「エクスプロラーズ」
2005年10月16日
←昨年ようやくこのDVDがリリースされたとき、海の向こうでは「やっと出た!」と喜んだ30代(…)がたいへん多かったという、巨匠ジョー・ダンテ監督(うるさいっ!私にとっては巨匠なの!)のB級SFキッズムービー。やっと廉価版が出ましたね♪…で、仲良し3人組を演じたのは、左から撮影当時14歳だったイーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・プレソンで、イーサンとリバーは本作が映画デビュー作となります。ジャケットを見るとわかるように、ちっちゃい頃のイーサンは尋常じゃないほど可愛いらしく、当時の私も、リバーよりイーサンのほうに目が奪われたもんです。ちなみにリバーは、このとき初めて同年代の子供と仲良くなったそうで、撮影が終了してイーサンと別れるときには、人目をはばからず泣きじゃくっていたとか(ダンテ監督談)。さもありなん…と云うか、リバーはとてもとても複雑な育ち方をしてましたからね…。
■「エクスプロラーズ」EXPLORERS(1985・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0089114/
監督:ジョー・ダンテ
脚本:エリック・ルーク
出演:イーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・プレソン、アマンダ・ピーターソン、他
上映時間:109分
ストーリー:
宇宙が大好きなベン(E・ホーク)はある夜、電子回路の夢を見る。それを図に描いて、友だちのウォルフガング(R・フェニックス)へ渡すと、科学が得意なウォルフガングは、その図をもとに宇宙船の装置を考え、ベンとダレン(J・プレソン)とともに、ガラクタから宇宙船を作り始める。そしてついに完成した宇宙船をサンダーロード号を名づけた3人は、テスト飛行に成功。宇宙からのコンタクトを待っていたが――。
カルトキッズムービーにして、マイフェイバリットSF映画のうちの1本。
叫ばしてちょーだい。
大好きだ〜〜〜〜〜!!
80年代は、ヘンテコで面白いキッズムービーがいっぱいあったよなあ…(遠い目)。「グーニーズ」とか「ロスト・ボーイ」とか「ナビゲーター」とか。私が親だったら、「チョコレート工場」より「エクスプロラーズ」を子供に見せるのに。
系統としては、ガキんちょ男の子三人による「未知との遭遇」に「グーニーズ」と「アメージング・ストーリー」を足し、ちょっとだけ「E.T」と「スタンド・バイ・ミー」を掛けたような、ほのかに昔懐かしSFファンタジー(なにそれ?)に属する作品で、イーサンやリバーがガラクタを拾って、宇宙船をとんてんかんてん楽しそうに作り、テスト飛行で大騒ぎするまでの1時間くらいは、キッズムービーとしてひっじょーに出来が良く、万人向けな印象も強いのですが――ここで忘れちゃいけないのは、「監督がジョー・ダンテである」ということ。
後半、三人が宇宙人と遭遇して以降の展開ときたら、ジョー・ダンテの真骨頂とゆーか、いつもの「ヘンテコ・悪趣味・やりすぎパロディ」へと変貌。子供というのは正直なもので、演じる三人の子役(とくにイーサン)の表情に、「ボクたち、これでいいのかな?」という不安が感じられ、前半の胸キュン風味は一気に消し去られてしまう状態に。
この破綻に近い暴走ぶりを、「仕方ないよ、だってジョー・ダンテだしぃ」と笑い飛ばせるかどうかがポイント。こればっかりは好みの問題なのでなんとも云えませんが、ただその…10代の頃に「グレムリン」や「アメージングストーリー」など、彼の映画で楽しんだ私なので、キッズムービーといえども手加減ナシで子供を面食らわせる演出をするダンテみたいな監督は、いまの時代、ほとんど見かけないよなあ…とやっぱり甘いことを思ってしまうし、しかも主演の男の子が、あのイーサンとリバーとなるともう本作自体が愛おしくてたまらず、目に入れても痛くないとゆーか、目を細めてニコニコしながら観てしまう始末。だって私、彼らと同世代だし(私のほうが下ですが)。
主役である三人のキュートな演技(リバーは最初、「スタンド・バイ・ミー」のクリスのような雰囲気を持つダレン役でオーディションを受けたら、ウォルフガング役に抜擢されたそうな)、ダンテ色豊かなキテレツ悪趣味宇宙人や、心温まるふれあいなど、見所はいろいろある中で、とくに秀逸なのはサンダーロード号のデザイン。キッチュでキュート、子供らしい夢があるよなあ。乗ってみたいっス。DVDにフィギュアモデルつけてくれたら、4000円でも買ったのに。
で、私はラッキーにもこの映画を公開時に観ることができたのですが、当時強く印象に残ったのは、「米国ではローティーンの子供でもでっかい自分のお部屋を、しかも専用のTV付きで持ってるんだ〜」ということ。すんごく羨ましかったのでした。
全体を通して観れば、たしかに20年の時を感じさせる作品ではある。でも、地球人だろうと宇宙人だろうと、そしていつの世だろうと、子供の悩みや好奇心ってのは変わんないもんだと(途中暴走はするけれど)教えてくれる作品であり、キッズムービーと云えばCGアニメがメインな昨今、こんなB級でキュートな愛すべき子供向け映画は、逆にたいへん貴重なんじゃないでしょうか。ちなみに本作のスコアは、(やっぱりとゆーか)ジェリー・ゴールドスミスです。
↓昨年、ジョー・ダンテの新作を観に行ったときの話
http://diarynote.jp/d/25683/20050408.html
(スピルバーグと違い、21世紀に入ってもダンテは全然変わってませんでした、という話)
■「エクスプロラーズ」EXPLORERS(1985・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0089114/
監督:ジョー・ダンテ
脚本:エリック・ルーク
出演:イーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・プレソン、アマンダ・ピーターソン、他
上映時間:109分
ストーリー:
宇宙が大好きなベン(E・ホーク)はある夜、電子回路の夢を見る。それを図に描いて、友だちのウォルフガング(R・フェニックス)へ渡すと、科学が得意なウォルフガングは、その図をもとに宇宙船の装置を考え、ベンとダレン(J・プレソン)とともに、ガラクタから宇宙船を作り始める。そしてついに完成した宇宙船をサンダーロード号を名づけた3人は、テスト飛行に成功。宇宙からのコンタクトを待っていたが――。
カルトキッズムービーにして、マイフェイバリットSF映画のうちの1本。
叫ばしてちょーだい。
大好きだ〜〜〜〜〜!!
80年代は、ヘンテコで面白いキッズムービーがいっぱいあったよなあ…(遠い目)。「グーニーズ」とか「ロスト・ボーイ」とか「ナビゲーター」とか。私が親だったら、「チョコレート工場」より「エクスプロラーズ」を子供に見せるのに。
系統としては、ガキんちょ男の子三人による「未知との遭遇」に「グーニーズ」と「アメージング・ストーリー」を足し、ちょっとだけ「E.T」と「スタンド・バイ・ミー」を掛けたような、ほのかに昔懐かしSFファンタジー(なにそれ?)に属する作品で、イーサンやリバーがガラクタを拾って、宇宙船をとんてんかんてん楽しそうに作り、テスト飛行で大騒ぎするまでの1時間くらいは、キッズムービーとしてひっじょーに出来が良く、万人向けな印象も強いのですが――ここで忘れちゃいけないのは、「監督がジョー・ダンテである」ということ。
後半、三人が宇宙人と遭遇して以降の展開ときたら、ジョー・ダンテの真骨頂とゆーか、いつもの「ヘンテコ・悪趣味・やりすぎパロディ」へと変貌。子供というのは正直なもので、演じる三人の子役(とくにイーサン)の表情に、「ボクたち、これでいいのかな?」という不安が感じられ、前半の胸キュン風味は一気に消し去られてしまう状態に。
この破綻に近い暴走ぶりを、「仕方ないよ、だってジョー・ダンテだしぃ」と笑い飛ばせるかどうかがポイント。こればっかりは好みの問題なのでなんとも云えませんが、ただその…10代の頃に「グレムリン」や「アメージングストーリー」など、彼の映画で楽しんだ私なので、キッズムービーといえども手加減ナシで子供を面食らわせる演出をするダンテみたいな監督は、いまの時代、ほとんど見かけないよなあ…とやっぱり甘いことを思ってしまうし、しかも主演の男の子が、あのイーサンとリバーとなるともう本作自体が愛おしくてたまらず、目に入れても痛くないとゆーか、目を細めてニコニコしながら観てしまう始末。だって私、彼らと同世代だし(私のほうが下ですが)。
主役である三人のキュートな演技(リバーは最初、「スタンド・バイ・ミー」のクリスのような雰囲気を持つダレン役でオーディションを受けたら、ウォルフガング役に抜擢されたそうな)、ダンテ色豊かなキテレツ悪趣味宇宙人や、心温まるふれあいなど、見所はいろいろある中で、とくに秀逸なのはサンダーロード号のデザイン。キッチュでキュート、子供らしい夢があるよなあ。乗ってみたいっス。DVDにフィギュアモデルつけてくれたら、4000円でも買ったのに。
で、私はラッキーにもこの映画を公開時に観ることができたのですが、当時強く印象に残ったのは、「米国ではローティーンの子供でもでっかい自分のお部屋を、しかも専用のTV付きで持ってるんだ〜」ということ。すんごく羨ましかったのでした。
全体を通して観れば、たしかに20年の時を感じさせる作品ではある。でも、地球人だろうと宇宙人だろうと、そしていつの世だろうと、子供の悩みや好奇心ってのは変わんないもんだと(途中暴走はするけれど)教えてくれる作品であり、キッズムービーと云えばCGアニメがメインな昨今、こんなB級でキュートな愛すべき子供向け映画は、逆にたいへん貴重なんじゃないでしょうか。ちなみに本作のスコアは、(やっぱりとゆーか)ジェリー・ゴールドスミスです。
↓昨年、ジョー・ダンテの新作を観に行ったときの話
http://diarynote.jp/d/25683/20050408.html
(スピルバーグと違い、21世紀に入ってもダンテは全然変わってませんでした、という話)
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