ミュージシャンは、映画俳優より面白いことを云ったり書いたりするもんだ…というのが私の自論。アンドリューW.K.兄貴の人生相談しかり、マドンナのマドンナ論しかり。とくに英国系のミュージシャンの話は、たいがいどなたも面白く――ジョン・ライドン、ギャラガー兄弟あたりの発言は、毎回チェックしています。

たとえば。サマソニやフジロックで来日して「日本の野外はどう?」とかなんとか日本人に訊かれると、たいがいのミュージシャンは「日本のオーディエンスは素晴らしいよ!」とまず褒めちぎるのに、ノエルやリアムは違う。「どこも一緒だね。日本だけじゃないさ。若い奴らってそんなもんだろ?」とクールにバッサリ答えるもん。リップサービスから始まらない――正直ですよね。

で、そんな英国ミュージシャンの中で、現在、個人的にイチオシなのが、フランツ・フェルディナンド。そのフランツでボーカルしているアレックス・カプラノスが、「ガーディアン」紙から依頼を受けて食エッセイを連載、それを1冊にまとめた「サウンド・バイツ」が、昨年わが日本でも発売されました。

ミシュラン星つきレストランからB級グルメまで、ワールドツアーで訪れた国々での出来事と未知の食べ物について、いろいろ書かれてあります。目の付け所が面白いのなんのって!

日本でのことも書かれてあり、これがまた面白く――たしかになんでか日本のファンはお菓子の差し入れするし、ポカリスエットやカルピスというは英語圏の人にとって「…はあ?」な名前、向こうで売り出すなら別名にしなきゃなんないよな、と私も思います。

そのほか、ロブスターと人生の話など――英国人なのでやっぱりシニカルな書き方になってますが、ただのグルメ評にはなっていないとゆーか、訪れた国の人々を淡々と独自の視点でもって観察しているなという印象を受けます。


ご興味のある方は、ぜひご一読を。



アレックス――なんとなく苗字からギリシャ系かな?と思ってたら(英国はギリシャ移民が多く、ジョージ・マイケルもギリシャ系で本名ジョルジオス・キリアコス・パナイオトゥだから、カプラノスKapranosもギリシャ系に思えたの)、やっぱそうだったか…そっかー…。

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