06.「Calling」
[B’z LIVE-GYM ’98 "SURVIVE"](1998/6/2 大阪城ホール)

CD:テレビ朝日系月曜ドラマ・イン「ガラスの仮面」テーマソング(1997/07/09)
2nd:Gimme your love(Live at Tokyo Dome)

★曲について
イナバ氏による粘着力のある詞と歌のためか、あまりTVドラマ主題歌向きでないと評されるB’zだが、いくつかのドラマタイアップ曲の中でも、「『ガラスの仮面』自体が濃いからなあ。なかなか合ってるんじゃないの?」といわれている曲。96年「FIREBALL」ツアー時にお披露目されたバージョンとは、若干アレンジが変わったものがリリースされた。これもやっぱり脳裏にPVが浮かぶ曲であり、スタジオにざーざー大量の雨を降らせての撮影は大変だった模様。火責め(「FIREBALL)→水責め(「Calling」)ときて、この後「ギリギリChop」で風責め。B’zは、ライブだけでなくPVでも体を張ることが多い。よくやるなあ、すごいなあ…と、ライブや新作PVを見るたびに、頭が下がる思いになる。

なお、シングルCDに収録されている2nd BEAT(カップリング曲のこと)「Gimme your love(Live at Tokyo Dome)」は、96年「FIREBALL」ツアーでのもの。B’z初のライブ音源CDとなったのだが、あの踊り子・イナバニーちゃんの場末*****ダンスが拝めた曲ということで、「どうせなら映像を収録して欲しかった」と、リリース時に思ったファンは少なくなかっただろう。

★ライブ&映像背景
1998年、B’z10周年。ベスト盤が出ても、ツアーは「Pleasure」シリーズとはせず、新アルバム「SURVIVE」で勝負したツアー。サポートメンバーが一新され、キーボードの増田さんまでもが外れたことに驚き、その新メンバーがみな私よりちょい上の20代(当時)(注1)だったことに、さらに驚かされた。97年のソロ活動のあと、「新しいことをしたい、試したい」B’z、再始動(注2)――ということなのか、サポートメンバー一新のほか、本編ツアーの前に突発ライブ「SHOWCASE」「Preview」なるものが、レギュラーで行われるようになり(正確に云うと「Spirit LOOSE」から「SHOWCASE」はあったが) 、ファンの間で「ツアー告知があったら『SHOWCASE』チェック」が当然となってしまった。ちなみに秋林、5公演あった「Preview」の中、滋賀県立文化産業交流会館での公演に参加。フシギな感覚を味わった(注3)。

とりあえず初ツアー時からB’zのライブに行っている私だが、歴代ツアーの中でもこのツアーが飛び抜けて好き。セットリスト・演出・衣装、すべて最高。アルバム収録曲すべてを演奏したのは、ここ10年くらいではこのツアーくらい。なんて素晴らしい!アルバムツアーという観点からしても、文句のつけようがない。オープニング、ふたりが向かい合っての奈落せり上がりから1曲目「DEEP KISS」、お約束の「B’zのLIVE-GYMにようこそ!」(注4)、「Liar!Liar!」の瞬間移動、「DO ME」のバボット、セット崩壊…など見所いっぱい、全編DVDに収録して欲しいくらいである。

そして、ツアー最大の見所&盛り上がりだったのは――松ちゃんのソロコーナー。

作詞/作曲/ボーカル・松本孝弘「いてもうたるで」(CD未収録)

♪あいわずぼ〜ん〜いんお〜さか〜♪という歌い出しで始まる、大阪生まれの埼玉育ち(注5)である松ちゃんのギタリスト半生を歌った曲。「ギター背負って街を出て、自信満々だったけど、楽譜読めなくて仕事帰されて〜」「そう楽に売れたんじゃないぜ〜」「おれは正しいんだ〜いてもうたるで〜!」というような、そんな歌詞(注6)

…とまあ、語りたいことは山ほどあるのをぐっとこらえ、DVD収録「Calling」について。これはアンコール最後、オーラスで演奏された曲。イナバ氏のマイクを通さないシャウトで始まるが、これはアリーナの後ろでもよく聴こえた。B’zのライブでは、バラード系の曲が始まると、基本的に客は静かになる。その中で響く声はたいへん素晴らしいもので、これまたDVD収録も納得の1曲。ちなみにイナバ氏の赤「RESPECT」Tシャツは、ツアーグッズとして売り出されたもの(バックプリントは昇り竜)。

「Preview」5公演、本編・44公演の、計49公演。チケット代:とりあえず据え置きの6000円(指定席)。秋林お気に入りのツアーだったし、城Hで2度目の最前列も取れたので、いい思い出が残っている。B’zの全アルバムの中で「SURVIVE」は、バラエティに富んでいる上に、たいへんテクニカルなアルバムといえるので、初めて聴いたとき、「うわ!これはいつもにも増して難しい曲ばっかだな…ライブ、ダイジョブ?(とくに歌)」と心配したが、それは杞憂に終わった。手元に半券が6枚残っているので、6公演行ったものと思われる。「いつだって今が最高ョ」だと思っていても、やっぱ10年前は良かったな〜…。

今回のDVD収録の中では、この「Calling」の船酔いカメラワークが、一番面白いと思う。

★注釈
(注1)イナバ氏いわく「プリクラ世代」。ちなみに、いつも裸でドラム叩く黒瀬くんは、コワモテでワイルドな容貌なのに、たいへん可愛らしい字を書く人。そのギャップに驚いたファンは多い。

(注2)でも「LOOSE」のときにリセット済だったりする…のは横に置いて、サポメン一新のほか、CDにエクストラがついたり、B’z自らCDシングルコマーシャルフィルムに登場、ファニーな演技を見せてくれたりもした。

(注3)だって!米原だったんだよ!?大津でなく米原!「アナタの街にB’zが行きます」――それで米原。めっちゃローカル!…とにかく米原なので、「やった〜しらさぎで帰れる〜♪」と喜んだのだが、実際に乗り込んでみると、満席で立たなければならず、ビニールバックを買うことを拒否したため、手にはハダカのツアーパンフという状況に追い込まれ…。

(注4)ここで、イナバ氏がギターをギュンギュンに弾きまくったのだが――「これはおかしい!こんなに上手くない!絶対におーかーしーい!」(超失礼だが事実である)と思ってじーっと見ていたら、上手(かみて)からだったか背後からだったか、ギターを軽々と弾きながら真打・松ちゃん登場。つまりイナバ氏はアテ振り、実際に弾いていたのは松ちゃんでした、というオチ。会場内は大爆笑だった。

(注5)大阪府豊中市出身、埼玉県所沢市育ち(だよね?)。松ちゃんのご母堂はバリバリの関西弁ユーザー。

(注6)いまだにCDに収録されていない歌ゆえ、歌詞は当時の記憶のみ。イナバ氏は、歌声は聞き取りやすいけど、ふだんの喋りやMCは聞き取りにくい(ちょっと早口で低いから)。松ちゃんは逆で、ラジオなどの声は聞き取りやすいが、歌は聞き取りにくい(低いから)。

★記憶以外の参考資料など
『Be+wiz』vol.06〜41くらい(B’z Party会報誌)
「B’z ミッドナイトスペシャル 1989」(FM埼玉)

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

日記内を検索