない…けど、アクションシーンはムダがなかったので、まあいいか。でもあれじゃあ「女神が家にやってきた」でのクィーン・ラティファの方が強かったような。見た目もラティファの方がゴージャスだし、横幅・存在感・個性もあるので、彼女が演じればも〜っとよかったのに。
…というわけで、私が「キル・ビル」を楽しめたのはここまででした。ソニー・千葉やルーシー・リウ演じるオーレン・イシイが出てきてからがニャ〜…。
ソニー・千葉のベタな演技は…彼に求められてるのはこれなんだろうからしょーがない、それに米国人にはウケるだろうし…と思いつつも…つまんない。なんでウマとのシーンがあんなに長いの?
オーレン・イシイは…正直、彼女の生い立ちアニメなんていらない。だって彼女の過去に興味がナイもん。だからただただ退屈(そんなアニメの章を加えるなら、もっとダリル・ハンナを出してちょーだい!!)…って云うか、続く青葉屋(ベタなセットでしたニャ〜)襲撃とvs.ブライトを盛り上げるため、オーレンをクローズアップさせたかったんでしょうけど、はたして成功してますかニャ?
だって…どー観たって、オーレンより栗山千明演じるゴーゴー夕張のほうがよかったもんニャ〜。ゴーゴーの過去の方が興味あるナリよ〜。
でも演じるのがルーシーでなく、もし日本人女優だったら。姐御のタンカだってもっとカッコよくきれて、私をシビレさせてくれたかも。ま、オーレンの「これから英語で話します」(←日本語)には大ウケしたし、このセリフが「キル・ビル」全体をよく表していたような感じ…かニャ?
ジュリー・ドレフュスも…なんかイマイチ。もっと卑劣で嫌味な冷たい女かと思ってたら、ただの「叫ぶキレイなおねーさん」。衣装負け。
で、主演のウマ・サーマンは――ちっとも人間味がない無機質な主役を演じてるので、VOL.2を観ないとなんとも云えません。でもあんなにキレイな女優さんなのに、地肌丸出しアップが続くとは。千明ちゃんがピチピチしてただけに、肌の差はキビシイ…けど、それが返ってリアル。隠さない(そして文句云わない)ウマはエライな〜。
で、結局…見せ所までの前置きが長くてウンザリしてしまい、沖縄以降少々ツラかったです。アクションは――なんでカタルシスが感じられなかったんだろう?…血しぶきに目がいっちゃったからかニャ?
QTの趣味やオマージュ満載の作品ですが、元ネタ探しに興じるほどスノッブにはなれず、また100%「QTの好きなコト=私の好きなコト」でもナイので、113分間がとても長く、持て余してしまいました。…でもキライじゃないし、駄作だとも思わない。自分の体調や気分によって、かなり左右される作品って感じがする。仕事でイヤな思いをして、誰かを心の中で火あぶりにしたいときや、現実から逃げたいときに観ると――傑作に思えるかも。
ちなみに私――「VOL.2」の方が好みに合ってそうです。早くvs.エル・ドライバー(D・ハンナ)を観たいのですが、先日「VOL.2」のネタバレ満載なサイト(インタビュー記事)にブチあたってしまい、ちょっとショックを受けてしまいました(誰が死ぬかとかわかちゃったじゃないの〜〜!!)。ま、「VOL.1」も公開前からネタバレ上等な作品だったので、こういったネタバレはどーしても避けられないんでしょうね(…気を付けようっと)。
そういえば、しょっぱなにSBマークと深作監督へのメッセージ(日本バージョンのみ)が出てきますけど――これらにどういう意味があるのか、予備知識がないとフツーの人には意味不明だろうニャ〜…。
しかし…「輝け!映画トレイラー大賞2003」という企画があるのならば、大賞受賞は「キル・ビル」だと断言しちゃうんだけど。う〜む…。
♯こんな人にオススメ
「60〜70年代のアジア(日本含む)映画が好きなんだよ」「QTバンザーイ!」
(11/1の分を本日分として書きます)
お題は「2003年秋公開の映画」。
今日は、昨年末より「早く観たい〜〜〜!うおおおおおおおお!」と大騒ぎしていた映画を取り上げてみました。
!注意!
以下の文章は、それなりにネタバレしております。ネタバレしていてもダイジョブ…というより、公開前から相当ネタバレしていた作品ではありますが、これからこの作品をご鑑賞予定の方で、ちょっとしたネタバレでもヤダ!という方はお読みにならないほうがいいかもしれません。
「キル・ビル」KILL BILL: VOL. 1(2003・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0266697/
日本公式サイト→http://www.killbill.jp/
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:ウマ・サーマン、ルーシー・リウ、ダリル・ハンナ、ソニー・千葉、デビッド・キャラダイン、栗山千明、他
ストーリー:
最強の暗殺団でエリートだったブライド(U・サーマン)は、自分の結婚式当日に、仲間とボスのビル(D・キャラダイン)から襲撃を受け、夫とお腹の子供を殺された上、自身も瀕死の重傷を負い、4年間昏睡状態になる。ある日、ブライドは奇跡的に目覚め、すべてを失ったことを知る。そして復讐の鬼と化した彼女は、かつての仲間とビルを殺すための旅に出る――
もう困っちゃったナリよ〜…。
昨年末から「早く観たい〜〜!」と大騒ぎしてたのですが、いざ観てみたら……私の手にはおえない、すんごい映画に仕上がってました。いやはや。
タランティーノ(以下QT)の毒に、ウンザリしたのではありません(そんなのわかってて観に行ったわけだし)。
あのね…とーっても長くて、それがツラかったんですよ…。
面白くないということは決してありません。その証拠に、最初のほうのvs.ヴァニータ、そしてブライド襲撃シーンは最高。ナンシー・シナトラが歌う「バンバン」に心底シビれ、ウマ演じるブライドがビルにトドメをさされるその瞬間。うーむ!クールだ!
そしてなんといってもダリル・ハンナ。「スプラッシュ」以降、なんとなく可愛らしくて繊細という役柄が続いた彼女だけど、あれだけビッチを演じるなんて!…その昔、トム・ハンクスの前でロブスターをかじる彼女を見て「なんてキュートな女優さんなんだ〜」とウットリした私も目が覚めました!うっひょ〜♪
ヴィヴィカ・A・フォックス演じるヴァニータはショボかったし印象もない…けど、アクションシーンはムダがなかったので、まあいいか。でもあれじゃあ「女神が家にやってきた」でのクィーン・ラティファの方が強かったような。見た目もラティファの方がゴージャスだし、横幅・存在感・個性もあるので、彼女が演じればも〜っとよかったのに。
…というわけで、私が「キル・ビル」を楽しめたのはここまででした。ソニー・千葉やルーシー・リウ演じるオーレン・イシイが出てきてからがニャ〜…。
ソニー・千葉のベタな演技は…彼に求められてるのはこれなんだろうからしょーがない、それに米国人にはウケるだろうし…と思いつつも…つまんない。なんでウマとのシーンがあんなに長いの?
オーレン・イシイは…正直、彼女の生い立ちアニメなんていらない。だって彼女の過去に興味がナイもん。だからただただ退屈(そんなアニメの章を加えるなら、もっとダリル・ハンナを出してちょーだい!!)…って云うか、続く青葉屋(ベタなセットでしたニャ〜)襲撃とvs.ブライトを盛り上げるため、オーレンをクローズアップさせたかったんでしょうけど、はたして成功してますかニャ?
だって…どー観たって、オーレンより栗山千明演じるゴーゴー夕張のほうがよかったもんニャ〜。ゴーゴーの過去の方が興味あるナリよ〜。
でも演じるのがルーシーでなく、もし日本人女優だったら。姐御のタンカだってもっとカッコよくきれて、私をシビレさせてくれたかも。ま、オーレンの「これから英語で話します」(←日本語)には大ウケしたし、このセリフが「キル・ビル」全体をよく表していたような感じ…かニャ?
ジュリー・ドレフュスも…なんかイマイチ。もっと卑劣で嫌味な冷たい女かと思ってたら、ただの「叫ぶキレイなおねーさん」。衣装負け。
で、主演のウマ・サーマンは――ちっとも人間味がない無機質な主役を演じてるので、VOL.2を観ないとなんとも云えません。でもあんなにキレイな女優さんなのに、地肌丸出しアップが続くとは。千明ちゃんがピチピチしてただけに、肌の差はキビシイ…けど、それが返ってリアル。隠さない(そして文句云わない)ウマはエライな〜。
で、結局…見せ所までの前置きが長くてウンザリしてしまい、沖縄以降少々ツラかったです。アクションは――なんでカタルシスが感じられなかったんだろう?…血しぶきに目がいっちゃったからかニャ?
QTの趣味やオマージュ満載の作品ですが、元ネタ探しに興じるほどスノッブにはなれず、また100%「QTの好きなコト=私の好きなコト」でもナイので、113分間がとても長く、持て余してしまいました。…でもキライじゃないし、駄作だとも思わない。自分の体調や気分によって、かなり左右される作品って感じがする。仕事でイヤな思いをして、誰かを心の中で火あぶりにしたいときや、現実から逃げたいときに観ると――傑作に思えるかも。
ちなみに私――「VOL.2」の方が好みに合ってそうです。早くvs.エル・ドライバー(D・ハンナ)を観たいのですが、先日「VOL.2」のネタバレ満載なサイト(インタビュー記事)にブチあたってしまい、ちょっとショックを受けてしまいました(誰が死ぬかとかわかちゃったじゃないの〜〜!!)。ま、「VOL.1」も公開前からネタバレ上等な作品だったので、こういったネタバレはどーしても避けられないんでしょうね(…気を付けようっと)。
そういえば、しょっぱなにSBマークと深作監督へのメッセージ(日本バージョンのみ)が出てきますけど――これらにどういう意味があるのか、予備知識がないとフツーの人には意味不明だろうニャ〜…。
しかし…「輝け!映画トレイラー大賞2003」という企画があるのならば、大賞受賞は「キル・ビル」だと断言しちゃうんだけど。う〜む…。
♯こんな人にオススメ
「60〜70年代のアジア(日本含む)映画が好きなんだよ」「QTバンザーイ!」
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