「キル・ビル Vol.2」
2004年4月28日
←やっぱウマって、背が高くてカッコいいっスね!
クエンティン・タランティーノ&ウマ・サーマン「キル・ビル Vol.2」を観に行ってきました。
日本公式サイト→http://www.killbill.jp/
「そもさ〜〜んっ!」
「せっぱ〜〜〜っ!」
…と、136分間ノンストップ禅問答状態な映画でございました。いやはや。
!注意!
ネタバレありなので、以下からはお気をつけ下さい。
VOL.1は、背景が分からない上に感情もほとんどみせない主人公ブライドが、その圧倒的な強さでぶいぶい云わせるという、阿鼻叫喚・強烈(奇天烈?)アクション映画として仕上がってたのに対し、このVOL.2は、のっけからその勢いが落ち着き(注:「落ちた」のではなく「落ち着いた」)、前編での謎やブライドの背景とその意外な弱さなどを、少しずつ見せてくれるというドラマ仕立てになっていました。2本に分けて大正解。おかげでVol.1の評価が上がっちまいましたよ。
「どうやって私を探したの?」How did you find me?
「お前の男は私(だけ)だからな」I’m the man.
うっひ〜〜〜!
カッコいい〜〜〜〜!
これぞ私が待ってたタランティーノ節!
彼のオタク以外の持ち味といえば、絶妙なセリフのやりとりで、そのシーンの色合いを、瞬間的とゆーか、一気に変えてしまうという点。そのたびに(私も単純なので)「ニャるほど」と唸っちゃう。ただ、それが連続されると、こっちも慣れてくるもんだから、多少退屈気味になってしまうのが難点だったりする…でもVOL.2はギリギリかニャ?…ビルとブライドの禅問答に退屈さを感じないこともない。ただ、一部を残して謎は明らかになったし、ブライドvs.エル・ドライバーのキャットファイトは見ごたえあって面白かったし、デビッド・キャラダインはクールだったし、パイ・メイの修行は観ていて懐かしかったし――とまあ、結局、上手く相殺されちゃったという感じ。なんだかんだ云って、純粋にストーリー展開を楽しめたのが嬉しかったんだと思う。
ゆっくりと会話で場面が進み、クールな雰囲気と映像が流れる中、ひとつのセリフで突然謎が解明されていく――たしかにQT印の醍醐味は味わえた。うん、これは間違いない。でもって、QT自ら云ってた、カンフー映画やウェスタン映画への憧れもビシバシ伝わってきた。
カンフー映画に関しては、私自身が昔のカンフーブームを覚えているギリギリの世代なので、パイ・メイの口上や修行シーンなどは純粋に懐かしかったし、「五点掌爆心拳」(だっけ?)を観たときは、「そう!そう!こんな感じ!」とほくそ笑んじゃった。ウェスタン映画に関しては、残念ながらジュリアーノ・ジェンマやクリント・イーストウッドが出てる数本くらいしか観たことがなくて(しかもあんまり覚えてない)語れない……けど、「レジェンド・オブ・メキシコ」よりは、よっぽどあの渇きが感じられたな〜と。ま、どっちにしても、胡散臭さが加味されてるあたりが「キル・ビル」たる所以か。
キャラはみな立ちまくりで、とくにデビッド・キャラダインの渋くてクールなことといったら!…いやホント、マジでシビれたっス。そして大好きなダリル・ハンナが、いままでの彼女からは想像もつかない強烈ビッチを演じてくれたので、なんでオーレン石井並みに見せ場を作ってくれなかったのかと、少々悔しさを感じてしまったナリ。あ〜もったいない!
…ということで、ある程度の予想はついていたけれど、VOL.2は実に私好みな映画に仕上がってました。でも終わってみると、ただの「ひとりの女の復讐劇」な印象が強く(いや、それが狙いなんだけど)、たとえブライドの弱さが垣間見られても、共感に至るまではいかなかったな〜と。ま、共感を求められてる映画じゃないと思うから、別にそれでいいんだろうけど。
マニアなみなさんだともっと面白いことが書けるのでしょうが、私には、オマージュうんぬんといったことよりも、QTの頭の中を覗いてお付き合いしてしまったこと、そして彼にとってウマは本当にミューズであるということを実感させられた1本。
さて、「キル・ビル VOL.1」のDVDを借りに行ってくるか♪
クエンティン・タランティーノ&ウマ・サーマン「キル・ビル Vol.2」を観に行ってきました。
日本公式サイト→http://www.killbill.jp/
「そもさ〜〜んっ!」
「せっぱ〜〜〜っ!」
…と、136分間ノンストップ禅問答状態な映画でございました。いやはや。
!注意!
ネタバレありなので、以下からはお気をつけ下さい。
VOL.1は、背景が分からない上に感情もほとんどみせない主人公ブライドが、その圧倒的な強さでぶいぶい云わせるという、阿鼻叫喚・強烈(奇天烈?)アクション映画として仕上がってたのに対し、このVOL.2は、のっけからその勢いが落ち着き(注:「落ちた」のではなく「落ち着いた」)、前編での謎やブライドの背景とその意外な弱さなどを、少しずつ見せてくれるというドラマ仕立てになっていました。2本に分けて大正解。おかげでVol.1の評価が上がっちまいましたよ。
「どうやって私を探したの?」How did you find me?
「お前の男は私(だけ)だからな」I’m the man.
うっひ〜〜〜!
カッコいい〜〜〜〜!
これぞ私が待ってたタランティーノ節!
彼のオタク以外の持ち味といえば、絶妙なセリフのやりとりで、そのシーンの色合いを、瞬間的とゆーか、一気に変えてしまうという点。そのたびに(私も単純なので)「ニャるほど」と唸っちゃう。ただ、それが連続されると、こっちも慣れてくるもんだから、多少退屈気味になってしまうのが難点だったりする…でもVOL.2はギリギリかニャ?…ビルとブライドの禅問答に退屈さを感じないこともない。ただ、一部を残して謎は明らかになったし、ブライドvs.エル・ドライバーのキャットファイトは見ごたえあって面白かったし、デビッド・キャラダインはクールだったし、パイ・メイの修行は観ていて懐かしかったし――とまあ、結局、上手く相殺されちゃったという感じ。なんだかんだ云って、純粋にストーリー展開を楽しめたのが嬉しかったんだと思う。
ゆっくりと会話で場面が進み、クールな雰囲気と映像が流れる中、ひとつのセリフで突然謎が解明されていく――たしかにQT印の醍醐味は味わえた。うん、これは間違いない。でもって、QT自ら云ってた、カンフー映画やウェスタン映画への憧れもビシバシ伝わってきた。
カンフー映画に関しては、私自身が昔のカンフーブームを覚えているギリギリの世代なので、パイ・メイの口上や修行シーンなどは純粋に懐かしかったし、「五点掌爆心拳」(だっけ?)を観たときは、「そう!そう!こんな感じ!」とほくそ笑んじゃった。ウェスタン映画に関しては、残念ながらジュリアーノ・ジェンマやクリント・イーストウッドが出てる数本くらいしか観たことがなくて(しかもあんまり覚えてない)語れない……けど、「レジェンド・オブ・メキシコ」よりは、よっぽどあの渇きが感じられたな〜と。ま、どっちにしても、胡散臭さが加味されてるあたりが「キル・ビル」たる所以か。
キャラはみな立ちまくりで、とくにデビッド・キャラダインの渋くてクールなことといったら!…いやホント、マジでシビれたっス。そして大好きなダリル・ハンナが、いままでの彼女からは想像もつかない強烈ビッチを演じてくれたので、なんでオーレン石井並みに見せ場を作ってくれなかったのかと、少々悔しさを感じてしまったナリ。あ〜もったいない!
…ということで、ある程度の予想はついていたけれど、VOL.2は実に私好みな映画に仕上がってました。でも終わってみると、ただの「ひとりの女の復讐劇」な印象が強く(いや、それが狙いなんだけど)、たとえブライドの弱さが垣間見られても、共感に至るまではいかなかったな〜と。ま、共感を求められてる映画じゃないと思うから、別にそれでいいんだろうけど。
マニアなみなさんだともっと面白いことが書けるのでしょうが、私には、オマージュうんぬんといったことよりも、QTの頭の中を覗いてお付き合いしてしまったこと、そして彼にとってウマは本当にミューズであるということを実感させられた1本。
さて、「キル・ビル VOL.1」のDVDを借りに行ってくるか♪
コメント