←「秋林さんが、毎回『このヒゲオヤジ!』とかなんとか書いてる、ジョージ・マイケルって…どんなミュージシャンかしら?」と興味を持たれた方は、ぜひこのDVDを。WHAM!時代から「OUTSIDE」までの23曲(96年のMTVアンプラグド映像、フレディ追悼ライブ映像まで付いてます)+ジョージ出演分トーク番組まるごと+番組内で歌った2曲(別アレンジ)で、なんと1,883円!安すぎ!…リージョンALL仕様のため、お手持ちのDVDプレイヤーで再生可能。日本語字幕はナイけど、歌と映像見聞きする分にはノープロブレム!騙されたと思って1枚いかがですか?…なあに、私なんかこの20年近く、ヤツに騙されてたんですから♪

…というわけで、公開されることがいまだ信じられない、山あり谷ありすったもんだあり!な英国お騒がせポップスター、ジョージ・マイケルの半生を綴ったという、ドキュメンタリー映画の感想(もどき)をば。

■「ジョージ・マイケル〜素顔の告白〜」George Michael: A Different Story(2005・英)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0445952/
日本公式サイト→http://www.wisepolicy.com/george_michael/
監督:サザン・モリス
出演:ジョージ・マイケル、アンドリュー・リッジリー、マライア・キャリー、エルトン・ジョン、スティング、ボーイ・ジョージ、ノエル・ギャラガー、他

ストーリー:(Yahoo!ムービーより引用)
ポップミュージック界のカリスマ的存在、ジョージ・マイケルが自らを語ったドキュメンタリー映画。1982年のデビュー以来常に世界の注目を集めながらも、公の場に姿を現すことの少ない彼が、音楽にかける情熱やスキャンダラスな私生活について赤裸々(せきらら)に告白する。さらに親しい友人として登場する、エルトン・ジョンやマライア・キャリーが語るエピソードの数々に、ジョージの知られざる一面が垣間見られる

ミュージシャンやアーティストのドキュメンタリーは、昨年だけでも、バレエのカリスマ振付師から、オアシスのギャラガー兄弟含む90年代ブリットポップ騒動、スコセッシ製作のブルーズ史まで観た私ですが、本作に関しては完全に評価不能。

だって彼のドキュメンタリーである以上、映画を観るというよりは裏づけを見るという感覚になっちゃうんだもの。

映画感想書くのにグチる必要はないんですけどね、グチらせて下さいよ…ジョージ・マイケルのファンでい続けることが、どれだけシンドイことなのかを。

↓ご本人はこんなこと云ってるけどさ…(YAHOO!記者会見)
http://headlines.yahoo.co.jp/video_gallery/showbizzy_interview/g051240.html
(見てると思わず砂を吐いてしまうノロケ会見動画。56kか300kを選んで下さい。Windows Media Playerのみ)

人気絶頂時にWHAM!を解散するわ、米国アーティストばかりの中でただひとりUK出身ソロとして成功したのに、ソニーとの裁判でアルバム出ないわ、身内や恋人を失って何年も経つというのになかなか立ち上がらんわ、ツアーはやりたがらんわ、なんとかアルバムが出てみれば今度はトイレで逮捕され、極東の地方新聞にまで「ジョージ・マイケル、公衆わいせつ罪で捕まる!」と見出しは躍るわ、ピカピカの回転トイレとともに、LAPDの格好をして出てくる自虐ミュージックビデオを作るわ、「誰のファン?え〜!?ジョージ・マイケルぅ?トイレでカミングアウトしたアイツか?」と米国出身の友人に笑われるわ(アンタだって英国にいた10代、ジョージのマネしてたって云ってたじゃん!>E)、ブッシュ&ブレア批判をして大叩き食らうわ、8年越しにアルバムが出ると思ったら、大喧嘩してまで別れた「FONY」ことSONYから出るというわ……なんなのよ!?いったい!もう!…ぶつぶつぶつぶつ…。

…と、そんなファンの長年のため息に対するジョージのアンサー映画になる本作ですが、観てみると、以前UKメディアで語った/流れたこと、自伝に書かれてあることが繰り返されてたり、映像も↑のDVDに収録されているトークショーや、いままで公式にリリースされている2本のドキュメンタリー(「Wham! in China: Foreign Skies」「George Michael」)が流れてたりするので、ファンにとっては「やっぱりね〜」という印象が先行しがちで、正直インタビューは、アンディや関係者、他のアーティストが語る内容のほうが本人のそれよりも興味深い。全員、事実を語ってると思うけど、メンツの中に、マドンナがいなかったのは至極残念ナリ。

デビッド・オースティンはフケたものの、ペプシ&シャーリー(WHAM!のダンサー。シャーリーは幼なじみ)は、ぜんぜん変わらない、ボーイ・ジョージだって相変わらずな口調。そしてアンディと一緒にいるジョージの雰囲気が昔通りなところが、とても嬉しかった。

がしかし。
「ノエル・ギャラガーの出演、正味10秒」って、なによ!?
一番期待していたのに!もっとも的確なことを語ってたのに!ほかにもいろいろ語ってたでしょうに!カットしやがって!

という不満はあるけど、本人の波乱万丈音楽人生はやっぱり面白かったりするわけで、その中でも私がずっと知りたかったことは――

1.アンディたちはWHAM!時代からヤツがゲイだと知っていたのか?
2.ソニーと再契約に至った経緯は?
3.どうしてトイレに行ったの?…で、中でなにしてたの?
4.本当にセミリタイアするのか?

さあ、語ってもらおうじゃないの!…と思ったのに、回答は1だけ、ほかはあやふや。残念ながら記者会見でも、映画の内容よりゲイに関する質問が多かったために、わからずじまい。残念。

そんな中で、私をたいへん感動させたことがひとつ。

昔からの仲間であるアンディやシャーリーたちが、どんなにお金を積まれても、ジョージに関する話をお金で売るようなことはしなかったんだな、ということ。…いい友達を持ったね>ヨグ

あとはやっぱり――

マクセルUDII「えっへん!ハイポジション!」CF(フリーダム編)が流れた〜〜〜〜!!

一番恥ずかしかっただろう映像を流すあたり、本人の赤裸々告白への心意気が感じられます!…が、その勢いで「バッドボーイズ編」も流して欲しかったなあ。あと、ジョージが競り落としたジョン・レノンの「イマジン」ピアノなどが出てきます。

誰もが認める「ソングライター、サウンド・クリエイター、シンガー」として三拍子揃った、それこそ「ン十年にひとり」(音楽ギョーカイではそう云われてるの!)である彼が、赤裸々告白するような映画を製作しなければならないこと自体、音楽性よりゴシップ先行アーティストになってしまったのか、こんなはずじゃなかったんだけどなあ…という嘆きは正直ある。だけどやっぱり懐かしかったし、面白かった。

本作以降メディアに出てこないかと思えば、ファンには愛しく思えてしまう――そんなドキュメンタリー映画。ただ、やっぱり映画というよりファン向け特番に近いかな。インタビュー以外の第三者的視点が(ほぼ)皆無だったから。そこが弱い点。

ともあれ、本作のDVDリリースをしてね!>ジョージ

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