「モナリザ・スマイル」
2004年10月3日
←主演はジュリア・ロバーツさん…ですが、私は彼女に対してま〜〜ったく興味がなく、それでもイソイソと本作を観に行ったのは、好き好きだあ〜い好き♪な、ギレンホール家のマギーお姉ちゃんが出演してると知ったからです(「だ〜い好き♪」は「ギレンホール家」ではなく「マギーお姉ちゃん」に係ります、念のため)。ところで彼女の苗字Gyllenhaal――発音に1番近いカタカナ表記をすると、ギレンホールではなく、ジレンホールですよね。なぜ日本人が「gy/gi」を「ギ」と発音してしまうのか――ラルフ・マッチオ主演「ベストキッド」をご覧になるとおわかり頂けるかと>外国のみなさま
■「モナリザ・スマイル」Mona Lisa Smile(2003・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0304415/
日本公式サイト→http://www.monalisa-smile.jp/
監督:マイク・ニューウェル
脚本:ローレンス・コナー&マーク・ローゼンタール
出演:ジュリア・ロバーツ、キルスティン・ダンスト、ジュリア・スタイルズ、マギー・ギレンホール、マーシャ・ゲイ・ハーデン、他
ストーリー:
50年代、ニューイングランド地方の名門女子大学ウェルズリー大に、新任美術史教師としてやってきたキャサリン(J・ロバーツ)。理想に燃えてやってきた彼女だったが、大学は伝統かつ保守的、生意気ながらも優秀な生徒たちは「結婚してよき主婦となること」と教えられていた。それでもキャサリンは、テキストに書かれていない芸術の素晴らしさ、自我とはなにかを生徒たちに教えようとする。最初は反発していた生徒たちだが、次第に彼女の言葉に耳を傾けるようになり、そして――
1950年代。
ニューイングランド地方。
保守的な寄宿制名門私立校。
伝統を重んじる校長と教師。
決められたレールを歩かされることに異議できない学生。
…とつらつら書くだけで、グラウンドで生徒に担がれてたロビン・ウィリアムズや、純情そうに見えたイーサン・ホーク、当時は太ってなかったブレンダン・フレイザーに、ヤな坊ちゃん節爆裂だったマット大西くん、ぜんぜん印象に残らなかったベン・アフレック…などの顔が一気に浮かんでくる――つまり、古きよき時代と呼ばれた米国の、最も古い歴史を誇る地方で、型破りな教師と学生たちによる青春ドラマ、あるいは伝統と保守思想にがんじがらめ状態だった学生たちの葛藤と自我の目覚め――云っちゃ悪いけど、ありがちで、いままでも何度か目に/耳にしてきたストーリーであるとは思う。
実際「Dead Poets Society for girls」(女の子向け「いまを生きる」)なんて書かれ方されてたし、その気持ちだってわからんでもない…けど、私も比較論じゃないと思うなあ。「どっちも面白いし、いい映画」じゃダメなわけ?
(以下、激しいネタバレありです。お気をつけ下さい)
いろいろなエピソードを織り込んでいるので、ちょっと長尺に感じてしまうのは否めない。でもそのエピソードをひとつひとつ観ていくと、ジュリア演じるキャサリンの考えや行動――そのすべてを肯定しているわけではないことがよくわかる。
彼女がイタリア語教師から云われる痛烈な言葉(「君は立派過ぎる」)に、「私だってそう思うよ」と共感したし、キャサリンに進学を勧められてその気になりつつ、でも最終的に結婚を選んだジョーンだって、別に伝統や保守性に負けたのではなく、純粋に「学業よりも家庭を築きたい」という信念があったからで(目とセリフを聞けばよくわかる)、キャサリンが云うほどの後悔はしないのではないかと思う(たとえて云うなら、山口百恵的選択かなと)。私はそんな信念のあるジョーンの選択を支持したい。
キルスティン演じるすんごいヤな女子学生ベティは、たしかにキャサリンの影響を受けて決断をしたと思う…けど、最終的に彼女を救ったのは、マギーお姉ちゃん(演じるジゼル)だ。
親や世間体のいいなりで愛のない結婚を選んだベティ。彼女のイライラor八つ当たりが爆発したとき、ジゼルだって彼女に云えたはず。でも云わずに*****。秋林、ここで大泣き!いっちばん大人で、人の気持ちを理解できてたのはジゼルだったよね…ああ、女のコの友情っていいよね…。
テキストには書かれていない、自分の本能で感じる芸術とは?女性の役割とは?…「自分で考えること」の大切さを教えつつ、学校側の圧力に負けそうになったり、同僚の言葉にヘコんだりしているキャサリンも(定石だけど)等身大だ。う〜む…ジュリアがこんな型破り教師役を演じるようになるなんてなあ。彼女はロマンティックコメディだけの女優じゃないとは云え、ここ最近は主演作らしいものがほとんどなかったので――なんでこんな地味な役を選んだのかと云われてるらしい――新鮮な気持ちで観れた。私はあのガサツな歩き方がどうにも好きになれないけど、この作品ではプラス要素かもしんない。
ただ、ジュリア・ロバーツというトップ女優を配しても、この映画で魅力的で印象に残った…とゆーか、実質的な主役は学生たちだったかなと。キルスティンはさすがの演技力で、ヤな女のコをセンシティブに上手く演じてたし、ジュリア・スタイルズは説得力あったし、マギーお姉ちゃんは――あの中では年齢がちょっと厳しいか――超魅力的で私は観てるだけでうっとりしてたし、ジニファ・グッドウィンに共感する女のコも多かったんじゃない?…型破り教師と生徒による青春ドラマと云われつつ、でも実際は「行間を読んで欲しい、若手の演技を観て欲しい、女のコ映画」でもあったと思う。
マギーお姉ちゃんのジゼルがちょっとバイセクシャルに見えたり、同僚教師がレズビアンだったりと、セクシュアリティを感じさせるところもちょっとしたポイントか。
俳優たちのたしかな演技、きっかり手堅くまとめた監督のマイク・ニューウェル、「こんな学校じゃなかった!」と云われる可能性大なのに、あえて実在する大学を舞台に脚本を書いたローレンス・コナー&マーク・ローゼンタール(コンビなんだとか)、エルトン・ジョンや50’sの音楽――定石を丁寧に踏んで作られた映画は心地よいものでもあると、改めて実感させられた作品。…この映画でそう思うかは、これまた人それぞれですが。
それにしても…学生役の若手女優たちの中で飛びぬけた美人がいないってところに、ジュリア・ロバーツの圧力を感じたナリ。
♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリスト追加:ジュリア・ロバーツ。
左で字を書いてる姿を本作にて確認することができます。
■「モナリザ・スマイル」Mona Lisa Smile(2003・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0304415/
日本公式サイト→http://www.monalisa-smile.jp/
監督:マイク・ニューウェル
脚本:ローレンス・コナー&マーク・ローゼンタール
出演:ジュリア・ロバーツ、キルスティン・ダンスト、ジュリア・スタイルズ、マギー・ギレンホール、マーシャ・ゲイ・ハーデン、他
ストーリー:
50年代、ニューイングランド地方の名門女子大学ウェルズリー大に、新任美術史教師としてやってきたキャサリン(J・ロバーツ)。理想に燃えてやってきた彼女だったが、大学は伝統かつ保守的、生意気ながらも優秀な生徒たちは「結婚してよき主婦となること」と教えられていた。それでもキャサリンは、テキストに書かれていない芸術の素晴らしさ、自我とはなにかを生徒たちに教えようとする。最初は反発していた生徒たちだが、次第に彼女の言葉に耳を傾けるようになり、そして――
1950年代。
ニューイングランド地方。
保守的な寄宿制名門私立校。
伝統を重んじる校長と教師。
決められたレールを歩かされることに異議できない学生。
…とつらつら書くだけで、グラウンドで生徒に担がれてたロビン・ウィリアムズや、純情そうに見えたイーサン・ホーク、当時は太ってなかったブレンダン・フレイザーに、ヤな坊ちゃん節爆裂だったマット大西くん、ぜんぜん印象に残らなかったベン・アフレック…などの顔が一気に浮かんでくる――つまり、古きよき時代と呼ばれた米国の、最も古い歴史を誇る地方で、型破りな教師と学生たちによる青春ドラマ、あるいは伝統と保守思想にがんじがらめ状態だった学生たちの葛藤と自我の目覚め――云っちゃ悪いけど、ありがちで、いままでも何度か目に/耳にしてきたストーリーであるとは思う。
実際「Dead Poets Society for girls」(女の子向け「いまを生きる」)なんて書かれ方されてたし、その気持ちだってわからんでもない…けど、私も比較論じゃないと思うなあ。「どっちも面白いし、いい映画」じゃダメなわけ?
(以下、激しいネタバレありです。お気をつけ下さい)
いろいろなエピソードを織り込んでいるので、ちょっと長尺に感じてしまうのは否めない。でもそのエピソードをひとつひとつ観ていくと、ジュリア演じるキャサリンの考えや行動――そのすべてを肯定しているわけではないことがよくわかる。
彼女がイタリア語教師から云われる痛烈な言葉(「君は立派過ぎる」)に、「私だってそう思うよ」と共感したし、キャサリンに進学を勧められてその気になりつつ、でも最終的に結婚を選んだジョーンだって、別に伝統や保守性に負けたのではなく、純粋に「学業よりも家庭を築きたい」という信念があったからで(目とセリフを聞けばよくわかる)、キャサリンが云うほどの後悔はしないのではないかと思う(たとえて云うなら、山口百恵的選択かなと)。私はそんな信念のあるジョーンの選択を支持したい。
キルスティン演じるすんごいヤな女子学生ベティは、たしかにキャサリンの影響を受けて決断をしたと思う…けど、最終的に彼女を救ったのは、マギーお姉ちゃん(演じるジゼル)だ。
親や世間体のいいなりで愛のない結婚を選んだベティ。彼女のイライラor八つ当たりが爆発したとき、ジゼルだって彼女に云えたはず。でも云わずに*****。秋林、ここで大泣き!いっちばん大人で、人の気持ちを理解できてたのはジゼルだったよね…ああ、女のコの友情っていいよね…。
テキストには書かれていない、自分の本能で感じる芸術とは?女性の役割とは?…「自分で考えること」の大切さを教えつつ、学校側の圧力に負けそうになったり、同僚の言葉にヘコんだりしているキャサリンも(定石だけど)等身大だ。う〜む…ジュリアがこんな型破り教師役を演じるようになるなんてなあ。彼女はロマンティックコメディだけの女優じゃないとは云え、ここ最近は主演作らしいものがほとんどなかったので――なんでこんな地味な役を選んだのかと云われてるらしい――新鮮な気持ちで観れた。私はあのガサツな歩き方がどうにも好きになれないけど、この作品ではプラス要素かもしんない。
ただ、ジュリア・ロバーツというトップ女優を配しても、この映画で魅力的で印象に残った…とゆーか、実質的な主役は学生たちだったかなと。キルスティンはさすがの演技力で、ヤな女のコをセンシティブに上手く演じてたし、ジュリア・スタイルズは説得力あったし、マギーお姉ちゃんは――あの中では年齢がちょっと厳しいか――超魅力的で私は観てるだけでうっとりしてたし、ジニファ・グッドウィンに共感する女のコも多かったんじゃない?…型破り教師と生徒による青春ドラマと云われつつ、でも実際は「行間を読んで欲しい、若手の演技を観て欲しい、女のコ映画」でもあったと思う。
マギーお姉ちゃんのジゼルがちょっとバイセクシャルに見えたり、同僚教師がレズビアンだったりと、セクシュアリティを感じさせるところもちょっとしたポイントか。
俳優たちのたしかな演技、きっかり手堅くまとめた監督のマイク・ニューウェル、「こんな学校じゃなかった!」と云われる可能性大なのに、あえて実在する大学を舞台に脚本を書いたローレンス・コナー&マーク・ローゼンタール(コンビなんだとか)、エルトン・ジョンや50’sの音楽――定石を丁寧に踏んで作られた映画は心地よいものでもあると、改めて実感させられた作品。…この映画でそう思うかは、これまた人それぞれですが。
それにしても…学生役の若手女優たちの中で飛びぬけた美人がいないってところに、ジュリア・ロバーツの圧力を感じたナリ。
♯左利きフェチ友の会より報告
左利きリスト追加:ジュリア・ロバーツ。
左で字を書いてる姿を本作にて確認することができます。
コメント