「カンザス/カンザス経由→N.Y.行き」
2004年8月29日
←手前にいるのがアンドリュー・マッカーシーさん(当時25歳)、奥のコワモテくんがマット・ディロンさん(当時23歳)。トムトムがブイブイ云わすまで、彼らは日本でも人気が高く、ちょっとしたアイドルでした。ちなみに私はマットよりアンドリュー派。そして似たようなタイプのマシュー・ブロデリックより、断然好きでした…って、私ってば昨年からアンドリューの話とフォローネタばっか書いてるので、みなさんにはもうバレバレですよね♪うふ♪(←バカ)
20世紀FOX「1枚買ったら1枚タダ!」5/28キャンペーン(2980円)で購入した、映画DVDの感想第五弾(兼、「アンドリュー後援会/ニッポン支部」による「アンドリュー映画特集第一弾」…って、なんじゃそりゃ!?)です。…すみません、まだコッソリと続いてます…。
■「カンザス/カンザス経由→N.Y.行き」Kansas(1988・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0095428/
監督:デビッド・スティーブンス
脚本:スペンサー・イーストマン
出演:マット・ディロン、アンドリュー・マッカーシー、レスリー・ホープ、他
ストーリー:
友人の結婚式の付添人をするため、N.Y.へと向かっていたウェイド(A・マッカーシー)だったが、道中無一文になってしまったため、貨物列車に飛び乗る。そこには先にドイル(M・ディロン)が乗り込んでおり、気が合ったふたりはドイルの故郷であるカンザスで降りる。だがドイルは突然銀行強盗犯となり、ウェイドは共犯を強要されてしまう。そして――
「映画は魅力的なプロットと雰囲気だけではダメである」というのを、地でいってしまった作品。嗚呼…なんてもったいない。
貨物列車で偶然居合わした、人畜無害な田舎者青年と、ワイルドでどことなく影のある青年。境遇・性格は正反対だったが、いつしか意気投合、夜通し語り合うふたり。そんな彼らを乗せた列車は、乾いたアメリカの大地をひたすら走りぬけて行く。だが、途中下車したカンザスにて事態が豹変、平凡なヤングアメリカンに見えたふたりの運命は、どんどん歯車が狂っていく。ウェイドは抱えてしまった秘密を愛するロリーに云えないまま、己の良心との狭間で悩み、ドイルは犯罪者として常軌を逸していき――そしてなにも知らないひまわりだけが、風に揺れていた――。
…ね!?
こんな風に書くと、脳裏にアメリカの大地や景色、人々が浮かび上がり、シネマスコープサイズで想像が膨らむでしょ!?
ところがどっこい。撮影は実際にシネスコサイズで、カンザスを美しく撮っているにも関わらず――ウェイドは罪を犯したことに対する良心の呵責というものがスコーン!と抜け落ちてるわ、ロリーがウェイドに心を引かれていく魅力的な(=共感する)エピソードは存在しないわ、ドイルの心の闇や葛藤なんてものは描かれず、しかも3度もダマされるマヌケな犯罪者でしかないわ――心情描写のディテールが欠落してるんだっつーの!
…と、いまさら怒ったところでどうしようもないし、こんな出来の青春B級映画なんて、80年代にはゴロゴロあった。それでもこの作品はプロットと雰囲気が准A級だと思うし、M・ディロンとA・マッカーシーだって、ドンピシャな配役だ。だから惜しいことこの上ないんだよニャ…。彼らの魅力があまり生かされた映画ではないので、ファン(とくにマットの)にも、手放しでオススメはできないナリよ…。「アンドリューがいれば、それだけでいいの♪」という人向け…って、そりゃ私か。でも気持ちはフクザツ…。
コメディではない、ちょっとシリアスな青春映画の場合――マットは一見ワイルドでダーク、でも実際は繊細な心を持っている青年を演じるのが上手かったし、アンドリューは、内なる情熱を隠しても、瞳がとても雄弁な青年を演じるのが上手く、観ている者を切なくさせてしまう俳優だったのに……嗚呼、なんてもったいない。
そしてロリー役にレスリー・ホープ。最近では「24」でK・サザーランドの奥様役を演じてましたね。この映画では髪がロングでしたが、彼女はやっぱショートカットのほうが似合うかな、と。
それにしてもこの作品――アメリカン・ニューシネマっぽく仕上げたかったのかな――でも個人の享楽が最優先、浪費的でいつまでもパーティやってたような80年代では、いくらそれ風の映画を撮っても、説得力なんて(一部作品を除き)なかったような気がする。
青春クライム・ロードムービーとはいえ、アメリカン・ニューシネマ的な反体制的な若者の心情や米国の闇を描くことも、80年代らしくレーガノミクスのもと、享楽的で自己優先ばかりな――そう、ブレット・イーストン・エリスの小説に出てくるような青年たちの心の闇を描くこともできなかった――宙ぶらりんで終わってしまった作品。
なお、カンザスは中西部…とゆーか、米国のど真ん中にある州で、米国人でも「あれ?どこにあったっけ?」という人がいるくらい、田舎で地味な州なんだとか。別名:「ひまわりの州」
■DVD仕様評価
1.惹句(DVDの帯についてる宣伝コピー)
「マット・ディロン&アンドリュー・マッカーシー主演。黄金のブラット・パック・コンビが贈る青春の光と影のストーリー」
あ〜あ。「黄金のブラット・パック・コンビ」なんて、本人たちイヤがるだろうな〜。私だって「ブラット・パック」とよく書くけど、彼らに会ったってそんなこと絶対云わないもん。それに日本じゃ「ブラット・パック」より、「YA(ヤングアダルト)スター」と書いたほうがこの映画を知ってる…とゆーか、80年代にマットが好きだった人にはウケるんじゃないかニャ?
2.仕様・特典など
ピクチャー・レーベル、英語ドルビーサラウンド、英語字幕あり、シネマスコープ・サイズ、オリジナル劇場予告編
初DVD化なのでゼータクは云いましぇん。アンドリューが出てる映画がDVDになるだけで、極東ギャルは嬉しいんだから。
3.総括
出来がいいとは云えないし、マットがマヌケ役でしかないので、彼のファンにはオススメできない――購買層はアンドリューのファン限定なんじゃないかと思われる作品。
♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリスト追加…アンドリュー・マッカーシー、マット・ディロン。
そう、ふたりとも左利きなんです。
映画雑誌でアンドリューが左利きと知ったときは、嬉しかったよニャ〜♪(←バカ)
なお本作では、左手でハブラシ持って歯を磨いていたりと左利きな姿が垣間見られます♪
20世紀FOX「1枚買ったら1枚タダ!」5/28キャンペーン(2980円)で購入した、映画DVDの感想第五弾(兼、「アンドリュー後援会/ニッポン支部」による「アンドリュー映画特集第一弾」…って、なんじゃそりゃ!?)です。…すみません、まだコッソリと続いてます…。
■「カンザス/カンザス経由→N.Y.行き」Kansas(1988・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0095428/
監督:デビッド・スティーブンス
脚本:スペンサー・イーストマン
出演:マット・ディロン、アンドリュー・マッカーシー、レスリー・ホープ、他
ストーリー:
友人の結婚式の付添人をするため、N.Y.へと向かっていたウェイド(A・マッカーシー)だったが、道中無一文になってしまったため、貨物列車に飛び乗る。そこには先にドイル(M・ディロン)が乗り込んでおり、気が合ったふたりはドイルの故郷であるカンザスで降りる。だがドイルは突然銀行強盗犯となり、ウェイドは共犯を強要されてしまう。そして――
「映画は魅力的なプロットと雰囲気だけではダメである」というのを、地でいってしまった作品。嗚呼…なんてもったいない。
貨物列車で偶然居合わした、人畜無害な田舎者青年と、ワイルドでどことなく影のある青年。境遇・性格は正反対だったが、いつしか意気投合、夜通し語り合うふたり。そんな彼らを乗せた列車は、乾いたアメリカの大地をひたすら走りぬけて行く。だが、途中下車したカンザスにて事態が豹変、平凡なヤングアメリカンに見えたふたりの運命は、どんどん歯車が狂っていく。ウェイドは抱えてしまった秘密を愛するロリーに云えないまま、己の良心との狭間で悩み、ドイルは犯罪者として常軌を逸していき――そしてなにも知らないひまわりだけが、風に揺れていた――。
…ね!?
こんな風に書くと、脳裏にアメリカの大地や景色、人々が浮かび上がり、シネマスコープサイズで想像が膨らむでしょ!?
ところがどっこい。撮影は実際にシネスコサイズで、カンザスを美しく撮っているにも関わらず――ウェイドは罪を犯したことに対する良心の呵責というものがスコーン!と抜け落ちてるわ、ロリーがウェイドに心を引かれていく魅力的な(=共感する)エピソードは存在しないわ、ドイルの心の闇や葛藤なんてものは描かれず、しかも3度もダマされるマヌケな犯罪者でしかないわ――心情描写のディテールが欠落してるんだっつーの!
…と、いまさら怒ったところでどうしようもないし、こんな出来の青春B級映画なんて、80年代にはゴロゴロあった。それでもこの作品はプロットと雰囲気が准A級だと思うし、M・ディロンとA・マッカーシーだって、ドンピシャな配役だ。だから惜しいことこの上ないんだよニャ…。彼らの魅力があまり生かされた映画ではないので、ファン(とくにマットの)にも、手放しでオススメはできないナリよ…。「アンドリューがいれば、それだけでいいの♪」という人向け…って、そりゃ私か。でも気持ちはフクザツ…。
コメディではない、ちょっとシリアスな青春映画の場合――マットは一見ワイルドでダーク、でも実際は繊細な心を持っている青年を演じるのが上手かったし、アンドリューは、内なる情熱を隠しても、瞳がとても雄弁な青年を演じるのが上手く、観ている者を切なくさせてしまう俳優だったのに……嗚呼、なんてもったいない。
そしてロリー役にレスリー・ホープ。最近では「24」でK・サザーランドの奥様役を演じてましたね。この映画では髪がロングでしたが、彼女はやっぱショートカットのほうが似合うかな、と。
それにしてもこの作品――アメリカン・ニューシネマっぽく仕上げたかったのかな――でも個人の享楽が最優先、浪費的でいつまでもパーティやってたような80年代では、いくらそれ風の映画を撮っても、説得力なんて(一部作品を除き)なかったような気がする。
青春クライム・ロードムービーとはいえ、アメリカン・ニューシネマ的な反体制的な若者の心情や米国の闇を描くことも、80年代らしくレーガノミクスのもと、享楽的で自己優先ばかりな――そう、ブレット・イーストン・エリスの小説に出てくるような青年たちの心の闇を描くこともできなかった――宙ぶらりんで終わってしまった作品。
なお、カンザスは中西部…とゆーか、米国のど真ん中にある州で、米国人でも「あれ?どこにあったっけ?」という人がいるくらい、田舎で地味な州なんだとか。別名:「ひまわりの州」
■DVD仕様評価
1.惹句(DVDの帯についてる宣伝コピー)
「マット・ディロン&アンドリュー・マッカーシー主演。黄金のブラット・パック・コンビが贈る青春の光と影のストーリー」
あ〜あ。「黄金のブラット・パック・コンビ」なんて、本人たちイヤがるだろうな〜。私だって「ブラット・パック」とよく書くけど、彼らに会ったってそんなこと絶対云わないもん。それに日本じゃ「ブラット・パック」より、「YA(ヤングアダルト)スター」と書いたほうがこの映画を知ってる…とゆーか、80年代にマットが好きだった人にはウケるんじゃないかニャ?
2.仕様・特典など
ピクチャー・レーベル、英語ドルビーサラウンド、英語字幕あり、シネマスコープ・サイズ、オリジナル劇場予告編
初DVD化なのでゼータクは云いましぇん。アンドリューが出てる映画がDVDになるだけで、極東ギャルは嬉しいんだから。
3.総括
出来がいいとは云えないし、マットがマヌケ役でしかないので、彼のファンにはオススメできない――購買層はアンドリューのファン限定なんじゃないかと思われる作品。
♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリスト追加…アンドリュー・マッカーシー、マット・ディロン。
そう、ふたりとも左利きなんです。
映画雑誌でアンドリューが左利きと知ったときは、嬉しかったよニャ〜♪(←バカ)
なお本作では、左手でハブラシ持って歯を磨いていたりと左利きな姿が垣間見られます♪
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