「80デイズ」

2004年11月8日
←数々のスターがチョイ役で出てくるオールスター映画。この手の映画の中では、「80日間世界一周」(1956)が1番好きな作品です。当時は豪華キャストと云われても「??」でしたが、子供心にすんごく楽しかったんですよねぇ。なので、「キャノンボール2」が公開されたとき、お年玉使って観に行ったのですが…いや〜、田舎の小学生にジャッキー・チェンはわかっても、サミー・デイビスJrなんてわかるわけなく、鑑賞後に本屋さんに寄り、「ロードショー」読んでお勉強しましたよ。そのせいか、いまだにリチャード・キールは「007のジョーズ」ではなく、「『キャノンボール2』でジャッキーの相棒だった人」というイメージです。ジャッキー映画で育った人って、そんな人多くありません?

「80デイズ」Around the World in 80 Days(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0327437/
日本公式サイト→http://www.herald.co.jp/official/around_the_world/index.shtml
上映時間:121分
監督:フランク・コラチ
脚本:デヴィッド・ティッチャー、デヴィッド・ベヌロ、デヴィッド・ゴールドスタイン
出演:ジャッキー・チェン、スティーヴ・クーガン、セシル・ドゥ・フランス、ジム・ブロードベンド、他

ストーリー:
19世紀の英国。王立科学アカデミーからバカにされている発明家フォッグ(S・クーガン)は、「80日間で世界一周できる!」とアカデミー長官ケルヴィン卿(J・ブロードベンド)らの前で云い放ち、成功できるかの賭けに乗ってしまう。そして、ひょんなきっかけで助手となったパスパルトゥー(J・チェン)と世界一周の旅に出ることになるが、パスパルトゥーには隠された秘密があった――。

わはははははははは!
正直心配してたんだけど……これがなかなかどーして、けっこう楽しいじゃないの♪
日曜日に子供連れて観に行ってあげてよう!>世のお父さんたち

ただ〜し!原作(と云っていいんだか…)のジュール・ヴェルヌのテイストを求めたら大失敗をしてしまうので、本作はジャッキー映画として観ることをオススメします…とか云ってる私めも、実際に観るまでは「ジャッキーがフランス人役なんてムチャ云うよニャ〜」とか思いながら、彼自身は脇役に徹してる、ごくフツーのリメイク映画なんだと信じきってたんですよ。そしたらばですね、主役であるはずのフォッグより助手パスパルトゥーが大フィーチャー、「80日間世界一周」のマテリアルをちょこっとだけイタダキした、「どこ切ってもジャッキー」の、まるでジャッキー金太郎飴映画じゃあ〜りませんか!…しかも製作総指揮/スタント演出までしてるときたもんだ!

どうやって国々を移動するのか、手段はなんなのか――そのハラハラさは(ほぼ)ナシ…ってか、ゴーカイに端折ってます。その代わり、行く先々でのチン騒動、小道具アクション、お約束の悪の集団との対決が長〜く描かれているため、ヴェルヌを期待した向きからは「え〜それでいいの〜?」ってな声が聞こえてきそうですが――いいんです!だってこれ――ジャッキー映画だもん!

ただねぇ…他のジャッキー映画でも観たようなキャラクターの秘密とストーリーに、ムリヤリ「80日間世界一周」の設定を入れ込むなんて、もしかしてジャッキーもハリウッド同様にネタ切れ状態なのかと、ちとフクザツな思いがよぎってしまいましたよ…。

そしてジャッキー映画ではあっても、正確に云うと実は3つの要素が足りなかったりします。

(以下、多少ネタバレ…って、そんなネタバレを気にする映画ではないと思いますし、カメオに関してもハデに宣伝されてますので、注意書きする必要はないかな?と思うのですが、念のためアテンション、プリーズ)

1.「ギャアア!死んじゃったらどおすんのよう〜!?>ジャッキー」なアクションがない
2.すっぽんぽんギャグがない
3.エンドロールにてNG集がない
(1はもう仕方ないかな…)

それでも「シャンハイ・ヌーン」「シャンハイ・ナイト」がお好きな方には、けっこう楽しめる映画に仕上がってるのではないでしょうか?…どんなに世の評判悪くても、ジャッキーの映画が好きな日本人には楽しめる仕上がりかと。ちとアクション控えめなのと、CGがイマイチなところがありますけど、気になるというほどではナイです。

主な俳優陣の中でチェックしたのは、モニクを演じたセシル・ド・フランス。「スパニッシュ・アパートメント」のイザベルと気付かず、個人的にちとショックでした。あとはブリジットのパパことジム・ブロードベンド(ケルヴィン卿役)。こんなベタな役をベタベタに演じれるあたり、さすがですよね。

ちなみに私は日本語吹替版で鑑賞。ここしばらくハリウッド産のジャッキー映画をずっと字幕版で観てたせいか、石丸博也が広東語を喋るシーンが出てきたのにはビックリしましたよ。そんな不思議さを体感したい人、ジャッキー映画好きな人、またジャッキー映画に関わらず、この手の映画は意外に吹替版のほうが楽しめたりするので、個人的には吹替版をオススメします。世のお父さんたちには、子供を連れて観に行って欲しいな〜。

で、カメオなんですが。
監督コラチとジャッキーつながりばっかという気がしますが、いかがなもんでしょ?

ジャッキーつながりで云うなら、サモ・ハン・キンポーだけじゃなくユン・ピョウも出して欲しかったな…。

コラチつながりで云うなら、ロブたん♪を出すならアダムたん♪も出して欲しかったな…。ママのキャシー・ベイツも出てたしぃ。

そのほか、1番お高そうなアーノルド・シュワルツェネッガー、絶対出てくるだろうと思ったジョン・クリーズ、オーウェン&ルークのウィルソン兄弟、あんまり知られてないマーク・アディ…といったところでしょうか。正直、ものすご〜いビッグという俳優はいなかったような…。尚、本作における私個人のベストカメオは、ロブ・シュナイダーですっ!

20年前はジャッキーがチョイ役ゲストだったことを思えば、多少規模は苦しいと云っても、こうやって彼がメインのオールスター映画が公開されたことはやはり感慨深いし、楽しい作りのジャッキー映画になってると思うし、同じハリウッド産でも「シャンハイ」シリーズや「ラッシュアワー」シリーズとは違い、浮かない顔のジャッキーがあんまり出てこないところが新鮮だし――ただ、何作かハリウッド産ジャッキー映画を観ていて思うのは、もう少しマンネリを脱した脚本がジャッキーの手に渡らないかな?ということ。う〜む。

ジャッキー映画として観れば充分に面白い、カメオはそれなり(おカネもらってる以上、シュワちゃんもちゃんとバカやってくれる)、細かいことは気にしない、ムリ・ムチャをゴーカイに笑い飛ばせる人にオススメ。

あ〜あ。私もジャッキーをお供にして冒険してみたいな〜…(←疲れてるらしい)。

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