水まわりリフォーム 〜トイレ編〜
2006年2月10日 エッセイ コメント (4)
唐突ですけども、水まわりリフォームの話をば。
ただし、昔取った杵柄となるかは(かなり)微妙なので、あくまでも参考程度でよろぴく♪…なのです。逃げ道を作る云い方ですみません。
■まずはトイレの話
最近、多機能なトイレがいろいろ出ています。各住宅機器メーカーのショールームに行くと、アドバイザーがいろいろとオススメしてくれますが、個人的に押さえておいたほうがいいかな、こういう面も見ておいたほうがいいかも…という点を、いくつか書きたいと思います。
■TOTO?INAX?
好みやご予算の問題があるので、「こっちがいいの!」と云い切ることはできませんが、同じ衛生陶器メーカーでも違いはあります。洗浄方式?ウォシュレット性能?…いえ、それよりもまずTOTOで優れている点は、なんと云っても「セフィオンテクト技術」。
♯「セフィオンテクト技術」とは?(公式サイトより引用)
新開発の釉薬で陶器やホーローの表面を100万分の1mm単位でつるつるにし、そのうえ表層にイオンバリアを作り上げます。これによる防汚効果は長期間持続します。この技術を便器や浴槽、洗面ボウルなどにとりいれたのが「セフィオンテクト」商品です。
意外と知られてない「セフィオンテクト」。現在リリースされているTOTOのトイレは、一部商品を除き、ほぼすべてこの加工がされています(タンク部などに「セフィオンテクト」シールが貼られている)。これね…ホントーに汚れがつきにくいんですよ。「トイレにセボン」などを使う必要がない、使うと逆にセフィオンテクト効果が得られにくいんじゃないでしょうか?
対してINAXが得意なのは、ロータンク/ノータンク商品です。
タンク部分が低い/タンクがないトイレは、空間が広く感じられ、なおかつ高級感があります。もともとお値段が高い商品だったので、一般住宅にはあまり普及しなかったのですが、INAXが低価格帯のシリーズを出したことにより、ちょっとした人気商品となりました。
タンク部分が低いタイプは、どうしても流す水の勢いが足りず、通常のハイタンク式よりも水量が多くなってしまうという欠点があったのですが、最近の商品はハイタンクとさほど変わらない節水タイプになっています。なので、空間を広く取りたい方は一考の価値があるかと思います。ただし、選ぶ際はトイレ筐体の強度をショールームで確かめておいたほうが良いでしょう。
トイレは以上の2メーカーを押さえておけば大丈夫。ナショナルもトイレを出してはいますが、便座…とゆーかウォシュレット(ビューティ・トワレ)や周辺機器(?)が自社製なだけ、肝心の衛生陶器の部分はINAX製(だったはず)なので、私の眼中にはないメーカーです(ごめんなさい)。
■どこまで機能を求めるべき?
多機能・高機能のトイレがいっぱいあるので、悩みますよね。
着目したほうがよいかなと思う点は、以下の通り。
1.流し忘れにご注意を
便器から離れたら自動的に洗浄――まあ、なんてラクチンなのかしら♪…と思いがちです。ただし、そういった自動洗浄トイレに慣れてしまうと、たとえば小さなお子さんが自宅外でトイレに入った場合、流し忘れをする可能性があります。高齢者や介護の必要な方がおられる家庭でないならば、私は自動洗浄はとくに必要ないと思います。
2.手洗い器は自動止水がよいかも
もし余裕があるならば、衛生的かつ節水ということで、水洗金具は自動止水タイプのほうがよいかもしれません。また止水忘れ防止になります。
3.ウォシュレット(シャワー・トイレ)は、やっぱり欲しい
ウォシュレットには大きくわけて2種類あります。お湯を貯めておくタンク式と、瞬間湯沸かしタイプです。前者はタンクがあるためにお掃除がしにくく、常に保温しなければならないので電力を余計に使わなければなりませんが、お湯をたっぶり使って洗えるという利点があります。後者は、節電できるしお掃除もラク、さらに節水可能なタイプ(TOTOで云うならアプリコットシリーズ)があるのでお得です。ただお値段が少々高めになります。どちらを選ぶかはお好みで。ちなみに私ならアプリコットシリーズを選択するでしょう。
4.一体型と分離型、セット商品――どれがよい?
便器とタンクが一緒になっている一体型は、非常にスッキリしていますし、お掃除が比較的ラクです。そして、スペースを大きく取れない方、トイレ横にある電源などのコード類を多くしたくない方にオススメです。ただしタンク部が陶器でない商品は、掃除がラクうんぬんの前に、その部分が汚れやすくなるかもしれないことをお忘れなく。
一般的な分離型は、いまはさほど機能がいらないけど将来は多機能便座(ウォシュレット)にしたいの、あんまり予算がないのね…という方に向いているかと。ただし、コード類が多くなりがちなため、便器横をゴチャゴチャにしたくない人には不向き。そして将来のことを考えて…と云っても、一体型やセット商品だって便座を変更できないことはありません。ただ、リフォームしやすいさでは分離型に軍配が上るかも。
セット商品とは、トイレ本体のほかに収納スペースなどすべてセットになっている商品のこと。トイレに必要なものをお手ごろ価格ですべて揃えることができますし、収納スペースの確保がしっかりできます。そしてなによりたいへん経済的です。ただしデザインが限定されるので、個性を求める人、気に入ったデザインがないと感じる人には不向き。
以上、どのタイプが適しているか――ご家族でご相談を。
■後付け・再リフォームを考える
老朽化により流れが悪くなった、便座が壊れた、新型ウォシュレットを付けたい、手すりを追加したい、収納スペースをもっと広くしたい、暖房器具を置きたい――などなど、数年後にどれだけ後付け・再リフォームできるか、メーカーや施工会社に訊いてみることをオススメします。トイレに限らず、水まわりはどうしてもリフォームが必要になりますので。
■外国製はどう?
「機能を求めるなら日本メーカー、デザイン重視なら舶来メーカー」でしょう。昨年、かのマドンナ姉さんが来日時に「日本の暖かい便座が恋しかったわ」と発言したことが、すべてを物語っているかと。
■その他
「タンクの中に水を入れたペットボトルを入れておくと節水になる」…という話をちらほら聞きますが、洗浄能力の低下→二度流す→節水効果は得られない、となるのでやめたほうがよいかと。現在のトイレは昔に比べると節水になってますので、通常通りに使用すればよいでしょう。
…以上、こんなところでしょうか?
なにか思い出したら、追記したいと思います。
ただし、昔取った杵柄となるかは(かなり)微妙なので、あくまでも参考程度でよろぴく♪…なのです。逃げ道を作る云い方ですみません。
■まずはトイレの話
最近、多機能なトイレがいろいろ出ています。各住宅機器メーカーのショールームに行くと、アドバイザーがいろいろとオススメしてくれますが、個人的に押さえておいたほうがいいかな、こういう面も見ておいたほうがいいかも…という点を、いくつか書きたいと思います。
■TOTO?INAX?
好みやご予算の問題があるので、「こっちがいいの!」と云い切ることはできませんが、同じ衛生陶器メーカーでも違いはあります。洗浄方式?ウォシュレット性能?…いえ、それよりもまずTOTOで優れている点は、なんと云っても「セフィオンテクト技術」。
♯「セフィオンテクト技術」とは?(公式サイトより引用)
新開発の釉薬で陶器やホーローの表面を100万分の1mm単位でつるつるにし、そのうえ表層にイオンバリアを作り上げます。これによる防汚効果は長期間持続します。この技術を便器や浴槽、洗面ボウルなどにとりいれたのが「セフィオンテクト」商品です。
意外と知られてない「セフィオンテクト」。現在リリースされているTOTOのトイレは、一部商品を除き、ほぼすべてこの加工がされています(タンク部などに「セフィオンテクト」シールが貼られている)。これね…ホントーに汚れがつきにくいんですよ。「トイレにセボン」などを使う必要がない、使うと逆にセフィオンテクト効果が得られにくいんじゃないでしょうか?
対してINAXが得意なのは、ロータンク/ノータンク商品です。
タンク部分が低い/タンクがないトイレは、空間が広く感じられ、なおかつ高級感があります。もともとお値段が高い商品だったので、一般住宅にはあまり普及しなかったのですが、INAXが低価格帯のシリーズを出したことにより、ちょっとした人気商品となりました。
タンク部分が低いタイプは、どうしても流す水の勢いが足りず、通常のハイタンク式よりも水量が多くなってしまうという欠点があったのですが、最近の商品はハイタンクとさほど変わらない節水タイプになっています。なので、空間を広く取りたい方は一考の価値があるかと思います。ただし、選ぶ際はトイレ筐体の強度をショールームで確かめておいたほうが良いでしょう。
トイレは以上の2メーカーを押さえておけば大丈夫。ナショナルもトイレを出してはいますが、便座…とゆーかウォシュレット(ビューティ・トワレ)や周辺機器(?)が自社製なだけ、肝心の衛生陶器の部分はINAX製(だったはず)なので、私の眼中にはないメーカーです(ごめんなさい)。
■どこまで機能を求めるべき?
多機能・高機能のトイレがいっぱいあるので、悩みますよね。
着目したほうがよいかなと思う点は、以下の通り。
1.流し忘れにご注意を
便器から離れたら自動的に洗浄――まあ、なんてラクチンなのかしら♪…と思いがちです。ただし、そういった自動洗浄トイレに慣れてしまうと、たとえば小さなお子さんが自宅外でトイレに入った場合、流し忘れをする可能性があります。高齢者や介護の必要な方がおられる家庭でないならば、私は自動洗浄はとくに必要ないと思います。
2.手洗い器は自動止水がよいかも
もし余裕があるならば、衛生的かつ節水ということで、水洗金具は自動止水タイプのほうがよいかもしれません。また止水忘れ防止になります。
3.ウォシュレット(シャワー・トイレ)は、やっぱり欲しい
ウォシュレットには大きくわけて2種類あります。お湯を貯めておくタンク式と、瞬間湯沸かしタイプです。前者はタンクがあるためにお掃除がしにくく、常に保温しなければならないので電力を余計に使わなければなりませんが、お湯をたっぶり使って洗えるという利点があります。後者は、節電できるしお掃除もラク、さらに節水可能なタイプ(TOTOで云うならアプリコットシリーズ)があるのでお得です。ただお値段が少々高めになります。どちらを選ぶかはお好みで。ちなみに私ならアプリコットシリーズを選択するでしょう。
4.一体型と分離型、セット商品――どれがよい?
便器とタンクが一緒になっている一体型は、非常にスッキリしていますし、お掃除が比較的ラクです。そして、スペースを大きく取れない方、トイレ横にある電源などのコード類を多くしたくない方にオススメです。ただしタンク部が陶器でない商品は、掃除がラクうんぬんの前に、その部分が汚れやすくなるかもしれないことをお忘れなく。
一般的な分離型は、いまはさほど機能がいらないけど将来は多機能便座(ウォシュレット)にしたいの、あんまり予算がないのね…という方に向いているかと。ただし、コード類が多くなりがちなため、便器横をゴチャゴチャにしたくない人には不向き。そして将来のことを考えて…と云っても、一体型やセット商品だって便座を変更できないことはありません。ただ、リフォームしやすいさでは分離型に軍配が上るかも。
セット商品とは、トイレ本体のほかに収納スペースなどすべてセットになっている商品のこと。トイレに必要なものをお手ごろ価格ですべて揃えることができますし、収納スペースの確保がしっかりできます。そしてなによりたいへん経済的です。ただしデザインが限定されるので、個性を求める人、気に入ったデザインがないと感じる人には不向き。
以上、どのタイプが適しているか――ご家族でご相談を。
■後付け・再リフォームを考える
老朽化により流れが悪くなった、便座が壊れた、新型ウォシュレットを付けたい、手すりを追加したい、収納スペースをもっと広くしたい、暖房器具を置きたい――などなど、数年後にどれだけ後付け・再リフォームできるか、メーカーや施工会社に訊いてみることをオススメします。トイレに限らず、水まわりはどうしてもリフォームが必要になりますので。
■外国製はどう?
「機能を求めるなら日本メーカー、デザイン重視なら舶来メーカー」でしょう。昨年、かのマドンナ姉さんが来日時に「日本の暖かい便座が恋しかったわ」と発言したことが、すべてを物語っているかと。
■その他
「タンクの中に水を入れたペットボトルを入れておくと節水になる」…という話をちらほら聞きますが、洗浄能力の低下→二度流す→節水効果は得られない、となるのでやめたほうがよいかと。現在のトイレは昔に比べると節水になってますので、通常通りに使用すればよいでしょう。
…以上、こんなところでしょうか?
なにか思い出したら、追記したいと思います。
コメント
トイレはTOTO好きなので、ピュアレストEX+アプリコットシリーズにしようかと思っております。ウォシュレット(TOTO以外だとシャワートイレですね)は必須でございます。でも「お湯を貯めておくタンク式と、瞬間湯沸かしタイプ」があるのですね。知らなかった…。アプリコットシリーズは瞬間湯沸かしなのでラッキー。うちの奥さん、節約主婦なので(笑)。
ちなみにうちがいらない機能は「自動洗浄、オート開閉」なんですが、最近の機種はこれがついているのが多いんですよねぇ。
あと個人的に、サイホンゼットがいいです。その昔、実家のトイレをウォシュレットにするときも、これはこだわりましたので(笑)。今、サイホンボルテックスはなくなったのかしらん?
ピュアレストEX、キレイで品の良い形してますね〜!
>「お湯を貯めておくタンク式と、瞬間湯沸かしタイプ」
↑の写真はタンク式です。アプリコットはシルエットがすっきりしてるんですよね。ちなみになぜ節水なのかというと、お湯をそのまま出すのではなく、水玉を飛ばすような感じにさせるので水量が1/2くらいになるんです。水玉が飛んでくる感じになるので「ちょっと痛い」という人がいらっしゃいますけど、強弱の調整はできますよん♪
>「自動洗浄、オート開閉」なんですが、最近の機種はこれがついているのが多いんですよねぇ。
ホントですね〜。これは便座の機能なので、アプリコットの壁掛けリモコンを開けたら、各種機能をON・OFF設定できるボタンがあったんじゃないかな?なので、いらない機能はOFFにしていいかも。ただし、これについてはうろ覚えなので、ショールームのお姉さんに訊いてみて下さい♪
>サイホンゼット
水溜りが大きい〜♪(私もこれが好きです)…住宅メーカーの建売リ新築物件は、サイホンゼットではなくサイホン式が多かったりするので、ゼットがお好きでしたら、こだわったほうがよいと思います。サイホンボルテックスは、一般住宅向けだとあまり見かけなくなりましたね。
アプリコットは水玉が飛んでくるのですか!楽しみ。(^.^)ショールームに置いてあったら洗ってこよう。
「おしりだって、洗ってほしい。by 戸川純」
自動洗浄、オート開閉は、アプリコットの最下位モデルが機能なしなので、それにすると思います。うちの奥さん、使わなくてもいい機能がついていると、怒るのよ。あ、メモらんでもよいですよん。
サイホンボルテックスは下火なんですね。残念。自分の家のトイレはあれにしようと思っていたのですが。
はい(笑)。一度お試しになると「当たり心地が違う」と思われるかと。
>「おしりだって、洗ってほしい。by 戸川純」
師匠!古いっスよ!(笑)
>自動洗浄、オート開閉は、アプリコットの最下位モデルが機能なしなので、それにすると思います。
ちなみにトイレのお掃除をする際、壁掛けリモコンに「ノズルボタン」があると思いますので、ノズルを拭きたい場合はそのボタンを押すとよいです。また便座(アプリコット)の横に手をのばすとボタンがついていて(たぶん)、そのボタンを押しながら便座を手前に引くと、スルリと便座がスライドしてトイレから外せると思います。いままでお手入れできなかった部分まで、お掃除できるかと。ただし、もしかすると、今の機種は外せない or もっと簡単に外せるかもしれないため、ショールームでご確認下さい。
>サイホンボルテックスは下火なんですね。残念。
使用水量が多くて節水に向いていないからなのと、ワンピース型(TOTOで云うとネオレストシリーズなど)のトイレ用なので、もうほとんど業務用かな…。高級ホテルへ行くと見かけるかも。