すちゃらか映画レビュー!(その52)
2003年12月30日今年最後になりそうな「すちゃらか映画レビュー!」どす!
お題は「ギョーカイ・ドキュメンタリー」。
考えてみれば、ドキュメンタリー映画を「すちゃらか!」で取り上げるのは、初めてなんだよニャ〜…。
「デブラ・ウィンガーを探して」Searching for Debra Winger(2002・米)
IMDb→http://www.imdb.com/title/tt0318049/
日本公式サイト→http://www.debra.jp/
監督:ロザンナ・アークェット
出演:http://www.debra.jp/cast.html
ストーリー:
なぜデブラ・ウィンガーが女優を引退するに至ったのか――仕事と家庭の両立に悩む女優のロザンナ・アークェットが、34人の女優にインタビューし、彼女たちと本音を交えながらその答えを導き出そうとするドキュメンタリー映画。
仕事と家庭の両立――女優に限らず、仕事を持ちながら子育てしている女性なら(よほどの例外がないかぎり)、みな抱えてる問題でしょうね〜…。
というわけで、普遍的な「仕事と家庭の両立の難しさ」話よりも、最近あまり見かけない女優さんや中堅どころの女優さんたちのホンネ――と云っても、どこまでそれを話しているのか疑問な人のほうが多かったのですが――を聞いてるほうが楽しかったです、はい。
インタビューで出てくる女優陣を見てると、3つの層に分かれてました。
1.中堅女優
2.最近パっとしない女優
3.引退した女優
1については――「ずっと中堅のまま」な人もいれば、「昔は売れっ子だったけど、今はイマイチ」な人もいるし、「一時低迷したけど現在巻き返してる」人もいたので、女優さんが出てくるたびに「あ、この人は1で『一時低迷組』だ」と振り分けてた私(ヤなヤツかも)。
ただ、家庭や子供がいる女優でも、いわゆる大女優(たとえばメリル・ストリープやスーザン・サランドン)や、超売れっ子女優(たとえばニコール・キッドマンとか)は、誰ひとりと出てなかったな〜…。
そんな中で印象的だったのは――
見た目は個性的なマーサ・プリンプトン(故リバーの元恋人)が、「もっと個性的な役をしたいの!」と、ダリル・ハンナの前で云ってる姿(でもこの後ダリルは、QTの映画で超個性的な役を演じるんだよニャ〜)や、トレーシー・ウルマン(じゃなかったかもしんない)の「コラーゲン注射した私の唇、とってもナチュラルでしょ」と皮肉ってる発言あたり。
そのほかだと――40歳越えてもメグ・ライアンは飛び抜けてカワイイな〜、引退してもデブラ・ウィンガーは品があって美しいな〜、シャーロット・ランブリングは女優の理想かもしんないな〜、ジェーン・フォンダは顔も存在もすべて迫力に満ちてるな〜…という点でした。
絶対あるだろう女優同士の確執に触れることはなかったし、インタビュー回答も差し障りのない程度のものばかりだったし、これらの内容では、ロザンナ・アークェットの伝えたいことが結局なんだったのか――正直云って非常にボヤけた印象が残ってしまった作品。
♯こんな人にオススメ
「懐かしい女優が見たいな〜」「女優と家庭の両立ってできるわけ?」
「くたばれ!ハリウッド」The Kid Stays In the Picture(2002・米)
IMDb→http://www.imdb.com/title/tt0303353/
日本公式サイト→http://www.kutabare.com/kutabare/index.html
監督:ブレッド・モーゲン、ナネット・バースタイン
脚本(脚色):ブレッド・モーゲン
出演:ロバート・エヴァンズ、他
ハリウッドの伝説的プロデューサーであるロバート・エヴァンズの、俳優として映画界に入った頃から、プロデューサーに転身して大成功、その頂点からの転落、そして奇蹟の復活を遂げた現在までを、自伝「The Kid Stays In the Picture(邦題:「くたばれ!ハリウッド」)をベースに、ドキュメンタリー映像化した作品。
う〜む…上手い邦題だニャ〜…。
ロバート・エヴァンズって誰よ!?…って云われても、端的に説明できないのですが――「ローズマリーの赤ちゃん」「ある愛の詩」「チャイナタウン」「ゴッドファーザー」などのを生み出し、パナマウントを窮地から救った、ハリウッドにおける超個性的・超有名なカリスマ・プロデューサー…と云えばいいかニャ?
この映画を観る前に、とりあえず自伝を読んでみたら、これがなかなか面白くて(なにやら本国では、この自伝をエヴァンズ自身がナレーションしたCDが、数年前に売り出されたのだとか)。で、その映画が公開されるというので、観に行ってみたら――これもまた面白い作りのドキュメンタリー作品に仕上がってました。
だって――エヴァンズ本人が俺様口調でナレーションしてるんだもん!
ウワサに聞いてた彼の独特の口調って――こんな感じだったんだ〜…。へえ〜。
そして、ナレーションとともに映し出される過去の映像、切り張りしたかのような画面構成。実に上手い編集と構成だよニャ〜…。う〜む…思わず画面に集中しちったい!
ランタイムが短いので(93分)、各エピソードが短めで控え目になってしまったのは残念。でも、当時の映像で御大自らナレーションされると、「ま、いっか〜」という気持ちにもなる(細かく知りたければ、自伝読めばいいわけだし)。映画や自伝で語られていない、もっと黒い事実が隠されているんでしょうけど、それでも――魅力的な人物に見えちゃう。う〜む…さすがカリスマ。
ラッキーなことに、彼の手がけた作品のほとんどを過去に観てたため、私にとってはさらに面白い作品に仕上がってましたが、エヴァンズに興味のナイ人にはつまらなく思えるかも。
ただ、ドキュメンタリー作品として見た場合、画面構成と編集の斬新さ、あの独特な俺様口調によるナレーションはなかなか秀逸なので、映画にあまり詳しくない人・興味のナイ人でも、つい引き込まれて観ちゃいそうな仕上がりになってます。
ちなみに印象的だったエピソードは、ジャック・ニコルソンの話。ニコルソンが直談判するために、ハリウッドからいきなり一般人の家にやってきたら――誰だってビックリしちゃうよニャ〜…。
そして笑えたのは…ロバート・エヴァンズのIMDb情報。
↓ロバート・エヴァンズってこんな人(IMDb)
http://www.imdb.com/name/nm0263172/
ぎゃはははははははははは!
ご本人の写真がアニメ画になってる〜〜〜♪
ソックリ〜〜〜!
ぎゃはははははははははは!
尚、消化しきれない情報を補うためなのか、この映画の日本公式サイトがえらく充実してるので、ご興味のある人・映画好きな人は、一度覗いてみるといいかもしれません。
♯こんな人にオススメ
「昔はよく映画を観たんだよ〜(40代以上の人)」「ハリウッドで仕事がしたい」
DVDで買うならどちらを買うか?
う〜ん…どちらもそれほど欲しいとは思わない…けど、特典次第かニャ?
お題は「ギョーカイ・ドキュメンタリー」。
考えてみれば、ドキュメンタリー映画を「すちゃらか!」で取り上げるのは、初めてなんだよニャ〜…。
「デブラ・ウィンガーを探して」Searching for Debra Winger(2002・米)
IMDb→http://www.imdb.com/title/tt0318049/
日本公式サイト→http://www.debra.jp/
監督:ロザンナ・アークェット
出演:http://www.debra.jp/cast.html
ストーリー:
なぜデブラ・ウィンガーが女優を引退するに至ったのか――仕事と家庭の両立に悩む女優のロザンナ・アークェットが、34人の女優にインタビューし、彼女たちと本音を交えながらその答えを導き出そうとするドキュメンタリー映画。
仕事と家庭の両立――女優に限らず、仕事を持ちながら子育てしている女性なら(よほどの例外がないかぎり)、みな抱えてる問題でしょうね〜…。
というわけで、普遍的な「仕事と家庭の両立の難しさ」話よりも、最近あまり見かけない女優さんや中堅どころの女優さんたちのホンネ――と云っても、どこまでそれを話しているのか疑問な人のほうが多かったのですが――を聞いてるほうが楽しかったです、はい。
インタビューで出てくる女優陣を見てると、3つの層に分かれてました。
1.中堅女優
2.最近パっとしない女優
3.引退した女優
1については――「ずっと中堅のまま」な人もいれば、「昔は売れっ子だったけど、今はイマイチ」な人もいるし、「一時低迷したけど現在巻き返してる」人もいたので、女優さんが出てくるたびに「あ、この人は1で『一時低迷組』だ」と振り分けてた私(ヤなヤツかも)。
ただ、家庭や子供がいる女優でも、いわゆる大女優(たとえばメリル・ストリープやスーザン・サランドン)や、超売れっ子女優(たとえばニコール・キッドマンとか)は、誰ひとりと出てなかったな〜…。
そんな中で印象的だったのは――
見た目は個性的なマーサ・プリンプトン(故リバーの元恋人)が、「もっと個性的な役をしたいの!」と、ダリル・ハンナの前で云ってる姿(でもこの後ダリルは、QTの映画で超個性的な役を演じるんだよニャ〜)や、トレーシー・ウルマン(じゃなかったかもしんない)の「コラーゲン注射した私の唇、とってもナチュラルでしょ」と皮肉ってる発言あたり。
そのほかだと――40歳越えてもメグ・ライアンは飛び抜けてカワイイな〜、引退してもデブラ・ウィンガーは品があって美しいな〜、シャーロット・ランブリングは女優の理想かもしんないな〜、ジェーン・フォンダは顔も存在もすべて迫力に満ちてるな〜…という点でした。
絶対あるだろう女優同士の確執に触れることはなかったし、インタビュー回答も差し障りのない程度のものばかりだったし、これらの内容では、ロザンナ・アークェットの伝えたいことが結局なんだったのか――正直云って非常にボヤけた印象が残ってしまった作品。
♯こんな人にオススメ
「懐かしい女優が見たいな〜」「女優と家庭の両立ってできるわけ?」
「くたばれ!ハリウッド」The Kid Stays In the Picture(2002・米)
IMDb→http://www.imdb.com/title/tt0303353/
日本公式サイト→http://www.kutabare.com/kutabare/index.html
監督:ブレッド・モーゲン、ナネット・バースタイン
脚本(脚色):ブレッド・モーゲン
出演:ロバート・エヴァンズ、他
ハリウッドの伝説的プロデューサーであるロバート・エヴァンズの、俳優として映画界に入った頃から、プロデューサーに転身して大成功、その頂点からの転落、そして奇蹟の復活を遂げた現在までを、自伝「The Kid Stays In the Picture(邦題:「くたばれ!ハリウッド」)をベースに、ドキュメンタリー映像化した作品。
う〜む…上手い邦題だニャ〜…。
ロバート・エヴァンズって誰よ!?…って云われても、端的に説明できないのですが――「ローズマリーの赤ちゃん」「ある愛の詩」「チャイナタウン」「ゴッドファーザー」などのを生み出し、パナマウントを窮地から救った、ハリウッドにおける超個性的・超有名なカリスマ・プロデューサー…と云えばいいかニャ?
この映画を観る前に、とりあえず自伝を読んでみたら、これがなかなか面白くて(なにやら本国では、この自伝をエヴァンズ自身がナレーションしたCDが、数年前に売り出されたのだとか)。で、その映画が公開されるというので、観に行ってみたら――これもまた面白い作りのドキュメンタリー作品に仕上がってました。
だって――エヴァンズ本人が俺様口調でナレーションしてるんだもん!
ウワサに聞いてた彼の独特の口調って――こんな感じだったんだ〜…。へえ〜。
そして、ナレーションとともに映し出される過去の映像、切り張りしたかのような画面構成。実に上手い編集と構成だよニャ〜…。う〜む…思わず画面に集中しちったい!
ランタイムが短いので(93分)、各エピソードが短めで控え目になってしまったのは残念。でも、当時の映像で御大自らナレーションされると、「ま、いっか〜」という気持ちにもなる(細かく知りたければ、自伝読めばいいわけだし)。映画や自伝で語られていない、もっと黒い事実が隠されているんでしょうけど、それでも――魅力的な人物に見えちゃう。う〜む…さすがカリスマ。
ラッキーなことに、彼の手がけた作品のほとんどを過去に観てたため、私にとってはさらに面白い作品に仕上がってましたが、エヴァンズに興味のナイ人にはつまらなく思えるかも。
ただ、ドキュメンタリー作品として見た場合、画面構成と編集の斬新さ、あの独特な俺様口調によるナレーションはなかなか秀逸なので、映画にあまり詳しくない人・興味のナイ人でも、つい引き込まれて観ちゃいそうな仕上がりになってます。
ちなみに印象的だったエピソードは、ジャック・ニコルソンの話。ニコルソンが直談判するために、ハリウッドからいきなり一般人の家にやってきたら――誰だってビックリしちゃうよニャ〜…。
そして笑えたのは…ロバート・エヴァンズのIMDb情報。
↓ロバート・エヴァンズってこんな人(IMDb)
http://www.imdb.com/name/nm0263172/
ぎゃはははははははははは!
ご本人の写真がアニメ画になってる〜〜〜♪
ソックリ〜〜〜!
ぎゃはははははははははは!
尚、消化しきれない情報を補うためなのか、この映画の日本公式サイトがえらく充実してるので、ご興味のある人・映画好きな人は、一度覗いてみるといいかもしれません。
♯こんな人にオススメ
「昔はよく映画を観たんだよ〜(40代以上の人)」「ハリウッドで仕事がしたい」
DVDで買うならどちらを買うか?
う〜ん…どちらもそれほど欲しいとは思わない…けど、特典次第かニャ?
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