1〜2ヶ月ほど前――キラキラ表紙の罰ゲーム攻略真っ最中の頃だったか、たまたま入った本屋さんの「今月の注目図書コーナー」に、←の本を含めたBL系小説本が「手にとってみんさーいっ!」とばかり、ドカドカっと置いてありました。何とはなしに近寄って物色してみると、さすが高階佑とゆーか、中でもっとも目立ったのが←。私もキラキラのアレがアレだっただけに、いつも以上に目が眩んでしまい、まともなチェックをしないまま、本を手に取りレジへと直行。おかげで「タイトルは『上海恋戯』、著者は水月真兎、出版社はリーフ」と知ったのは、帰宅後でした。
リーフ。
そう…今春倒産した、あのリーフ、ですよ。
…うわ!
私ってばリーフの死に水取っちゃったの!?
いや違うな、もう死んじゃってるから、遺骨を拾ったというべきか。………。
つまり、あの本屋さんの「今月の注目図書コーナー」に置いてあった本は、すべてリーフ出版物だったわけで――わざわざ「リーフ墓標コーナー」を作ってまで、本屋さんも在庫処理をしたかったのか…。
■『上海恋戯』
ISBN:4434078550 水月真兎 リーフ 2006/12 ¥893
というわけで、秋林初めて読むリーフ系が遺骨本作となったのですが、ちょいと調べてみると、水月真兎はリーフの看板作家だったんですね。そっかあ、そうだったんだ〜…名前だけは聞いたことあったけど、まず私のフィールドには入ってこない作家&出版社だったので、高階佑による表紙に出会わなければ、手に取ることはなかっただろうなあ。これこそ一期一会(偽りナシで遺骨最後だ)であーる!…と気合を入れて読んだのですが。
……ダメだった。
繰り広げられたストーリーは、アタシの範疇外トンチキワールドだった。
私のように「陸者」と書いて「おかもの」と読み、逆風で速度が落ちると、「裏帆を打たれた〜」などと云ってしまうギークバカにとって、「色白で繊細な風貌のたいへん優秀な海軍士官」という設定は(いくらそのほうが受らしくても)、「海の男が色白だあ!?んなワケねーだろ!」となってしまうの。頼む、ウソは上手くついてくれい!…というより、そんなツッコミするヤツは読む資格のない、「きゃあ♪軍服♪」「大正浪漫のステキな軍人さん♪」と喜べる人向きな本なのかも。
それにしたって、いったいなぜ、いつ、どうやって高月宮と真純が恋に落ちたのかが、サッパリわからない。受の真純が軍人のわりに純真すぎるあたり、定番といえば定番だけど、あからさまな萌えシチュエーションを並べて押し切っただけ、ふたりの恋の経過(=変化するありさま)がまったく感じられない。鞍馬流ってなんだー!?そして突然のエロ。心情はいずこ?…そして、そのまま舞台が日本から上海へと変わっていくゴーインさ。まるでシベリア超特急のよう。私の手には負えない…。
表現の仕方と言葉の選択も気になる。真純のお姉さんである静佳が大和撫子(清楚で凛とし、一歩引いて夫に尽くす日本女性)で、ただ美しいだけではない賢い人でもある、という設定ならば、「麗人」じゃなく「佳人」なんじゃ?…キャラの名前もちーと現代的過ぎないだろうか?…う〜ん。
評価:★★(つまんない…星があるのは絵師が高階佑だから)
リーフはトンデモ設定とストーリーなレーベルだったのか。いやはや参ったなあ…と、以上が本編の感想で――ここから声を…いや、文字を赤く大にして云いたいっ!
高階佑の描く女性の、なんと美しいことよ〜〜っ!!
そのあまりの美しさに――秋林、ぼけーっと挿絵を眺めること3分×4=12分。
高階さんがお描きになるキャラは、男性より女性のほうが素敵だ。男性だったら、ロングショットより顔アップのほうが綺麗だと思う。なんて美しいんだろう…アンビリーバボー!…感動で言葉が出ない。「佳人画集」とかなんとか、どこかの出版社、高階さんの美人画集を出してくれないだろーか?いやホント、マジで!もし遺骨本作を本屋で見かけたら、P19・P53・P203・P225は必見。
ところで、高階さん…リーフからちゃんと原稿を返却してもらった?…ちょっと心配だー。
NO STAR … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
リーフ。
そう…今春倒産した、あのリーフ、ですよ。
…うわ!
私ってばリーフの死に水取っちゃったの!?
いや違うな、もう死んじゃってるから、遺骨を拾ったというべきか。………。
つまり、あの本屋さんの「今月の注目図書コーナー」に置いてあった本は、すべてリーフ出版物だったわけで――わざわざ「リーフ墓標コーナー」を作ってまで、本屋さんも在庫処理をしたかったのか…。
■『上海恋戯』
ISBN:4434078550 水月真兎 リーフ 2006/12 ¥893
大正11年―平民出身の海軍士官・真純は、突然の異動により危険人物と名高い高月宮明人の部下となった。皇族でもある高月宮の不埒な言動に最初は呆れる真純だが、その裏に隠された彼の優しさと孤独に触れ、次第に惹かれ始めていく。そんな中、金塊と引き換えに身の安全を求めていたロシア将校が失踪し、二人は急遽上海に向かうことに…。しかしそこには想像を超える陰謀と罠が待ち受けていて。
というわけで、秋林初めて読むリーフ系が
……ダメだった。
繰り広げられたストーリーは、アタシの範疇外トンチキワールドだった。
私のように「陸者」と書いて「おかもの」と読み、逆風で速度が落ちると、「裏帆を打たれた〜」などと云ってしまう
それにしたって、いったいなぜ、いつ、どうやって高月宮と真純が恋に落ちたのかが、サッパリわからない。受の真純が軍人のわりに純真すぎるあたり、定番といえば定番だけど、あからさまな萌えシチュエーションを並べて押し切っただけ、ふたりの恋の経過(=変化するありさま)がまったく感じられない。鞍馬流ってなんだー!?そして突然のエロ。心情はいずこ?…そして、そのまま舞台が日本から上海へと変わっていくゴーインさ。まるでシベリア超特急のよう。私の手には負えない…。
表現の仕方と言葉の選択も気になる。真純のお姉さんである静佳が大和撫子(清楚で凛とし、一歩引いて夫に尽くす日本女性)で、ただ美しいだけではない賢い人でもある、という設定ならば、「麗人」じゃなく「佳人」なんじゃ?…キャラの名前もちーと現代的過ぎないだろうか?…う〜ん。
評価:★★(つまんない…星があるのは絵師が高階佑だから)
リーフはトンデモ設定とストーリーなレーベルだったのか。いやはや参ったなあ…と、以上が本編の感想で――ここから声を…いや、文字を赤く大にして云いたいっ!
高階佑の描く女性の、なんと美しいことよ〜〜っ!!
そのあまりの美しさに――秋林、ぼけーっと挿絵を眺めること3分×4=12分。
高階さんがお描きになるキャラは、男性より女性のほうが素敵だ。男性だったら、ロングショットより顔アップのほうが綺麗だと思う。なんて美しいんだろう…アンビリーバボー!…感動で言葉が出ない。「佳人画集」とかなんとか、どこかの出版社、高階さんの美人画集を出してくれないだろーか?いやホント、マジで!もし
ところで、高階さん…リーフからちゃんと原稿を返却してもらった?…ちょっと心配だー。
NO STAR … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
コメント