今回でやっと終わりの「2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年下半期に鑑賞した映画の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、映画館でトンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に映画ヨタ話を記したものです。尚、観た映画すべてを書くことは不可能なため、一部だけなっております…って、全部書いてる人はエライなあ…。
■「オールド・ボーイ」
復讐協奏曲。主人公たちに共感する・しないうんぬんの前に、考えてみりゃ復讐ってのは超個人的な信念による行動だから、そこに真の理解や共感なんてのものは存在しないのかも…とガラになく哲学的なことを思ってしまった1本。そのせいなのか、スクリーンに映し出される数々の暴力シーンを観てても、まったく痛みを感じなかったっス。自分でも驚いた。ちなみに気になったのは主人公と行動をともにする女の子。日本料理屋の板前さんという設定だったので、店のカウンターで料理をしている場面があったのですが、そのときの彼女は真っ赤なルージュの濃厚コリアンメイク。その状態で調理する姿に日本人の私は観ていて思わずゲー。韓国人にはこの感覚がわかんないだろうなあ…。
■「卒業の朝」
簡単に感動させない、しこりを残すホロ苦さ。だれの心の中にもそういったしこりは大なり小なり存在し、それを抱えて人は長い人生を生きていくのかも。「いまを生きる」とよく比較されてた作品でしたが、私は「チップス先生さようなら」(ピーター・オトゥール版)を思い出しました。「リメイクされるなら、チップス先生はケビン・クラインが演じて欲しいなあ」とずっと思っていたので、(別の作品ではあるけれど)夢が実現したようで嬉しかったです。彼は本当にいい役者ですね。教職者および元教職者にオススメしたい1本。
■「ターミナル」
観に行ってみれば、前は60〜70代の年配グループに初デートな雰囲気の中学生カップル、後は夫婦、横は肉まんを頬張って観ている女性ふたり連れという、実に幅広い客層だったのでビックリ。いままで自分の好きなように好きな映画を撮り続けて大成功、映画人としてのステイタスを築き上げてしまえば、こんな客層を限定しない、だれでも観そうな小作品をちょこちょこっと手がけてみたくなるかもなあ…と、なんとなく監督したスピルバーグの気持ちが伝わってきた作品。そういえばmy贔屓のゼータ姐さん。美人だけどなんともサエない、負け犬スッチーを演じており、その姿がいつものゴージャスなイメージに反するためか、「もったいない」と云う声がありました。でも彼女はもともと田舎娘役でそのキャリアをスタートさせた(らしい)人。本作でのスッチー役は、彼女にとっては原点回帰、私にとっては「こんな感じだったのかな」と、昔の彼女を垣間みたような気にさせられ、思わずホロリ。でもアンドリュー・ニコル脚本って云っても出来をみる限りじゃ彼らしさがほとんどない――こりゃ相当リライトされたに違いない。
■「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」
ワーナー所属のキャラクターアニメと実写を組み合わせた、「ロジャー・ラビット」のようなドタバタコメディ…とゆーか、おおおおおおおお!ジョー・ダンテ監督作!…ならばなんとしてでも観なければ、こりゃ私の重大な責務、そしてミッションであ〜るっ!と、わざわざ遠出までして観に行った作品。そして変らぬ巨匠の仕事ぶりに感動。いや〜、観に行ってよかったよかった♪…ただし、この映画を観て喜ぶのは確実にひと握りであり、よって手放しではオススメしません…ってか、できましぇん。
■「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20041206.html
面白ければ、家族やスタジオの許可が出れば、故人の映像アーカイブを二次使用(というより利用)していいのか、そこに故人の意思は(故人なだけに)存在しないのね…と、鑑賞中ちとフクザツな気持ちになってしまった。俳優は、自分の死後に映像が利用されてもいいのか、加工されて「出演」してもいいのか、しっかりとした意思を遺こさなければならない時代が到来するのかも(…すでにしてる?)。私が俳優だったら「出演」は絶対にイヤだなあ。
■「リヴ・フォーエヴァー」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20050109.html
そういやブラーは、フランツと違って米国ではまったく相手にされなかったっけ…と、今は昔状態なデイモンを見ながら思わずひとりごち。ブリットポップで騒がれたメンツの中で結局マトモだったのは、デイモンでもギャラガー兄弟でもなく、パルプのジャーヴィス・コッカーだったなと教えてくれた作品。
■「ハウルの動く城」
アニメ化するにあたり、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作「魔法使いハウルと火の悪魔」を選んだのは、少女と魔法使いの恋や家族愛、戦争の愚かさを描きたかったからというより、城が動くという設定にそそられ、まずはそれを描いてみたかったからなんじゃ?とつい思ってしまったナリ(だってタイトルも「ハウルの動く城」だし)。エピソードを詰め込みすぎてキャラクターの心理描写が深くなかったせいか、いきなり「あなたのことを愛してるの!」と云われてもなあ。メッセージ性も鼻につく…というか、まとわりつく。良くも悪くもこんなに宮崎駿のワンマン性が気になったは初めて。あ、でも木村拓哉はたいへん素晴らしかったと思います。
■「ベルヴィル・ランデブー」
私も三姉妹のようにイカれてイカした人生を送ってみたい…。
■「Mr.インクレディブル」
いや〜、面白かったです。わかりやすい伏線が心地良かったし、キャラはみんな立ってるし。ちなみに日本語吹替版で観たのですが、三浦友和と黒木瞳がたいへん上手かったので驚愕しました。そんな私のお気に入りはインクレディブル夫人♪…個人的に2004年度最優秀女優賞は彼女に差し上げたいと思います。オメデトゴザイマース!
以上、2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジーでした♪
■「オールド・ボーイ」
復讐協奏曲。主人公たちに共感する・しないうんぬんの前に、考えてみりゃ復讐ってのは超個人的な信念による行動だから、そこに真の理解や共感なんてのものは存在しないのかも…とガラになく哲学的なことを思ってしまった1本。そのせいなのか、スクリーンに映し出される数々の暴力シーンを観てても、まったく痛みを感じなかったっス。自分でも驚いた。ちなみに気になったのは主人公と行動をともにする女の子。日本料理屋の板前さんという設定だったので、店のカウンターで料理をしている場面があったのですが、そのときの彼女は真っ赤なルージュの濃厚コリアンメイク。その状態で調理する姿に日本人の私は観ていて思わずゲー。韓国人にはこの感覚がわかんないだろうなあ…。
■「卒業の朝」
簡単に感動させない、しこりを残すホロ苦さ。だれの心の中にもそういったしこりは大なり小なり存在し、それを抱えて人は長い人生を生きていくのかも。「いまを生きる」とよく比較されてた作品でしたが、私は「チップス先生さようなら」(ピーター・オトゥール版)を思い出しました。「リメイクされるなら、チップス先生はケビン・クラインが演じて欲しいなあ」とずっと思っていたので、(別の作品ではあるけれど)夢が実現したようで嬉しかったです。彼は本当にいい役者ですね。教職者および元教職者にオススメしたい1本。
■「ターミナル」
観に行ってみれば、前は60〜70代の年配グループに初デートな雰囲気の中学生カップル、後は夫婦、横は肉まんを頬張って観ている女性ふたり連れという、実に幅広い客層だったのでビックリ。いままで自分の好きなように好きな映画を撮り続けて大成功、映画人としてのステイタスを築き上げてしまえば、こんな客層を限定しない、だれでも観そうな小作品をちょこちょこっと手がけてみたくなるかもなあ…と、なんとなく監督したスピルバーグの気持ちが伝わってきた作品。そういえばmy贔屓のゼータ姐さん。美人だけどなんともサエない、負け犬スッチーを演じており、その姿がいつものゴージャスなイメージに反するためか、「もったいない」と云う声がありました。でも彼女はもともと田舎娘役でそのキャリアをスタートさせた(らしい)人。本作でのスッチー役は、彼女にとっては原点回帰、私にとっては「こんな感じだったのかな」と、昔の彼女を垣間みたような気にさせられ、思わずホロリ。でもアンドリュー・ニコル脚本って云っても出来をみる限りじゃ彼らしさがほとんどない――こりゃ相当リライトされたに違いない。
■「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」
ワーナー所属のキャラクターアニメと実写を組み合わせた、「ロジャー・ラビット」のようなドタバタコメディ…とゆーか、おおおおおおおお!ジョー・ダンテ監督作!…ならばなんとしてでも観なければ、こりゃ私の重大な責務、そしてミッションであ〜るっ!と、わざわざ遠出までして観に行った作品。そして変らぬ巨匠の仕事ぶりに感動。いや〜、観に行ってよかったよかった♪…ただし、この映画を観て喜ぶのは確実にひと握りであり、よって手放しではオススメしません…ってか、できましぇん。
■「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20041206.html
面白ければ、家族やスタジオの許可が出れば、故人の映像アーカイブを二次使用(というより利用)していいのか、そこに故人の意思は(故人なだけに)存在しないのね…と、鑑賞中ちとフクザツな気持ちになってしまった。俳優は、自分の死後に映像が利用されてもいいのか、加工されて「出演」してもいいのか、しっかりとした意思を遺こさなければならない時代が到来するのかも(…すでにしてる?)。私が俳優だったら「出演」は絶対にイヤだなあ。
■「リヴ・フォーエヴァー」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20050109.html
そういやブラーは、フランツと違って米国ではまったく相手にされなかったっけ…と、今は昔状態なデイモンを見ながら思わずひとりごち。ブリットポップで騒がれたメンツの中で結局マトモだったのは、デイモンでもギャラガー兄弟でもなく、パルプのジャーヴィス・コッカーだったなと教えてくれた作品。
■「ハウルの動く城」
アニメ化するにあたり、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作「魔法使いハウルと火の悪魔」を選んだのは、少女と魔法使いの恋や家族愛、戦争の愚かさを描きたかったからというより、城が動くという設定にそそられ、まずはそれを描いてみたかったからなんじゃ?とつい思ってしまったナリ(だってタイトルも「ハウルの動く城」だし)。エピソードを詰め込みすぎてキャラクターの心理描写が深くなかったせいか、いきなり「あなたのことを愛してるの!」と云われてもなあ。メッセージ性も鼻につく…というか、まとわりつく。良くも悪くもこんなに宮崎駿のワンマン性が気になったは初めて。あ、でも木村拓哉はたいへん素晴らしかったと思います。
■「ベルヴィル・ランデブー」
私も三姉妹のようにイカれてイカした人生を送ってみたい…。
■「Mr.インクレディブル」
いや〜、面白かったです。わかりやすい伏線が心地良かったし、キャラはみんな立ってるし。ちなみに日本語吹替版で観たのですが、三浦友和と黒木瞳がたいへん上手かったので驚愕しました。そんな私のお気に入りはインクレディブル夫人♪…個人的に2004年度最優秀女優賞は彼女に差し上げたいと思います。オメデトゴザイマース!
以上、2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジーでした♪
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