…とゆーわけで、感想第三弾です。「コーラス」編集部がやたらBLっぽい惹句やキャプションを狙ってつけているため、返す刀で(?)「私にはこう見えたんだけど?」秋林ヴィジョン表記も赤で書いておきます。「秋林さん…ソレ、逆なんじゃ?」と指摘されそう(とくに好みが真逆の方に)ですが、「私にはそう見えたの♪」ということで、ここはひとつ、よろしくお願いプリーズです♪
■作品評価について
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■秋林好み度について
ZERO STARS … さようなら
★ … カンベン
★★ … ニガテ
★★★ … まあまあ
★★★★ … なかなか好み
★★★★★ … たいへん好み
■BL誌に掲載されるなら?
ラブとエロは足りないだろうが、もし掲載されるなら、どの出版社のどのBL誌にあっているか、秋林個人の視点と裁量で選択。
!以下、マジでネタバレ注意報!
■「プリンス・オブ・フールズ」 桑田乃梨子
特集:女人禁制「ちょっとお馬鹿(?)男子もの」
扉惹句:春なオツムの男子はいかが?
テイクアウトしても、オーダーとは別のものが入っていることが多いコーヒーショップ。確認したはずなのに間違っている――それは、バカの国からバカの修行にきている王子と側近が店員だから…という、脱力系バカ狙いモノ。いちおうコメディ。
脱力系バカを目指した気持ちはわかるんだが、冒頭のオーダーミスは、別に脱力感を誘うミスとは思えなかった。その時点で、私と桑田さんでは脱力の比重が違うと感じ、そのままページを進めて終了。コーヒーショップで凡ミスをしてバカを磨くなら、バカ田大学に入学したほうがいいと思う。
評価:★(桑田乃梨子ファンの方にはオススメ)
秋林好み度:★(もっと「女人禁制」して下さい)
BL誌に掲載されるなら?:ムリ
置いていかれた。
■「ヤバイ奴ら」 谷地恵美子
特集:女人禁制「変幻もの」
扉惹句:奇想天外☆変幻ストーリー!
お人よしの大学生・天乃は、階段から落ちた際に、ひとりの子どもを自分の中に入れてしまう。その子どもは人間界に住んでいる鬼の子・キリ。なかなか天乃から出て行かないキリを引っ張り出そうと、キリと一緒にいたフキは、鬼のボスであるクウヤのもとに連れて行くが――という、ちょっとフシギな人外モノ。
こういう人外モノでフシギな話は、他の作家も「YOUNG YOU」(廃刊)で描いていたような気がする(坂井さんとか石井さんとか)。「コーラス」以前の「少女マンガ誌を卒業したけど、レディコミにはいけない女性向けのマンガ誌」では、定番ネタだったのだろう。そんな昔を思わせるのは、これが絵からストーリーからタイトルからすべて80年代で止まっているような作品だからで、別にそれが悪いわけではなく、実際作品もそれなりに面白く読んだのが、たとえば谷地さんよりずっとキャリアが長いだろう一条ゆかりの作品は、いつ読んでも古臭くないことを思えば、やっぱ一条ゆかりはスゴイよなあ…などと、別の感慨にひたってしまった。
「友情以上、BL未満」として、それっぽいシーンを追加しただけの、安心して読める「レディコミにはいけない女性向けのマンガ」。残念ながら、私はもうそれで満足できない。
評価:★★☆(いい話だし、フツーのマンガとして読むならOK)
秋林好み度:★★☆(「それっぽいシーン」はムリしていると感じる)
BL誌に掲載されるなら?:やっぱり集英社「YOUNG YOU」(廃刊してます)
石井まゆみは頑張って描いてくれたのに、と思う。
■「キミトボクロ」 常盤涼子
特集:女人禁制「男のセクシーもの」
扉惹句:突然気付いてしまった、アイツの首筋のホクロ。その妙な艶かしさに…
学校で話をしている際、殿井は仲のいい友人・田川の首すじにホクロがあると気付く。なぜか殿井はそのホクロが気になり、田川を目で追い始める。そんなある日、部屋で田川とふたりきりになった殿井は、ついそのホクロに……という、思春期男子の「オレってホモ?ウソだろマジで!?」葛藤モノ。
突然、誌面が「MAGAZINE BE×BOY」もしくは「ディアプラス」になったとゆーか、BL誌でよく見かけるとゆーか、リブレなどBL誌編集部から即お声がかかりそうとゆーか、そんな絵柄だったので驚いた。「最初はホクロだった、でもいつしかアイツ自身が気になって…」というくだり、悶々した挙句についうっかりやらかしちゃった、アイツに嫌われた、ああオレどうしよう〜?という話も、「BE×BOY」に載ってそうである。私がリブレの人間だったら、「ウチでどうですか?」と、「女人禁制」を読んだ時点で声をかけることを考えるだろう(もしかして別名義で描いてる?)。そう思いませんか?>リブレ出版編集部さん
がしかし。ラストのオチ/落とし方が、石井まゆみ「世界を眠らせ、」 と同じ、投げられた思いをとりあえず受け止めてもキッチリと決着はつけず、「僕の気持ちはまだよくわからないけど、キミのことは特別だ、大切に思ってることには違いないんだよ」でエンド。BLのような「ふたりはラブラブになりましたとさ♪」では終わらない。この絵、この話でソレかいっ!?うおおお!「コーラス」女人禁制の壁は、なんとブ厚く高いことよ!
「ちゃんと『友情以上、BL未満』仕上がりになってるじゃないの」と云われれば、たしかにそうだよね…と、ブ厚く高い壁に向かって思わずひとりごちた1本。
評価:★★☆(「コーラス」だと存在感なさそう、忘れちゃいそう)
秋林好み度:★★★(好みからハズレてるけど、このままではもったいない)
BL誌に掲載されるなら?:リブレ出版「MAGAZINE BE×BOY」(ただし、ラブとエロ8割増しで)
「男のセクシーもの」とあるけど、セクシーという絵柄ではナイよなあ。それに「セクシーもの」というより「フェチもの」だよね。
そうそう、殿井くん、おねーさん思うんだけどさ、そんな深刻に悶々と悩むから、田川くんはビビってしまうのであって、やらかした直後に、軽い口調で「いま気付いたんだけど、オレってホクロフェチみたいだ、いや〜キモかった?悪かった!スマン!謝る!…ヘンタイじゃないから安心してくれ」とかなんとか云ったら、アッサリ許してくれたような気がするんだけどなあ…って、それだと話がそこで終わっちゃうか。ごめんちゃい。
女人禁制感想 4:「別冊コーラス Spring」に続く!
■作品評価について
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■秋林好み度について
ZERO STARS … さようなら
★ … カンベン
★★ … ニガテ
★★★ … まあまあ
★★★★ … なかなか好み
★★★★★ … たいへん好み
■BL誌に掲載されるなら?
ラブとエロは足りないだろうが、もし掲載されるなら、どの出版社のどのBL誌にあっているか、秋林個人の視点と裁量で選択。
!以下、マジでネタバレ注意報!
■「プリンス・オブ・フールズ」 桑田乃梨子
特集:女人禁制「ちょっとお馬鹿(?)男子もの」
扉惹句:春なオツムの男子はいかが?
テイクアウトしても、オーダーとは別のものが入っていることが多いコーヒーショップ。確認したはずなのに間違っている――それは、バカの国からバカの修行にきている王子と側近が店員だから…という、脱力系バカ狙いモノ。いちおうコメディ。
脱力系バカを目指した気持ちはわかるんだが、冒頭のオーダーミスは、別に脱力感を誘うミスとは思えなかった。その時点で、私と桑田さんでは脱力の比重が違うと感じ、そのままページを進めて終了。コーヒーショップで凡ミスをしてバカを磨くなら、バカ田大学に入学したほうがいいと思う。
評価:★(桑田乃梨子ファンの方にはオススメ)
秋林好み度:★(もっと「女人禁制」して下さい)
BL誌に掲載されるなら?:ムリ
置いていかれた。
■「ヤバイ奴ら」 谷地恵美子
特集:女人禁制「変幻もの」
扉惹句:奇想天外☆変幻ストーリー!
お人よしの大学生・天乃は、階段から落ちた際に、ひとりの子どもを自分の中に入れてしまう。その子どもは人間界に住んでいる鬼の子・キリ。なかなか天乃から出て行かないキリを引っ張り出そうと、キリと一緒にいたフキは、鬼のボスであるクウヤのもとに連れて行くが――という、ちょっとフシギな人外モノ。
こういう人外モノでフシギな話は、他の作家も「YOUNG YOU」(廃刊)で描いていたような気がする(坂井さんとか石井さんとか)。「コーラス」以前の「少女マンガ誌を卒業したけど、レディコミにはいけない女性向けのマンガ誌」では、定番ネタだったのだろう。そんな昔を思わせるのは、これが絵からストーリーからタイトルからすべて80年代で止まっているような作品だからで、別にそれが悪いわけではなく、実際作品もそれなりに面白く読んだのが、たとえば谷地さんよりずっとキャリアが長いだろう一条ゆかりの作品は、いつ読んでも古臭くないことを思えば、やっぱ一条ゆかりはスゴイよなあ…などと、別の感慨にひたってしまった。
「友情以上、BL未満」として、それっぽいシーンを追加しただけの、安心して読める「レディコミにはいけない女性向けのマンガ」。残念ながら、私はもうそれで満足できない。
評価:★★☆(いい話だし、フツーのマンガとして読むならOK)
秋林好み度:★★☆(「それっぽいシーン」はムリしていると感じる)
BL誌に掲載されるなら?:やっぱり集英社「YOUNG YOU」(廃刊してます)
石井まゆみは頑張って描いてくれたのに、と思う。
■「キミトボクロ」 常盤涼子
特集:女人禁制「男のセクシーもの」
扉惹句:突然気付いてしまった、アイツの首筋のホクロ。その妙な艶かしさに…
学校で話をしている際、殿井は仲のいい友人・田川の首すじにホクロがあると気付く。なぜか殿井はそのホクロが気になり、田川を目で追い始める。そんなある日、部屋で田川とふたりきりになった殿井は、ついそのホクロに……という、思春期男子の「オレってホモ?ウソだろマジで!?」葛藤モノ。
突然、誌面が「MAGAZINE BE×BOY」もしくは「ディアプラス」になったとゆーか、BL誌でよく見かけるとゆーか、リブレなどBL誌編集部から即お声がかかりそうとゆーか、そんな絵柄だったので驚いた。「最初はホクロだった、でもいつしかアイツ自身が気になって…」というくだり、悶々した挙句についうっかりやらかしちゃった、アイツに嫌われた、ああオレどうしよう〜?という話も、「BE×BOY」に載ってそうである。私がリブレの人間だったら、「ウチでどうですか?」と、「女人禁制」を読んだ時点で声をかけることを考えるだろう(もしかして別名義で描いてる?)。そう思いませんか?>リブレ出版編集部さん
がしかし。ラストのオチ/落とし方が、石井まゆみ「世界を眠らせ、」 と同じ、投げられた思いをとりあえず受け止めてもキッチリと決着はつけず、「僕の気持ちはまだよくわからないけど、キミのことは特別だ、大切に思ってることには違いないんだよ」でエンド。BLのような「ふたりはラブラブになりましたとさ♪」では終わらない。この絵、この話でソレかいっ!?うおおお!「コーラス」女人禁制の壁は、なんとブ厚く高いことよ!
「ちゃんと『友情以上、BL未満』仕上がりになってるじゃないの」と云われれば、たしかにそうだよね…と、ブ厚く高い壁に向かって思わずひとりごちた1本。
評価:★★☆(「コーラス」だと存在感なさそう、忘れちゃいそう)
秋林好み度:★★★(好みからハズレてるけど、このままではもったいない)
BL誌に掲載されるなら?:リブレ出版「MAGAZINE BE×BOY」(ただし、ラブとエロ8割増しで)
「男のセクシーもの」とあるけど、セクシーという絵柄ではナイよなあ。それに「セクシーもの」というより「フェチもの」だよね。
そうそう、殿井くん、おねーさん思うんだけどさ、そんな深刻に悶々と悩むから、田川くんはビビってしまうのであって、やらかした直後に、軽い口調で「いま気付いたんだけど、オレってホクロフェチみたいだ、いや〜キモかった?悪かった!スマン!謝る!…ヘンタイじゃないから安心してくれ」とかなんとか云ったら、アッサリ許してくれたような気がするんだけどなあ…って、それだと話がそこで終わっちゃうか。ごめんちゃい。
女人禁制感想 4:「別冊コーラス Spring」に続く!
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