←こっちはGibson TAK MATSUMOTO LP。
イエローが鮮やかですよね♪

…というわけで、昨日の続き。

場所を決めてからDさんと駄弁っていると、後ろがどんどん埋まってきた。どんな人がくるかと眺めていると、私の後ろは女の子ばかり、Dさんの後ろはカップルとなった。

私はそのカップルの彼氏を見た瞬間、これはヤバイ、この男は絶対に前に押し入ってくるタイプだとピンときた。初心者のDさんは流されるかもしれない――でも「コイツに注意して」なんて大きな声で云えないし…とりあえずDさんには「後ろに注意して」とアドバイスをし、18:00の開演を待った。

18:00ちょっと過ぎくらいに、クラシカルロックのオープニングSEが流れ始め――待ちに待った開演となる。

ど〜ん!と曲が始まったとたん、モッシュ地獄もスタートを切る。私はしっかりと左手でロープを握り締める。絶対、離すもんか!

周りはどうだろう?
どうやら予想通りの展開だ。前のカップルはまったく人畜無害の問題外。左右からの押しは仕方がない。ど真ん中の柵際にいる以上、かなりつらい場所なのはわかってる。こんなオールスタンディングは押されて当然、誰のせいでもないし文句なんてまったくない。

大切なのは、自分の場所を死守すること。

いまの自分の場所はロープがある以上、左からの侵入はない。前に行くことは絶対ムリなので、あとは後ろと右からの侵入を阻止するだけだ。私はロープを握り締め、体重をかけてブロックした。その様子は、きっとゴール下におけるリバウンドポジション争奪合戦のようだったろう。そして前のカップルは「モッシュなんて大して感じなかった」と思うはず。当たり前だ。私が後ろをブロックしてたんだから。

数曲演奏後、心配になり横を見てみると、Dさんは後方に流されていた。あのカップル(の男)、やっぱり前に飛び込んだか――と思ってると、Dさんの代わりに私の左にきた女の子がモッシュでかなり苦しそうだったため、これはヤバイと思い――

「横のロープしっかり掴んで。これだと流されないから」

と教えたあげた。すると女の子は「ありがとうございます」と云って、ロープを掴むことを覚え、自分の場所をキープできるようになっていた。本当によかった。そういうこともあってか、左からの押しは少し弱まった。たぶん彼女は、あのモッシュ地獄の中で、それなりに私に気を遣ってくれたのだろう。ありがとう。その気遣いは後半まで続かなかったけど(これも仕方がない話だ)、彼女の気持ちは嬉しかった。

左からのプレッシャーは少し楽になったものの、右からの押しはかなりの強さだった。右隣はどうなっているかと見てみると、髪の毛をちゃんと束ね、エリックやジャックに煽られたらアクションを返し、大声で歌い、見るからに場慣れしている――松ちゃんの大ファンらしき女の子だった。たぶん彼女は遠征組だろう。

ところがこの女の子――とても背が低い。前にいる人畜無害カップルの彼氏は背が高く、そんな彼の真後ろでは、大好きな松ちゃんがソロでセンターに来ても、彼女はなにも見えないだろう。彼氏の背の高さは彼のせいではない。でもこんなベストな場所で見れないのは、いくらなんでも可哀想だ。松ちゃんのソロが始まり、そんな彼女をなんとかしてあげたいなと思い――

私:「もっとこっちに寄って」(女の子の手を引っ張る)

女の子:「大丈夫です」(←遠慮している)

私:「でも見えないでしょう?…あなた、松ちゃんのこと大好きでしょう?

…と云うと、身を寄せてきた。
ソロが終わると、女の子は「ありがとうございます。見れました」と話しかけてきた。本当によかった。

私は恩を売ろうとして、こんなことをやったわけじゃない。

あの場所にいたみんなは、私にとってブラザーでありシスターであるからだ。

B’zやエリックのファンならこの意味がわかるだろう。一部の迷惑至極非常識ファン以外、TMGメンバー含めてみんな仲間だし、新潟フェイズという場所でライブという時間を共有してる。そして私はもう「松ちゃんかっこいい〜♪」「イナバさん素敵〜♪」という絶賛オンリーのファンではない。もちろんカッコいいと思うし、たまにそんな話もするが、カッコいいなんて当たり前なことであり、そういった気持ちは――この16年で昇華した。

いまは、ブラザー(メンバー含む)やシスターたちと、どう楽しい時間を共有するかが1番大切になってきた。

たぶん、そんな気持ちが作用してあんな行動を取ったのだと思う。自己満足かもしれないし、おせっかいだと思う人もいるだろう。でも、必要がなさそうな人には声なんてかけないし、「おせっかいにならないギリギリなライン」だって、ちゃんと計っているつもりだ。

ヒートするモッシュにクラクラしながら、ライブは後半に入った。さすがの私も疲れが出て、かなり押され、手も上げられない状態になった。場所はキープできてたので問題はなかったが、汗だくでシャツは肌に張り付き、気持ち悪いしかなりしんどい。ぼけーとしてたら、エリックに水をかけられ、さらにシャツが濡れた。

いつしかアンコールになり、そのまま終演。
1時間半は短いという人もいるが、オールスタンディングだったらそれが限界だろう。

客電がつき、隣の女の子に話しかけてみた。

私:「お疲れ様でした!」

女の子:「お疲れ様でした!」

私:「武道館、行かれるんじゃないんですか?」

女の子:「はい、行きます。(あなたは)行きます?」

私:「行きます」

女の子:「席はどのあたりですか?」

私:「スタンドです。武道館ならスタンドが見やすいので、アリーナの真ん中や後ろより、よっぽどいいかと思って」

女の子:「そうですね。ではまた!」

私:「またご縁がありましたら」

退場が始まり、後ろを見たらDさんがいない。そのまま外に出ようとしたところで、Dさんに呼び止られる。どうやらDさんはPA近くの音響バツグンなところまで下がっていたとか。ベストな判断だと思う。

DさんとふたりでTMGのツアトラのミニを購入し、そのまま宿へ戻る。私のシャツは単色だったのに、汗のせいでいつの間にかホルスタイン柄になっていることに気付く。…ちょっと恥ずかしいが、まあ…オールスタンディングではこんなもんだろう。

松ちゃん、エリック、ジャックおじさん、クリス――そしてブラザー&シスターたち。本当にありがとう。とても楽しい時間を過ごせたよ。TMGのライブは最高だ。忘れかけてたアメリカンロックのライブ感覚を私に思い出させてくれたし、エリックとジャックおじさんのはしゃぎっぷり、松ちゃんの苦笑いはナイスだった。不定期で構わないので、TMGは続けて欲しい。DVDが出るなら(エリックの公式サイトにDVD関連記事アリ…英文だけど)、買うぞ!

↓The Offical Eric Martin (公式サイト)
http://www.ericmartin.com/index.asp
(音が出るので注意!)

――以上、新潟フェイズ公演記でした。もう筋肉痛でツライ!

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