←ティーンムービー傑作「ブレックファスト・クラブ」(1985)。友人E(米国人)はこれを観た当時、かなり衝撃を受けたのだとか。「どのキャラに一番近かったわけ?」と訊くと、「エミリオ・エステベス。10代の頃はスポーツ三昧だったから、彼のプレッシャーはよくわかったよ」。ふ〜ん。ちなみに私は、お嬢キャラのモリー・リングウォルドで〜す♪(←大ウソ)

今日は80年代の青春映画と「ブラットパック」についての話をば。

現在でも数多く作られている青春映画ですが、私が10代だった80年代は――それはそれは青春映画の宝庫のような時代でした。

↓その頃の話(2003/11/20の日記)
http://diarynote.jp/d/25683/20031120.html

青春映画といっても、その出来はA級からZ級までさまざま、当たり外れは大きく、名作・駄作・問題作・問題外作が混在しておりました。私がいまでも青春映画に関して許容範囲が広い…とゆーか、駄作を観ても許せてしまえるのは、80年代にそんなさまざまな出来の青春映画を数多く観たからだと思います。

たとえば「地獄の黙示録」「ゴッドファーザー」で有名なフランシス・F・コッポラ監督は、私にとって「アウトサイダー」「ランブル・フィッシュ」といった青春映画を手がけた監督という印象が強く、ジョン・ヒューズ(先生…と付けたくなる)の作る映画は、舞台が米国だろうと、登場人物への共感度は非常に高いものでした。

そして、それら青春映画に出演していた若手俳優たちは、次第に注目され、大人気となり、80年代の初め頃に日本で名作「アウトサイダー」(1983)が公開されるや、その映画に出演した若手俳優たちは「YAスター(ヤングアダルトスター)」(たぶん、この呼び方は日本だけ)と呼ばれ、当時私が購読してた映画雑誌「ロードショー」では、ジャッキー・チェンに次いで、マット・ディロンが人気でした。

1.「YAスター」と呼ばれた俳優たち
マット・ディロン、ラルフ・マッチオ、C・トーマス・ハウエル、トム・クルーズ、レイフ・ギャレット、パトリック・スウェイジ、ダイアン・レインなど

当時の1番人気はマット・ディロン、次点がC・トーマス・ハウエルだったかニャ?…でもその後、「ランブルフィッシュ」の主演オファーを蹴って「卒業白書」に主演し、スマッシュヒットさせたトム・クルーズが台頭してきて、続く「トップガン」で大スターになりました。

80年代半ばになると、↑の俳優たち主演作以外に、ジョン・ヒューズ作品、J・シューマカー監督による青春群像劇の金字塔作品「セント・エルモス・ファイアー」などが公開され、その中でも「ブレックファスト・クラブ」「セント・エルモス・ファイアー」に出演した若手俳優たちは、「ブラット・パック」と呼ばれるようになりました。

ブラット・パックとは――
「若くして成功し、注目を集めている集団」(三省堂提供「EXCEED 英和辞典」より)。1985年に、NYマガジンが「ブレックファスト・クラブ」「セント・エルモス・ファイアー」に出演した俳優たちをそう呼んだことから始まる(…と、当時の「ロードショー」に書いてあった)。

2.「ブラット・パック」と呼ばれた俳優たち
ロブ・ロウ、エミリオ・エステベス、ジャド・ネルソン、アンドリュー・マッカーシー、デミ・ムーア、メア・ウィニンガム、アリー・シーディ、モリー・リングウォルド、アンソニー・マイケル・ウォール

ロブ・ロウとエミリオ・エステベスは「アウトサイダー」にも出演しており、基本的に「YAスター」の一員でもありました…が、海の向こうでの彼らは、やはり「ブラットパック」。その中心的存在でした。中でもロブ・ロウは、当時大人気で(スズキのCFに出てた…「ヒップコンシャス!」)、主演映画もよく作られたのですが、89年に大スキャンダルを起こして以降完全にホサれてしまい、低迷。そんな彼も、ここ数年ようやくTVを中心に復活してきまして、その姿を「ホワイトハウス」で見たときは、さすがの私も嬉しくなったのでした(最近公開されたG・パルトロウ主演「ハッピーフライト」を、面白くないだろうな〜と思いながらも、わざわざ観に行ったのは、彼が出てると知ったから)。

ちなみに、私が1番好きだったのはアンドリュー・マッカーシー。いわゆるセクシー系ではなく、どちらかと云えばお坊っちゃんヅラだった彼ですが、意外にその主演作は多く、輝きの短いブラットパックの中では頑張ってたほうでした……が、決定的な個性が足りなかったこと、童顔俳優の運命なのか、年齢を重ねるたびに役どころが少なくなり、90年の半ば以降からは、すっかり見かけなくなってしまいました。私はマジで彼が恋しいです。

↓最近のアンドリュー(公式サイト)
http://www.andrewmccarthy.com/

ああ!やっと顔が年齢に追いついてきた!
すてきよ、アンドリュー…やっぱ額は出したほうがいいわね♪

ブラットパックと呼ばれたのは基本的に↑の俳優なのですが、当時青春映画が数多く作られたせいか、日本でYAスターと呼ばれた俳優たちのほか、ほかの青春映画に出てた俳優たちも、ブラットパックとされたことがありました。

3.「ブラット・パック」と思われた俳優たち
1の俳優たち、ショーン・ペン、キーファー・サザーランド、マシュー・ブロデリック、チャーリー・シーン、ジェイムズ・スペイダー、ロバート・ダウニーJr.など

ちなみに彼らと同世代であるキアヌ・リーブスも、青春映画によく出てたのですが(ロブ・ロウの「栄光のエンブレム」とか)、彼の場合、80年代の終わり頃に、通常の青春映画ではなく「男ふたりのバカチン青春映画」で金字塔を打ち立てたのでした。

…とこのように、ブラットパックについて書いてきたのですが、リアルタイムで観て来た人はおわかりなように、彼らのほとんどはハタチ過ぎ。そのためフケた顔立ちの高校生ばかりで、作品によってはかなりキツイものがありました。

がしかし。80年代後半くらいからでしょうか、実年齢そのまんまの若手俳優たち(=私と同世代)が台頭し始め――そして、あるひとりの俳優が彗星のように現れました。

そーです。
リバー・フェニックスです。

その美しさ・演技力の素晴らしさ。同世代俳優の中でも圧倒的な存在感を放ち、影を感じさせる表情がたまらない――御多分にもれず、私も彼が大好きでした。

彼以外にも、続々と10代の俳優が現れました。

4.時代そのまんまの俳優たち
リバー・フェニックス、イーサン・ホーク、コリー・ハイム、コリー・フェルドマン、クリスチャン・スレイター、ウィノナ・ライダーなど

ブラットパックにしろYAスターにしろ…当時の輝きを持続させてる俳優は少なく、それらになり損ねた俳優たち(キアヌやブラピ、マット大西くんなど)のほうが、サバイブできているようです。

以上、(オチがなくてすみません…)懐かしいお話でした♪

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