「きみに読む物語」

2005年2月26日
←米国産純愛路線直球勝負映画だというので、近所のシネコンまで観に行って来ました。配給元ギャガによる「セカチュー」路線の宣伝で、メイン客層はカップルなのかと思っていたら、これが女の子ふたり連ればかり。となりのスクリーンで本日から公開である「プリティ・プリンセス2」の状況を見てみると、今度はおばさんふたり連ればかり。恋愛ドリームに男は不要だからか?と最初は思ったものの、男性がデート映画として女性を誘うにはちょっと下心を感じさせる映画かも、と思い直しました。実際、私がデート映画として本作を観に誘われたら、「ボーン・スプレマシー」に振り替えさせるし…と友人Fに云ってみたところ、「そんな発言する女が負け犬候補なんだよ」と呟かれました。……。ゲイに云われたかねーや!

■「きみに読む物語」The Notebook(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0332280/
日本公式サイト→http://www.kimiyomu.jp/
監督:ニック・カサヴェテス
脚本:ジャン・サーディ、ジェレミー・レヴィン
出演:ライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダムス、ジーナ・ローランズ、ジェイムズ・ガーナー、他
上映時間:123分

ストーリー:(今回はamazonから引用)
とある療養施設で、記憶をなくした初老の女性に定期的に会いに来て、若い男女のラブストーリーを話してきかせる老人がいた。その物語は、1940年、ある夏に出会い恋に落ちたアリーとノアの物語。しかし身分の違いがふたりを引き裂き、アリーとノアは別々の人生を歩むことになるが…。

米国では思わぬスマッシュ・ヒットをした作品だそうですが。

美しいお話だと思うし、たしかに私めもスクリーンを見ながらうるうるした(したのっ!悪い!?)んですが、これ――勝因はストーリーじゃなくてキャスティングじゃないかなあ。

この手の映画って基本的に退屈なもんだし、観てる側はひたすらスクリーンに映し出される恋物語を追っていくしかないわけで、そんな作品に人気俳優だの大物俳優だのが主演すると、ときに陳腐度が増してしまう傾向がある。やっぱり、若い果実の純愛映画はフレッシュさが命であり、観ていてもたれない俳優陣じゃないとダメかなと。

よって、ノア役のライアン・ゴズリングとアリー役のレイチェル・マクアダムスってのは、さほど知られていないので、なかなかナイスなキャスティングだと思ったものの――なんかこう「身分違い」というわりには、ふたりの間にさほどその違いが感じられず、なんでかなと考えてみたら、ノア役のライアンくんが意外と品良く見えるからなんだと気付きました。

「彼は無教養で無作法だけど…」(うろ覚え)というアリーのセリフが出たとき、「そうか〜?そんなガサツには見えないけど?」と思っちゃったもんなあ。なんかこう「身分違い」というと、相手の男はどうしようもなくガサツというイメージが個人的にあるのですが(D.H.ロレンスの「チャタレイ夫人の恋人」とか)、本作のノアにはそれがない。どんなにやさぐれても根は優しい男性という雰囲気。この無臭性が、いまどきの純愛モノには必要なのかなと思ったのでした。「潮騒」(もちろん山口百恵主演版)あたりが、その無臭性のハシリだったのかもしんないなあ。

それから、ストーリーについて少し。

どこでエンドマークをつけるかってのは、原作付きの映画の場合、悩むところだと思うのですが――それでももちっとなんとかならなかったんでしょうかね?…あの終わり方、ホントーに綺麗だと思います?…原作はあんな風に終わってなくて、映画よりずっと美しかったですよ(ぼかしてたのかもしれない)。

もうひとつ、**が読み続ける物語――書かれた背景をもっと丁寧に描いたほうがよかったのでは?…映画じゃわかりづらくて、あれを書いたのは**じゃないかと誤解している人がいそう。そして、物語(本)が書かれた真の背景と理由がわかったとき、そのせつなさで胸が痛むはずなのに……それが思ったほど感じられなかったってのはどーゆーこと??…実はこれ、原作ではたいへんじ〜んとしてしまうところなのに、描写が駆け足でおざなりになってるんだもん。監督自身がそのシーンより、ラストこそが最大の感動だと思ったんでしょうか?…そこが少し残念ですね。

舶来の(←ポイント)純愛映画は、原作のほうが面白いのかもしれない…と改めて思った作品。

ところで。アリー役のレイチェルさん。出てきた瞬間から、この顔とスレンダーな体は、絶対見たことある!と、必死にマイ脳内メモリーバンクをあたってみたら、ロブたん♪の「ホット・チック」に出てた子だと気付きました♪…あ〜、思い出せてよかった♪スッキリ♪

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