真夜中のパウンドケーキ
2008年6月20日 真夜中の甘味道場ここ数ヶ月、金曜日の夜11時からパウンドケーキを作っています。焼き上がると、時計の針はだいたい夜中の1時頃を指していて、その瞬間、秋林家はケーキの甘い匂いでいっぱいになります。
なぜそんな夜に?…秋林家がオール電化住宅で、深夜割引契約により夜11時以降の電気代が安くなるから、そして、週末の自宅キッチンひとりきり、静寂の中、集中してなにかを作るという行為がたまらなく好きだから――素の自分に戻る/取り戻すような気持ちになるからなのだと思います。
以前、大森いく子さんのレシピ本『型(パウンド)はひとつ!大好きな焼き菓子』を絶賛した私ですが、いまは島本薫さんの『パリ発!朝食から夜食まで パウンドケーキ大好き』が、絶賛マイブーム中。バターベースではなく、卵ベースのパウンドケーキレシピに惚れてしまいました。
バターベースの基本レシピは、バターを室温に戻すことからスタート、バターに砂糖を混ぜて白くもったりするまでひたすら泡立て、分離しないよう卵を少しずつ混ぜ合わせていき、最後に粉を入れて焼く、というもの。卵ベースの場合は、卵と砂糖を混ぜて人肌程度(でもちょっと熱め)に温め、ふわっとするまで泡立てたものに、溶かしバターを混ぜて最後に粉を混ぜ合わせるというレシピで、添加物であるベイキングパウダーを一切使わず(入れない)、卵と粉の力によって生地を膨らませます。
前者はバターを室温に戻すことにまず時間がかかってしまい、「ケーキを作ろう!」と思ったが吉日、とはいきません。作っていて感じたのですが、どうやら私は、やわらかくしたバターと砂糖と卵を、泡だて器で延々と混ぜ合わせていく手順が好きではないようです(疲れるから)。
卵ベースは、卵の泡立て方ひとつで出来が左右されます。ふわっとさせた卵に溶かしバターを入れる瞬間はいつも緊張、ここで失敗すると出来が大きく左右されるからです。また、ふわっとさせた卵に溶かしバターと粉を入れ混ぜていく――その混ぜ合わせがたまらなく好きで、丁寧に混ぜて艶っぽい生地ができると嬉しくてたまりません。
バターべースより繊細でやわらかいパウンドケーキができる――作ったその日から食べられるのも魅力(バターベースより日持ちしません)。時間が経てば、バターベースとは違うホロホロ感が出ます。少々パサつくんじゃ?という方は、バターと粉の混ぜ方が足りないのかもしれません。ただし、繊細でやわらかい味より濃厚な味を求められる方には、バターベースレシピをオススメしておきます。
卵ベースのパウンドケーキのとりこになり、そしていつの間にか著者である島本薫さんのファンになり、レシピ本すべてを購入するまでになりました。基本的にレシピ本は、料理の作り方が載っている本です。島本さんの本は、それにプラスして島本さんによる感受性豊かな文章が載っていて、ほかの料理研究家の本とは違う魅力があります。素敵なんですよね。
金曜日の夜は、私にとって大切な時間になりました。
しばらくこの趣味は続きそうです。
なぜそんな夜に?…秋林家がオール電化住宅で、深夜割引契約により夜11時以降の電気代が安くなるから、そして、週末の自宅キッチンひとりきり、静寂の中、集中してなにかを作るという行為がたまらなく好きだから――素の自分に戻る/取り戻すような気持ちになるからなのだと思います。
以前、大森いく子さんのレシピ本『型(パウンド)はひとつ!大好きな焼き菓子』を絶賛した私ですが、いまは島本薫さんの『パリ発!朝食から夜食まで パウンドケーキ大好き』が、絶賛マイブーム中。バターベースではなく、卵ベースのパウンドケーキレシピに惚れてしまいました。
バターベースの基本レシピは、バターを室温に戻すことからスタート、バターに砂糖を混ぜて白くもったりするまでひたすら泡立て、分離しないよう卵を少しずつ混ぜ合わせていき、最後に粉を入れて焼く、というもの。卵ベースの場合は、卵と砂糖を混ぜて人肌程度(でもちょっと熱め)に温め、ふわっとするまで泡立てたものに、溶かしバターを混ぜて最後に粉を混ぜ合わせるというレシピで、添加物であるベイキングパウダーを一切使わず(入れない)、卵と粉の力によって生地を膨らませます。
前者はバターを室温に戻すことにまず時間がかかってしまい、「ケーキを作ろう!」と思ったが吉日、とはいきません。作っていて感じたのですが、どうやら私は、やわらかくしたバターと砂糖と卵を、泡だて器で延々と混ぜ合わせていく手順が好きではないようです(疲れるから)。
卵ベースは、卵の泡立て方ひとつで出来が左右されます。ふわっとさせた卵に溶かしバターを入れる瞬間はいつも緊張、ここで失敗すると出来が大きく左右されるからです。また、ふわっとさせた卵に溶かしバターと粉を入れ混ぜていく――その混ぜ合わせがたまらなく好きで、丁寧に混ぜて艶っぽい生地ができると嬉しくてたまりません。
バターべースより繊細でやわらかいパウンドケーキができる――作ったその日から食べられるのも魅力(バターベースより日持ちしません)。時間が経てば、バターベースとは違うホロホロ感が出ます。少々パサつくんじゃ?という方は、バターと粉の混ぜ方が足りないのかもしれません。ただし、繊細でやわらかい味より濃厚な味を求められる方には、バターベースレシピをオススメしておきます。
卵ベースのパウンドケーキのとりこになり、そしていつの間にか著者である島本薫さんのファンになり、レシピ本すべてを購入するまでになりました。基本的にレシピ本は、料理の作り方が載っている本です。島本さんの本は、それにプラスして島本さんによる感受性豊かな文章が載っていて、ほかの料理研究家の本とは違う魅力があります。素敵なんですよね。
金曜日の夜は、私にとって大切な時間になりました。
しばらくこの趣味は続きそうです。
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