2007年BLちょっとだけ感想&デキゴトロジー 3
2008年1月27日 Rotten Sisters! コメント (6)
「2007年BLちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年読んだBL作品の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、本屋さんや舞踏会や友人とお出かけ先などにて、トンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に簡単な感想と、ヨタ話を記したものです。ただし、読んだ作品すべての感想を書くことは絶対ムリ!不可能!なので、一部だけとなっております。←実は映画版「ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」を、コピペ修正した前置きだったり…。
「3」は、主に榎田尤利作品の感想を。
ちょっとした「エダさんスペシャル!」となります。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
!以下、ネタバレ注意報!
■『華の闇』
ISBN:4813011497 挿絵:蓮川 愛 大洋図書 2007/05/25 ¥903
評価:★★★(エダさんも遊郭モノを書くのねーそっかー)
仕事の付き合いで仕方なく訪ねた吉原、なんとそこには数年前に突如消えたあの少年がいた――男花魁として。……。BLのなかでもファンタジー色が強い、「陰間じゃなくて遊女だあ!?そんなわけないだろーっ!」とは云わないで、お約束なのハニー♪な、いわゆる遊郭モノ。これがショコラノベルスあたりから、知らない作家の本として出たものなら完全スルーするところが、なんと書き手は榎田尤利ッ!…思いがけないビッグネームな書き手に秋林もビックリだァ、おうおうおうおうおうおう!思わずポチっちまったよッ!アタシときたら、すっかり騙されちまったってもんだッ!
……。ムリはやめてリズムを戻そうね(>秋林さん)。
何本も読んだわけじゃないが、アラブ同様、遊郭モノもテンプレで回ってるような印象。基本のストーリーラインは「攻が受を見初める→受の水揚げ(相手は攻キャラとは限らず)→トラブル発生→身請け→めでたしめでたし♪」、あとはどれだけ時代にノったキャラや文章がリズムよく書けるかという、書き手の力量と技量で作品の出来がキマるような気がする。なので、さすがは榎田尤利、「これ読んだらもう他の作家の遊郭モノは読まなくていいかも」と思わせるくらい、スラスラと楽しく読め、なかなか濃いエロにクラクラできた。楽しんで書いてるな〜というのも伝わってきた。
がしかし。遊郭うんぬんの前にまず時代物という点で、エダさんにしては珍しい設定の作品なのに、ストーリーラインが遊郭テンプレだけでなく、エダ黄金パターンにも乗っかってるせいで、なんだか物足りない。
★エダ黄金パターン
攻も受も不器用→ラブらしき発展あり→攻の気持ちが受に伝わらない(あるいは攻の抱える真実を受は知らない)→クライマックス近く、第三者に攻の気持ちを知らされる受→そうだったのかー!と、青天の霹靂な受が攻のもとへ→攻が受に告白→めでたしめでたし♪→エピローグはラブラブで甘〜い後日談
特殊な設定の作品は、よくこのパターンになるんだよなあ(たとえば『犬より素敵な〜』なんかもそう)。安心して読めるには読める、でも「またか」と思ってしまうのも事実。あっと驚くクライマックスやラストはなく、フツーに手堅いラブラブ♪で終わっていく。1冊にまとめようとしたら、「第三キャラに心情語らせて受に攻を悟らせる黄金パターン」に乗っかったほうが堅実だよね。ところがこのせいで、他の作家だったら「よくできました」(★★★☆or★★★★)になる作品が、エダさんの場合「フツー」(★★★)になってしまう。「手堅い」がホメ言葉にならない。ただただエダさんが上手すぎるというゼータクな話なんだけども、それが一番の問題なのかと云えば…実はそうなのかも?
■『権力の花』
ISBN:4813011047 挿絵:新田 祐克 大洋図書 2005/07/04 ¥903
評価:★★★(珍作?…コッテリなはずがスッキリ、よってイマイチ乗り切れない)
榎田尤利にしては珍しい「権力」「プライド」「陰謀」「秘密」といった、たいへん濃ゆーいキーワードが並ぶ作品。異色作といっていい。なんでも書ける人なので、これまたスラスラスラと読ませるのに、どうもしっくりこない。いつものように挿絵とのグリップ感もない。なんでだ?とちょっと考えてみた。う〜ん…たぶん「新田マンガ風な小説を書いたものの、やっぱり素材が重すぎて、いつものように軽やかには飛べなかった」という、器用なはずのエダさんが初めて絵師に負けた作品だったからか。「負けた」と云っても、別に新田さんの挿絵が悪いわけでも、エダさんがヘタなわけでも、話が面白くないわけでもなく、この内容ならば新田さん担当になるのもわかる、でもやっぱりエダさんに対して新田さんは濃すぎるんだよ。「この内容と設定だったら、エダさんの小説じゃなく、新田さんがマンガを描いてくれたほうが面白いかも」と思っちゃうんだよなあ。エダ&新田にケミストリーは生まれなかった、というか。エダさんなら、軽いものから重いものだって自在に書けるだろう、でも洗練されているあまり、コッテリベタベタっとしたビックリ濃度の高いものが、1本のストーリーに出せないんだよなー。それが悪いのではなく、もともとエダさんのウリではないという話。
ちなみにこれ、レーベルはSHYノベルスで、2005年に出ているんだけども、受・攻のルックスが、同じ大洋図書から出ている新田さんの『公使閣下シリーズ』のキャラにソックリだったりする。
↓『公使閣下の秘密外交』の感想
http://diarynote.jp/d/25683/20070810.html
(ソックリでしょ?ちなみに連載開始は2003年)
惜しかったのは「思想検事」という設定か。面白いのになあ、ラブ重視のBLなゆえ、あまり活かされてない。仕方ないよね(でも新田さんならBLでも深く描いてくれそうだー)。父親との決着がウヤムヤに終わってしまったのも残念。ページ不足か。
ちょっと変わったエダ作品を読みたい人向け。糖尿病にも詳しくなれます。
■『Stepbrother』
ISBN:4862631479 挿絵:国枝彩香 リブレ出版 2007/04 ¥893
評価:★★☆(つまらなくはないが、退屈してしまった)
美形だけど嫌味な上司が転勤してきたと思ったら、なんとそいつは親の再婚相手の連れ子、義兄となってしまった…という、義兄弟モノにしてツンデレリーマンラブコメディ、1本で3度美味しいお得な作品。これがなあ、「嫌だと思ってた受にいつしかホレてしまう攻」というよくある話なのに、義兄の不倫相手が出てきたあたりからさらに凡庸になってしまった。あーうー。もともとエダさんは女性キャラが上手く書ける作家なだけども、この作品では主人公カップルより面白くてイキイキしちゃってるもんだから、ラブより女の子のほうが目がいく、つまりボーイズラブストーリーというより、女性キャラが頑張っちゃったOLブギ!な作品になったというか…いやそれが悪いとは思わないし、面白くないこともないんだけど、本音を云えば退屈してしまった。ちなみに書き下ろしは、社員旅行(番外)編。う〜ん…これだったら、私は谷崎泉の『しあわせにできる』を推す。ごめんちゃい。
■『きみがいなけりゃ息もできない』
ISBN:4862630677 挿絵:円陣 闇丸 リブレ出版 2006/11/15 ¥1,050
評価:★★★(世の評価は★★★★★。私はルコちゃんより女性キャラに共感)
なんなのよ!?この1,050円(税込)って価格はっ!?…野口さん1枚出して、お釣りがこないBL小説だなんて高いよー!もっと勉強してくれよー!…ページ数多くして高くするなら、いっそのこと「復活記念♪小冊子プレゼント」企画にして、本編そのままでよかったのに(小冊子は好きな人しか送らないし)>リブレ …まあ、人気のある「ルコちゃん」が、ビブロス倒産により絶版→大学生編を追加した新装版にて再登場、となればみんな野口さんを景気よく出すか。で、旧版を知らない私もイソイソと購入、ウワサのルコちゃんを読んでみた。ゴメン、アタシ向きじゃなかった。ルコちゃん、ニガテ。これ以上、書けない。私、ホント、リブレ系エダ作品と相性悪いの。
■『交渉人は黙らない』 @RECOMMEND@
ISBN:4813011470 挿絵:奈良 千春 大洋図書 2007/02/23 ¥903
感想はこちら→http://diarynote.jp/d/25683/20070502.html
評価:★★★★☆(キャラ・ストーリー面白い!奈良画伯も素晴らしい!)
いやだからね、BLの場合、エダさんはリブレより大洋図書(SHYノベルス)から出ている作品のほうが面白いってば!…たぶんポップなリブレより、SHYのほうがエンタテインメント性が高く、それが私にヒットするんだろうな。そして装丁の良さ、絵師と作家の相性の良さ、レイアウトデザインの良さ。BLレーベル界一でしょ。グッドルッキーン!
それにしても、芽吹と兵頭のやりとりは面白い。兵頭の舎弟や、芽吹ネゴオフィスのさゆりさんもサイコーだ。数ページに1回は笑わせてくれる。感動させるより笑わせるほうが絶対的に難しい中、バカやオフビートギャグで笑わせるんじゃなく、主人公が交渉人なだけあって、たいへん理にかなった笑いを提供してくれるところが素晴らしい。BLでは「頭が良くて東大卒」なキャラが大安売りのごとく出てくるけど、肩書きだけ、キャラの頭の良さが実感できず、読んでて「そりゃないだろう、たとえ恋愛モードが入っていても、そんな行動するかよ」とため息が出てしまうことが多い。エダ作品には、それが(凡作・傑作問わず)ないんだよね。エダさんはスゴイなあと思うのは、そういうところ。もっかい書くけど、感動させるより笑わせるほうが難しいんだってば!
続編は今秋。秋まで待たねばならないのか。そりゃいくらでも待つよ、でも秋までとなるとやっぱ長いね。なんか奈良画伯の絵も、その頃にはまたタッチが変わってそうだなあ。
以上、「エダさんスペシャル!」な3でした♪…4に続きます。
「3」は、主に榎田尤利作品の感想を。
ちょっとした「エダさんスペシャル!」となります。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
!以下、ネタバレ注意報!
■『華の闇』
ISBN:4813011497 挿絵:蓮川 愛 大洋図書 2007/05/25 ¥903
評価:★★★(エダさんも遊郭モノを書くのねーそっかー)
仕事の付き合いで仕方なく訪ねた吉原、なんとそこには数年前に突如消えたあの少年がいた――男花魁として。……。BLのなかでもファンタジー色が強い、「陰間じゃなくて遊女だあ!?そんなわけないだろーっ!」とは云わないで、お約束なのハニー♪な、いわゆる遊郭モノ。これがショコラノベルスあたりから、知らない作家の本として出たものなら完全スルーするところが、なんと書き手は榎田尤利ッ!…思いがけないビッグネームな書き手に秋林もビックリだァ、おうおうおうおうおうおう!思わずポチっちまったよッ!アタシときたら、すっかり騙されちまったってもんだッ!
……。ムリはやめてリズムを戻そうね(>秋林さん)。
何本も読んだわけじゃないが、アラブ同様、遊郭モノもテンプレで回ってるような印象。基本のストーリーラインは「攻が受を見初める→受の水揚げ(相手は攻キャラとは限らず)→トラブル発生→身請け→めでたしめでたし♪」、あとはどれだけ時代にノったキャラや文章がリズムよく書けるかという、書き手の力量と技量で作品の出来がキマるような気がする。なので、さすがは榎田尤利、「これ読んだらもう他の作家の遊郭モノは読まなくていいかも」と思わせるくらい、スラスラと楽しく読め、なかなか濃いエロにクラクラできた。楽しんで書いてるな〜というのも伝わってきた。
がしかし。遊郭うんぬんの前にまず時代物という点で、エダさんにしては珍しい設定の作品なのに、ストーリーラインが遊郭テンプレだけでなく、エダ黄金パターンにも乗っかってるせいで、なんだか物足りない。
★エダ黄金パターン
攻も受も不器用→ラブらしき発展あり→攻の気持ちが受に伝わらない(あるいは攻の抱える真実を受は知らない)→クライマックス近く、第三者に攻の気持ちを知らされる受→そうだったのかー!と、青天の霹靂な受が攻のもとへ→攻が受に告白→めでたしめでたし♪→エピローグはラブラブで甘〜い後日談
特殊な設定の作品は、よくこのパターンになるんだよなあ(たとえば『犬より素敵な〜』なんかもそう)。安心して読めるには読める、でも「またか」と思ってしまうのも事実。あっと驚くクライマックスやラストはなく、フツーに手堅いラブラブ♪で終わっていく。1冊にまとめようとしたら、「第三キャラに心情語らせて受に攻を悟らせる黄金パターン」に乗っかったほうが堅実だよね。ところがこのせいで、他の作家だったら「よくできました」(★★★☆or★★★★)になる作品が、エダさんの場合「フツー」(★★★)になってしまう。「手堅い」がホメ言葉にならない。ただただエダさんが上手すぎるというゼータクな話なんだけども、それが一番の問題なのかと云えば…実はそうなのかも?
■『権力の花』
ISBN:4813011047 挿絵:新田 祐克 大洋図書 2005/07/04 ¥903
評価:★★★(珍作?…コッテリなはずがスッキリ、よってイマイチ乗り切れない)
榎田尤利にしては珍しい「権力」「プライド」「陰謀」「秘密」といった、たいへん濃ゆーいキーワードが並ぶ作品。異色作といっていい。なんでも書ける人なので、これまたスラスラスラと読ませるのに、どうもしっくりこない。いつものように挿絵とのグリップ感もない。なんでだ?とちょっと考えてみた。う〜ん…たぶん「新田マンガ風な小説を書いたものの、やっぱり素材が重すぎて、いつものように軽やかには飛べなかった」という、器用なはずのエダさんが初めて絵師に負けた作品だったからか。「負けた」と云っても、別に新田さんの挿絵が悪いわけでも、エダさんがヘタなわけでも、話が面白くないわけでもなく、この内容ならば新田さん担当になるのもわかる、でもやっぱりエダさんに対して新田さんは濃すぎるんだよ。「この内容と設定だったら、エダさんの小説じゃなく、新田さんがマンガを描いてくれたほうが面白いかも」と思っちゃうんだよなあ。エダ&新田にケミストリーは生まれなかった、というか。エダさんなら、軽いものから重いものだって自在に書けるだろう、でも洗練されているあまり、コッテリベタベタっとしたビックリ濃度の高いものが、1本のストーリーに出せないんだよなー。それが悪いのではなく、もともとエダさんのウリではないという話。
ちなみにこれ、レーベルはSHYノベルスで、2005年に出ているんだけども、受・攻のルックスが、同じ大洋図書から出ている新田さんの『公使閣下シリーズ』のキャラにソックリだったりする。
↓『公使閣下の秘密外交』の感想
http://diarynote.jp/d/25683/20070810.html
(ソックリでしょ?ちなみに連載開始は2003年)
惜しかったのは「思想検事」という設定か。面白いのになあ、ラブ重視のBLなゆえ、あまり活かされてない。仕方ないよね(でも新田さんならBLでも深く描いてくれそうだー)。父親との決着がウヤムヤに終わってしまったのも残念。ページ不足か。
ちょっと変わったエダ作品を読みたい人向け。糖尿病にも詳しくなれます。
■『Stepbrother』
ISBN:4862631479 挿絵:国枝彩香 リブレ出版 2007/04 ¥893
評価:★★☆(つまらなくはないが、退屈してしまった)
美形だけど嫌味な上司が転勤してきたと思ったら、なんとそいつは親の再婚相手の連れ子、義兄となってしまった…という、義兄弟モノにしてツンデレリーマンラブコメディ、1本で3度美味しいお得な作品。これがなあ、「嫌だと思ってた受にいつしかホレてしまう攻」というよくある話なのに、義兄の不倫相手が出てきたあたりからさらに凡庸になってしまった。あーうー。もともとエダさんは女性キャラが上手く書ける作家なだけども、この作品では主人公カップルより面白くてイキイキしちゃってるもんだから、ラブより女の子のほうが目がいく、つまりボーイズラブストーリーというより、女性キャラが頑張っちゃったOLブギ!な作品になったというか…いやそれが悪いとは思わないし、面白くないこともないんだけど、本音を云えば退屈してしまった。ちなみに書き下ろしは、社員旅行(番外)編。う〜ん…これだったら、私は谷崎泉の『しあわせにできる』を推す。ごめんちゃい。
■『きみがいなけりゃ息もできない』
ISBN:4862630677 挿絵:円陣 闇丸 リブレ出版 2006/11/15 ¥1,050
評価:★★★(世の評価は★★★★★。私はルコちゃんより女性キャラに共感)
なんなのよ!?この1,050円(税込)って価格はっ!?…野口さん1枚出して、お釣りがこないBL小説だなんて高いよー!もっと勉強してくれよー!…ページ数多くして高くするなら、いっそのこと「復活記念♪小冊子プレゼント」企画にして、本編そのままでよかったのに(小冊子は好きな人しか送らないし)>リブレ …まあ、人気のある「ルコちゃん」が、ビブロス倒産により絶版→大学生編を追加した新装版にて再登場、となればみんな野口さんを景気よく出すか。で、旧版を知らない私もイソイソと購入、ウワサのルコちゃんを読んでみた。ゴメン、アタシ向きじゃなかった。ルコちゃん、ニガテ。これ以上、書けない。私、ホント、リブレ系エダ作品と相性悪いの。
■『交渉人は黙らない』 @RECOMMEND@
ISBN:4813011470 挿絵:奈良 千春 大洋図書 2007/02/23 ¥903
感想はこちら→http://diarynote.jp/d/25683/20070502.html
評価:★★★★☆(キャラ・ストーリー面白い!奈良画伯も素晴らしい!)
いやだからね、BLの場合、エダさんはリブレより大洋図書(SHYノベルス)から出ている作品のほうが面白いってば!…たぶんポップなリブレより、SHYのほうがエンタテインメント性が高く、それが私にヒットするんだろうな。そして装丁の良さ、絵師と作家の相性の良さ、レイアウトデザインの良さ。BLレーベル界一でしょ。グッドルッキーン!
それにしても、芽吹と兵頭のやりとりは面白い。兵頭の舎弟や、芽吹ネゴオフィスのさゆりさんもサイコーだ。数ページに1回は笑わせてくれる。感動させるより笑わせるほうが絶対的に難しい中、バカやオフビートギャグで笑わせるんじゃなく、主人公が交渉人なだけあって、たいへん理にかなった笑いを提供してくれるところが素晴らしい。BLでは「頭が良くて東大卒」なキャラが大安売りのごとく出てくるけど、肩書きだけ、キャラの頭の良さが実感できず、読んでて「そりゃないだろう、たとえ恋愛モードが入っていても、そんな行動するかよ」とため息が出てしまうことが多い。エダ作品には、それが(凡作・傑作問わず)ないんだよね。エダさんはスゴイなあと思うのは、そういうところ。もっかい書くけど、感動させるより笑わせるほうが難しいんだってば!
続編は今秋。秋まで待たねばならないのか。そりゃいくらでも待つよ、でも秋までとなるとやっぱ長いね。なんか奈良画伯の絵も、その頃にはまたタッチが変わってそうだなあ。
以上、「エダさんスペシャル!」な3でした♪…4に続きます。
コメント
エダさんは私にとってどうも趣味に合わないのに楽しく読まされてしまうという不思議な作家さんなので、他の方のご感想が気になる作家さんだったりします。
続きを楽しみにしてます〜。
>続きを楽しみにしてます〜。
ありがとうございます♪ガンバリマス♪
秋林さんとはあまりBLの趣味が被りませんが(笑)、エダさん本評価に関してはかなり近いものがあって、ちょっと驚いてます。リブレ本がもう1冊入っていれば、違っていたような気もしますが(笑)<私は「吸血鬼〜」を絶賛しましたので。
>女性キャラが頑張っちゃったOLブギ!な作品になったというか…
何度も頷いてしまいました。この作品はボンバイエ!の本と記憶しています…。
>主人公が交渉人なだけあって、たいへん理にかなった笑いを提供してくれるところが素晴らしい
ですよね〜。笑いながらも、芽吹のトークには感心してしまいました。続編が楽しみですね〜。
エダさんは一時期、漁るようにして読みました。落ち着いてみると、手元に残ってるのは、魚住くんシリーズと『明日が世界の終わりでも』、普通の男シリーズ、『交渉人は黙らない』……くらいで、案外少なかった。あらかた読み尽くしたような感があるのだけど、実際は半分くらい未読かも。こちらに挙げられてる上3作は、読んでないほうに入ります。
私は『犬ほど〜』がいまいち合わなくて、それ以降の作品は、よほど好きそうなやつじゃないと買わなくなりました。おかげで『交渉人〜』は読むのがだいぶ遅れたのですが、久々にキャラもテーマも文章も気に入った作品で、やっぱりエダさんなら、こういう下町人情系・かけあい漫才みたいなのが好きですね。(ヒットした台詞は、「眼鏡の奥からじろじろ見られると妊娠しそうだ」by芽吹)続編、楽しみに待ってます。
それから、エダさんの新作で気になるのは、5月頃の予定で、挿絵が小笠原さん(SHY)と稲荷家さん(リブレ)のがあるらしいです。<ソースはエダさんの公式サイトより
おふたかたとも、エダさんとのコンビは初めてだと思うのですが、それなりにキャリアも長そうなのに、これまで組んだことがなかったのが、ちょっと意外でした。でも、今だからこそ時流に乗った組み合わせのようにも感じるし、……それか迷走してるのか、いろいろとチャレンジャーだな、という感じも。
どちらの絵師さんも、現代ものよりコスプレとかファンタジーなイメージなので、エダさんとのコラボって、一体どんな? とくに小笠原さんは、節操なしのエロエロファンタジー、みたいなのしか浮かばないのですが……??
誰が企画してるのかわからないけど、エダ作品て、やっぱり目が離せないわ……と思った次第です。
わははは!カブらないけど、読んでるものは同じですね♪
エダ作品は、系統や属性が違う方でも同じような評価や感想を持つような気がします。つまりその…エダさんの場合、ストーリーがしっかりしていて不安要素がなく、小説として出来上がっている作品ばかりで、基本的に「不出来な作品」はなくて、最低でも「フツーの作品」なんですよ。あとは個人の好み。好きか嫌いか。それでわかれるんだと思います。
おお!こんばんニャ♪です♪
私の場合、エダさんはやっぱ「魚住くん」からスタートしていますね。ものすごく好き、という作家ではないのですが、なんだかんだと読んでます。手を出してないのはホワイトハートのファンタジー作品かなあ?
>とくに小笠原さんは、節操なしのエロエロファンタジー、みたいなのしか浮かばないのですが……??
私も私も!そう思います!
たとえば木原音瀬さんだと、似たような…とゆーか、ガサガサっとした描線の、基本はセンシティブ系な絵師の方ばかりですが、エダさんはいろんな絵師さんと組んでおられますよね。なんか「エダさんは絵師さんに合わせて書いている」という気さえしてきます。となれば、小笠原さん…って…え?その…あの?…って、誰だって思っちゃいますよねえ?(わははは!)