「エンジェルス・イン・アメリカ」第1〜2話、面白かったです。
俳優陣がみな上手すぎて、それがちと怖かったですけど。

ドラマや映画、小説、マンガにおいて、ゲイという設定のキャラクターが出てくることは、今の時代、もはや珍しいことではなくなりました。がしかし、彼らの多くはキワモノ/イロモノとして描かれていることが多く、ごく普通の人物として重要なポジションで登場してきた作品を挙げようとすると、すぐにはなかなか出てきません。

そうだな…映画だったらジェニファ・アニストン主演の「私の愛情の対象」ですか。ジェニファがゲイの男性に恋をしてしまい、実らないとわかっていてもどんどん好きになっていく…というせつない筋書きの映画でして、ジェニファの片思い相手であるジョージが、ごく普通の人として描かれていたため、私はおそろしくリアルに感じました。

あとはラッシー主演の「人生は上々だ」か。あのラッシー(ラッセル・クロウ)がゲイ役なので、ビックリしちゃう人は多いでしょう。そんなラッシー演じるジェフのセリフに、「ゲイばかりの土地はイヤだ。女や老人、子供だっていないと」というのがあって、これを聞いたときはじ〜んとしてしまいましたよ。

マンガだったら「ニューヨーク・ニューヨーク」(羅川真里茂)かな。これを読んだときは、「リアルかつ一般的なゲイが主人公」のマンガが、とうとう日本のメジャーな少女マンガ誌に出てきたかと驚きました。日本には以前からボーイズラブというジャンルがあります。でもそれらに求められてるのは、リアルというよりは夢――ある意味SFでパラレルな世界であり、その中で「ニューヨーク〜」は、リアルなゲイでドリームを描くことに初めて成功した金字塔的作品だったと、私は思っています。

主人公ふたりはごく普通の青年で、第1巻だったかな、ある女の子が主人公に向かって「あなたゲイなの?なんてもったいない!…ゲイが素敵に思えるのは、女性を性的な目で見ないからなのよね」(うろ覚え)というセリフに、激しく同感。

そんなことを思い出しながら、「エンジェルス・イン・アメリカ」を観てまして――あのアル・パチーノがあんな普通のゲイ役を演じるなんてなあ…また金字塔作品に出会ったのかと思っちまいましたよ。

ごく普通と云っても自分勝手な黒幕弁護士で、キョーレツな個性を放ってる役なわけですが、女嫌いの男狂い、あるいはキワモノ/イロモノとして描かれていないので(今のところ)、私にはゲイとして普通に見えます。結婚した後にゲイと自覚したジョーも、普通の人だったし…う〜むリアルだったなあ。

こんなリアルなゲイが主人公のドラマって、米国でもあまりないみたいだから、日本のTVドラマではまだまだ先の話なんでしょうね…。

追記:
ちなみに小説では、「硝子の街にて」シリーズのロッドですね<私が普通の人として描写されてるなと思うゲイ

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