キリンの発泡酒「ZERO」が、「新・キリン・ゼロ」ということでリニューアル、4月から流れるコマーシャル放送の曲が、1992年リリースされたB’zの「ZERO」に決定したそうです。

♪ゼロがいい~ゼロになろう~もう1回~ ちゃっちゃっちゃーん!

「ZERO」ねえ(遠い目)――これがリリースされた当時(1992年)の邦楽シーンでは、「CMタイアップ=売れる」「ビーイング系=タイアップ」という風潮があって、そのイメージ筆頭が彼らだったんですよね。でも実は「ZERO」はノータイアップ。B’zがノータイアップでオリコン1位を獲った記念すべきシングルが、この「ZERO」だったんですよ。

「ZERO」は、曲の構成がとても面白いです。J-POP/J-ROCK/歌謡曲の基本構成は、「Aメロ・Bメロ・サビ」となるのに、ノータイアップだから意識的にそうしたというわけでは(たぶん)ないだろうけど、「ZERO」は長めのイントロのあと、AメロBメロときて、次にサビではなく、もっかいAとBを繰り返し、転調して(←ここポイント)やっとサビがきます。つまり、CFソングに使われる(だろう)サビがなっかなか出てこない 。そしてやっと出てきたサビのあと、やや長めの間奏およびギターソロが入って、I氏のラップ、Bメロがきて、サビ連続。なかなか出てこないサビ、長めの間奏(ギターソロ)とI氏と印象的なラップ、出てこないと思ったサビが、ラストで「これでもか!」としつこく繰り返される――と、当時の彼らの曲では実に面白い構成だったのです。個人的には、サビ前のゴーインな転調に、M氏の力技を感じます。

「ZERO」の1番を聴くとわかると思うのですが、実はBメロってキレイに完結してるんですよね。これはたいへんサビに持って行きにくい。だからゴーインな転調をして、サビにもっていったんだろうなと(注)。で、ラップとギターソロを入れ、ラストでそのサビが繰り返されるあたりに、当時の彼ら(とゆーか作曲担当のM氏?)の、開き直りとぶっちゃけと若さと度胸を感じます。これがTIMEツアーで初披露されたときは、「なんてスゴイ!」と感動したものです。

(注)Bメロが終わって、サビの直前に、I氏の♪oh~♪や♪ん~♪という声が入ることによって、その転調のゴーインさが薄らぎます。「効果」というより、これもやっぱ「技あり」かな。NHK特番やマーティン・フリードマン(元メガデスのJ-POPマニア米国人)も云ってたように、B’zの曲は本当によく考えられているのです。ひとことで云えば、「フックが多い」。

がしかし。これとカップリング曲(2nd beat)となった「恋心 KOI-GOKORO」のほうが、ファンの間で人気が出ちゃったという…。個人的には断然「ZERO」のほうが好きってか、どんなに「聞き飽きた」とファンから云われよーが、私はこの曲がライブのセットリストに入っていないとテンションが低くなります。ここ数年ずっと外されっぱなしだったので、何度もグレたくなりました。

でも、17年目にしてその「ZERO」にタイアップがついたのです!
(キリンの担当がファンなんだよ、でなきゃ「ZERO」知ってるわけなーい!…それか、依頼のあった時点で「『ゼロ』なら『ZERO』でいいんじゃない?ベストアルバムにも入ってるし」という、大人の事情がらみな選択を彼らがしたのかな…)

♪ゼロがいい~ゼロになろう~もう1回~♪というサビの部分が、お茶の間に流れるでしょう。そのたびに私は、17年間抱き続けた「ZERO」への思い、リリース当時に出演したMステで、タモリに「おお!短パンですね!」と突っ込まれたI氏を思い出すのでした。

というわけで、「ZERO」といえば短パンですよ、というお話でした♪……あれ?

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