「スパイダーマン 2」
2004年7月26日
←スパイダーマンを演じるのは「カワイイ顔して肉体派」なトビー・マグワイア(29)。ジェイク・ギレンホールに交代するんじゃないかと一時騒がれましたが、ブジ主役に納まりました(よかったよかった♪)。今年に入って3回もキャンペーン来日してくれてるあたり、エライよニャ〜。そして、監督はサム・ライミ(44)。マニアックで濃〜〜い映画を撮るというイメージのある監督ですが、実はとってもお洒落さん。なんと撮影現場ではネクタイ&スーツ姿で演出することが多いのだとか。…意外ですよねぇ…。
…というわけで、「スパイダーマン2」の感想をば。
「スパイダーマン 2」Spider-Man 2(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0316654/
日本公式サイト→http://www.sonypictures.jp/movies/spiderman2/
監督:サム・ライミ
脚本:アルヴィン・サージェント
出演:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェイムズ・フランコ、アルフレッド・モリーナ、他
ストーリー:
グリーン・ゴブリンとの対決から2年後。アルバイトをしながら大学生活を送るピーター(T・マグワイア)は、スパイダーマンとして日夜ニューヨークを守っていた。だが経済的につらく、勉強はおろそかになり、親友ハリー(J・フランコ)はスパイダーマンへの復讐に燃え、MJ(K・ダンスト)には新しい恋人が現れてしまう。スパイダーマンであるために、自己犠牲を強いられることに疑問を持ち始めるピーター。そんなある日、彼はハリーの会社で研究をしているDr.オクタビアス(A・モリーナ)の研究発表に出向く。そして――
…ああ。
正真正銘、サム・ライミの映画に仕上がってるよニャ〜…。
こんな大作で、ライミの味とゆーか…作風を感じられるなんて、本当に嬉しいよねぇ。
ただし、昔の濃さ爆裂な彼とは違う。今までも薄めな映画はあったけど――ってか、本作が薄めだと云いたいんじゃなくて――成長したのか、抑えているのか、上手くなったのか。マジで洗練という言葉が似合う。等身大のヒーロー像、共感のさせ方、脇役やチョイ役でさえ立ってるキャラクターたち、ストーリー運びとそのひっぱり方、伏線の張り方&回収の仕方、適度なギャグの挿入……それらさじ加減の上手さにしみじみ唸ることしきり。なので、個人的に「クール(COOL)」ではなく「洗練」と云いたいっス!
まず、オープニング――のっけからタイトルバックに感動。前作のあらすじ・ストーリーボードを観ているかのよう…ってか、観せてくれたんだから「観た」が正しいか。よく出来てて、「『1』をもっかい観なきゃ!」と思ったし、その丁寧な仕事ぶりに――作品に対する作り手の愛情を感じてしまった。ほんの数分のことだし、「あれくらいで?」と云う人もいるでしょうが……いいの!私がそう思っただけなんだから、もうほっといてちょーだい!
誰にも知られずボランティアでヒーローやってる主人公。大いなる力を人のために!と頑張っていても、悪口書かれたり誤解されたり。ピーター・パーカーの姿に戻ってみれば、私生活ボロボロ。……。ツライよねぇ…うんうん、よくわかる…ピーター、アンタだけじゃないっス。そんな状況じゃあ、誰だって悩むっス。
悩める等身大ヒーローを演じるトビーが実に素晴らしく――その視線の雄弁さに、心底惚れ惚れしちゃいましたよ。MJを見つめる瞳(♪めりじぇ〜ん おまま〜〜いん♪と、つのだ☆ひろの声が脳内に響いた日本人は多かろうて)、決意に満ちた瞳などなど――ひとつひとつを語る瞳に吸い込まれそうでしたもん。彼は能面演技をする俳優なので、受ける印象はどこかミステリアス。だからスパイダーマン/ピーター・パーカーにピッタリ♪…前作のスクリーンテストでラストシーンを演じたときに、製作側が「彼しかいない」と云いきったのも頷けるよニャ〜…。
MJ役のキルスティン・ダンストは、髪の色が赤茶じゃなくなったせいか、前作よりもかわいく見える。これ、最大のプラスポイントね♪
Dr.オクタビアス/ドク・オクを演じるアルフレッド・モリーナ……先日「トニー賞授賞式」にて、彼の「屋根の上のバイオリン弾き」のパフォーマンスを観たばっかりだったので(主演賞にノミネートされてました)、おお!なんとタイムリーな!と思いながら観てたのですが――いや〜…せつなかったですわ。彼のラストに物足りなさを感じる人がいるそうですが――そ〜お?…科学者出身だからといって、最後までマッドサンエンティストだとは限らないでしょ?…せつないストーリーにあった人物描写&背景と「大いなる力」の伏線――見事でしたよ。文句まったくナシ。
1作目のDVDを持ってなかったので、慌てて購入、そのまま2回目の鑑賞に行った私ですが――見比べてみると、アクションシーンやスパイダーマンを追っかける映像が格段にスケールアップ。前作よりお金かかってることもあるでしょうが、やっぱ「マトリックス」明けのビル・ポープを引っ張ってこれたことが大きかったのでは?…迫力はもちろん、前作のどこかしらヤボったい感じが、本作ではまったくなかったもん。
脚本はアルヴィン・サージェント…って、ずいぶんおじーちゃんな脚本家で(代表作「ペーパー・ムーン」「普通の人々」「ジュリア」「運命の女」…で、今年73歳!)、キルスティンも「かなりお年の脚本家だから、セリフにいまどき使わないような云い回しもあって…」なんて云ったよニャ〜と思ってたら、実はノンクレジットながら前作でも脚本参加していて、「1」のラストシーンは彼が書いたのだとか。ニャるほど。ピーターの決意で終わる前作のことを思えば、「2」での起用もよくわかる…けど、これだけの大作なので、リライト脚本家はかなりいそうだよニャ…。でも結果面白かったんだから、これまた文句まったくナシ。
悩める等身大ヒーローの葛藤ストーリーでありながら、ギャグあり、思わずのけぞるアクションあり、魅力的なキャラあり、ハートウォーミングな盛り上がりあり――見所たくさん、しかもそのすべてが絶妙に絡み合っている、原作ファンも鼻高々であろう、最高に魅力的な1本。完全に私好みで…もう大好きです!
ところで。恒例のブルース・キャンベル探し。今回は分かりやすかったですね♪…私としては「ルパン三世」を、監督はサム・ライミ、銭形警部をブルースでやって欲しいんだけどニャ〜…って、ダメっスか?
…というわけで、「スパイダーマン2」の感想をば。
「スパイダーマン 2」Spider-Man 2(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0316654/
日本公式サイト→http://www.sonypictures.jp/movies/spiderman2/
監督:サム・ライミ
脚本:アルヴィン・サージェント
出演:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェイムズ・フランコ、アルフレッド・モリーナ、他
ストーリー:
グリーン・ゴブリンとの対決から2年後。アルバイトをしながら大学生活を送るピーター(T・マグワイア)は、スパイダーマンとして日夜ニューヨークを守っていた。だが経済的につらく、勉強はおろそかになり、親友ハリー(J・フランコ)はスパイダーマンへの復讐に燃え、MJ(K・ダンスト)には新しい恋人が現れてしまう。スパイダーマンであるために、自己犠牲を強いられることに疑問を持ち始めるピーター。そんなある日、彼はハリーの会社で研究をしているDr.オクタビアス(A・モリーナ)の研究発表に出向く。そして――
…ああ。
正真正銘、サム・ライミの映画に仕上がってるよニャ〜…。
こんな大作で、ライミの味とゆーか…作風を感じられるなんて、本当に嬉しいよねぇ。
ただし、昔の濃さ爆裂な彼とは違う。今までも薄めな映画はあったけど――ってか、本作が薄めだと云いたいんじゃなくて――成長したのか、抑えているのか、上手くなったのか。マジで洗練という言葉が似合う。等身大のヒーロー像、共感のさせ方、脇役やチョイ役でさえ立ってるキャラクターたち、ストーリー運びとそのひっぱり方、伏線の張り方&回収の仕方、適度なギャグの挿入……それらさじ加減の上手さにしみじみ唸ることしきり。なので、個人的に「クール(COOL)」ではなく「洗練」と云いたいっス!
まず、オープニング――のっけからタイトルバックに感動。前作のあらすじ・ストーリーボードを観ているかのよう…ってか、観せてくれたんだから「観た」が正しいか。よく出来てて、「『1』をもっかい観なきゃ!」と思ったし、その丁寧な仕事ぶりに――作品に対する作り手の愛情を感じてしまった。ほんの数分のことだし、「あれくらいで?」と云う人もいるでしょうが……いいの!私がそう思っただけなんだから、もうほっといてちょーだい!
誰にも知られずボランティアでヒーローやってる主人公。大いなる力を人のために!と頑張っていても、悪口書かれたり誤解されたり。ピーター・パーカーの姿に戻ってみれば、私生活ボロボロ。……。ツライよねぇ…うんうん、よくわかる…ピーター、アンタだけじゃないっス。そんな状況じゃあ、誰だって悩むっス。
悩める等身大ヒーローを演じるトビーが実に素晴らしく――その視線の雄弁さに、心底惚れ惚れしちゃいましたよ。MJを見つめる瞳(♪めりじぇ〜ん おまま〜〜いん♪と、つのだ☆ひろの声が脳内に響いた日本人は多かろうて)、決意に満ちた瞳などなど――ひとつひとつを語る瞳に吸い込まれそうでしたもん。彼は能面演技をする俳優なので、受ける印象はどこかミステリアス。だからスパイダーマン/ピーター・パーカーにピッタリ♪…前作のスクリーンテストでラストシーンを演じたときに、製作側が「彼しかいない」と云いきったのも頷けるよニャ〜…。
MJ役のキルスティン・ダンストは、髪の色が赤茶じゃなくなったせいか、前作よりもかわいく見える。これ、最大のプラスポイントね♪
Dr.オクタビアス/ドク・オクを演じるアルフレッド・モリーナ……先日「トニー賞授賞式」にて、彼の「屋根の上のバイオリン弾き」のパフォーマンスを観たばっかりだったので(主演賞にノミネートされてました)、おお!なんとタイムリーな!と思いながら観てたのですが――いや〜…せつなかったですわ。彼のラストに物足りなさを感じる人がいるそうですが――そ〜お?…科学者出身だからといって、最後までマッドサンエンティストだとは限らないでしょ?…せつないストーリーにあった人物描写&背景と「大いなる力」の伏線――見事でしたよ。文句まったくナシ。
1作目のDVDを持ってなかったので、慌てて購入、そのまま2回目の鑑賞に行った私ですが――見比べてみると、アクションシーンやスパイダーマンを追っかける映像が格段にスケールアップ。前作よりお金かかってることもあるでしょうが、やっぱ「マトリックス」明けのビル・ポープを引っ張ってこれたことが大きかったのでは?…迫力はもちろん、前作のどこかしらヤボったい感じが、本作ではまったくなかったもん。
脚本はアルヴィン・サージェント…って、ずいぶんおじーちゃんな脚本家で(代表作「ペーパー・ムーン」「普通の人々」「ジュリア」「運命の女」…で、今年73歳!)、キルスティンも「かなりお年の脚本家だから、セリフにいまどき使わないような云い回しもあって…」なんて云ったよニャ〜と思ってたら、実はノンクレジットながら前作でも脚本参加していて、「1」のラストシーンは彼が書いたのだとか。ニャるほど。ピーターの決意で終わる前作のことを思えば、「2」での起用もよくわかる…けど、これだけの大作なので、リライト脚本家はかなりいそうだよニャ…。でも結果面白かったんだから、これまた文句まったくナシ。
悩める等身大ヒーローの葛藤ストーリーでありながら、ギャグあり、思わずのけぞるアクションあり、魅力的なキャラあり、ハートウォーミングな盛り上がりあり――見所たくさん、しかもそのすべてが絶妙に絡み合っている、原作ファンも鼻高々であろう、最高に魅力的な1本。完全に私好みで…もう大好きです!
ところで。恒例のブルース・キャンベル探し。今回は分かりやすかったですね♪…私としては「ルパン三世」を、監督はサム・ライミ、銭形警部をブルースでやって欲しいんだけどニャ〜…って、ダメっスか?
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