■05.「BAD COMMUNICATION」
[B’z LIVE-GYM Pleasure’97 "FIREBALL"] (1997/3/23 東京ドーム)

CD:富士通FMタウンCFソング(1989/10/21)

★曲について
B’zがブレイクするきっかけとなった89年リリースのミニアルバム「BAD COMMUNICATION」タイトル曲で、有線から火がつき、当時はディスコやクラブ、街中いろんなところでよくかかっていた。明石ブレイク(B’zの初期サウンドを支えたマニュピュレーター兼ベーシスト・明石昌夫さん独特のブレイキング)が光る、打ち込みサウンドの名曲。歌詞も音も軽薄極まりない内容だが、よくよく聴いてみると、ハードなギターに、「どうしようもないんだよね」というちょっとヘタレな歌詞が乗っているので、やっぱりB’zである。いろんなバージョンがあるが、もともと曲自体がたいへん長いこともあって、初期に近いバージョンがライブのセットリストに入っていた頃は、♪Crazy in my mind ときどき感じてる〜♪ではなく、♪去年の女のBad news〜♪としょっちゅーショートカットされていたので、93年の渚園で(ほぼ)カットなしで演奏されたときは、「久しぶりにオリジナルに近いバージョンだなあ」と思った。

DVDに収録されているバージョンは、アルバム「LOOSE」収録のアレンジなので短め、よって♪Crazy in my mind ときどき感じてる〜♪から始まっている。今回「ウルプレ」に収録されている新バージョンは、初期オリジナルに近く、より洗練されていて、「いまのB’zが昔のバッコミをやったらこーなるのね」という印象。ヘタにいじってないし、イナバ氏も軽く歌っているので、古参ファンとしてはものものものものすごーく嬉しいアレンジ&ボーカル。最初シャカシャカ&途中ギュンギュン鳴っているちょっと軽めのギター音は…MG-Mだよね?

ちなみに、この曲のPVは「白のバックにB’zふたりが歌い演奏する」というシンプルなもの(♪去年の女のBad news〜♪から始まる)。今の松ちゃんなら絶対にやらないギターまわし(ストラップを使ってギターをぐるんと回転させるハデな技)、アップの連続も余裕の化粧が濃い若いイナバ氏が見られるので、現在お宝映像のひとつとなっている。

なお、私はこの曲を聴くと「踊らなければ!踊らなければ!踊らなければ!踊らなければ!」という思いに、いまだ駆られてしまう。89年、BAD CLUB-GYM(とゆー、イベントに近いライブがあったのです)で行った、当時できたばかりの名古屋ボトムラインとクラブチッタ川崎で、死ぬほど踊らされたあの頃が懐かしい。

★ライブ&映像背景
97年。初のドームツアー。この年はアルバムが出なかったので、「survive」が秋に出たので…必然的にPleasureシリーズとなった。当時の私は、95年から続く第一次B’z倦怠期の真っ最中だったのだが、「初のドームでの音はどうかな?」と気になり、なんだかんだ云いつつ、結局遠征参加した。

基本的にドームは音が悪くて当たり前なのだが、どんなに悪くなると分かっていても、B’zはドームに対応した音をちゃんと作ってるなあと感じたのは、同じ頃に行ったエアロスミスの東京ドーム公演より、音も演奏も断然上だったから。ドラムのデニーとベースの昌夫ちゃんコンビが素晴らしく、すごいなあと感心した。DVDを見るとわかるように、ステージ横にはタラリア(大型スクリーンのこと)が、「いかにもドーム公演でーす」という感じでふたつあり、当時「レンタル料いくらだろう?」と思ってしまった。

未発表曲だった「Calling」がしっとり歌われたあと、この激しいバッコミが演奏された。「FIREBALL」でのベストテイクはこれだなと当時も思ったので、DVD収録に異論ナシ、納得の1曲。マラカス・イナバは定番で、このときはまだ客席に投げ込んでいたが、最近のライブでこういった投げ込みは、松ちゃんのピック投げ同様、ほとんどされていない(ネットで売るヤツいるからねー)。

楠田枝里子(漢字自信ナシ)のようとゆーか、イナバ氏の縮れパーマは賛否両論(注1)。なお、オレンジガウンの昇り竜は、現在イナバ氏の背中のタトゥーのモチーフとなっていて、B’z定番ツアーグッズのTシャツにも採用された。

DVDの映像を見ていると、最初のほう♪WOWOWOWOWOW〜♪のところで客席がチラリと映るが、このときのアリーナ前列のお客さんは、みな手を横に振っている。これは昔の「バッコミ」を知っている人の振り。♪Hey Hey♪で2回手を振り、♪NO NO♪で軽く人差し指を2回振り、♪夜が明けるまで〜♪でバイバイするように手を横に流し、♪Oh I Dont’t know♪で手を上げ、♪WOWOWOW〜♪で曲に合わせながら手を横に大きく振り、「BAD COMMUNICATION!」と叫ぶ。♪そう逃げてる〜いつかそれを♪や♪失うのが怖くて〜♪で、「ドン!」と打たれるドラムに合わせ、拳を振る(注2)。そして間奏でヘッドバッキング。今これをする人がほとんどいない。たまにライブでそんな人を見かけると、同級生に会ったような気分になる。

たった5箇所のたった9公演。チケット代:6000円(指定席)。しばらく5500円が続いたので、とうとう6000円になっちゃったなあ…と、「チケット優先のお知らせ」を受け取ったとき、思わずため息が洩れた。半券2枚残ってるが、たぶん行ったのはこの2本だけ。でもけっこう印象に残っているかな。そして明石さん最後のサポートとなるツアーだったので、ちょっと淋しかった。

★注釈
(注1)気になるのはスタイルより量。10年前の会報で「10年後の自分に対して一言」というQに対し、「君、ハゲてるね」と回答していたイナバ氏。さらにヘアメイクのマスダさんに髪の量について尋ね、「量は別に…でもハリがなくなった」みたいなことを云われ、ショックを受けていた。この頃から「ヤバイかも」と思い始めていたのかもしれない。さらに「ハゲでデブはイヤだから、ハゲたら体を鍛える!」と宣言。この後、どんどんマッチョになっていくイナバ氏を見るたびに、「もしかして…」と不安でフクザツな思いに駆られてしまう私である(現在継続中)。10年経った現在――「で、ハゲてるんですか?」>イナバ氏

ちなみに、松ちゃんいわく「松本家はハゲの家系ではない」。

(注2)意味がわからない方は、DVDを見て下さい。この「ドン!」に合わせてイナバ氏は、頭を振ったり、手を挙げたり、足を蹴り上げたりしています。

★記憶以外の参考資料
『Be+wiz』vol.06〜38くらい(B’z Party会報誌)

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