2007年BLちょっとだけ感想&デキゴトロジー 6
2008年2月12日 Rotten Sisters!
「2007年BLちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年読んだBL作品の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、本屋さんや舞踏会や友人とお出かけ先などにて、トンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に簡単な感想と、ヨタ話を記したものです。ただし、読んだ作品すべての感想を書くことは絶対ムリ!不可能!なので、一部だけとなっております。←実は映画版「ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」を、コピペ修正した前置きだったり…。
…というわけで「6」でーす。
オワリにするつもりができませんでした…。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
!以下、ネタバレ注意報!
■『紅の誓約』 高岡ミズミ
ISBN:4813011543 挿絵:実相寺 紫子 大洋図書 2007/08/09 ¥903
評価:★★☆(年齢のわりにコドモっぽい攻だったなあ)
父親の葬儀で中国へ行ったら、なんと父親の実家は中国でも有数の名門、おかげでお家騒動に巻き込まれちまったよ、父親が中国人でも俺やっぱ日本人だし、仕事だって中国じゃなくアメリカするつもりだったし、だいたい跡目なんてどーでもいいんだって!あーあ、このままバックレてー!という、やり手(らしい)リーマンが主人公。そんな彼の前に、なんとも麗しいナゾの年下青年(受)が現れて…と、外国モノでありがちな話が進行するも。
高岡センセー!
攻がどんなにカッコよいモテ男でも、大マジメに素マ*やった時点でアウトかと。
■『花嫁は貴族の愛に奪われる』 遠野春日
ISBN:4813011640 挿絵:北畠 あけ乃 大洋図書 2007/10/26 ¥903
評価:★★(見事返り討ちで候。ただし自業自得で候)
北畠さんの絵に引き寄せられるまま購入。家に帰って読んでビックリ。うわ!これ花嫁モノだったの!?…って、タイトルに「花嫁」とあるじゃないですか、ちゃんと確認してから買いなさいよ…>秋林さん…いやその…「花嫁」じゃなく「貴族」のほうが目に入ったんです…。
需要があるから花嫁モノの供給があるとはいえ、受に女の格好させ、さらに裏手回ししてまで戸籍を女性に変え、そして攻と結婚…ってそんな、受に女性であることを強いらせるのもなんだかなあ、だったら女の子を捜したほうがいいんじゃ?>攻…と思った時点で、私に花嫁モノはムリと判明。それどころか「まだ若いからいいけど、年取ったらどうすんの?…いやホント、マジで」と、真剣に考えてしまった。…え?大きなお世話?今度は私がアウトですか?
■『吸血鬼と愉快な仲間たち』1〜2巻 木原音瀬
ISBN:488386328X 挿絵:下村富美 蒼竜社 2007/10/11 ¥900
評価:★★★★(ラブよりてんやわんやのエンバーミング・コメディ?…あれ?)
いつもの居酒屋にてオッシーとBL談義。
オッシー:「木原さんの『吸血鬼〜』読みました?」
私:「読んだよー♪」
オッシー:「どのキャラがお好きです?」
私:「コウモリー♪」
オッシー:「なるほど、アルですか」
私:「違う違う!コウモリー♪」
オッシー:「だーかーら!コウモリになったアル、でしょ?」
私:「だからコウモリー♪」
オッシー:「酔っ払ってますね?…アルでしょ!」
私:「う〜ん…(まだ「うん♪」と云えない)」
オッシー:「で、秋林さんはどっちがどっちだと思います?」
私:「コウモリは受なのか攻なのか、ってこと?」
オッシー:「……。まあそういうことです」
私:「コウモリが攻でしょ?どう考えたって」
オッシー:「僕は受なんじゃないかと思ってるんですが」
私:「いや、木原音瀬であーゆー性格のキャラだったら、絶対攻でしょ」
オッシー:「わかりませんよ?『樹生かなめと木原音瀬は最後まで油断できない』って、この前、話し合ったじゃないですか」
私:「たしかに。でも攻だと思う」
オッシー:「受かもしれません」
私:「攻!」
オッシー:「受!」
オッシー&私:「……。」
私:「とりあえず今度2巻出るから、それでどっちがどっちか、わかるんじゃ?」
オッシー:「そうですね」
そしてその数日後、2巻発売。読んでみるも――
決着つかず!待て3巻!
…みなさまはどう思われますか?
■『透過性恋愛装置』 かわい有美子
ISBN:4773003227 単行本 挿絵:花本安嗣 笠倉出版社 2007/05 ¥900
評価:★★★☆(意外と男に抵抗なかったね?>牧田)
才能・ルックスに絶対的な自信を持つ傲慢な若い建築士・北嶋が、コンペで知り合った年上のホテルマン・牧田に、その高い鼻をへし折られたことがきっかけで、恋をする。初めての片思い、本当の恋。頭の中は牧田でいっぱいの北嶋、経験したことのない「恋に支配された自分」に翻弄されていく――デキるけどちょっとヤな奴が、恋に溺れてあっぷあっぷ、人間臭くて情けない姿を晒していくという、なんとなーく木原音瀬が書きそうな展開のお話で、「あり?かわいさんってこういう話を書く人だったっけ?」と思いながらも、バタつく北嶋の姿がたいへん楽しかったので、「これ、面白い!」と読み進んでいた…んだけどね。
ちょっとちょっと!
牧田が36歳だなんてウソでしょーっ!?>かわいセンセ
どう考えても40〜50代、牧田の落ち着きっぷりと言動は、とても30代半ばの男には思えなーい!…でも、そこはBLドリーム。ええ、わかっております、わかっておりますとも!「牧田は36歳」でいきましょう!>かわいセンセ…と、頭の中を切り替え、続きを読み出した…んだけどね。
今度は、恋する北嶋があんまりにも幼いこと、彼を受け入れた牧田があんまりにも甘いことにビックリ、203ページから先を読むのに3ヵ月もかかってしまった…。2ページ読んで砂吐いて、本閉じて、の繰り返し。砂糖菓子のように甘いのには参った。歯を磨きに行ってしまう私めを、どうかお許し下さい。
「人は見かけによらない、ベッドに入るまでわからん!」ということを改めて教えてくれた1冊。
しっかし…付き合うかどうかもわからない頃から、やたらと身体の相性を気にしていた北嶋だが、自分が牧田と合わなかったらどうしようと思うばかりで、牧田が自分に合わなかった場合については、なにも考えなかったんだろーか?
■『ありえない二人』 山田ユギ @RECOMMEND@
ISBN:4812467705 コミック 竹書房 2007/11/07 ¥590
評価:★★★★(山田ユギ株は、BL界の高値安定株かと)
新装版ではない新作を揃えた短編集。竹書房ってことはコレ、「麗人」レーベルか!…でもユギさんだからダイジョブ(←なにが?)、ハズレることだってナイはず、と確信もって購入したら――なんと表題作と書き下ろし以外、すべて「シャレード」掲載作だった…。どういうこと!?なにやってんのっ!…ってか、ユギさんのようなBL界至宝作家の本も出せないなんて、マジ体力なくなっちゃったの??>シャレード編集部…シャレードって良質のマンガが多かったし、小説も良かったんだけどな…最近カラーが変わってきたよね…。こうなると、お蔵入りになったかもしれない作品を救ってくれた竹書房には、やはり感謝せねばなるまい。竹書房さーん!アリガトー♪
短編集とはいえ、基本は「『ああ爆弾』シリーズ(4本)に、他短編3本+企画モノ書き下ろし1本」というスタイル。短編の1本「檻」は、ご本人もおっしゃるように「監禁モノって向いてないなあ」と思わせるもので、なんだか国枝彩香が描きそうなJUNEっぽい内容だったけれど、最後に救いがあるあたりがやっぱユギさんだな、と。メインの「ああ爆弾」は、ちょっとおバカさん♪な年下大型ワンコ(水泳のインストラクター)攻のクールビューティ(バーテン)受。「Bar 鬼」ってスゴイ名前だー、わははははは♪…お得意の内容だったので、安心して読めた。ただ、どの話も面白いけど、登場人物の平均年齢がチョイお高めで、メインである「ああ爆弾」が、デキきちゃた♪あとのカップル騒動なお話だったせいか、「ああ、わかるわかる!」とは思えど、いつものような大きな胸キュン♪には至らない。そこが惜しいかな?…でもそういう点で「惜しい」と思わせるなんて、山田ユギの作品はやっぱりレベル高いよね。
なお、同好の腐女子の皆さまならば、ご購入後もしくは本をお手に取った時点で、条件反射的にしておられることかと思われるが――ご存じない方のために。本に掛けられてる表紙カバーは一度お外しになるよう、オススメ致します♪
■『最後のテロリスト』全3巻 谷崎泉
ISBN:4576070614 文庫 挿絵:シバタフミアキ 二見書房 2007/04 ¥580
1巻感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071026.html
2巻感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071111.html
3巻感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071120.html
騒動編→http://diarynote.jp/d/25683/20071105.html
私家版『16』感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071108.html
シバタさんon my mind→http://diarynote.jp/d/25683/20070729.html
評価:1巻★★★★★★★★★★、2〜3巻★★★、シリーズ全体★★★☆
(本当は2〜3巻★★☆だけど、プラス半星なのは絵師がシバタさんだから)
1巻を読んだとき、その予想外の面白さにビックリ、「これは谷崎泉のターニングポイント的作品だ!」と息巻いたのに、2巻以降の展開およびキャラが「いつもの谷崎泉作品(攻が嗜虐的、攻→受がサッパリわからない、伏線張り巡らせてながらすべてを回収せずストーリー終了、番外編のほうが面白い)」だったので、頂上から真っ逆さまに落される気分を味わってしまった。しかも、あんな駆け/突き抜けるような書き方をされたら、こっちとしてはどうしようもない。人にオススメしたくてもできない状態。「威士と蓮の物語」だったら、菅生Bros.を中心に据えていれば、一部だけでなく、多くの人に支持されたのになあ、と残念に思う。こんなこと考えているの、私だけなんやろか…と悶々してたら、同じように思われた方がコメントを下さり、本当に嬉しかった。みなさん、京都組(威士×凪+蓮)求めてイベントへ行かれたり(りんさん&のりっくさん、そしてアタシだー!)、1巻が面白かったため、積読状態の私家版を引っ張り出してお読みになったり(由木さん)と……あ〜う〜…。
ところで。「須賀邦彦と柴田文明だったら、断然柴田派」な10代を送った私が思わず大騒ぎした、絵師のシバタさん。もともと「同じフィールドに立っておられるが、遠いポジションに位置する人」だったとはいえ、どーゆーいきさつでBL界に?とギモンに思っていたら、「実は編集さんのコネ」といった話が聞こえてきた。でも柴田さんは、サッカーマンガやゲームキャラデザイン、麻雀漫画をお描きになっていたはずで――あ?あ…あああ…そっか!麻雀漫画といえば竹書房、もしかしたら「竹書房(麗人)→二見書房(シャレード)ルート」とか?…うわ〜!そうなると、竹書房にパイプを持っていたシャレードには感謝せねばなるまい。シャレードさ〜ん!アリガトー♪…あとできれば「ラステロ番外編」を出して下さーい♪
などと思っていたら、押入れから「つばさ五段活用」が出てきた。………。
以上、「6」でした♪
…というわけで「6」でーす。
オワリにするつもりができませんでした…。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
!以下、ネタバレ注意報!
■『紅の誓約』 高岡ミズミ
ISBN:4813011543 挿絵:実相寺 紫子 大洋図書 2007/08/09 ¥903
評価:★★☆(年齢のわりにコドモっぽい攻だったなあ)
父親の葬儀で中国へ行ったら、なんと父親の実家は中国でも有数の名門、おかげでお家騒動に巻き込まれちまったよ、父親が中国人でも俺やっぱ日本人だし、仕事だって中国じゃなくアメリカするつもりだったし、だいたい跡目なんてどーでもいいんだって!あーあ、このままバックレてー!という、やり手(らしい)リーマンが主人公。そんな彼の前に、なんとも麗しいナゾの年下青年(受)が現れて…と、外国モノでありがちな話が進行するも。
高岡センセー!
攻がどんなにカッコよいモテ男でも、大マジメに素マ*やった時点でアウトかと。
■『花嫁は貴族の愛に奪われる』 遠野春日
ISBN:4813011640 挿絵:北畠 あけ乃 大洋図書 2007/10/26 ¥903
評価:★★(見事返り討ちで候。ただし自業自得で候)
北畠さんの絵に引き寄せられるまま購入。家に帰って読んでビックリ。うわ!これ花嫁モノだったの!?…って、タイトルに「花嫁」とあるじゃないですか、ちゃんと確認してから買いなさいよ…>秋林さん…いやその…「花嫁」じゃなく「貴族」のほうが目に入ったんです…。
需要があるから花嫁モノの供給があるとはいえ、受に女の格好させ、さらに裏手回ししてまで戸籍を女性に変え、そして攻と結婚…ってそんな、受に女性であることを強いらせるのもなんだかなあ、だったら女の子を捜したほうがいいんじゃ?>攻…と思った時点で、私に花嫁モノはムリと判明。それどころか「まだ若いからいいけど、年取ったらどうすんの?…いやホント、マジで」と、真剣に考えてしまった。…え?大きなお世話?今度は私がアウトですか?
■『吸血鬼と愉快な仲間たち』1〜2巻 木原音瀬
ISBN:488386328X 挿絵:下村富美 蒼竜社 2007/10/11 ¥900
評価:★★★★(ラブよりてんやわんやのエンバーミング・コメディ?…あれ?)
いつもの居酒屋にてオッシーとBL談義。
オッシー:「木原さんの『吸血鬼〜』読みました?」
私:「読んだよー♪」
オッシー:「どのキャラがお好きです?」
私:「コウモリー♪」
オッシー:「なるほど、アルですか」
私:「違う違う!コウモリー♪」
オッシー:「だーかーら!コウモリになったアル、でしょ?」
私:「だからコウモリー♪」
オッシー:「酔っ払ってますね?…アルでしょ!」
私:「う〜ん…(まだ「うん♪」と云えない)」
オッシー:「で、秋林さんはどっちがどっちだと思います?」
私:「コウモリは受なのか攻なのか、ってこと?」
オッシー:「……。まあそういうことです」
私:「コウモリが攻でしょ?どう考えたって」
オッシー:「僕は受なんじゃないかと思ってるんですが」
私:「いや、木原音瀬であーゆー性格のキャラだったら、絶対攻でしょ」
オッシー:「わかりませんよ?『樹生かなめと木原音瀬は最後まで油断できない』って、この前、話し合ったじゃないですか」
私:「たしかに。でも攻だと思う」
オッシー:「受かもしれません」
私:「攻!」
オッシー:「受!」
オッシー&私:「……。」
私:「とりあえず今度2巻出るから、それでどっちがどっちか、わかるんじゃ?」
オッシー:「そうですね」
そしてその数日後、2巻発売。読んでみるも――
決着つかず!待て3巻!
…みなさまはどう思われますか?
■『透過性恋愛装置』 かわい有美子
ISBN:4773003227 単行本 挿絵:花本安嗣 笠倉出版社 2007/05 ¥900
評価:★★★☆(意外と男に抵抗なかったね?>牧田)
才能・ルックスに絶対的な自信を持つ傲慢な若い建築士・北嶋が、コンペで知り合った年上のホテルマン・牧田に、その高い鼻をへし折られたことがきっかけで、恋をする。初めての片思い、本当の恋。頭の中は牧田でいっぱいの北嶋、経験したことのない「恋に支配された自分」に翻弄されていく――デキるけどちょっとヤな奴が、恋に溺れてあっぷあっぷ、人間臭くて情けない姿を晒していくという、なんとなーく木原音瀬が書きそうな展開のお話で、「あり?かわいさんってこういう話を書く人だったっけ?」と思いながらも、バタつく北嶋の姿がたいへん楽しかったので、「これ、面白い!」と読み進んでいた…んだけどね。
ちょっとちょっと!
牧田が36歳だなんてウソでしょーっ!?>かわいセンセ
どう考えても40〜50代、牧田の落ち着きっぷりと言動は、とても30代半ばの男には思えなーい!…でも、そこはBLドリーム。ええ、わかっております、わかっておりますとも!「牧田は36歳」でいきましょう!>かわいセンセ…と、頭の中を切り替え、続きを読み出した…んだけどね。
今度は、恋する北嶋があんまりにも幼いこと、彼を受け入れた牧田があんまりにも甘いことにビックリ、203ページから先を読むのに3ヵ月もかかってしまった…。2ページ読んで砂吐いて、本閉じて、の繰り返し。砂糖菓子のように甘いのには参った。歯を磨きに行ってしまう私めを、どうかお許し下さい。
「人は見かけによらない、ベッドに入るまでわからん!」ということを改めて教えてくれた1冊。
しっかし…付き合うかどうかもわからない頃から、やたらと身体の相性を気にしていた北嶋だが、自分が牧田と合わなかったらどうしようと思うばかりで、牧田が自分に合わなかった場合については、なにも考えなかったんだろーか?
■『ありえない二人』 山田ユギ @RECOMMEND@
ISBN:4812467705 コミック 竹書房 2007/11/07 ¥590
評価:★★★★(山田ユギ株は、BL界の高値安定株かと)
新装版ではない新作を揃えた短編集。竹書房ってことはコレ、「麗人」レーベルか!…でもユギさんだからダイジョブ(←なにが?)、ハズレることだってナイはず、と確信もって購入したら――なんと表題作と書き下ろし以外、すべて「シャレード」掲載作だった…。どういうこと!?なにやってんのっ!…ってか、ユギさんのようなBL界至宝作家の本も出せないなんて、マジ体力なくなっちゃったの??>シャレード編集部…シャレードって良質のマンガが多かったし、小説も良かったんだけどな…最近カラーが変わってきたよね…。こうなると、お蔵入りになったかもしれない作品を救ってくれた竹書房には、やはり感謝せねばなるまい。竹書房さーん!アリガトー♪
短編集とはいえ、基本は「『ああ爆弾』シリーズ(4本)に、他短編3本+企画モノ書き下ろし1本」というスタイル。短編の1本「檻」は、ご本人もおっしゃるように「監禁モノって向いてないなあ」と思わせるもので、なんだか国枝彩香が描きそうなJUNEっぽい内容だったけれど、最後に救いがあるあたりがやっぱユギさんだな、と。メインの「ああ爆弾」は、ちょっとおバカさん♪な年下大型ワンコ(水泳のインストラクター)攻のクールビューティ(バーテン)受。「Bar 鬼」ってスゴイ名前だー、わははははは♪…お得意の内容だったので、安心して読めた。ただ、どの話も面白いけど、登場人物の平均年齢がチョイお高めで、メインである「ああ爆弾」が、デキきちゃた♪あとのカップル騒動なお話だったせいか、「ああ、わかるわかる!」とは思えど、いつものような大きな胸キュン♪には至らない。そこが惜しいかな?…でもそういう点で「惜しい」と思わせるなんて、山田ユギの作品はやっぱりレベル高いよね。
なお、同好の腐女子の皆さまならば、ご購入後もしくは本をお手に取った時点で、条件反射的にしておられることかと思われるが――ご存じない方のために。本に掛けられてる表紙カバーは一度お外しになるよう、オススメ致します♪
■『最後のテロリスト』全3巻 谷崎泉
ISBN:4576070614 文庫 挿絵:シバタフミアキ 二見書房 2007/04 ¥580
1巻感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071026.html
2巻感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071111.html
3巻感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071120.html
騒動編→http://diarynote.jp/d/25683/20071105.html
私家版『16』感想→http://diarynote.jp/d/25683/20071108.html
シバタさんon my mind→http://diarynote.jp/d/25683/20070729.html
評価:1巻★★★★★★★★★★、2〜3巻★★★、シリーズ全体★★★☆
(本当は2〜3巻★★☆だけど、プラス半星なのは絵師がシバタさんだから)
1巻を読んだとき、その予想外の面白さにビックリ、「これは谷崎泉のターニングポイント的作品だ!」と息巻いたのに、2巻以降の展開およびキャラが「いつもの谷崎泉作品(攻が嗜虐的、攻→受がサッパリわからない、伏線張り巡らせてながらすべてを回収せずストーリー終了、番外編のほうが面白い)」だったので、頂上から真っ逆さまに落される気分を味わってしまった。しかも、あんな駆け/突き抜けるような書き方をされたら、こっちとしてはどうしようもない。人にオススメしたくてもできない状態。「威士と蓮の物語」だったら、菅生Bros.を中心に据えていれば、一部だけでなく、多くの人に支持されたのになあ、と残念に思う。こんなこと考えているの、私だけなんやろか…と悶々してたら、同じように思われた方がコメントを下さり、本当に嬉しかった。みなさん、京都組(威士×凪+蓮)求めてイベントへ行かれたり(りんさん&のりっくさん、そしてアタシだー!)、1巻が面白かったため、積読状態の私家版を引っ張り出してお読みになったり(由木さん)と……あ〜う〜…。
ところで。「須賀邦彦と柴田文明だったら、断然柴田派」な10代を送った私が思わず大騒ぎした、絵師のシバタさん。もともと「同じフィールドに立っておられるが、遠いポジションに位置する人」だったとはいえ、どーゆーいきさつでBL界に?とギモンに思っていたら、「実は編集さんのコネ」といった話が聞こえてきた。でも柴田さんは、サッカーマンガやゲームキャラデザイン、麻雀漫画をお描きになっていたはずで――あ?あ…あああ…そっか!麻雀漫画といえば竹書房、もしかしたら「竹書房(麗人)→二見書房(シャレード)ルート」とか?…うわ〜!そうなると、竹書房にパイプを持っていたシャレードには感謝せねばなるまい。シャレードさ〜ん!アリガトー♪…あとできれば「ラステロ番外編」を出して下さーい♪
などと思っていたら、押入れから「つばさ五段活用」が出てきた。………。
以上、「6」でした♪
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