「ルパン」
2005年9月25日
←もうずいぶん前――中学生くらいの頃だったでしょうか、ルブラン原作「カリオストロ伯爵夫人」を読んだことがあります。本家ルパン好きのクラスメイトから、「ルパンはこれが一番面白い」と大推薦を受けたので、「カリオストロ伯爵夫人」を選んで読んだんですけど、いまとなってはまったく内容を覚えていない…ってか、カリオストロと云えば、伯爵夫人より真四角顔のロリコン伯爵を思い出すもんなあ。
眠い目をこすって、朝一番、観に行ってきました。
■「ルパン」ARSENE LUPIN(2004・仏/伊/西班牙/英)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0373690/
日本公式サイト→http://www.arsene-lupin.jp/
監督:ジャン・ポール・サロメ
脚本:ジャン・ポール・サロメ、ローラン・ヴァショー
出演:ロマン・デュリス、クリスティン・スコット・トーマス、エヴァ・グリーン、パスカル・グレゴリー、他
上映時間:132分
ストーリー:
1884年フランス。公爵である伯父の屋敷に父母と住むアルセーヌは、伯母の持つ「マリー・アントワネットの首飾り」を盗み出す。だが首飾りを持って逃げた父は、何者かによって殺されてしまう。数年後、怪盗として金持ち相手に宝石を盗み始めたアルセーヌ(R・デュリス)の前に、いとこのクラリス(E・グリーン)が現れる。クラリスの愛と理解を得るアルセーヌだったが、オルレアン公爵一派に捕らわれたカリオストロ伯爵夫人ジェセフィーヌ(K・S・トーマス)を救い出すと、不思議な魅力の彼女に恋をしてしまう。そして、ジョセフィーヌとともにフランス王家の財宝探しに乗り出すが――。
「ルパン生誕100周年にあたり、『カリオストロ伯爵夫人』をベースに、「813」や「奇厳城」などルブランの傑作小説の数々を、現代に甦らせたアクション、エモーション、アドベンチャー3拍子そろった壮大なスケールの超大作」(ヘラルド公式サイトより)
…なんだそう。ふ〜ん。
たしかに全編ロマネスクな雰囲気が漂ってるし、愛にミステリーに冒険にと、目まぐるしくストーリーは展開するし、エンドロールでは俳優のクレジットより目立ってたCartier提供による、豪華絢爛な宝石もスゴかったしで、けっこうお金使って一生懸命作ってるよなあ、それなりに面白く観ちゃったし…とは思いましたよ。
でも、超大作映画というよりは、頑張って作ったTVムービーという感じ。「人物相関が込み入ってて、展開はジェットコースター、一週でも見逃したらもう話についていけない」――そんなソープオペラみたいとゆーか。鑑賞中、「あれ?この人、誰だったっけ?」と思うことしばしばだったし。
「フランスを代表するスタッフ&キャストが結集」(公式サイトより)とありますが、大スターはまったく出てなくて、たとえばカトリーヌ・ドヌーブ、イザベル・アジャーニ、ジェラール・ドパルデュー、ジャン・ポール・ベルモントといったお国を代表しそうな俳優はもちろん、ソフィー・マルソー、ジャン・レノ、ジャン・ユーグ・アングラート、ヴァネッサ・パラディ、エマニュエル・ベアール、イザベル・ユペール、リュディヴィーヌ・サニエあたりの、国際的に活躍してる仏人俳優だっていないもんなあ。だからと云って、それがマイナスだとは思わないですよ、でもソープオペラな印象は強くなっちゃうよねえ?
で、気になるルパン役のロマン・デュリスですが。彼が演じるのは基本的にワカゾー時代のルパンなので、「あら♪青くてかわいいルパンじゃないの♪」と思いながら観てる分には充分かと。ただ、洗練されたルパンを求める人には、小柄で殿下似(!)なデュリス版ルパンが、ときに「キックボクシングが得意な宝石スリのルパンおにーちゃん」に見えてしまうかも知れず――よって、万人受けするイメージぴったりな配役とは云えないでしょう。「殿下」とは、ミュージシャンのプリンスのことです、念のため。…そして、ルパンを追っかける人物が結局最後まで不在だったということも、なにか物足りない要因のひとつだったかなと。
もしかしたら、本家本元フランスの威信にかけて製作されたのかもしれない――けど、外見(そとみ)がやたらゴージャスなわりに、中身は恋愛ドロドロのジェットコースター劇場がウリの、ソープオペラみたいな作品。でっかいヤマを華麗に盗み、追っ手をキリキリ舞いさせるルパンを期待したのに…う〜ん。でもまあ、監督が「ルーヴルの怪人」を手がけたジャン・ポール・サロメと知った時点で、なんとなく出来の予想はついてたか。
眠い目をこすって、朝一番、観に行ってきました。
■「ルパン」ARSENE LUPIN(2004・仏/伊/西班牙/英)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0373690/
日本公式サイト→http://www.arsene-lupin.jp/
監督:ジャン・ポール・サロメ
脚本:ジャン・ポール・サロメ、ローラン・ヴァショー
出演:ロマン・デュリス、クリスティン・スコット・トーマス、エヴァ・グリーン、パスカル・グレゴリー、他
上映時間:132分
ストーリー:
1884年フランス。公爵である伯父の屋敷に父母と住むアルセーヌは、伯母の持つ「マリー・アントワネットの首飾り」を盗み出す。だが首飾りを持って逃げた父は、何者かによって殺されてしまう。数年後、怪盗として金持ち相手に宝石を盗み始めたアルセーヌ(R・デュリス)の前に、いとこのクラリス(E・グリーン)が現れる。クラリスの愛と理解を得るアルセーヌだったが、オルレアン公爵一派に捕らわれたカリオストロ伯爵夫人ジェセフィーヌ(K・S・トーマス)を救い出すと、不思議な魅力の彼女に恋をしてしまう。そして、ジョセフィーヌとともにフランス王家の財宝探しに乗り出すが――。
「ルパン生誕100周年にあたり、『カリオストロ伯爵夫人』をベースに、「813」や「奇厳城」などルブランの傑作小説の数々を、現代に甦らせたアクション、エモーション、アドベンチャー3拍子そろった壮大なスケールの超大作」(ヘラルド公式サイトより)
…なんだそう。ふ〜ん。
たしかに全編ロマネスクな雰囲気が漂ってるし、愛にミステリーに冒険にと、目まぐるしくストーリーは展開するし、エンドロールでは俳優のクレジットより目立ってたCartier提供による、豪華絢爛な宝石もスゴかったしで、けっこうお金使って一生懸命作ってるよなあ、それなりに面白く観ちゃったし…とは思いましたよ。
でも、超大作映画というよりは、頑張って作ったTVムービーという感じ。「人物相関が込み入ってて、展開はジェットコースター、一週でも見逃したらもう話についていけない」――そんなソープオペラみたいとゆーか。鑑賞中、「あれ?この人、誰だったっけ?」と思うことしばしばだったし。
「フランスを代表するスタッフ&キャストが結集」(公式サイトより)とありますが、大スターはまったく出てなくて、たとえばカトリーヌ・ドヌーブ、イザベル・アジャーニ、ジェラール・ドパルデュー、ジャン・ポール・ベルモントといったお国を代表しそうな俳優はもちろん、ソフィー・マルソー、ジャン・レノ、ジャン・ユーグ・アングラート、ヴァネッサ・パラディ、エマニュエル・ベアール、イザベル・ユペール、リュディヴィーヌ・サニエあたりの、国際的に活躍してる仏人俳優だっていないもんなあ。だからと云って、それがマイナスだとは思わないですよ、でもソープオペラな印象は強くなっちゃうよねえ?
で、気になるルパン役のロマン・デュリスですが。彼が演じるのは基本的にワカゾー時代のルパンなので、「あら♪青くてかわいいルパンじゃないの♪」と思いながら観てる分には充分かと。ただ、洗練されたルパンを求める人には、小柄で殿下似(!)なデュリス版ルパンが、ときに「キックボクシングが得意な宝石スリのルパンおにーちゃん」に見えてしまうかも知れず――よって、万人受けするイメージぴったりな配役とは云えないでしょう。「殿下」とは、ミュージシャンのプリンスのことです、念のため。…そして、ルパンを追っかける人物が結局最後まで不在だったということも、なにか物足りない要因のひとつだったかなと。
もしかしたら、本家本元フランスの威信にかけて製作されたのかもしれない――けど、外見(そとみ)がやたらゴージャスなわりに、中身は恋愛ドロドロのジェットコースター劇場がウリの、ソープオペラみたいな作品。でっかいヤマを華麗に盗み、追っ手をキリキリ舞いさせるルパンを期待したのに…う〜ん。でもまあ、監督が「ルーヴルの怪人」を手がけたジャン・ポール・サロメと知った時点で、なんとなく出来の予想はついてたか。
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