←向こうのポスターは色が濃いですね。もちっと色の淡い日本版ポスターのほうが雰囲気があって美しいと思うのですが。

ひさびさにジュード・ロウが主演した「コールド マウンテン」を観に行ってきました。

日本公式サイト→http://www.coldmountain.jp/

!注意!
以下にはネタバレしている文章があります。ただしその部分は配慮します。

いい意味でウェルメイドな映画だったよニャ〜…。

美しくもせつない小説を映画化するにあたり、ロマンチストで内面を丁寧に描いた脚色と演出ができる監督(A・ミンゲラ)、美しい画を撮ることで有名なカメラマン(J・シール)、場に合った美しさを感じさせる衣装デザイン(A・ロス)、完璧かと思われる美しい俳優陣(J・ロウ、N・キッドマン)、美しくてスピリチュアルな音楽(スティング)など……これだけ揃って徹底的に美しいラブストーリーを描くんだから、そりゃよく出来てるのは当たり前か。なんつーか、優等生な仕上がり。

出会って間もないのにたった1回のキスで運命の人と悟り、会えない間も思い続けるなんてウソくさい、あれだけ待ってられるかよ…とお思いの方。その気持ちはよくわかります。でもここはひとつ、「自分だったらどうするか」「理解できない」「退屈」という見方ばかりをせず、一歩下がって、登場人物たちの生きる姿と世界、贅沢なキャスティングと選び抜かれた一流スタッフによる、プロの仕事というものを観てみるのはいかがでしょうか?

…とゆーわけで、アメリカ人にはあんまり受けそうにない話だな〜と思いながら観てたんですが、正直、ニコールもジュードもとくにキャラ立ちした役を演じてるわけではなかったので、レネ演じるルビーがとにかく印象に残りました。オスカー獲れないわけがないというほどの素晴らしさ。鶏だってひとひねり!なルビーが出てくるたび、年齢層お高めな劇場内でも笑いが起こり、みんな彼女の虜になっていたよニャ〜。一番共感を受けたのはルビーだったとも思うし。

ジュードとニコールはとても美しく、このふたりだからこそ成立した世界だったので、トムトムのギャラ値上げに応じなかったミラマックスのワインティーンに心底感謝しちまったい。もし、最初のオファー通りにトムトムがインマンを演じてたら、「おれはカッコいいんだぞう」な映画になって、ラストだって大幅に変更されたかもしんない。それじゃ困る。いまどきこれだけ息を飲む…とゆーか、ほっとくと絶滅しそうなので保護すべき美形であるジュードが、「リプリー」以来、その美貌を生かした役を演じてくれてるんだから――やっぱこっちだって夢を見ていたいもん。悪いけど、もはやトムトムでは夢は見れない(ゴメン…)。

監督のミンゲラは――いつものように原作つきの映画を自ら脚色して撮ったんですが、彼の作品の中じゃ今作が一番ストレートでわかり易く、かつ美しく仕上がったのではないでしょうか?…そしてこれも毎度のことなのですが、彼の作品はとにかくタイトルバックやデザインが秀逸で上手い。今作も思わず見惚れちゃったい。そして、ジュードが自ら認めているように、彼を撮らせたら一番上手い人だよな〜としみじみ再確認。

脇を固める俳優として、シャーリーズ・セロンの次にニコールの父親を演じたドナルド・サザーランド、なにやっても印象に残っちゃって上手いデブフィリップ・シーモア・ホフマン…ああ、なんとゼータクな!

ただ、インマン(ジュード)が無口過ぎて内面がちと見えにくいということ、エイダ(ニコール)に汚れがなさ過ぎること、インマンを助ける人々とのエピソードが凡庸だということ、ラストがわかりやすく美しくまとまり過ぎていることが、やっぱ観る側を一歩下がらせてしまう原因になってるのかも。

ま、すべてが揃った作品なのに観ようによっては凡作――でもそう云ってしまうのはなんだか惜しいし、これほど美しさを全面に押し出したロマンティックなラブストーリーを、ベストなキャスティング&スタッフで丁寧に作ってくれたんだから、好き嫌い・出来不出来は別にして、とりあえず褒めておきたい。ただ、すべてがゼータクなのに、あんまりにも美しくまとまり過ぎてるため、なんだかとってももったいない感がしてしまうのが非常に残念(とくにニコール)。

映画のストーリーやキャラ設定、全体の雰囲気などが、往年の少女マンガ(原ちえこやいがらしゆみこ)を思い出させるため、30代以上でそういったマンガで育った女性にはちょっとオススメしたい、「ジュードとニコールでいがらしゆみこ」な1本。

以下、ネタバレあり
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禁欲生活のあとだと、やっぱ燃え上がって妊娠しやすいのね(ラッシーもそうだったらしいし、うちのハムスターもそうだった…)。
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なお、ジュードがキャンペーンのため初来日してくれまして、その記者会見映像(動画)を公式サイトで見ることができます。私めも先ほどちょっと見てみたのですが…あの…ジュードさん…髪の毛が…その…ちょっとばかり……。もうこの際、増毛でもヅラでもいいから、増やしてもらえないものでしょーか?…ほかの部分が毛深くても(「リプリー」の撮影では、しこたま剃られてしまったそうな)、あれだけの美形なんだから、髪の毛はやっぱ必要だよニャ〜…。

♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリスト確認…ニコール・キッドマン
ニコールが左利きなことは知っていましたが、この映画ではとくにそれが確認しやすいかな〜と。

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