すちゃらか映画レビュー!(その50-10)
2003年11月30日さらに眠い…ぐぐぐぐ…。
「すちゃらか映画レビュー!」どす…。
今回のお題も「2003年秋公開の映画」。
ちと男くさい映画を取り上げてみました。
!注意!
ネタバレしないようにしたいのですが、やっぱり多少のネタバレをしてしまいました。すみません…。
「インファナル・アフェア」無間道(2002・香港)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0338564/
日本公式サイト→http://www.infernal.jp/
監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
脚本:アラン・マック、フェリックス・チョン
出演:アンディ・ラウ、トニー・レオン、アンソニー・ウォン、エリック・ツァン、他
ストーリー:
香港警察の刑事であるラウ(A・ラウ)は、エリート街道を進んでいた。だが、本当の顔は香港マフィアが警察へ送り込んだスパイ。そして同じように香港警察も、マフィア側へ警察官ヤン(T・レオン)を送り込んでいた。青年時代に潜入したふたりだったが、ともに真の姿を気付かれないまま、10年の時が過ぎる。そして――
いつもの香港映画のつもりで観に行ったら、いい意味で裏切られました。
「ラウとヤンの間に友情が芽生え、ふたりは最終的に手を組む。そして互いに力を合わせ、ハデなドンパチやらかして大ボスを倒す――終劇」…ってな感じだと思ってたのに、これがどっこい、なにもかもが渋めな印象。でも逆に俳優たちの顔やセリフが、ストーリーの中にそのまんま溶け込んでいくようで――いやはや驚きました。
個人的に唸ったのは、最初のほうにあった、警察とマフィアが繰り広げる情報傍受合戦かニャ?…最先端の通信網を敷いていながら、とても古典的な通信方法が大活躍したり。別にその方法が意外と感じたわけでなくて、ただそういった古典的な手法が、逆に画面やシーンにスリリングさを付加させてるニャ〜と感心したのです。思わずスクリーンに釘付けになっちったい。
がしかし。ちょっとなにかが足りなかったような…そんな気がしないでもないんだよニャ〜…。
たとえば。トニー・レオン演じるヤンの苦悩は、アンソニー・ウォン演じる(大門課長のような)警視とのやりとり、暗めの冴えない表情などでもよくわかるんだけど……マフィアのボスをあんな典型的な男にしないで、もっと魅力的な男にしたほうがよかったんじゃないの?(たとえばヤンがボスんことを父親のように思ってしまうとか)…マフィアに潜入し、警察に情報を流す生活を何年も送ってる男が、だんだんと自分を見失うという、なにかこうもっと印象的なエピソードを絡めたら…私的ポイント高かったのに。
それ以上に、アンデイ・ラウ演じるラウがニャ〜…。「警察とマフィアとの狭間で揺れる男心」が思ってたほど感じられなかった。トニー・レオンのほうが(そのウッちゃんのような表情のせいか)、心底つらそうに見える。
あの魅力的な大門課長…じゃなくて、ウォン警視との絡みがもっとあったなら――たとえば、実はマフィアの一員であるはずのラウなのに、ウォン警視との信頼関係が日増しに強くなり、それゆえジレンマに苦悩する――そんな印象的な理由付けビハインドシーンがあったのなら、もっとラウというキャラクターとストーリーに深みが出ただろうニャ〜…。
たぶんそれらがなかったので、私にはラウが魅力的に映らなかったんでしょうね。ただの「保身が大身上な男」にしか見えなかった。ま、単に私がラウに対して冷ややかだっただけかも。
それにしてもゴーカなキャストだったニャ〜。
でも、ラウとヤンの青年(少年ではない)時代を、人気若手に任せたために、私、どっちがラウでヤンなのか最初わからなかったナリよ…。やっぱ40男に青年役はダメ?…日本じゃあ、唐沢寿明が子役立てずに15才の前田利家を演じたのに(…って、そんな問題ではなく)。
あと、同じことを指摘された方がいらっしゃったのですが――警察官や刑事が出てくるシーンで、「※●□♪§☆▲(←広東語)…サー」ってセリフがよく出てきたんですけど、この語尾あたりの「サー」って…「sir」なのかニャ〜?…もしそうだったら、香港が英国圏だったってことの名残りを感じちゃうニャ〜…。
ま、ラストの処理もなんだかニャ〜とは思いますが、なかなか面白かったです♪
しっかし…主演俳優が主題歌を歌うのは香港じゃ当たり前なんでしょうけど――エンドロールにて、男ふたりが「無間地獄〜」と歌う声を聴くと…正直ちょっと引いちゃうかもしんない…。
♯こんな人にオススメ
「いつもとは違う、硬派な香港映画を観たい」
「すちゃらか映画レビュー!」どす…。
今回のお題も「2003年秋公開の映画」。
ちと男くさい映画を取り上げてみました。
!注意!
ネタバレしないようにしたいのですが、やっぱり多少のネタバレをしてしまいました。すみません…。
「インファナル・アフェア」無間道(2002・香港)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0338564/
日本公式サイト→http://www.infernal.jp/
監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
脚本:アラン・マック、フェリックス・チョン
出演:アンディ・ラウ、トニー・レオン、アンソニー・ウォン、エリック・ツァン、他
ストーリー:
香港警察の刑事であるラウ(A・ラウ)は、エリート街道を進んでいた。だが、本当の顔は香港マフィアが警察へ送り込んだスパイ。そして同じように香港警察も、マフィア側へ警察官ヤン(T・レオン)を送り込んでいた。青年時代に潜入したふたりだったが、ともに真の姿を気付かれないまま、10年の時が過ぎる。そして――
いつもの香港映画のつもりで観に行ったら、いい意味で裏切られました。
「ラウとヤンの間に友情が芽生え、ふたりは最終的に手を組む。そして互いに力を合わせ、ハデなドンパチやらかして大ボスを倒す――終劇」…ってな感じだと思ってたのに、これがどっこい、なにもかもが渋めな印象。でも逆に俳優たちの顔やセリフが、ストーリーの中にそのまんま溶け込んでいくようで――いやはや驚きました。
個人的に唸ったのは、最初のほうにあった、警察とマフィアが繰り広げる情報傍受合戦かニャ?…最先端の通信網を敷いていながら、とても古典的な通信方法が大活躍したり。別にその方法が意外と感じたわけでなくて、ただそういった古典的な手法が、逆に画面やシーンにスリリングさを付加させてるニャ〜と感心したのです。思わずスクリーンに釘付けになっちったい。
がしかし。ちょっとなにかが足りなかったような…そんな気がしないでもないんだよニャ〜…。
たとえば。トニー・レオン演じるヤンの苦悩は、アンソニー・ウォン演じる(大門課長のような)警視とのやりとり、暗めの冴えない表情などでもよくわかるんだけど……マフィアのボスをあんな典型的な男にしないで、もっと魅力的な男にしたほうがよかったんじゃないの?(たとえばヤンがボスんことを父親のように思ってしまうとか)…マフィアに潜入し、警察に情報を流す生活を何年も送ってる男が、だんだんと自分を見失うという、なにかこうもっと印象的なエピソードを絡めたら…私的ポイント高かったのに。
それ以上に、アンデイ・ラウ演じるラウがニャ〜…。「警察とマフィアとの狭間で揺れる男心」が思ってたほど感じられなかった。トニー・レオンのほうが(そのウッちゃんのような表情のせいか)、心底つらそうに見える。
あの魅力的な大門課長…じゃなくて、ウォン警視との絡みがもっとあったなら――たとえば、実はマフィアの一員であるはずのラウなのに、ウォン警視との信頼関係が日増しに強くなり、それゆえジレンマに苦悩する――そんな印象的な理由付けビハインドシーンがあったのなら、もっとラウというキャラクターとストーリーに深みが出ただろうニャ〜…。
たぶんそれらがなかったので、私にはラウが魅力的に映らなかったんでしょうね。ただの「保身が大身上な男」にしか見えなかった。ま、単に私がラウに対して冷ややかだっただけかも。
それにしてもゴーカなキャストだったニャ〜。
でも、ラウとヤンの青年(少年ではない)時代を、人気若手に任せたために、私、どっちがラウでヤンなのか最初わからなかったナリよ…。やっぱ40男に青年役はダメ?…日本じゃあ、唐沢寿明が子役立てずに15才の前田利家を演じたのに(…って、そんな問題ではなく)。
あと、同じことを指摘された方がいらっしゃったのですが――警察官や刑事が出てくるシーンで、「※●□♪§☆▲(←広東語)…サー」ってセリフがよく出てきたんですけど、この語尾あたりの「サー」って…「sir」なのかニャ〜?…もしそうだったら、香港が英国圏だったってことの名残りを感じちゃうニャ〜…。
ま、ラストの処理もなんだかニャ〜とは思いますが、なかなか面白かったです♪
しっかし…主演俳優が主題歌を歌うのは香港じゃ当たり前なんでしょうけど――エンドロールにて、男ふたりが「無間地獄〜」と歌う声を聴くと…正直ちょっと引いちゃうかもしんない…。
♯こんな人にオススメ
「いつもとは違う、硬派な香港映画を観たい」
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