■『型(パウンド)はひとつ!大好きな焼き菓子―パウンド型だけで51のバリエーション』
ISBN:4056039666 単行本 大森 いく子 学研 2005/10 ¥1,575
卵が135g?…2個じゃなく?
無塩バターが80g?…バターは200g単位で売られてるのに、それじゃあケーキ2個作ったとしても40g余っちゃうじゃない。
簡単にムダなくケーキが作れればいいの、時間だってないし。
ケーキの本を買ったら、チーズケーキだのタルトだのと他のケーキのレシピがついてきちゃって、しかもいろんな型使わなきゃいけない。私はパウンドケーキだけでいいのになあ。
お菓子作りが趣味でも、1日かけてじっくり作りたい人もいれば、キッチンにある道具と冷蔵庫にありそうな材料を使って、手軽に作りたい人もいるはず。
本書はまさしくそういう人のためのレシピ本。
小嶋ルミさんの本で目からウロコがポトリだった私だけれども、別の意味でまたポトリだった本が、大森いく子さんの『型(パウンド)はひとつ!大好きな焼き菓子』。
8×6.5×18のパウンド型
無塩バター 100g
グラニュー糖 100g
卵 2個
薄力粉 120g
ベーキングパウダー 小さじ1/2
なんと基本材料がこれだけ!
レシピのほうはというと、まず最初に基本のプレーンパウンドケーキ、それのバリエーションとして、チョコやキャラメル、くるみ、りんご、マーブルケーキ…とあり、なんと計51種類ものレシピが掲載されている!
さらに唸ったのは、「パウンド型を使って、ある程度ケーキ作りに慣れてきたら、こういうのも作りたいんじゃない?…あのね、同じ型でこういうケーキも手軽にできちゃうの」とばかりに、ブレッドタイプケーキや、チーズケーキにフィナンシェ、いちごのショートケーキなどのレシピまで載っていること。ケーキの種類が違っても、全部同じパウンド型を使用しているなんて、初心者からスタートした人の「同じ型ならちょっと違うものでも作ってみたい」心理を読んでるなあ。なんて心憎い!
しかも材料がキッチリしていて、「バター100g(200g入りだと余りナシで2個分)、クリームチーズ250g」などスーパーで売ってる単位だし、なおかつ舌を噛みそうな横文字材料もない。
初心者が失敗しがちな例を挙げ、そのひとつひとつを丁寧に「なぜ?どうしてこうなるの?」から説明してあったり、薄力粉以外の粉やグラニュー糖以外の砂糖、パウンド型以外の型を使用したときにどんな仕上がりになるかが語られていたり、レシピページ上の欄外に、必ずそのレシピのアドバイスや感想などが書かれてあってホロリとさせられたりで、作り手の気持ちを本当によく汲んでいる。最初に現れる目次が、見てすぐわかるようなケーキ写真になっていいるのも、これまた素晴らしい。
パウンドケーキで失敗しがちなのは、バターに卵を入れて混ぜたとき分離してしまうこと。それが避けられるよう、卵白と卵黄に分けて入れるレシピになっていて、しかもわかりやすく的確に書かれてあるため、この本で失敗したという人はいないと思う。味も美味しい。小嶋ルミさんの本にもパウンドケーキは載ってるし、そのコツも書かれてあるけれど、材料や指示が細かいので、簡単に手軽に作りたい人には不向き。ちなみに私の場合、小嶋さんのいうコツで大森レシピのパウンドケーキを作ってマス。
いや〜、感動した。
「ケーキレシピ本大賞」を差し上げたい1冊。
味評価:★★★★(美味しいですよ)
レシピ:★★★★★(型ひとつに材料キッチリなど、着目点が素晴らしい)
本の作り:★★★★★(写真、文字レイアウトも素晴らしい!)
「スポンジケーキはまだムリなので、パウンドケーキを作りたい。難しい手順はわかんない。でもパウンドケーキだけの本で、なおかつ簡単レシピが載ってるのって、意外にないんだよなあ」と思ってたときに出会った本。ちょうど「1」から「2」へ移行する頃で、大森さんのあまりの親切と気遣いに感動した。これまた絶賛されている本で、私も納得の1冊。小嶋さんの本で勉強しても、この本だけはずっと大切にしたいと思うくらい。
ただね…レシピうんぬんの前にちょっと問題があってね…パウンドケーキは作ってから2〜3日後が一番美味しいから、すぐ食べられないのよね…それがね…。だから最近はあまり作らない。
ISBN:4056039666 単行本 大森 いく子 学研 2005/10 ¥1,575
卵が135g?…2個じゃなく?
無塩バターが80g?…バターは200g単位で売られてるのに、それじゃあケーキ2個作ったとしても40g余っちゃうじゃない。
簡単にムダなくケーキが作れればいいの、時間だってないし。
ケーキの本を買ったら、チーズケーキだのタルトだのと他のケーキのレシピがついてきちゃって、しかもいろんな型使わなきゃいけない。私はパウンドケーキだけでいいのになあ。
お菓子作りが趣味でも、1日かけてじっくり作りたい人もいれば、キッチンにある道具と冷蔵庫にありそうな材料を使って、手軽に作りたい人もいるはず。
本書はまさしくそういう人のためのレシピ本。
小嶋ルミさんの本で目からウロコがポトリだった私だけれども、別の意味でまたポトリだった本が、大森いく子さんの『型(パウンド)はひとつ!大好きな焼き菓子』。
8×6.5×18のパウンド型
無塩バター 100g
グラニュー糖 100g
卵 2個
薄力粉 120g
ベーキングパウダー 小さじ1/2
なんと基本材料がこれだけ!
レシピのほうはというと、まず最初に基本のプレーンパウンドケーキ、それのバリエーションとして、チョコやキャラメル、くるみ、りんご、マーブルケーキ…とあり、なんと計51種類ものレシピが掲載されている!
さらに唸ったのは、「パウンド型を使って、ある程度ケーキ作りに慣れてきたら、こういうのも作りたいんじゃない?…あのね、同じ型でこういうケーキも手軽にできちゃうの」とばかりに、ブレッドタイプケーキや、チーズケーキにフィナンシェ、いちごのショートケーキなどのレシピまで載っていること。ケーキの種類が違っても、全部同じパウンド型を使用しているなんて、初心者からスタートした人の「同じ型ならちょっと違うものでも作ってみたい」心理を読んでるなあ。なんて心憎い!
しかも材料がキッチリしていて、「バター100g(200g入りだと余りナシで2個分)、クリームチーズ250g」などスーパーで売ってる単位だし、なおかつ舌を噛みそうな横文字材料もない。
初心者が失敗しがちな例を挙げ、そのひとつひとつを丁寧に「なぜ?どうしてこうなるの?」から説明してあったり、薄力粉以外の粉やグラニュー糖以外の砂糖、パウンド型以外の型を使用したときにどんな仕上がりになるかが語られていたり、レシピページ上の欄外に、必ずそのレシピのアドバイスや感想などが書かれてあってホロリとさせられたりで、作り手の気持ちを本当によく汲んでいる。最初に現れる目次が、見てすぐわかるようなケーキ写真になっていいるのも、これまた素晴らしい。
パウンドケーキで失敗しがちなのは、バターに卵を入れて混ぜたとき分離してしまうこと。それが避けられるよう、卵白と卵黄に分けて入れるレシピになっていて、しかもわかりやすく的確に書かれてあるため、この本で失敗したという人はいないと思う。味も美味しい。小嶋ルミさんの本にもパウンドケーキは載ってるし、そのコツも書かれてあるけれど、材料や指示が細かいので、簡単に手軽に作りたい人には不向き。ちなみに私の場合、小嶋さんのいうコツで大森レシピのパウンドケーキを作ってマス。
いや〜、感動した。
「ケーキレシピ本大賞」を差し上げたい1冊。
味評価:★★★★(美味しいですよ)
レシピ:★★★★★(型ひとつに材料キッチリなど、着目点が素晴らしい)
本の作り:★★★★★(写真、文字レイアウトも素晴らしい!)
「スポンジケーキはまだムリなので、パウンドケーキを作りたい。難しい手順はわかんない。でもパウンドケーキだけの本で、なおかつ簡単レシピが載ってるのって、意外にないんだよなあ」と思ってたときに出会った本。ちょうど「1」から「2」へ移行する頃で、大森さんのあまりの親切と気遣いに感動した。これまた絶賛されている本で、私も納得の1冊。小嶋さんの本で勉強しても、この本だけはずっと大切にしたいと思うくらい。
ただね…レシピうんぬんの前にちょっと問題があってね…パウンドケーキは作ってから2〜3日後が一番美味しいから、すぐ食べられないのよね…それがね…。だから最近はあまり作らない。
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