久しぶりに観る(日本語字幕にて)。

トルナトーレの映画というと、ほとんどの人が「ニュー・シネマ・パラダイス」を挙げて好きだと云うだろうけど、私はこれが一番だなー(あと「題名のない子守唄」と「マレーナ」)。初DVD化(限定3000枚)したとき、「即絶盤する、このチャンスを逃したらもう買えないかもしれない」と思って、速攻購入したくらい。

作家を殺したとして捕まった主人公。警察署長は彼に尋問する。だが主人公には記憶が欠けていた――彼は本当に作家を殺したのか?…というミステリー。見所は(この映画では俳優としての)ロマン・ポランスキーvs.ジェラール・ドパルデューで、ふたりの上手さに唸る渋ーい作品。

ドパルデュー演じる主人公にはある真実が隠されていて…それがわかったとき――「ああ、そうだったのか」とポランスキー演じる警察署長たちと一緒に思うんだけど、実はその信じられない真実よりも、そのあと主人公が解放されてごく自然に送り出されていく場面のほうが印象的で、完全に気持ちを持っていかれた。ポランスキーたちがなんともいえない慈愛に満ちた目でドパルデューを見つめる。そして「よい旅を」――その場面はいつ観ても胸が熱くなる。

参考:故・淀川先生が素晴らしい評を残してます
http://www.sankei.co.jp/enak/yodogawa/96/96doorinmemory.html

あの某有名作品の元ネタはこれかな~?という1本でもあり、そのタイトルを云っちゃうと完全ネタバレになるので云えなかったり。

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