「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」
2004年6月4日
←私が初めてジャン・レノと出会ったのは、この作品。10年以上も前に観たので(げ!1985年製作なのか…)、ストーリーはうろ覚えなのですが、当時イザベル・アジャーニ目当てで観に行ったこと、ドラマー役でジャン・レノが出演してたことはよく覚えています。変わった作品でしたが、けっこう好きでした。そっか〜DVD出てるんだ…トール版が出たら買ってもいいな〜…って、これ――監督がリュック・ベッソンだったのニャ!?ガーン!
…というわけで、ジャン・レノ主演最新作「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」を観に行ってきました。
「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」LES RIVIERES POURPRES 2 - LES ANGES DE L’APOCALYPSE(2004・仏)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0337103/
日本公式サイト→http://www.cr2.jp/
共同製作:リュック・ベッソン
監督:オリヴィエ・ダアン
脚本:リュック・ベッソン
出演:ジャン・レノ、ブノワ・マジメル、クリストファ・リー、カミーユ・ナッタ、他
ストーリー:
フランス・ロレーヌ地方の修道院で、壁に埋め込んだキリスト像から血が流れ出すという事件が発生。パリからニーマンス警視(J・レノ)が現地入りし、捜査を始める。その同じ頃、別件を捜査中の刑事レダ(B・マジメル)の前に、キリストに似た男が突然現れ――
…ぐ。
……ぐぐ。
…………ぐぐぐぐぐぐぐぐ…。
――おのれリュック・ベッソンめ!
そこになおれぇぇぇぇぇぇいっ!
たた斬ってくれるわ〜〜っ!
前作「クリムゾン・リバー」が、なかなか面白かったため(多少難アリなところもありましたが)、かなり期待して観に行ったのとゆーのに……なんでこうなるのよぅ……。
なにやら日本公式サイトによると、プロデューサーのアラン・ゴールドマンが、小説・映画ともにヒットしてご満悦な原作者に対し、「続編作りたいんだけど、どう?」と持ちかけたものの、なかなか具体案が送られてこず、たまたまカンヌで会ったリュック・ベッソンにその企画を話したところ、数週間のちに大変魅力的なプロットが届いたため、製作が決定し、ベッソン自身もそのまま脚本を担当することになったそうですが――
ライジング・サン極東女子の私が推測するに、それって――「小説読んだし前作の映画も観た。だからキャラクターやストーリーにそれらしいテイストやコンセプトを取り入れることくらい、ボクには超カンタンさ。だけど前作のマネするのもなんだから、今回はハードボイルドより、アドベンチャー要素を濃くしてみようかな。でもお約束は忘れてないよ。だってファンが怒るからね」――なだけじゃないの?…ったく。
いや、別に面白くないってなわけではないんですよ。ストーリー・画ともに息もつかせぬ展開につぐ展開で、私だって途中まで楽しく観てたもん。だけどさ――前作のどこか古風なミステリー路線、あるいはブラピ主演の「セブン」的サイコホラーを期待して観てたのに、どんどん「レイダース 失われたアーク」になっていくって、こりゃどういうことよ!?…それにあのドーピング。日本人なら誰だって「ファイト一発」を思い出しちゃうよニャ〜…。
前作と違うものに仕上げたかったなら、徹底的にそうすりゃよかったのに、キャラクターの性格、別件を追ってたのにいつの間にかコンビを組んでるふたり(ニーマンス&レダ)、グロな死体描写、宗教的要素を持つ事件、若い相棒によるケンカ(アクション)シーン…など、設定やアクションシーンのコンセプトが前作と一緒なんだもん。
それなのに、ストーリーはどんどん「レイダース」化するわ、前作にあった「クリムゾン・リバー」というタイトルの意味――つまりなんで「クリムゾン・リバー」なのか――が今作にはない…というか、必要がないのにタイトルが「クリムゾン・リバー2」となってるわ――余計に腹が立つ。だったら別のタイトルつけろっつーの!原作者に超失礼でしょうが!
俳優陣に関しては――ジャン・レノって、ニーマンス役を気に入ってそう。私も好きだし、実際彼によく合っている。でも惜しいんだよニャ〜…。アクション映画における主人公って、なにかやったあとやラストシーンで短いジョークを飛ばすというお約束――ショーン・コネリーが作り上げたのかもしれない――があったりするのですが、彼はどの作品でもなんでかイマイチ決まらない。なんで?…間が悪い?セリフが悪い?表情が足りない?共演者の反応が悪い?…う〜ん…好きな俳優のひとりでもあるので、それが残念ナリ。なお、ニーマンスは*がニガテだという設定で、今作ではそれを**したということになってるらしいのですが、とってつけたようにセリフだけで説明されてもねぇ…。
相棒レダ役に、前作のヴァンサン・カッセルから代わったブノワ・マジメル――俳優が代わっても役どころ(ハリウッド映画だったら、コリン・ファレルが演じそう)が一緒だったので、これまたちょっともったいなかったような…。
共同制作兼脚本担当のリュック・ベッソン。最近の彼の脚本って、設定は面白いのにストーリーが面白くない。たとえば「トランスポーター」――ジェイソン・ステイサムが演じた主役がとっても魅力的な男で、思いっきりキャラ立ちしてたとゆーのに、敵が見え始めたとたん、展開が陳腐になっちゃって、後半まで面白さが持続しない。最初の30分まで面白かったのに…。
もう俳優やキャラクター設定の財産だけで、リュック・ベッソンに脚本まかせないでよ…。リライトの上手い人をつけてみる、とか…
俳優や設定は悪くないのに脚本にガッカリ、製作側による「前作がヒットしたから作ってみました」路線が、ほかの続編ものより鼻につく1本。……まったく面白くないとは云わないけど、クリストファ・リーを配してる以上、いろいろとわかっちゃうし(彼が悪いと云ってるワケではありませぬ)…ハードボイルドだけでなく、ミステリとしても期待できないよニャ…。
ところで、スペイン系フランス人のジャン・レノさんのご本名。
Don Juan Moreno y Jederique Jimenez
これって、どう読むのでしょうか?…う〜む。
…というわけで、ジャン・レノ主演最新作「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」を観に行ってきました。
「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」LES RIVIERES POURPRES 2 - LES ANGES DE L’APOCALYPSE(2004・仏)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0337103/
日本公式サイト→http://www.cr2.jp/
共同製作:リュック・ベッソン
監督:オリヴィエ・ダアン
脚本:リュック・ベッソン
出演:ジャン・レノ、ブノワ・マジメル、クリストファ・リー、カミーユ・ナッタ、他
ストーリー:
フランス・ロレーヌ地方の修道院で、壁に埋め込んだキリスト像から血が流れ出すという事件が発生。パリからニーマンス警視(J・レノ)が現地入りし、捜査を始める。その同じ頃、別件を捜査中の刑事レダ(B・マジメル)の前に、キリストに似た男が突然現れ――
…ぐ。
……ぐぐ。
…………ぐぐぐぐぐぐぐぐ…。
――おのれリュック・ベッソンめ!
そこになおれぇぇぇぇぇぇいっ!
たた斬ってくれるわ〜〜っ!
前作「クリムゾン・リバー」が、なかなか面白かったため(多少難アリなところもありましたが)、かなり期待して観に行ったのとゆーのに……なんでこうなるのよぅ……。
なにやら日本公式サイトによると、プロデューサーのアラン・ゴールドマンが、小説・映画ともにヒットしてご満悦な原作者に対し、「続編作りたいんだけど、どう?」と持ちかけたものの、なかなか具体案が送られてこず、たまたまカンヌで会ったリュック・ベッソンにその企画を話したところ、数週間のちに大変魅力的なプロットが届いたため、製作が決定し、ベッソン自身もそのまま脚本を担当することになったそうですが――
ライジング・サン極東女子の私が推測するに、それって――「小説読んだし前作の映画も観た。だからキャラクターやストーリーにそれらしいテイストやコンセプトを取り入れることくらい、ボクには超カンタンさ。だけど前作のマネするのもなんだから、今回はハードボイルドより、アドベンチャー要素を濃くしてみようかな。でもお約束は忘れてないよ。だってファンが怒るからね」――なだけじゃないの?…ったく。
いや、別に面白くないってなわけではないんですよ。ストーリー・画ともに息もつかせぬ展開につぐ展開で、私だって途中まで楽しく観てたもん。だけどさ――前作のどこか古風なミステリー路線、あるいはブラピ主演の「セブン」的サイコホラーを期待して観てたのに、どんどん「レイダース 失われたアーク」になっていくって、こりゃどういうことよ!?…それにあのドーピング。日本人なら誰だって「ファイト一発」を思い出しちゃうよニャ〜…。
前作と違うものに仕上げたかったなら、徹底的にそうすりゃよかったのに、キャラクターの性格、別件を追ってたのにいつの間にかコンビを組んでるふたり(ニーマンス&レダ)、グロな死体描写、宗教的要素を持つ事件、若い相棒によるケンカ(アクション)シーン…など、設定やアクションシーンのコンセプトが前作と一緒なんだもん。
それなのに、ストーリーはどんどん「レイダース」化するわ、前作にあった「クリムゾン・リバー」というタイトルの意味――つまりなんで「クリムゾン・リバー」なのか――が今作にはない…というか、必要がないのにタイトルが「クリムゾン・リバー2」となってるわ――余計に腹が立つ。だったら別のタイトルつけろっつーの!原作者に超失礼でしょうが!
俳優陣に関しては――ジャン・レノって、ニーマンス役を気に入ってそう。私も好きだし、実際彼によく合っている。でも惜しいんだよニャ〜…。アクション映画における主人公って、なにかやったあとやラストシーンで短いジョークを飛ばすというお約束――ショーン・コネリーが作り上げたのかもしれない――があったりするのですが、彼はどの作品でもなんでかイマイチ決まらない。なんで?…間が悪い?セリフが悪い?表情が足りない?共演者の反応が悪い?…う〜ん…好きな俳優のひとりでもあるので、それが残念ナリ。なお、ニーマンスは*がニガテだという設定で、今作ではそれを**したということになってるらしいのですが、とってつけたようにセリフだけで説明されてもねぇ…。
相棒レダ役に、前作のヴァンサン・カッセルから代わったブノワ・マジメル――俳優が代わっても役どころ(ハリウッド映画だったら、コリン・ファレルが演じそう)が一緒だったので、これまたちょっともったいなかったような…。
共同制作兼脚本担当のリュック・ベッソン。最近の彼の脚本って、設定は面白いのにストーリーが面白くない。たとえば「トランスポーター」――ジェイソン・ステイサムが演じた主役がとっても魅力的な男で、思いっきりキャラ立ちしてたとゆーのに、敵が見え始めたとたん、展開が陳腐になっちゃって、後半まで面白さが持続しない。最初の30分まで面白かったのに…。
もう俳優やキャラクター設定の財産だけで、リュック・ベッソンに脚本まかせないでよ…。リライトの上手い人をつけてみる、とか…
俳優や設定は悪くないのに脚本にガッカリ、製作側による「前作がヒットしたから作ってみました」路線が、ほかの続編ものより鼻につく1本。……まったく面白くないとは云わないけど、クリストファ・リーを配してる以上、いろいろとわかっちゃうし(彼が悪いと云ってるワケではありませぬ)…ハードボイルドだけでなく、ミステリとしても期待できないよニャ…。
ところで、スペイン系フランス人のジャン・レノさんのご本名。
Don Juan Moreno y Jederique Jimenez
これって、どう読むのでしょうか?…う〜む。
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