http://topics.jp.msn.com/entertainment/movie/article.aspx?articleid=174204


大ヒット映画「タイタニック」(97)以来12年ぶりとなる新作「アバター」(12月23日公開)の公開を前に、ジェームズ・キャメロン監督が米プレイボーイ誌12月号のロングインタビューに答えた。

さまざまなトピックについて持論を展開したキャメロン監督だが、なかでも「タイタニック」に関してはかなり率直な発言を繰り返したようだ。同作を作った動機については、「難破船に向かってダイビングがしたかっただけ」と語り、「特別あの映画が作りたかったわけじゃない。『タイタニック』の意味は、金にツバを吐くことにあったんだ」と豪語。

さらに、主演俳優について聞かれたキャメロン監督は、「ケイト・ウィンスレットとは絶対にまた一緒に仕事をしたい。彼女は本当に才能のある女優だ」と熱烈ラブコール。しかしその一方で、「レオナルド・ディカプリオは、水道の蛇口を開けたり閉めたりするように演技法を切り替える役者だが、それに対してケイトは、すべてを自分の内側に取り込んで、自分のものにしたうえで表現する」と、ディカプリオに対しては少々辛辣な言葉を残した。

ナルホド。ジェイムズ・キャメロンはメソッド演技が好きなのね。でも…ケイト・ウィンスレットって、そこまでだとは思わないなあ。中間って感じがする。出演作すべては観ていないから、断言はできないけど。

「メソッド演技ってなに?」という人に私がいつも説明しているのは、『ガラスの仮面』。マヤがやっているやつです。自分が演じるキャラクターの性格や状況、背景などを情報集めて徹底的に勉強し、自分の状況をそれに合わせてなりきるように演技すること。自分に役の内面を取り込むから、演技はより自然になる。代表格はロバート・デ・ニーロとかダニエル・デイ・ルイスとかメリル・ストリープとか。米国俳優に多いかな。

アクターズ・スタジオに入ると、これを徹底的に学ばされるらしく、何年か前にこの日記でも取り上げた「アクターズ・スタジオ・インタビュー」で、ヒュー・グラントが出たとき、アクターズ・スタジオの学長(副学長だったかも)やってるジェイムズ・リプトンに、「僕は(内面じゃなくて)外見から入るね」とサラっと皮肉っぽく発言して、「おお!さすがヒュー・グラントだ!」と私を喜ばせたっけ。

実は私もヒューやキャサリン・ヘップバーンやスティーブン・ダルトリー監督と一緒で、メソッドがあまり好きじゃない。

↓過去の罪とオスカー女優――『愛を読むひと』監督が語る
http://newsweekjapan.jp/stories/movie/2009/06/post-225.php
(「僕はそんなもの認めちゃいない」とバッサリ)

↓オスカーの常連、15回のノミネートを誇るメリル・ストリープ
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2573135/3824399
(「メリルが一番好きじゃない」というK・ヘップバーンの発言は有名ですね)

で、ジェイムズ・キャメロンが云うように、デカプーはたしかに昔から「水道の蛇口を開けたり閉めたりするように演技法を切り替える役者」、つまりテクニックで演じ分ける俳優であって、メソッドアクターじゃない。これに近いのは誰かな…そうだな、ラッセル・クロウだね。彼もテクニックの人。役作りで太ったり痩せたりすることはあっても、メソッドアクターじゃない。彼が同じく「アクターズ・スタジオ・インタビュー」に出たときも(「マスター・アンド・コマンダー」公開した年くらいに日本で放送され、それを見た)、「役にのめり込んだら、作品やその役が見えなくなる。欠点が見えないのはダメだ。間違えたらやり直せばいいのさ」みたいことを云っていて、私を感動させた。だから私は、プライベートで電話投げつけて御用になっても俳優としてのラッシーが好きなんだろうなあ。

メソッドを否定する気はさらさらないし、デ・ニーロやメリル・ストリープが素晴らしいのはちゃーんとわかってる、要は好みの問題。キャメロンは別にデカプ~を批判しているわけではなくて、単にメソッド重視派の監督だっつーことですね(たぶん)。

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