水まわりリフォーム 〜キッチン編〜
2006年2月14日 エッセイ コメント (6)
…というわけで、今日は「水まわりリフォーム 〜キッチン編〜」を。
■システムキッチンって?
いままでキッチンといえば、「パーツごとに分かれて段差のある流し台兼コンロ台」というものでしたが、いまはさまざまな用途に合わせた、一枚の天板が乗っかっているシステムキッチンが主流となりました。値段はお高めになるとはいえ、キレイな空間を持てるだけでなく、システムを組むことによりお料理の効率もあがるわけですから、自分に合った満足の得られるキッチンを選びたいものです。ポイントとしては、もし予算オーバーになっても、「ここだけは譲れない」という点を1〜2つ、必ず押さえておくこと。そうすれば、予算を削れる箇所が必ず見えてきますから。
■どこのメーカーがいいかしら?
シェア的な点から云うと、サンウェーブ・クリナップ・タカラ・松下電工(順不同…流動なので)が人気です。サンウェーブとクリナップは昔からキッチン・メーカーとして有名であり、とくにステンレスカウンターのキッチンを得意としています。タカラは頑丈なホーローがウリ、松下は松下電器産業グループですから、いろいろな家電や建材と組み合わせができるということ、つまりキッチン+オプションの総合的な方面で強いです。
システムキッチンの場合、メーカーによる差異はあまり感じられません。レンジフード、カウンター(とくに人工大理石)、IHクッキングヒーター/ガスコンロ、水洗金具……などなど、同じメーカーを使っていることが多いですし、カタログを見るとデザインもみな似たり寄ったりです。
では、どのメーカーを選べばよいか?
実は…正直に云うと、松下・TOTO・トーヨーキッチン以外のメーカーは「ここが違う!」といった、特長/特徴を挙げることが難しいのです。なので、各ショールームへ行き、アドバイザーに相談しながら見積書を作ること(もちろん無料)が、やはり最適なキッチンを選べる道となるのではないでしょうか?…面倒かもしれませんが、一生に何度もある話ではないし、人生における最大のお買い物の一部になるわけですから、頑張って吟味しましょう。
■ショールームでの見積書について
同じ条件(価格帯)で出してもらい、比較してみましょう。
ちなみに、リフォームをお願いする施工会社や住宅メーカーによっては、「このメーカーの商品だったらお安くできるけど、ここはちょっとムリなんだよね」という、ルート的な問題があったりする場合があるので、まず業者さんに確認することをオススメします。
なお、ショールームでの価格はあくまでもメーカー希望価格です。よほどのことがない限り、リフォーム業者さんはお勉強してくれるはず。実際の価格はもうちょっとお安くなると思います。
■動線を考えるべし!
各メーカーのカタログと図面とを照らし合わせながら、どの機能を充実させようかと考えていると、実際にキッチンに立って調理を行う際に、自分や家族がどう動くか、つい忘れてしまう場合があります。図面上ではパーペキ、自分の希望通りのキッチンが出来上がったのに、いざ使ってみたら「あれれれれ?なんか使いにくいよ?」。そういうことがないように、たとえばシンクの近くに冷蔵庫が置けるかどうか、電子レンジや炊飯ジャー、ゴミ箱の位置は使いやすいところにおけるか――現在お使いのキッチン、もしくはショールームにあるキッチンの前に立って、どのような移動するかをシミュレーションしてみましょう。
■IHクッキングヒーター?それともガスコンロ?
実はIHのほうがガスコンロと比べて熱伝導率が高いため、早く調理ができます。そして使ってみるとわかるのですが、たとえば真夏に調理した場合、どんなに部屋がクーラーによって快適でも、ガス火の近くにいると暑く感じます。ところがIHはお鍋やフライパンに直接熱を伝えるので、調理中に暑い思いをせずに済むのです。これはたいへん快適です。そしてお掃除が超ラクチンだし、お鍋をかけっぱなしにしても自動的に停止する安全装置(高温になり過ぎていると判断して止まる、という仕組みです)が付いているので、現在たいへん人気があります。ただし、電磁調理器なので、ペースメーカーをお使いになっている方は要相談。素材によっては使えないお鍋が出てくる可能性もあります。またリフォームの場合、IHはたしか200Vだったと思うので、電源部に変更が必要になるかもしれません。そして一番の問題は、やはりお値段が高いということです。
ガスコンロの利点は、やはり使い慣れているということでしょうか。そしてお値段。IHに比べてお安いですから魅力的です。また最近のコンロは比較的お掃除しやすいものがリリースされているので、チェックしてみましょう。
個人的にガスコンロよりIHをオススメしたいのですが(秋林家も使ってます)、「IHがいいのはわかっているけれど、予算オーバーになるからムリなのよね」という方は多いと思います。別に最初から組まなくても、あとでIHに変更することは充分可能ですし、電力会社が「ガスコンロ→IH」への経済的なプランを出していたりするので、将来変更しても良いと思います。
■ピルトイン自動食器洗い機は必要?
あると便利ですね(スライド式のほうがオススメ)。高温で洗って乾かすので衛生的ですし、後片付けもラクチンです。気をつけることがあるとしたら、シンクの横に配置しますので、収納が減る・食器を入れる際に汚れや水滴が下に落ちないよう配慮しなければならない・壊れたときデッドスペースになる…という点でしょうか。食洗機のゴムパッキンの寿命は、約5〜6年だったような覚えがあるので、ビルトインタイプの場合はメンテナンスが必要です。スペースがあるならば卓上タイプにしてみたり、予算オーバーなら将来的に購入するという手もあります。
■最近流行の対面式
ここ数年の傾向として、対面式キッチンの人気が高くなっています。
リビングに背を向けないので、小さいお子さんの姿を確認しながら、また家族と会話をしながら調理ができる、広く間取りが取れるといった利点があるため、対面式を希望する施主(とゆーか奥さま)はたいへん多いです。
がしかし。
ショールームへ行って、対面式キッチンの展示を見てみると「対面式キッチン2,500,000円(施工費別)」なんてお高い価格表が並んでいて、「これは高すぎる!」とため息をつくことはありませんか?
もちろん、ショールームの展示品価格やカタログ価格はメーカー希望価格(昔で云うところの「定価」)なので、実際はもうちょっとお安くなります。でも工夫やアイデア次第で、さらにお安くすることは可能です。ではいったいどうしたよいのか、いろいろ考えてみましょう。なお今回は、ラフ師匠のご希望のひとつである「手元が見えない対面式」を取り上げます。
1.収納付きカウンターではなく、作り付けカウンターを
対面式キッチンと云うと、以下のようなタイプがよく想像されると思います。
↓こーゆーの(タカラスタンダード公式サイト)
http://www.takara-standard.co.jp/product/system_kitchen/lemure.html
(これは見ただけで高いとわかる…)
↓またはこーゆーの(サンウェーブ公式サイト)
http://www.sunwave.co.jp/new_products/pitto/index.html
これでは手元が見えちゃいますよね?
手元が見えないようにするには、カウンターが必要になります。
ところが収納付カウンターを選択するとキッチン本体価格がUPしてしまいます。
↓対面式キッチン収納カウンター付プラン一例(TOTO公式サイト)
http://www.toto.co.jp/products/kitchen/k00017/plan05.htm
(ポットとカップが乗っかってる部分が収納付カウンターです)
価格を抑える方法のひとつとして、カウンターを施工会社(リフォーム業者)さんに作ってもらうという手があります。
↓まさにこんな感じ(TOTO公式サイト)
http://www.toto.co.jp/products/kitchen/k00017/plan06.htm
(テーブルをどうするかは別の話になります)
上のプランをよく見ると――自動食器洗い機ナシ、コンロ部はガスコンロ、キャビネットは、観音開きより価格お高めのスライド蹴込み収納タイプが選択されています。扉カラーは(たぶん)真ん中の価格帯、レンジフードはTOTOオリジナルのお掃除しやすいタイプかな。これで117万円…と云っても、キッチン本体はL型なのでI型を選択するならもっとお安くなるはず。
2.トップカウンター(天板)をステンレスにしてみる
対面式キッチンはリビングと溶け込む雰囲気を持っているため、インテリア重視の場合、トップカウンターを人工大理石にするプランを選択される方が多いです。
がしかし。この人工大理石はステンレスよりお高いのです。
デュポンコーリアン>アクリル製人工大理石>ポリエステル製人工大理石
(まだ種類があるかもしれませんが、とりあえず代表的なものを)
もし価格を抑えたいのならば、手元がある程度隠れるのですから、ステンレスカウンターを選択するのもひとつの手です。ステンレスカウンターは熱に強く、清潔感もあるし、リンクまわりと境目がないためお掃除がしやすいという特長があります。でもやっぱり大理石のほうが見た目がいいのよね…という方は、IHや食器洗い機、あるいはダウン式吊戸などをプランから外してみてもよいでしょう。
3.対面式は収納スペースが減ることを忘れずに
キッチン本体の収納力アップさせたい場合、吊戸が必要になります。ただし、吊戸が付くと価格が上るだけでなく圧迫感も出てきます。
↓「キャプラン」という商品の写真を見て下さい(クリナップ)
http://www.cleanup.co.jp/kitchen/index.shtml
(キッチン側からの写真なのでわかりにくいんですが、テーブルのほうから見ると重く感じると思います)
吊戸をなくしてキッチン本体部の収納力をアップさせるには、キャビネットのデッドスペースを減らすことを考えなければなりません。
となると…蹴込み収納(フロアコンテナ)付きスライド式キャビネットがよいかと思います。
↓こんなの(クリナップ公式サイト)
http://www.cleanup.co.jp/kitchen/ss/storage.shtml
(クリナップが開発し、他メーカーがこぞってマネをした収納プランです)
↓こんなの(TOTO公式サイト)
http://www.toto.co.jp/products/kitchen/k00017/02.htm
(けっこう入るんですよね)
4.注意/留意点
対面式カウンターを作ってもらった場合、キッチン本体からの立ち上がり部分(正面・サイド)にキッチンパネル、もしくはタイル貼り処理をオススメします。水はねや汚れ対策になります。キッチンパネルを選択するなら、ショールームで見積書を出す際に「この部分にパネルを貼りたい」と申し出てみましょう。アドバイザーや業者によっては最初から提案してくれますが、どんな人が担当になるかわかりません。こちらから希望を出したほうがよいでしょう。
以上、こんな感じかな…。
思い出したらまた追記します。
■たかがレンジフード、されどレンジフード
プロペラファンとシロッコファンがある…という話はさておき。レンジフードのお掃除ってタイヘンですよね。数ヶ月に1回、ダンナさんのお仕事として割り振っている奥さまは多いようで、ショールームにご来場のご夫婦とお話すると、キッチンプランは奥さま任せでも、レンジフードだけは意見を出す旦那さんをチラホラ見かけるという話を聞きます。
少しでもお掃除がラクになるように、フィルターにカバーをかけているという方、おられませんか?
実はあまりよい方法とは云えません。吸引力が落ちるし、電気代がかさむし、ガスコンロの事故で火がカバー部分まで燃え移ると危ないからです。
それならばいっそのこと、リフォームの際に掃除のしやすいレンジフードを選んでしまいましょう。私はその点をとにかくオススメしたいです。各メーカーのショールームへ行き、「吸引力があって、かつ一番お掃除のしやすいフードはどれですか?」と訊いてみましょう。それぞれ特色のあるフードが出てくると思います。
■扉カラーは価格帯が違う
いろいろなカラーがあるシステムキッチン。同じプランでも扉カラーの選択次第で、価格は↑↓します。お気をつけ下さい。
■ショールームでの注意/留意点
見積書は一回で終了、変更ナシという方はほとんどおられません。納得するまで10回くらいショールームへ通われる方もおられます。そんなお施主さんを、アドバイザーのお姉さんは(人間としてヒドイ扱いをされない限り)嫌がりませんが、土日のショールームは人がとにかく多いので、なかなか担当のお姉さんと話せないときがあります。それを回避するならば、「×月×日、××時より、担当は××アドバイザーを希望」と、あらかじめ予約を入れてしまいましょう。お気に入り担当のお姉さんを確保できます。
そして、奥さま。
ショールームには必ずスリッパが置いてありますので(置いてないところはショールームとして失格)、キッチンの前に立つ際は、靴を脱いでスリッパに履き替えましょう。高さの確認のためです。今のキッチンは、使用者の身長に合った高さを選べます。高すぎず低すぎない、自分に合った高さを確認して下さい(洗面台も同じように高さが選べます)。
■なにを一番重視したいのかを最初に決める
キッチンはメーカーが多い上、似たような商品ばかり。「もうどこがいいんだか…とほほ」という方――お気持ち、よくわかります。私だって「どこがいいの?」と訊かれると、「う〜ん…ショールームで体感してきて」という云い方をしてしまいますから。
でもここまできたら…ぶっちゃけ「私視点:メーカーの傾向」を書きたいと思います。あくまでも「私の印象」なのでお叱りはご容赦を。
1.手堅いキッチン、機能性重視派向き
クリナップ・サンウェーブ
2.耐久性重視、お掃除ラクラク派
タカラスタンダード
3.お掃除ラクラク、細かな点で気配り希望派
TOTO
4.カラクリが好き、商品は多いのに越したことはない、ブランド力が一番派
松下電工
5.デザイン重視、高級キッチン派
トーヨーキッチン
6.シンプルデザイン重視、でも機能性だって欲しいの派
ヤマハ
あとは…INAX、トステム、日立ハウステックなどなど、いろいろあります。オーダーメイドを得意とする会社については、雑誌などで情報収集してみて下さい。
…以上、こんなところでしょうか?
なにか思い出したら、追記したいと思います。
■システムキッチンって?
いままでキッチンといえば、「パーツごとに分かれて段差のある流し台兼コンロ台」というものでしたが、いまはさまざまな用途に合わせた、一枚の天板が乗っかっているシステムキッチンが主流となりました。値段はお高めになるとはいえ、キレイな空間を持てるだけでなく、システムを組むことによりお料理の効率もあがるわけですから、自分に合った満足の得られるキッチンを選びたいものです。ポイントとしては、もし予算オーバーになっても、「ここだけは譲れない」という点を1〜2つ、必ず押さえておくこと。そうすれば、予算を削れる箇所が必ず見えてきますから。
■どこのメーカーがいいかしら?
シェア的な点から云うと、サンウェーブ・クリナップ・タカラ・松下電工(順不同…流動なので)が人気です。サンウェーブとクリナップは昔からキッチン・メーカーとして有名であり、とくにステンレスカウンターのキッチンを得意としています。タカラは頑丈なホーローがウリ、松下は松下電器産業グループですから、いろいろな家電や建材と組み合わせができるということ、つまりキッチン+オプションの総合的な方面で強いです。
システムキッチンの場合、メーカーによる差異はあまり感じられません。レンジフード、カウンター(とくに人工大理石)、IHクッキングヒーター/ガスコンロ、水洗金具……などなど、同じメーカーを使っていることが多いですし、カタログを見るとデザインもみな似たり寄ったりです。
では、どのメーカーを選べばよいか?
実は…正直に云うと、松下・TOTO・トーヨーキッチン以外のメーカーは「ここが違う!」といった、特長/特徴を挙げることが難しいのです。なので、各ショールームへ行き、アドバイザーに相談しながら見積書を作ること(もちろん無料)が、やはり最適なキッチンを選べる道となるのではないでしょうか?…面倒かもしれませんが、一生に何度もある話ではないし、人生における最大のお買い物の一部になるわけですから、頑張って吟味しましょう。
■ショールームでの見積書について
同じ条件(価格帯)で出してもらい、比較してみましょう。
ちなみに、リフォームをお願いする施工会社や住宅メーカーによっては、「このメーカーの商品だったらお安くできるけど、ここはちょっとムリなんだよね」という、ルート的な問題があったりする場合があるので、まず業者さんに確認することをオススメします。
なお、ショールームでの価格はあくまでもメーカー希望価格です。よほどのことがない限り、リフォーム業者さんはお勉強してくれるはず。実際の価格はもうちょっとお安くなると思います。
■動線を考えるべし!
各メーカーのカタログと図面とを照らし合わせながら、どの機能を充実させようかと考えていると、実際にキッチンに立って調理を行う際に、自分や家族がどう動くか、つい忘れてしまう場合があります。図面上ではパーペキ、自分の希望通りのキッチンが出来上がったのに、いざ使ってみたら「あれれれれ?なんか使いにくいよ?」。そういうことがないように、たとえばシンクの近くに冷蔵庫が置けるかどうか、電子レンジや炊飯ジャー、ゴミ箱の位置は使いやすいところにおけるか――現在お使いのキッチン、もしくはショールームにあるキッチンの前に立って、どのような移動するかをシミュレーションしてみましょう。
■IHクッキングヒーター?それともガスコンロ?
実はIHのほうがガスコンロと比べて熱伝導率が高いため、早く調理ができます。そして使ってみるとわかるのですが、たとえば真夏に調理した場合、どんなに部屋がクーラーによって快適でも、ガス火の近くにいると暑く感じます。ところがIHはお鍋やフライパンに直接熱を伝えるので、調理中に暑い思いをせずに済むのです。これはたいへん快適です。そしてお掃除が超ラクチンだし、お鍋をかけっぱなしにしても自動的に停止する安全装置(高温になり過ぎていると判断して止まる、という仕組みです)が付いているので、現在たいへん人気があります。ただし、電磁調理器なので、ペースメーカーをお使いになっている方は要相談。素材によっては使えないお鍋が出てくる可能性もあります。またリフォームの場合、IHはたしか200Vだったと思うので、電源部に変更が必要になるかもしれません。そして一番の問題は、やはりお値段が高いということです。
ガスコンロの利点は、やはり使い慣れているということでしょうか。そしてお値段。IHに比べてお安いですから魅力的です。また最近のコンロは比較的お掃除しやすいものがリリースされているので、チェックしてみましょう。
個人的にガスコンロよりIHをオススメしたいのですが(秋林家も使ってます)、「IHがいいのはわかっているけれど、予算オーバーになるからムリなのよね」という方は多いと思います。別に最初から組まなくても、あとでIHに変更することは充分可能ですし、電力会社が「ガスコンロ→IH」への経済的なプランを出していたりするので、将来変更しても良いと思います。
■ピルトイン自動食器洗い機は必要?
あると便利ですね(スライド式のほうがオススメ)。高温で洗って乾かすので衛生的ですし、後片付けもラクチンです。気をつけることがあるとしたら、シンクの横に配置しますので、収納が減る・食器を入れる際に汚れや水滴が下に落ちないよう配慮しなければならない・壊れたときデッドスペースになる…という点でしょうか。食洗機のゴムパッキンの寿命は、約5〜6年だったような覚えがあるので、ビルトインタイプの場合はメンテナンスが必要です。スペースがあるならば卓上タイプにしてみたり、予算オーバーなら将来的に購入するという手もあります。
■最近流行の対面式
ここ数年の傾向として、対面式キッチンの人気が高くなっています。
リビングに背を向けないので、小さいお子さんの姿を確認しながら、また家族と会話をしながら調理ができる、広く間取りが取れるといった利点があるため、対面式を希望する施主(とゆーか奥さま)はたいへん多いです。
がしかし。
ショールームへ行って、対面式キッチンの展示を見てみると「対面式キッチン2,500,000円(施工費別)」なんてお高い価格表が並んでいて、「これは高すぎる!」とため息をつくことはありませんか?
もちろん、ショールームの展示品価格やカタログ価格はメーカー希望価格(昔で云うところの「定価」)なので、実際はもうちょっとお安くなります。でも工夫やアイデア次第で、さらにお安くすることは可能です。ではいったいどうしたよいのか、いろいろ考えてみましょう。なお今回は、ラフ師匠のご希望のひとつである「手元が見えない対面式」を取り上げます。
1.収納付きカウンターではなく、作り付けカウンターを
対面式キッチンと云うと、以下のようなタイプがよく想像されると思います。
↓こーゆーの(タカラスタンダード公式サイト)
http://www.takara-standard.co.jp/product/system_kitchen/lemure.html
(これは見ただけで高いとわかる…)
↓またはこーゆーの(サンウェーブ公式サイト)
http://www.sunwave.co.jp/new_products/pitto/index.html
これでは手元が見えちゃいますよね?
手元が見えないようにするには、カウンターが必要になります。
ところが収納付カウンターを選択するとキッチン本体価格がUPしてしまいます。
↓対面式キッチン収納カウンター付プラン一例(TOTO公式サイト)
http://www.toto.co.jp/products/kitchen/k00017/plan05.htm
(ポットとカップが乗っかってる部分が収納付カウンターです)
価格を抑える方法のひとつとして、カウンターを施工会社(リフォーム業者)さんに作ってもらうという手があります。
↓まさにこんな感じ(TOTO公式サイト)
http://www.toto.co.jp/products/kitchen/k00017/plan06.htm
(テーブルをどうするかは別の話になります)
上のプランをよく見ると――自動食器洗い機ナシ、コンロ部はガスコンロ、キャビネットは、観音開きより価格お高めのスライド蹴込み収納タイプが選択されています。扉カラーは(たぶん)真ん中の価格帯、レンジフードはTOTOオリジナルのお掃除しやすいタイプかな。これで117万円…と云っても、キッチン本体はL型なのでI型を選択するならもっとお安くなるはず。
2.トップカウンター(天板)をステンレスにしてみる
対面式キッチンはリビングと溶け込む雰囲気を持っているため、インテリア重視の場合、トップカウンターを人工大理石にするプランを選択される方が多いです。
がしかし。この人工大理石はステンレスよりお高いのです。
デュポンコーリアン>アクリル製人工大理石>ポリエステル製人工大理石
(まだ種類があるかもしれませんが、とりあえず代表的なものを)
もし価格を抑えたいのならば、手元がある程度隠れるのですから、ステンレスカウンターを選択するのもひとつの手です。ステンレスカウンターは熱に強く、清潔感もあるし、リンクまわりと境目がないためお掃除がしやすいという特長があります。でもやっぱり大理石のほうが見た目がいいのよね…という方は、IHや食器洗い機、あるいはダウン式吊戸などをプランから外してみてもよいでしょう。
3.対面式は収納スペースが減ることを忘れずに
キッチン本体の収納力アップさせたい場合、吊戸が必要になります。ただし、吊戸が付くと価格が上るだけでなく圧迫感も出てきます。
↓「キャプラン」という商品の写真を見て下さい(クリナップ)
http://www.cleanup.co.jp/kitchen/index.shtml
(キッチン側からの写真なのでわかりにくいんですが、テーブルのほうから見ると重く感じると思います)
吊戸をなくしてキッチン本体部の収納力をアップさせるには、キャビネットのデッドスペースを減らすことを考えなければなりません。
となると…蹴込み収納(フロアコンテナ)付きスライド式キャビネットがよいかと思います。
↓こんなの(クリナップ公式サイト)
http://www.cleanup.co.jp/kitchen/ss/storage.shtml
(クリナップが開発し、他メーカーがこぞってマネをした収納プランです)
↓こんなの(TOTO公式サイト)
http://www.toto.co.jp/products/kitchen/k00017/02.htm
(けっこう入るんですよね)
4.注意/留意点
対面式カウンターを作ってもらった場合、キッチン本体からの立ち上がり部分(正面・サイド)にキッチンパネル、もしくはタイル貼り処理をオススメします。水はねや汚れ対策になります。キッチンパネルを選択するなら、ショールームで見積書を出す際に「この部分にパネルを貼りたい」と申し出てみましょう。アドバイザーや業者によっては最初から提案してくれますが、どんな人が担当になるかわかりません。こちらから希望を出したほうがよいでしょう。
以上、こんな感じかな…。
思い出したらまた追記します。
■たかがレンジフード、されどレンジフード
プロペラファンとシロッコファンがある…という話はさておき。レンジフードのお掃除ってタイヘンですよね。数ヶ月に1回、ダンナさんのお仕事として割り振っている奥さまは多いようで、ショールームにご来場のご夫婦とお話すると、キッチンプランは奥さま任せでも、レンジフードだけは意見を出す旦那さんをチラホラ見かけるという話を聞きます。
少しでもお掃除がラクになるように、フィルターにカバーをかけているという方、おられませんか?
実はあまりよい方法とは云えません。吸引力が落ちるし、電気代がかさむし、ガスコンロの事故で火がカバー部分まで燃え移ると危ないからです。
それならばいっそのこと、リフォームの際に掃除のしやすいレンジフードを選んでしまいましょう。私はその点をとにかくオススメしたいです。各メーカーのショールームへ行き、「吸引力があって、かつ一番お掃除のしやすいフードはどれですか?」と訊いてみましょう。それぞれ特色のあるフードが出てくると思います。
■扉カラーは価格帯が違う
いろいろなカラーがあるシステムキッチン。同じプランでも扉カラーの選択次第で、価格は↑↓します。お気をつけ下さい。
■ショールームでの注意/留意点
見積書は一回で終了、変更ナシという方はほとんどおられません。納得するまで10回くらいショールームへ通われる方もおられます。そんなお施主さんを、アドバイザーのお姉さんは(人間としてヒドイ扱いをされない限り)嫌がりませんが、土日のショールームは人がとにかく多いので、なかなか担当のお姉さんと話せないときがあります。それを回避するならば、「×月×日、××時より、担当は××アドバイザーを希望」と、あらかじめ予約を入れてしまいましょう。
そして、奥さま。
ショールームには必ずスリッパが置いてありますので(置いてないところはショールームとして失格)、キッチンの前に立つ際は、靴を脱いでスリッパに履き替えましょう。高さの確認のためです。今のキッチンは、使用者の身長に合った高さを選べます。高すぎず低すぎない、自分に合った高さを確認して下さい(洗面台も同じように高さが選べます)。
■なにを一番重視したいのかを最初に決める
キッチンはメーカーが多い上、似たような商品ばかり。「もうどこがいいんだか…とほほ」という方――お気持ち、よくわかります。私だって「どこがいいの?」と訊かれると、「う〜ん…ショールームで体感してきて」という云い方をしてしまいますから。
でもここまできたら…ぶっちゃけ「私視点:メーカーの傾向」を書きたいと思います。あくまでも「私の印象」なのでお叱りはご容赦を。
1.手堅いキッチン、機能性重視派向き
クリナップ・サンウェーブ
2.耐久性重視、お掃除ラクラク派
タカラスタンダード
3.お掃除ラクラク、細かな点で気配り希望派
TOTO
4.カラクリが好き、商品は多いのに越したことはない、ブランド力が一番派
松下電工
5.デザイン重視、高級キッチン派
トーヨーキッチン
6.シンプルデザイン重視、でも機能性だって欲しいの派
ヤマハ
あとは…INAX、トステム、日立ハウステックなどなど、いろいろあります。オーダーメイドを得意とする会社については、雑誌などで情報収集してみて下さい。
…以上、こんなところでしょうか?
なにか思い出したら、追記したいと思います。
コメント
将来リフォームや家を建てることがあるかわかりませが、こういった住宅関係のお話面白いですね。
私もおうちを見るの大好きで、土曜日はテレ朝の長寿番組『建物探訪』を見るのが長年の定番です。
ショールームとかは行ったことないけど、このリフォームネタは保存版にさせていただきます。
書いてくれてありがとう!
>私もおうちを見るの大好きで、土曜日はテレ朝の長寿番組『建物探訪』を見るのが長年の定番です。
私はちっちゃい頃から、新聞広告の新築物件の間取りを見るのが大好きでした♪
>ショールームとかは行ったことないけど、このリフォームネタは保存版にさせていただきます。書いてくれてありがとう!
ショールームって面白いんです。将来、おうちを建てるとかリフォームするとか、そういうお話が出たら、まずショールームへ行くことをオススメします♪
「ありがとう」だなんて…テレテレです〜(えへへ♪)
なので、大変参考になります。なんていうタイムリーな話題♪と嬉しいです!
ありがとうございます〜。感謝感謝です。
ショールームにも近々行ってみますね。
教えていただいた事をメモって行きます。
おおおおおおおお!
おめでとうございますっ!<ご自宅の建築
ショールームはバンバン行った方がよいと思います。
写真と実物ではぜんぜん違いますから。
>教えていただいた事をメモって行きます。
ありがとうございます♪嬉しいなあ〜♪…テレテレ。
リフォームのお話の続きは、また頑張って書きたいと思います。よろしくお願い致します♪
BMさせていただきました。実は私、映画も大好きなんです♪
ブロークバックマウンテン、楽しみですねー!
ナルニア国物語は、子どもらと行く予定です。
更新楽しみにしています。
と書きますが、どうぞプレッシャーには感じないで下さいね。
お仕事お忙しそうですね。ご無理をなさいませんように。
ありがとうございます、こちらこそよろしくお願い致します♪<BM
ナルニアはお子さんとご一緒ですか?
ブロークバック・マウンテンは、さすがにお子さんとは行けないか…(はははは♪)。あと「ウォレスとグルミット」あたりもお子さんとご一緒にお楽しみ頂けるかも。
>お仕事お忙しそうですね。ご無理をなさいませんように。
ありがとうございます!
…なんでこんなに忙しいんだと思いつつ、ミュニデさんは3人のお子さんがいらっしゃる方なので、ステージは違えど、仕事や配慮の量は私よりずっと上のように思えます。ミュニデさんもどうかご無理なさいませんように…って、でも無理しないとダメなときってありますし、難しいですよね、いろいろと…うううう。