■『しあわせにできる 10』
ISBN:4576061399 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2006/09/28 ¥560
表紙めくって出現したイラストに、秋林、瞳孔散瞳!
そしてダウン!カウント1・2・3……9・10!
カンカンカンカンカンカ〜〜〜〜〜〜〜ン!
カラー口絵に完全ノックアウトォオオオー!
シャレードの看板絵師・陸裕センセ、グッジョオオブ!
(カラー口絵に桃色吐息の秋林、電車の中で思わず凝視30秒)
!以下、ネタバレ注意報!
「本田、新人調教教育開始!編」(「しあわせ19」)に「殿とまゆりと東郷の事情編」(「しあわせ20」)と、文庫用書下ろし番外編「独身貴族はつらいよ〜打破せよ!森田結婚包囲網〜」(←そんなタイトルではありません!「秘書のしあわせ」)収録。
3課は新人・東郷を巡っててんやわんや、本田は敏いまゆりに殿との関係がバレて焦り、殿はなんだかいつもと違っておかしく、薮内は殿を手ひどく裏切った過去があるくせに、なぜいまになって突然目の前に現れたのか?…と、さまざまな人間関係が綴られる10巻。
年齢を重ねていき、会社だ家庭だ親戚だ友人だ…と、しがらみが多くなるにつれ、四六時中恋愛のことで頭がいっぱいだなんて、学生みたいなことを云ってるわけにはいかない、大人で社会人な本田と殿である。なにをいまさらそんな当たり前なことを、大人になればトーゼンじゃん!と云われそうだが、ラブまっしぐらキャラとストーリーが多いBLで、読み手にそんなことをしみじみ思わせる作品は、少ないような気がする。そんな中、できちゃった♪後の「しあわせ」シリーズがまさにそれ。渋い展開かもしれないが、私は支持したい。
10巻で印象的だったエピソードは、新人・東郷を巡る騒動か。東郷に対する本田の姿勢、次第に変化を見せ始める東郷、そして彼自身が本田に直接告白した「やる気がないのに辞めずにいる理由」――読んでいて、激しく共感・同意してしまった。
どんないまどきの新人だろうと、なにか理由があるからこそあんな態度を取るわけで、東郷からその理由が語られたとき、ああ、これはありえる話だなと思った。そして私も本田とまったく同じ意見だ。親身になるほど本人を知っているわけじゃないし、別にいい人になりたいわけでもないが、まだ数ヶ月なのにもったいない、ここでいろんな経験を積んだって悪くないのにと思ってしまう。でも自分がどうこう云ったところで、本人が自分で気付かない限りムダ、わからない話だろう。だったら、先輩として同じ部署に働く人間として、どういう態度を取るのがベストか。結局、お人よしなのかもしれないけど――やっぱり切捨てなんてできない。…わかるなあ、うん、わかるよ…>本田
…とまあ、本田(と3課)が新人に振り回されてる間に、殿の様子がちょっとおかしい雰囲気になってきた。妙に甘えただ。風呂だけで終わらないときたもんだ。なんだかおかしいんだけども、殿はやっぱり殿、相変わらずな察しの良さで本田の話を優先させる…が、本田も多忙な殿を気遣ってなかなか話を切り出せずにいる…と、おーい!マジで夫婦のようになってきたぞー!
評価:★★★☆(サクサク読める。そーなの、デキる営業は外見からして違うのよね>東郷くん)
カラー口絵は、本編の「殿の甘えたさんシーン」を描いていると思われる。9巻の感想で「ストーリーの続きを早く読みたいばっかりに、エロをすっ飛ばして読んでる」と書いたが、今回は目を見開いて読んだぞ!通勤電車の中で!(←自慢してどーする?…って、それ以前に自慢になるのか?>私)
女性キャラについて少し。たぶん、女性キャラの中でまゆりの人気は高いと思うんだが、私はさほど好きでもないかな(キライではない)。落合さんのほうが好き(そして結城さんだよ、結城さん!アナタに同情だ!)。なんつーかその…まゆりのような、自己完結しすぎてかっこよすぎな女性って、憧れる人は多そうだけど、私だったら深くは付き合えない。まゆりには女性の親友がいなさそうな気がする。いなくても本人はまったく気にしちゃいないんだろうな。「私は私だから」ってね。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは、正面「本田雪彦」(主人公)、後方「逢坂まゆり」(本田の友人。姉のような存在)
ISBN:4576061399 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2006/09/28 ¥560
久遠寺の心配をよそに、仕事をしない新人・東郷の面倒を見ると決心し、出先に連れ出した本田。そして、その日から東郷の態度が変わり始める。だがプライベートでは、白金宅を訪ねてきた薮内が久遠寺のかつての共同経営者で、彼を手ひどく裏切った男と知り動揺する。本田は薮内のことを知ろうと堂島にそれとなく水を向けたつもりが口を滑らせ、同席していたまゆりに久遠寺との関係を気づかれてしまう。精神的つながりの強い彼女の反応を不安に思っていた本田に、まゆりは薮内に関する「噂」をもたらすのだが…。しあわせラブライフ編第二弾!書き下ろし『秘書のしあわせ』は、本田さん以上の苦労人?映の秘書・森田の秘められた日常生活と、アクション映画さながらの逃避行。
表紙めくって出現したイラストに、秋林、瞳孔散瞳!
そしてダウン!カウント1・2・3……9・10!
カンカンカンカンカンカ〜〜〜〜〜〜〜ン!
カラー口絵に完全ノックアウトォオオオー!
シャレードの看板絵師・陸裕センセ、グッジョオオブ!
(カラー口絵に桃色吐息の秋林、電車の中で思わず凝視30秒)
!以下、ネタバレ注意報!
「本田、新人
3課は新人・東郷を巡っててんやわんや、本田は敏いまゆりに殿との関係がバレて焦り、殿はなんだかいつもと違っておかしく、薮内は殿を手ひどく裏切った過去があるくせに、なぜいまになって突然目の前に現れたのか?…と、さまざまな人間関係が綴られる10巻。
年齢を重ねていき、会社だ家庭だ親戚だ友人だ…と、しがらみが多くなるにつれ、四六時中恋愛のことで頭がいっぱいだなんて、学生みたいなことを云ってるわけにはいかない、大人で社会人な本田と殿である。なにをいまさらそんな当たり前なことを、大人になればトーゼンじゃん!と云われそうだが、ラブまっしぐらキャラとストーリーが多いBLで、読み手にそんなことをしみじみ思わせる作品は、少ないような気がする。そんな中、できちゃった♪後の「しあわせ」シリーズがまさにそれ。渋い展開かもしれないが、私は支持したい。
10巻で印象的だったエピソードは、新人・東郷を巡る騒動か。東郷に対する本田の姿勢、次第に変化を見せ始める東郷、そして彼自身が本田に直接告白した「やる気がないのに辞めずにいる理由」――読んでいて、激しく共感・同意してしまった。
どんないまどきの新人だろうと、なにか理由があるからこそあんな態度を取るわけで、東郷からその理由が語られたとき、ああ、これはありえる話だなと思った。そして私も本田とまったく同じ意見だ。親身になるほど本人を知っているわけじゃないし、別にいい人になりたいわけでもないが、まだ数ヶ月なのにもったいない、ここでいろんな経験を積んだって悪くないのにと思ってしまう。でも自分がどうこう云ったところで、本人が自分で気付かない限りムダ、わからない話だろう。だったら、先輩として同じ部署に働く人間として、どういう態度を取るのがベストか。結局、お人よしなのかもしれないけど――やっぱり切捨てなんてできない。…わかるなあ、うん、わかるよ…>本田
…とまあ、本田(と3課)が新人に振り回されてる間に、殿の様子がちょっとおかしい雰囲気になってきた。妙に甘えただ。風呂だけで終わらないときたもんだ。なんだかおかしいんだけども、殿はやっぱり殿、相変わらずな察しの良さで本田の話を優先させる…が、本田も多忙な殿を気遣ってなかなか話を切り出せずにいる…と、おーい!マジで夫婦のようになってきたぞー!
評価:★★★☆(サクサク読める。そーなの、デキる営業は外見からして違うのよね>東郷くん)
カラー口絵は、本編の「殿の甘えたさんシーン」を描いていると思われる。9巻の感想で「ストーリーの続きを早く読みたいばっかりに、エロをすっ飛ばして読んでる」と書いたが、今回は目を見開いて読んだぞ!通勤電車の中で!(←自慢してどーする?…って、それ以前に自慢になるのか?>私)
女性キャラについて少し。たぶん、女性キャラの中でまゆりの人気は高いと思うんだが、私はさほど好きでもないかな(キライではない)。落合さんのほうが好き(そして結城さんだよ、結城さん!アナタに同情だ!)。なんつーかその…まゆりのような、自己完結しすぎてかっこよすぎな女性って、憧れる人は多そうだけど、私だったら深くは付き合えない。まゆりには女性の親友がいなさそうな気がする。いなくても本人はまったく気にしちゃいないんだろうな。「私は私だから」ってね。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは、正面「本田雪彦」(主人公)、後方「逢坂まゆり」(本田の友人。姉のような存在)
コメント