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2005年5月4日 映画ヨタ話
←この映画にはカルト俳優であるウド・キアのほか、レッチリのベーシストであるフリー、将来を期待されながら98年にドラッグ過剰摂取で亡くなったロドニー・ハーヴェイ(一時期ドリュー・バリモアと付き合ってた人)、そしてチョイ役でなんとこれがデビュー作だというジェイムズ・カヴィーゼル(「パッション」でジーザスを演じた人)までが出ております…と云っても、ジムの出演に関しては私めも最近知ったので、先日ビデオを再見したときに「どこに出てたんだ?ストリートキッズ仲間か?」と目を凝らしてチェックしてみたのですが――いました、いました、いましたよ!空港のクラーク役で!…って、そうだろうなあ、敬虔なカソリック教徒でアシュレイ・ジャッドとのラブシーンを拒否したような人が、立ちんぼ役やるわけないよなあ…。ちっ。

先日、感想をつらつら書いた「マイ・プライベート・アイダホ」(以下MOPI)ですけど。

これ当時、映画ファンの間ではホントーに大衝撃作だったんですよ。なにがそんなに衝撃だったって、それまでもゲイや男娼を描いた作品はけっこうあったのですが、将来を完全約束された若手筆頭俳優(しかも美貌の持ち主)が、ハスラーを演じた青春映画ってのは、なかったんスよ。80年代、青春映画を観倒した私が云うんだから間違いない!

で、そんなMOPIに大ショックを受けつつ、若かりし頃の友人Rちゃんと私が大激論した内容というのが――

以下、ネタバレが激しいので、鑑賞予定の方はお気をつけ下さいまし。なお、当時この映画を観た(腐)女子のみなさま。思い出して下さい。同様の感想や疑問がわき上がりませんでしたか?

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■焚き火のシーンでスコットが「仕方ないな」とマイクを抱き寄せたとき――キスをしたのかしないのか。

暗転だったからわからな〜いっ!…ってかキアヌよ、ボブおやじとできてもリバーとはチューできんのか!?ええ!?

■ボディダブル(代役)を使ったのか。

「使ってないんじゃない?」とRちゃん談。たしかにキアヌの傷(彼にはお腹の真ん中あたりから下腹部にかけて20cmくらい、帝王切開のようなハデな傷があります。バイク事故による脾臓破裂を手術した跡ですね)がちゃんと見えたし。でもこの映画の素晴らしいところは、ボカシがないところ。もともと上手く見えないようにしてあるところがツボかと。丸見えはつまらないし、花瓶で隠すなんてのはダサいし…さすがガス・ヴァン・サントであると感心した女子ふたり。それにしてもウド・キアは役得だなあ。

■なんであの女がいいのかわからない。

ヤリたい盛りとは云え、となりの部屋のリバーが可哀想だった…。

■最後にマイクを抱き上げたのは誰か?

Rちゃん:スコット
私:リチャード

一番の激論は、たしかこれ。
そりゃ私だってスコットだったらいいとは思うけど…。

■マイクが発作で寝てる間に、スコットは彼を売っちまったことがあるんじゃないか?

…と云ったら、しこたまRちゃんに怒られた。

■男娼やってるだけ、ゲイじゃないんじゃないの?

スコットはゲイじゃないけど、なんとなくマイクも違うような気がして。

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まだほかにも話はあったけれど、覚えてるのはこれくらい。

そして、インターネットというものが普及した現在。
MOPIであーだこーだと激論したのは日本女子だけじゃなく、実は海の向こうでもまったく同じだったことが判明。

あのセリフの意味はいったいなんだ、ふたりはキスをしたのか(レスが22もあったナリ)、最後はいったいどういうことなのか…という腐女子的なものから、「私は大学でゲイの関係を勉強しているが、この映画は彼らを否定しているじゃないか?」というマジメなものまで、まあ出てくる出てくる。みんな思うところは同じだったとはいえ、これには私も嬉しくなってしまい、仲間に入れてもらいました♪(←バカ)

ところで主演のおふたりさんですが。

よく知られているように、リバーとキアヌは実際にプライベートでも大親友のたいへんな仲良しさんでした。当時、私めもふたり揃ったインタビュー映像や記事をいくつか見た/読んだことがありまして、どれも本当いいコンビでしたよ。若い頃のキアヌはちょっとバカっぽい、かったるい、ときに子供っぽい喋り方をする(最近はさすがにちょっと違いますが)、調子が出てくると身振り手振りが激しくなってくるタイプ(これは笑っちゃうほどいまも全然変わらない)なのに対し、リバーはキアヌより6歳も年下だとゆーのに、たいへん落ち着いたトーンで、「落ち着けキアヌ」とばかりに淡々と話す人でした。…どっちが年上なんだか。

↓リバーとキアヌ
URLは消しました。別に削除せいと云われたわけではないんだけど。

こんなイチャついた写真を撮って、ラブラブな発言を繰り返してたら、そりゃゲイ疑惑をフっかけられるってもんですわ。ふーやれやれ。

えっとまずカラー写真は、いかにもスチール写真な通り、MOPIの宣伝用として世によく出回ってるものです。リバーはセッシュウ加工のために台の上に乗ってますね(実際のふたりは15cmくらいの身長差があるし)。

モノクロ写真は、たぶんローリングストーン誌あたりに載ったアート写真かと(横にある発言も同じく雑誌に載ったものです)。日本では「CUT」に載りまして、あのいちゃついてる写真はしっかり表紙になってます。それにしても読んでてこっちが恥ずかしくなるふたりの発言集には、さすがの私も砂吐きましたよ。ざー。…その中でも、リバーが亡くなったときにキアヌが「Where has my Juliet gone ?(僕のジュリエットはどこへ行ったんだ?)」と云ったという話は非常にウソくさい、デキ過ぎてて怪しいと、当時思ってたんですけど……続きを読んでみると、どうやら本当に云ったみたいですね、こりゃ。親友を失ってダメージを受けたキアヌのために、「スピード」の撮影が遅れたのは有名な話だし…。

で、こうやってつらつら書いていてようやく気付いたのですが――私がキアヌに妙な執着心を持っているのは、たぶんリバーのせいでしょう。

本来であれば、自分と一緒に大人になっていく彼をずっと見ていくはずだった。でもそれが思わぬ形で絶たれてしまった。その代わりというわけではないけれど、キアヌがブレイクしてどんどんスターになっていく…彼のそんな姿が華やかであればあるほど、思い出が遠くなっていくようで――時々ふと切なく、やるせない気持ちになってしまう。

あ〜あ、10月31日はまだ先だというのに!…こりゃしばらくマジでリハビリが必要だなあ…。

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