頑張ってー!
2009年3月22日 Rotten Sisters!
私もあの事件のことはよく覚えています。
当時「ちょっと待て、いくらなんでもこれはないでしょう…もんでんさんに謝れ!すぐ引っ込めて!」と、超ムカつきました。でもなかなか店頭から消えなかった…。
あれからあの方をお見かけしないのですけど、お仕事は続けておられるのでしょうか?<PMPの絵師さん
うわ~ん!もんでん先生ー!頑張ってー!
どのジャンルでも応援してます!…けど、「プレイボーイ」よりは「花音」のほうが、やっぱ嬉しい♪(←本音)
当時「ちょっと待て、いくらなんでもこれはないでしょう…もんでんさんに謝れ!すぐ引っ込めて!」と、超ムカつきました。でもなかなか店頭から消えなかった…。
あれからあの方をお見かけしないのですけど、お仕事は続けておられるのでしょうか?<PMPの絵師さん
うわ~ん!もんでん先生ー!頑張ってー!
どのジャンルでも応援してます!…けど、「プレイボーイ」よりは「花音」のほうが、やっぱ嬉しい♪(←本音)
SHYからデビューした松田美優さん、約1年ぶりの新作。通算5冊目。
松田さんといえば、「ワーキングクラスのオラオラ兄ちゃん×小悪魔高校生」が基本、ちょっと冷めた三人称の地の文に、「イマドキ男の子の活きたダイアローグ」を上手く絡ませながら、やや禁忌で不条理っぽいキャラとストーリーを書いてくる作家。たとえ作品に無体な鬼畜や禁忌が描かれていても、心をチクチクキリキリと痛ませたり、どよーんと沈ませるようなことはなく、逆に「それでいいの?」と読み手を驚かせるようなあっけらかんとした軽さ、不思議な渇きを与えてくる――のに、サブカル系のスノッブさが見られない(つまり嫌味じゃない)。ひとことでいえば、「ドロドロをカラカラに仕上げる人」。BL界でこういう作家はほかにいない…と思う。
ただ長編として読むならば、「エピソードのブツ切れ感・心情と背景が掴みにくい・キャラ相関が希薄」という、できればもうちょっと書き込んで欲しい箇所が散見され、デビュー作『赤い呪縛』以降の作品にヒットがなかった。作家が自分の書きたいものを楽しんで書いているうちはいい(もちろん、生みの苦しみはあったと思う)、でも商業ベースに乗っかったBLとなれば、アンケートハガキだけでなく、ネットでも自作品に対する正直な批評や感想が読めて、なにがセーフ(≒ウケて売れる)で、なにがアウト(≒敬遠されて売れない)なのかがわかってくる――千差万別な好みを持つ読者を抱えていても、実は意外と狭いジャンルだということを、松田さんが意識し始めたらどうなるのかな…と思っていた。
その約1年後、リリースされたのが本作『夜空に煌めく星の下』。
>>>>!以下、ネタバレ注意報!<<<<<
イマドキの高校生・智鶴は、下級生の女の子・紗綾から告白され、なんとなく付き合いだすものの、彼女の家で兄・秋成に出会い、彼に心ひかれる自分に気付く。そんなある日、智鶴は思いがけず秋成と体を繋いでしまう。紗綾に対する後ろめたい気持ちと秋成への思いとの間で、板ばさみになる智鶴。そして秋成も、前科持ちの自分に優しく接してくれる家族を思い、智鶴を遠ざけようとするが――という、付き合っている相手の兄を好きなってしまう、一種の不倫といえるほんのりとした禁忌フレーバーのあるストーリー。
一読後のファーストインプレッションは、松田さんは 狭いジャンルの中で模索している真っ最中なんだな、というもの。「夜空に煌めく星の下」というタイトル(素敵だと思う)、ストーリー、キャラ心情に背景など、以前よりリリカルになった…というか、リリックの効いたキャラの心情や背景を、意識的に書こうとしているなと感じる。
受キャラ・智鶴の日常が淡々と描かれる中、秋成と紗綾の間で揺れる心情がせつなく語られていく。ズルイ男の子かもしれない。だけれども、彼が紗綾に対し、後ろめたい気持ちを抱いているのがよく伝わってくるので、憎めない。智鶴はまだまだコドモというか、ブラックコーヒーが飲めないというくだりなど、松田さんはこういうエピソードが本当に上手いなと、しみじみ思う。以前より一文がやや短めでリリカルになったせいなのか、智鶴の心情に、橘紅緒が書くような、空気感のあるせつなさを感じる(でも橘さんのような不思議な透明感はない…ビコーズ松田さんだから)。
…と、このように受はいいのだが、攻の秋成がなんだか中途半端な印象を受ける。今までの作品ならば、攻キャラはただのオラオラ兄ちゃんで終わっていて、キャラの背景や受を思う気持ちがイマイチ、もしくはサッパリわからなかった。だが本作の攻キャラ・秋成は、どんな過去を持っているのか、どういう家族構成で(しかもなにやら義母に思いがありそう、という伏線まであり)、どんな仕事をしていて、どう周りから評価されているのか…といった攻の背景が意外と見える。ここが今までと大きく違う点。ただ残念ながら、いろいろ書いているのに、攻の葛藤があまり伝わってこないし、ふたりの禁忌となる紗綾は物分りよすぎで都合よすぎ、義母の伏線も効果ナシという、いままでの松田さん路線まんまなものだから、なんだか釣り合いが取れてない。このあたりにバランスを保たせることが、 これからの松田美優作品の方向性を決める一番のポイントなのかもしれない。
本作のラストを読むと、一方的に受が自責しているように思え、「はいはい、ふたりがよければいいのね」と、強引に持ち込んだハッピーエンドと感じる。攻だって葛藤しているんだという、「恋愛は受・攻イーブン」がどこかに欲しい(『赤い呪縛』は、ラスト立場が逆転することでイーブンに持ち込んでいたよね)、でも攻を描きすぎては、松田さんの「禁忌を軽く越える」個性が薄くなってヌルく感じる。BL定番である当て馬キャラや、別カップルを安易に登場させないあたり、これまた松田さんらしいのだけれど、もう少し立った脇キャラが出てきてもいいように感じる(ここが「ウケるBLが持つ要素」なのかもしれない)。
本作は、いつもの松田美優モノではないし、新しい松田美優モノともいい切れない。前向きにいうなら、松田さんに新たな魅力(たとえばリリック)が加わるかもしれないという、可能性と希望が感じられる――途上の追い風に乗った作品だろうし、後ろ向きにいうなら、個性が消えて凡庸になっていく――向かい風によるブレーキがかかってしまった作品だろう。でも、これからどう風を読んで帆を張り、操舵するかは松田さん次第。松田さんの持つ個性は、唯一無二、貴重だと私は思っている。誰にも似ていない魅力を持ち続けて欲しい、でもやっぱり面白いものが読みたい。結局、読者である私も、ひきづられるように悩んでしまったような気がする。
松田先生。
寡作でも、頑固一徹「オラオラにーちゃん×高校生」でも構いません。ヒゲだって、攻略次第だと思います。じっくり取り組んで、次回作、頑張って下さい。応援しています!
評価:★★★(…途上の1本、かな?)
松田さんって、車がお好きなんだろうなあ。車が出てくると、文章がイキイキしてくるんだもん。そして描写だけでなく、車選びも上手い。シーマじゃなく、ちょっと古いクラウンだなんて「らしい」よね。『赤い呪縛』でも、攻のオラオラにーちゃんが乗ってる車が黒のサバーバンだったりして、その選択に他のBL作家にはないキラリとしたセンスを感じた。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
「絶対オススメしておきたい作品」には @RECOMMEND@マークがつきます。
性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。
★挿絵担当の奈良画伯について
いつもよりリリカルな印象を受けたのは、実を云うと画伯に対してもそうで、本編モノクロ挿絵の描線がいつもよりゆるめというか、センシティブ系の絵師によく見られるような線の「はらい」、紙面に空間(白さ)を感じた。画伯はよく絵が変わる方なので、単に「また変わった」だけかもしれないけれど、松田さんに変化があったので、それを察した画伯が意識的に描線を変えたのかと思ってしまった。作品にピタリと絵を合わせてくる技術を、画伯はお持ちだから。
ただ今回は、その本編の挿絵よりカバー絵が良かったなあ。特に裏。この作品を印象付けるアイテムは、なんといってもブラックコーヒー缶。表紙で智鶴がなにげなく持っているこの缶に、実はストーリーがあるのだと裏で語っている。缶からこぼれたコーヒーが、黒から次第に赤くなっていき、智鶴・秋成・紗綾の足元を流れていくという、3人のちょっとしたドロドロ関係を暗示させているのだけど、これが不思議と重たく感じさせない(これ見よがしな主張ではなく、暗示と感じさせるからかな?)。だから、松田さんと相性がいいんだろうなあ。
で、描かれたキャラをよーく見ると、秋成の頭に巻かれたタオルの結び目が、ちゃんと縦結びになってる(男の人にありがち)。バックポケットにメモがある(運ちゃんにありがち)。Tシャツの下から覗く左上腕部に、刺青がある(隠し切れないところがポイント)。智鶴のシャツがいいかげんだったり、ダボつかせた制服のボトムス(チェーン付き)を腰穿きしているというあたりが、これまた松田さんが描く高校生らしく、本当にディテールに凝って作家に合わせてくるというか、上手いよなあ…って、そんなところまでチェックする自分に呆れてます、はい。
松田さんといえば、「ワーキングクラスのオラオラ兄ちゃん×小悪魔高校生」が基本、ちょっと冷めた三人称の地の文に、「イマドキ男の子の活きたダイアローグ」を上手く絡ませながら、やや禁忌で不条理っぽいキャラとストーリーを書いてくる作家。たとえ作品に無体な鬼畜や禁忌が描かれていても、心をチクチクキリキリと痛ませたり、どよーんと沈ませるようなことはなく、逆に「それでいいの?」と読み手を驚かせるようなあっけらかんとした軽さ、不思議な渇きを与えてくる――のに、サブカル系のスノッブさが見られない(つまり嫌味じゃない)。ひとことでいえば、「ドロドロをカラカラに仕上げる人」。BL界でこういう作家はほかにいない…と思う。
ただ長編として読むならば、「エピソードのブツ切れ感・心情と背景が掴みにくい・キャラ相関が希薄」という、できればもうちょっと書き込んで欲しい箇所が散見され、デビュー作『赤い呪縛』以降の作品にヒットがなかった。作家が自分の書きたいものを楽しんで書いているうちはいい(もちろん、生みの苦しみはあったと思う)、でも商業ベースに乗っかったBLとなれば、アンケートハガキだけでなく、ネットでも自作品に対する正直な批評や感想が読めて、なにがセーフ(≒ウケて売れる)で、なにがアウト(≒敬遠されて売れない)なのかがわかってくる――千差万別な好みを持つ読者を抱えていても、実は意外と狭いジャンルだということを、松田さんが意識し始めたらどうなるのかな…と思っていた。
その約1年後、リリースされたのが本作『夜空に煌めく星の下』。
>>>>!以下、ネタバレ注意報!<<<<<
イマドキの高校生・智鶴は、下級生の女の子・紗綾から告白され、なんとなく付き合いだすものの、彼女の家で兄・秋成に出会い、彼に心ひかれる自分に気付く。そんなある日、智鶴は思いがけず秋成と体を繋いでしまう。紗綾に対する後ろめたい気持ちと秋成への思いとの間で、板ばさみになる智鶴。そして秋成も、前科持ちの自分に優しく接してくれる家族を思い、智鶴を遠ざけようとするが――という、付き合っている相手の兄を好きなってしまう、一種の不倫といえるほんのりとした禁忌フレーバーのあるストーリー。
一読後のファーストインプレッションは、松田さんは 狭いジャンルの中で模索している真っ最中なんだな、というもの。「夜空に煌めく星の下」というタイトル(素敵だと思う)、ストーリー、キャラ心情に背景など、以前よりリリカルになった…というか、リリックの効いたキャラの心情や背景を、意識的に書こうとしているなと感じる。
受キャラ・智鶴の日常が淡々と描かれる中、秋成と紗綾の間で揺れる心情がせつなく語られていく。ズルイ男の子かもしれない。だけれども、彼が紗綾に対し、後ろめたい気持ちを抱いているのがよく伝わってくるので、憎めない。智鶴はまだまだコドモというか、ブラックコーヒーが飲めないというくだりなど、松田さんはこういうエピソードが本当に上手いなと、しみじみ思う。以前より一文がやや短めでリリカルになったせいなのか、智鶴の心情に、橘紅緒が書くような、空気感のあるせつなさを感じる(でも橘さんのような不思議な透明感はない…ビコーズ松田さんだから)。
…と、このように受はいいのだが、攻の秋成がなんだか中途半端な印象を受ける。今までの作品ならば、攻キャラはただのオラオラ兄ちゃんで終わっていて、キャラの背景や受を思う気持ちがイマイチ、もしくはサッパリわからなかった。だが本作の攻キャラ・秋成は、どんな過去を持っているのか、どういう家族構成で(しかもなにやら義母に思いがありそう、という伏線まであり)、どんな仕事をしていて、どう周りから評価されているのか…といった攻の背景が意外と見える。ここが今までと大きく違う点。ただ残念ながら、いろいろ書いているのに、攻の葛藤があまり伝わってこないし、ふたりの禁忌となる紗綾は物分りよすぎで都合よすぎ、義母の伏線も効果ナシという、いままでの松田さん路線まんまなものだから、なんだか釣り合いが取れてない。このあたりにバランスを保たせることが、 これからの松田美優作品の方向性を決める一番のポイントなのかもしれない。
本作のラストを読むと、一方的に受が自責しているように思え、「はいはい、ふたりがよければいいのね」と、強引に持ち込んだハッピーエンドと感じる。攻だって葛藤しているんだという、「恋愛は受・攻イーブン」がどこかに欲しい(『赤い呪縛』は、ラスト立場が逆転することでイーブンに持ち込んでいたよね)、でも攻を描きすぎては、松田さんの「禁忌を軽く越える」個性が薄くなってヌルく感じる。BL定番である当て馬キャラや、別カップルを安易に登場させないあたり、これまた松田さんらしいのだけれど、もう少し立った脇キャラが出てきてもいいように感じる(ここが「ウケるBLが持つ要素」なのかもしれない)。
本作は、いつもの松田美優モノではないし、新しい松田美優モノともいい切れない。前向きにいうなら、松田さんに新たな魅力(たとえばリリック)が加わるかもしれないという、可能性と希望が感じられる――途上の追い風に乗った作品だろうし、後ろ向きにいうなら、個性が消えて凡庸になっていく――向かい風によるブレーキがかかってしまった作品だろう。でも、これからどう風を読んで帆を張り、操舵するかは松田さん次第。松田さんの持つ個性は、唯一無二、貴重だと私は思っている。誰にも似ていない魅力を持ち続けて欲しい、でもやっぱり面白いものが読みたい。結局、読者である私も、ひきづられるように悩んでしまったような気がする。
松田先生。
寡作でも、頑固一徹「オラオラにーちゃん×高校生」でも構いません。ヒゲだって、攻略次第だと思います。じっくり取り組んで、次回作、頑張って下さい。応援しています!
評価:★★★(…途上の1本、かな?)
松田さんって、車がお好きなんだろうなあ。車が出てくると、文章がイキイキしてくるんだもん。そして描写だけでなく、車選びも上手い。シーマじゃなく、ちょっと古いクラウンだなんて「らしい」よね。『赤い呪縛』でも、攻のオラオラにーちゃんが乗ってる車が黒のサバーバンだったりして、その選択に他のBL作家にはないキラリとしたセンスを感じた。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
「絶対オススメしておきたい作品」には @RECOMMEND@マークがつきます。
性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。
★挿絵担当の奈良画伯について
いつもよりリリカルな印象を受けたのは、実を云うと画伯に対してもそうで、本編モノクロ挿絵の描線がいつもよりゆるめというか、センシティブ系の絵師によく見られるような線の「はらい」、紙面に空間(白さ)を感じた。画伯はよく絵が変わる方なので、単に「また変わった」だけかもしれないけれど、松田さんに変化があったので、それを察した画伯が意識的に描線を変えたのかと思ってしまった。作品にピタリと絵を合わせてくる技術を、画伯はお持ちだから。
ただ今回は、その本編の挿絵よりカバー絵が良かったなあ。特に裏。この作品を印象付けるアイテムは、なんといってもブラックコーヒー缶。表紙で智鶴がなにげなく持っているこの缶に、実はストーリーがあるのだと裏で語っている。缶からこぼれたコーヒーが、黒から次第に赤くなっていき、智鶴・秋成・紗綾の足元を流れていくという、3人のちょっとしたドロドロ関係を暗示させているのだけど、これが不思議と重たく感じさせない(これ見よがしな主張ではなく、暗示と感じさせるからかな?)。だから、松田さんと相性がいいんだろうなあ。
で、描かれたキャラをよーく見ると、秋成の頭に巻かれたタオルの結び目が、ちゃんと縦結びになってる(男の人にありがち)。バックポケットにメモがある(運ちゃんにありがち)。Tシャツの下から覗く左上腕部に、刺青がある(隠し切れないところがポイント)。智鶴のシャツがいいかげんだったり、ダボつかせた制服のボトムス(チェーン付き)を腰穿きしているというあたりが、これまた松田さんが描く高校生らしく、本当にディテールに凝って作家に合わせてくるというか、上手いよなあ…って、そんなところまでチェックする自分に呆れてます、はい。
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実現
2009年3月7日 Rotten Sisters! コメント (2)
南風さんから「もんでんさんの作品、次の『花音DX13』に載りますよ」と教えていただき、モニタの前で思わずガッツポーズしてしまいました。
やったー!待ってたよー!きゃっほー!<初BL作品
「週刊プレイボーイ」より、そりゃやっぱ「花音」でしょう。
(ちなみに画像は、「週刊プレイボーイ」で連載してた『その男、タカ ―加藤鷹ゴッドフィンガー伝説』)
昨年、ムダに1本ずつ「女人禁制」(別冊コーラス)の感想を書いてよかった…これはきっと言霊効果(?)に違いない!
モンデン先生な以上、掲載作品がおそろしくつまんない仕上がりになってることはないと思うので、問題は――どのジャンルでどれくらい、そしてどのあたりまで描いて下さるのか、ですね。モンデン先生に「青春むねきゅん♪さわやか~王道」はないだろうから、やっぱハンキー系のガチンコかな…。年下攻はムリか…。先生がお好きな「メガネ・髭・胸毛」 のどれかは出てくるでしょう。秋林、どれもオッケー♪まったく障害ありませーん。
とゆーわけで、今月末、約10年ぶりに「花音」系の本を買おうと思います。
やったー!待ってたよー!きゃっほー!<初BL作品
「週刊プレイボーイ」より、そりゃやっぱ「花音」でしょう。
(ちなみに画像は、「週刊プレイボーイ」で連載してた『その男、タカ ―加藤鷹ゴッドフィンガー伝説』)
昨年、ムダに1本ずつ「女人禁制」(別冊コーラス)の感想を書いてよかった…これはきっと言霊効果(?)に違いない!
モンデン先生な以上、掲載作品がおそろしくつまんない仕上がりになってることはないと思うので、問題は――どのジャンルでどれくらい、そしてどのあたりまで描いて下さるのか、ですね。モンデン先生に「青春むねきゅん♪さわやか~王道」はないだろうから、やっぱハンキー系のガチンコかな…。年下攻はムリか…。先生がお好きな「メガネ・髭・胸毛」 のどれかは出てくるでしょう。秋林、どれもオッケー♪まったく障害ありませーん。
とゆーわけで、今月末、約10年ぶりに「花音」系の本を買おうと思います。
■「シナプスの柩」
企画・制作・発売元:サイバーフェイズ 2007年
小西克幸(樋口洋一郎)×野島健児(桐嶋水斗)
原作:未読
あ。挿絵は佐々木久美子さんだったのか…そっかー。
以下、感想。
聞いていてしみじみ思ったのは――この作品、設定・ストーリー・声優さんの演技すべて大映ドラマのノリ(今なら韓国ドラマ?)だよね。「えー!?」という怒涛の展開、キャラはみな必死。私は華藤作品を読んだことがない(昨年末にSHYから出た作品はちょっとだけ読んで、積読の棚へ)けど、もしかしてメロドラマ系作家さんなのでしょーか?
水斗は、相手の感情を読みすぎて、ややカラまわり気味。「樋口先生は***きっと***だ、だから***しなければ」って感じ。演じる野島さん、その雰囲気がよく出てます。樋口を演じる小西さんは、私好みの「ちょっと息を吐きながらの低音ボイス」なので、聞いていてとても心地良く、もっと喋って~♪という感じ。ただ、「手術」という言葉が上手く出ないことがあるようで、たまに「しゅじゅちゅ」と聞こえる。小西さんの魅惑ボイスで「しゅじゅちゅ」。かわい~♪
長山が水斗に執着するのはなぜなのか。その理由が語られると同時にいきなり始まる、まさかまさかの「長山・愛の劇場」。う~む…この手の愛憎メロドラマは、これくらいコテコテコッテリじゃないと面白くないかもしれないなあ。
で、以前、奈央さんから「BLCDは受が主人公です」というようなお話を頂きまして、実際、私がこれまで聞いてきた作品もすべて受視点だったんですが――この作品の場合、水斗の自殺未遂→幼児退行以降、樋口視点に切り替わります。これがけっこう新鮮で。ほほほーそうだったのかーって感じ。しかも小西ボイスが堪能できるし、まさに一石二鳥です。
ただなあ…この幼児退行加減が掴みづらいとゆーか――ちょっといま思い出せないので、具体的な例は挙げられないんだけど――「この言葉の意味が理解できない水斗なのに、どーしてあの言葉の意味を知ってるの?」というような矛盾やギモンがいくつか出てきて、都合の良さを少々感じたかな。CD化によっていくつかエピソードが削られただろうから、こんな指摘するのはヤボかもしれないけど。そして、そんな幼児退行した、なにも知らない相手にコトをいたす攻…ってのが、私にはちょっとキツイかな。
あとね、もうひとつ、これだけは云いたいんだけど――ファスナーを下ろす音より、バックル外すカチャカチャ音のほうが先なんじゃ?…なんとなくサイバーフェイズさんの作品に多いような気がする。この作品にも2回くらいそんな場面があって、どっちもいきなり「ジィィィ」だったから、「おいおいおーい!挟んでないかー?」とか思っちゃったじゃない!…映画「ブロークバック・マウンテン」のテントシーンを観てみい!イニスはハデにカチャカチャ鳴らしておろうが!(SE担当さん、グッジョブです)…「ジィィィ」より「カチャカチャ」が先だっつーの!
…と、しょーもないことを思っているうちに、ストーリーはハッピーエンドを迎え、CDが終了。
感動的なお話だったし、いくつかの矛盾は気になれど、無粋ではないので(無粋なのは私だ私!)、大映メロドラマが好きな人にオススメな1本。大映メロドラマ風な作品なのに、セリフにはあまりその臭みが感じられなかった…かな?…ストーリー展開が、やたら叙情的で壮大だからなのかもしれないけれど、ちょっと感心しました。これが英田作品のCDだと、聞いてて何度もこっ恥ずかしい気持ちになるのに…って、そう思うのは、やっぱ個人の基準や好みの違いかもしれないですね、はい。
企画・制作・発売元:サイバーフェイズ 2007年
小西克幸(樋口洋一郎)×野島健児(桐嶋水斗)
原作:未読
あ。挿絵は佐々木久美子さんだったのか…そっかー。
以下、感想。
聞いていてしみじみ思ったのは――この作品、設定・ストーリー・声優さんの演技すべて大映ドラマのノリ(今なら韓国ドラマ?)だよね。「えー!?」という怒涛の展開、キャラはみな必死。私は華藤作品を読んだことがない(昨年末にSHYから出た作品はちょっとだけ読んで、積読の棚へ)けど、もしかしてメロドラマ系作家さんなのでしょーか?
水斗は、相手の感情を読みすぎて、ややカラまわり気味。「樋口先生は***きっと***だ、だから***しなければ」って感じ。演じる野島さん、その雰囲気がよく出てます。樋口を演じる小西さんは、私好みの「ちょっと息を吐きながらの低音ボイス」なので、聞いていてとても心地良く、もっと喋って~♪という感じ。ただ、「手術」という言葉が上手く出ないことがあるようで、たまに「しゅじゅちゅ」と聞こえる。小西さんの魅惑ボイスで「しゅじゅちゅ」。かわい~♪
長山が水斗に執着するのはなぜなのか。その理由が語られると同時にいきなり始まる、まさかまさかの「長山・愛の劇場」。う~む…この手の愛憎メロドラマは、これくらいコテコテコッテリじゃないと面白くないかもしれないなあ。
で、以前、奈央さんから「BLCDは受が主人公です」というようなお話を頂きまして、実際、私がこれまで聞いてきた作品もすべて受視点だったんですが――この作品の場合、水斗の自殺未遂→幼児退行以降、樋口視点に切り替わります。これがけっこう新鮮で。ほほほーそうだったのかーって感じ。しかも小西ボイスが堪能できるし、まさに一石二鳥です。
ただなあ…この幼児退行加減が掴みづらいとゆーか――ちょっといま思い出せないので、具体的な例は挙げられないんだけど――「この言葉の意味が理解できない水斗なのに、どーしてあの言葉の意味を知ってるの?」というような矛盾やギモンがいくつか出てきて、都合の良さを少々感じたかな。CD化によっていくつかエピソードが削られただろうから、こんな指摘するのはヤボかもしれないけど。そして、そんな幼児退行した、なにも知らない相手にコトをいたす攻…ってのが、私にはちょっとキツイかな。
あとね、もうひとつ、これだけは云いたいんだけど――ファスナーを下ろす音より、バックル外すカチャカチャ音のほうが先なんじゃ?…なんとなくサイバーフェイズさんの作品に多いような気がする。この作品にも2回くらいそんな場面があって、どっちもいきなり「ジィィィ」だったから、「おいおいおーい!挟んでないかー?」とか思っちゃったじゃない!…映画「ブロークバック・マウンテン」のテントシーンを観てみい!イニスはハデにカチャカチャ鳴らしておろうが!(SE担当さん、グッジョブです)…「ジィィィ」より「カチャカチャ」が先だっつーの!
…と、しょーもないことを思っているうちに、ストーリーはハッピーエンドを迎え、CDが終了。
感動的なお話だったし、いくつかの矛盾は気になれど、無粋ではないので(無粋なのは私だ私!)、大映メロドラマが好きな人にオススメな1本。大映メロドラマ風な作品なのに、セリフにはあまりその臭みが感じられなかった…かな?…ストーリー展開が、やたら叙情的で壮大だからなのかもしれないけれど、ちょっと感心しました。これが英田作品のCDだと、聞いてて何度もこっ恥ずかしい気持ちになるのに…って、そう思うのは、やっぱ個人の基準や好みの違いかもしれないですね、はい。
ちょっと気になる展開
2009年2月27日 Rotten Sisters!
ヨシ!
いい感じできました!<「青春ソバット2」
IKKIの惹句(キャッチコピー、タグライン)も頑張ってますね。
考えた編集者さん、グッジョブです。
「人として、気になるのか。♂として気になるのか。」
「ノンケのはずの有田だが……気になる気になる白洲のことが。♂×♂の展開は…!? 清く明るく恋せよ男子!新キャラも絡みます!」
「ますますチン道中~。」
…とゆーわけで、「青春むねきゅん♪」王道になっかなかヒット作品が出ない中、一見トンガリ系のサブカルオシャレなコッチのほうで当確が出ました。読者層は男性がほとんどだろう一般青年誌「IKKI」に連載されてるため、描き手がバリバリそっち系なさかきさんでも、「はたしてどこまで?」――と思ってたんですけどね、個人的にはかなりドキドキしてきましたよ。私のドキドキ沸点は低めなので、一般腐系レベルには達してなくても、ちょっとのことで針が大きく振れます。
そして。また うっかりカバーを外して下を確認 してしまった…。
だからこれはIKKIコミックス、なんにもない、なんにも描かれてないってばー!
……。
さて。いまから別宅の更新でもしようかな…。
別宅といえば、以前、麻生ミツ晃さんの『スイートビターキャンディ』の感想で、「センシティブ系のBLノベルの絵師としても活躍できそう、木原音瀬作品に合いそうな感じがする」と書いたら――その麻生さん、「BE・BOY GOLD 4月号」で、木原音瀬さんの『同窓会』のコミカライズを手がけておられました。…言霊? 雰囲気出てますか?合ってますか?…読む機会はないと思うので、読まれた方、教えてくださーい。
■『スイートビター・キャンディ」感想
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-131.html
いい感じできました!<「青春ソバット2」
IKKIの惹句(キャッチコピー、タグライン)も頑張ってますね。
考えた編集者さん、グッジョブです。
「人として、気になるのか。♂として気になるのか。」
「ノンケのはずの有田だが……気になる気になる白洲のことが。♂×♂の展開は…!? 清く明るく恋せよ男子!新キャラも絡みます!」
「ますますチン道中~。」
…とゆーわけで、「青春むねきゅん♪」王道になっかなかヒット作品が出ない中、一見トンガリ系のサブカルオシャレなコッチのほうで当確が出ました。読者層は男性がほとんどだろう一般青年誌「IKKI」に連載されてるため、描き手がバリバリそっち系なさかきさんでも、「はたしてどこまで?」――と思ってたんですけどね、個人的にはかなりドキドキしてきましたよ。私のドキドキ沸点は低めなので、一般腐系レベルには達してなくても、ちょっとのことで針が大きく振れます。
そして。また うっかりカバーを外して下を確認 してしまった…。
だからこれはIKKIコミックス、なんにもない、なんにも描かれてないってばー!
……。
さて。いまから別宅の更新でもしようかな…。
別宅といえば、以前、麻生ミツ晃さんの『スイートビターキャンディ』の感想で、「センシティブ系のBLノベルの絵師としても活躍できそう、木原音瀬作品に合いそうな感じがする」と書いたら――その麻生さん、「BE・BOY GOLD 4月号」で、木原音瀬さんの『同窓会』のコミカライズを手がけておられました。…言霊? 雰囲気出てますか?合ってますか?…読む機会はないと思うので、読まれた方、教えてくださーい。
■『スイートビター・キャンディ」感想
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-131.html
萌えのダークサイド
2009年2月20日 Rotten Sisters!
明日、「地上波初登場!」だそうです<「スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐」
ちなみに秋林、コレの公開時、3回観に行きました(内訳:字幕版2回、吹替版1回)
放送されるのは吹替版だと思うけど、ユアン・マクレガー演じるオビ=ワンの声をアテているのは、劇場公開&DVDと同じ森川さんですよね?…ってか、森川さんじゃないとヤダ!
tkrさんやラフ師匠に叱咤されそうで超コワイんですけど、私の目にはどーやったって「アナ×オビ 一大叙事詩」に見えて仕方がないんですよ(だから森川さんじゃないとヤダー!)<「スター・ウォーズ」サーガ
「秋林さん、なにワケわかんないこと云ってるのかしら?ダークサイドに堕ちたの?」と思われた腐系の方!ウソじゃありません、明日CX放送の「シスの復讐」を観て下さい、「アナ×オビ」ですから!そして私はR2萌え♪←やっぱりズレている
しっかし…市子先生も『萌えの死角』でおっしゃていたように、ヘイデン・クリステンセンとナタリー・ポートマンを両親に持って、なぜマーク・ハミル(事故に遭われて2作目以降、お顔がちょっと変わりましたけど)とキャリー・フィッシャーが生まれるんだろう?(まさにDNAの神秘)…ってか、ナタリーよりヘイデンのほうが美しいってどーゆーこと!?…やっぱそーゆーこと?>ルーカス監督
ちなみに秋林、コレの公開時、3回観に行きました(内訳:字幕版2回、吹替版1回)
放送されるのは吹替版だと思うけど、ユアン・マクレガー演じるオビ=ワンの声をアテているのは、劇場公開&DVDと同じ森川さんですよね?…ってか、森川さんじゃないとヤダ!
tkrさんやラフ師匠に叱咤されそうで超コワイんですけど、私の目にはどーやったって「アナ×オビ 一大叙事詩」に見えて仕方がないんですよ(だから森川さんじゃないとヤダー!)<「スター・ウォーズ」サーガ
「秋林さん、なにワケわかんないこと云ってるのかしら?ダークサイドに堕ちたの?」と思われた腐系の方!ウソじゃありません、明日CX放送の「シスの復讐」を観て下さい、「アナ×オビ」ですから!そして私はR2萌え♪←やっぱりズレている
しっかし…市子先生も『萌えの死角』でおっしゃていたように、ヘイデン・クリステンセンとナタリー・ポートマンを両親に持って、なぜマーク・ハミル(事故に遭われて2作目以降、お顔がちょっと変わりましたけど)とキャリー・フィッシャーが生まれるんだろう?(まさにDNAの神秘)…ってか、ナタリーよりヘイデンのほうが美しいってどーゆーこと!?…やっぱそーゆーこと?>ルーカス監督
絶賛発売中
2009年2月16日 Rotten Sisters!
奈良画伯の絵がまたちょっと変わってました。
このシリーズは、正規1~2巻が二見書房シャレード文庫で出ていて、その続き(3巻目以降)が講談社ホワイトハートから出ているという、大人の事情によるややこしさがあったのですが、そのシャレード版正規1~2巻を、どうやら講談社が夏あたりに復刊してくれるとかで、画伯の絵で出るなら、もう秋林は「早く出して」以外、なにも云いません。
しっかし…WHへ移ってから、タイトルが「龍の~、Dr.の~」という感じのお決まりになってるけれど、副題もなければ、1とか2とか通巻も書かれてないので、初心者は巻を飛ばして買ってしまいそうですね…。奈良画伯の絵の時代性がわかる人は、表紙絵で判別できるかも。
このシリーズは、正規1~2巻が二見書房シャレード文庫で出ていて、その続き(3巻目以降)が講談社ホワイトハートから出ているという、大人の事情によるややこしさがあったのですが、そのシャレード版正規1~2巻を、どうやら講談社が夏あたりに復刊してくれるとかで、画伯の絵で出るなら、もう秋林は「早く出して」以外、なにも云いません。
しっかし…WHへ移ってから、タイトルが「龍の~、Dr.の~」という感じのお決まりになってるけれど、副題もなければ、1とか2とか通巻も書かれてないので、初心者は巻を飛ばして買ってしまいそうですね…。奈良画伯の絵の時代性がわかる人は、表紙絵で判別できるかも。
とゆーわけで、BLCDの感想です♪
まだまだBLCD初心者だし、もともと映画系(ってこと、確実に忘れ去られていそう)な私ゆえ、声優さんは洋画吹替メインの方くらいしかわかりましぇん。よって、指摘がズレてたりヘンなことを書くかもしれませんが、どうかお許しプリーズです。
では、いってみましょー!
■「窮鼠はチーズの夢を見る」
企画・制作・発売元:ランティス 2008年
遊佐浩二(今ヶ瀬)×中村悠一(恭一)
原作:既読
…これ、スゴイね。
遊佐さんと中村さん、BLCDでの名演じゃない?
ダイアローグの上手さを感じる。
原作は、私も2006年のベスト1に挙げていて、世の評価も高い作品。でも、水城さんのクセのある絵や間合い、白を描いても時折り黒に見えてしまうキャラのダークでリアルな心情描写、キレイなものだけで構成されないストーリーがニガテだという人は、けっして少なくないと思う。そういう人には、視覚で左右されることがない「声優さんの演技で勝負」な、こちらのCDのほうがオススメといえるんじゃないかな?
こうやってCDを聴いていると、どのキャラクターも恋愛に必死なのがよくわかる。遊佐さん演じる今ヶ瀬は、ハッキリ意思表示できない恭一が好きでたまらない。「この人じゃなきゃダメなんだ」という、過去何度も諦めようとして、結局諦めら切れなかった思いが伝わってくる。中村さん演じる恭一は、そんな今ヶ瀬に対して中途半端な態度しか取れないんだけど、そのズルさがモノローグでよく表現されている。好きだと云われたら、誰だって悪い気はしない。でも実際に直面したら?…切羽詰らないと、自分の気持ちがわからないことって、実際にあると思う。だからなのか、私はその恭一のズルさがどうしても憎めなかった。どんなにつらくても今ヶ瀬は、そんなズルさをひっくるめて、恭一が好きなんだろうね。そこに中村さんの上手さを感じる。
ただひとつ、原作の良さがまったく出ていない、良さを完全に殺しちゃってるところが、ホントたったひとつだけなんだけど――存在していて、それがもう至極残念でたまらない。
夏生役の声優さんがまったく合ってない、中村さんと遊佐さんの間に入るとひどく浮き、強烈な違和感を残していく。キャンキャンなアニメ声の女性キャラはニガテな私だけど、この声と演技には、自分の恋愛を守ろうと必死な夏生のしたたかさと同居するいやらしさ、そして見え隠れする脆さがまったく感じられない。ウワサ好きのOLが、他人の恋愛に口出しているように聞こえる。普通のBLであれば、女性キャラにさほど注文はつけられないかもしれない。でもこの作品(とゆーか水城作品)の女性キャラは、けっしておざなりな発言はしない、それどころか堂々キモキャラを張るだけに、これは頂けないよ!…何度聴いても納得できない。完全にミスキャスト。甲斐田ゆきさん(「DRは龍に乗る」の京子役、素晴らしかったです!ファンになりました!)が良かったな…。
まさか女性ボイスでガッカリさせられるとは露も思わず…三角関係の一角を担う声優によって崩されてしまったな、という印象を個人的に持った作品。あくまでも「個人的に」です、はい。
まだまだBLCD初心者だし、もともと映画系(ってこと、確実に忘れ去られていそう)な私ゆえ、声優さんは洋画吹替メインの方くらいしかわかりましぇん。よって、指摘がズレてたりヘンなことを書くかもしれませんが、どうかお許しプリーズです。
では、いってみましょー!
■「窮鼠はチーズの夢を見る」
企画・制作・発売元:ランティス 2008年
遊佐浩二(今ヶ瀬)×中村悠一(恭一)
原作:既読
…これ、スゴイね。
遊佐さんと中村さん、BLCDでの名演じゃない?
ダイアローグの上手さを感じる。
原作は、私も2006年のベスト1に挙げていて、世の評価も高い作品。でも、水城さんのクセのある絵や間合い、白を描いても時折り黒に見えてしまうキャラのダークでリアルな心情描写、キレイなものだけで構成されないストーリーがニガテだという人は、けっして少なくないと思う。そういう人には、視覚で左右されることがない「声優さんの演技で勝負」な、こちらのCDのほうがオススメといえるんじゃないかな?
こうやってCDを聴いていると、どのキャラクターも恋愛に必死なのがよくわかる。遊佐さん演じる今ヶ瀬は、ハッキリ意思表示できない恭一が好きでたまらない。「この人じゃなきゃダメなんだ」という、過去何度も諦めようとして、結局諦めら切れなかった思いが伝わってくる。中村さん演じる恭一は、そんな今ヶ瀬に対して中途半端な態度しか取れないんだけど、そのズルさがモノローグでよく表現されている。好きだと云われたら、誰だって悪い気はしない。でも実際に直面したら?…切羽詰らないと、自分の気持ちがわからないことって、実際にあると思う。だからなのか、私はその恭一のズルさがどうしても憎めなかった。どんなにつらくても今ヶ瀬は、そんなズルさをひっくるめて、恭一が好きなんだろうね。そこに中村さんの上手さを感じる。
ただひとつ、原作の良さがまったく出ていない、良さを完全に殺しちゃってるところが、ホントたったひとつだけなんだけど――存在していて、それがもう至極残念でたまらない。
夏生役の声優さんがまったく合ってない、中村さんと遊佐さんの間に入るとひどく浮き、強烈な違和感を残していく。キャンキャンなアニメ声の女性キャラはニガテな私だけど、この声と演技には、自分の恋愛を守ろうと必死な夏生のしたたかさと同居するいやらしさ、そして見え隠れする脆さがまったく感じられない。ウワサ好きのOLが、他人の恋愛に口出しているように聞こえる。普通のBLであれば、女性キャラにさほど注文はつけられないかもしれない。でもこの作品(とゆーか水城作品)の女性キャラは、けっしておざなりな発言はしない、それどころか堂々キモキャラを張るだけに、これは頂けないよ!…何度聴いても納得できない。完全にミスキャスト。甲斐田ゆきさん(「DRは龍に乗る」の京子役、素晴らしかったです!ファンになりました!)が良かったな…。
まさか女性ボイスでガッカリさせられるとは露も思わず…三角関係の一角を担う声優によって崩されてしまったな、という印象を個人的に持った作品。あくまでも「個人的に」です、はい。
本日の反省:「けつまずいてムダを知る」
2009年2月9日 Rotten Sisters! コメント (3)
積読解除して読み出したのに、本編1ページ下段1行(だったと思う)で、早くもけつまずいてしまい、なかなか先に進めません…。
…理由?
実は私も奈央さんとまったく同じスキル(というほどのものではないのですが)文章を組みなおしながら進む。を持ち合わせていて、「こりゃヤバイ!堪えねば!」と文章を再構築してしまいそうになるのをぐっとこらえて…こらえて…こらえて…こらえ過ぎてしんどくなり――結果、再度積読の棚へ本を戻すことになってしまいました。
(以下、本編1ページ下段1行目より引用)
胸に紺で清泉のエンブレムが大きく縫い取りされた白の開襟シャツに紺のスラックスという学院の夏服が、こうもかっきり爽やかにハマる男もいない。
(引用終わり)
「夏服」の修飾に2行も使われると、正直しんどい…。
制服とその制服が似合う男の説明は、その前にもあったんですよ。
(以下、本編1ページ上段14行目より引用)
いつもキラキラと華やかな男だ。もともと身長も百八十弱ほどあり、名門校として名高い私立英明大学附属清泉学園の制服を身にまとい、甘く清潔感のある笑みを浮かべて立っていると、
(引用終わり)
制服がとんでもなく似合うすんごいイイ男なんですね、わかりました。
でものっけからこれで、しかもキャラがふたりだったため、誰が誰やら、文章再構築前に疲れて果ててしまい…痛恨のリタイア。
私の職業病が出てしまいました。
「初めましての15秒(1ページ)セオリー」
(のっけからの過剰な修飾や情報は混乱させ、相手の頭には残らない。15秒で短くキメろ!)
私自身、しょっちゅーこれで失敗しているくせに、よくまあひと様のことそんなエラソーにいえるわねって…うううう…ごめんなさい…。
体力回復して頭の整理ができたら、再チャレンジします。
…理由?
実は私も奈央さんとまったく同じスキル(というほどのものではないのですが)文章を組みなおしながら進む。を持ち合わせていて、「こりゃヤバイ!堪えねば!」と文章を再構築してしまいそうになるのをぐっとこらえて…こらえて…こらえて…こらえ過ぎてしんどくなり――結果、再度積読の棚へ本を戻すことになってしまいました。
(以下、本編1ページ下段1行目より引用)
胸に紺で清泉のエンブレムが大きく縫い取りされた白の開襟シャツに紺のスラックスという学院の夏服が、こうもかっきり爽やかにハマる男もいない。
(引用終わり)
「夏服」の修飾に2行も使われると、正直しんどい…。
制服とその制服が似合う男の説明は、その前にもあったんですよ。
(以下、本編1ページ上段14行目より引用)
いつもキラキラと華やかな男だ。もともと身長も百八十弱ほどあり、名門校として名高い私立英明大学附属清泉学園の制服を身にまとい、甘く清潔感のある笑みを浮かべて立っていると、
(引用終わり)
制服がとんでもなく似合うすんごいイイ男なんですね、わかりました。
でものっけからこれで、しかもキャラがふたりだったため、誰が誰やら、文章再構築前に疲れて果ててしまい…痛恨のリタイア。
私の職業病が出てしまいました。
「初めましての15秒(1ページ)セオリー」
(のっけからの過剰な修飾や情報は混乱させ、相手の頭には残らない。15秒で短くキメろ!)
私自身、しょっちゅーこれで失敗しているくせに、よくまあひと様のことそんなエラソーにいえるわねって…うううう…ごめんなさい…。
体力回復して頭の整理ができたら、再チャレンジします。
現実はキビシイ
2009年2月6日 Rotten Sisters!
日本でも取得可能な大学はあれど、やはりMBAは米国の大学(の、それもやっぱりアイビーリーグ)、いろんな面でもっとも影響力が大きいところだと思うんですが、企業バックアップで留学した場合、帰国後そう簡単に会社辞職だなんてできないんじゃ?…どうなんだろう?
とゆーわけで、赤字転落うんぬんで米国留学が一旦キャンセルとなった、当ブログではブログ主のアタシより人気のある(!)オッシーこと押尾(仮)くんですが。
今日も元気にウチの会社へやってきまして、いろいろ話したんですけどね、なんつーかその…ハナからわかっちゃいましたが、やっぱエリートな幹部候補生ってのは違いますよ、まわりの期待と待遇が。
『しあわせにできる』1巻の感想でちょろっと書いたように、私め、×年の渡りOL人生でさまざまなエリートを見てきました。その中でも、オッシーは上から数えたほうが早いヤツです(Fの次だな)。
・高学歴(某大卒)
・仕事ができる(と、みなさん口を揃えておっしゃる)
・話術がある(天賦の才だな)
・バイリンガル(英語&中国語:帰国子女なので英語は母国語並み。中国語はとりあえず日常会話についていける程度) 訂正:日本語できるからトライリンガルでした。
・ハンサム(押尾学似。私好みではないのが残念)
・スタイルよし(テニスとゴルフとヨットやってたんだってさー)
・背が高い(本人は自分の身長がわからないらしい。ハイヒール履いた私より10cmは確実に高いから、185cm以上あると思われる)
・性格がいい(基本的に優しい)
そして独身。追記:でも好みは「哀川翔」。
よって、女子からの人気はものすごいです。アタシが男ならば一度オッシーと替わってみたいと思うほどのモテぶり。ヤツが来社しようものなら、新人からお局様まで「押尾さん(仮)が来る!」とチェックが入ります。
でも、ですよ。
「きみがいなけりゃ」と声をかけたら、「息もできない」と即答するようなヤツなんです。わかる人しかイミわかんない書き方ですみません。
それを踏まえたうえで、今日はこんなことを話しました。
私:「あのさー、目の前にBLの世界から飛び出してきたような男がいるのに、なんでどーしてそーゆー展開にならないのかね?」
オッシー:「…は?」
私:「高校時代の後輩にヤクザの若頭がいるとか、取引先の営業で三人兄弟の末っ子の恋人がいるとか、義兄が警視庁のキャリアだとか、くっだらないギャグや川柳が好きな企業弁護士にせまられているとか、実はご子息が喋るとか、マグロ漁船の漁師に告られたとか、上司に1ヶ月監禁させられそうになったとか、黒目がちで楚々とした内科医に手製手榴弾を投げつけられたとか、実は夜になったらヒト型に戻る吸血コウモリを自宅で飼ってるとか…そんなことってなーい?」
オッシー:「……あるわけないでしょう」
私:「そうだよねー」
オッシー:「秋林さんだって――走って道を曲がったらいい男とぶつかったとか、アラブの王子に運命的な出会いをしたとか、18世紀にタイムスリップしてハイランダーと恋に落ちたとか、無口なカウボーイがやってきて家を手伝ってくれているだとか、英国の貴族と言い争いながら恋に落ちているだとか、吸血鬼の男の子が全力で自分を守ってくれているだとか、実は片思いの相手が魔界の王子様だとか…ないでしょ?」
私:「……たしかに。でもキミ、BL以外でもけっこーオトメなもの読んでるね」
オッシー:「誰が貸してくれたんですか?」
…と私に刀を返しながら、「今日はこれを渡しに来ました」と、王道かなめさんの新刊を手渡してくれました。
がしかし。うっかりその本を棚の上に置き忘れちゃって、数分後、同じ部署の女の子に「これ、秋林さんのでしょ?」と手渡されてしまいました。絶対中身見られた…。絵師は(よりによって)奈良画伯。ガーン!!
「違うの、押尾さん(仮)のものなのよ♪」
…って云えばよかった、うわーん!動揺して云えなかったー!
でも誰も信じちゃくれないんだろうな…。
とゆーわけで、赤字転落うんぬんで米国留学が一旦キャンセルとなった、当ブログではブログ主のアタシより人気のある(!)オッシーこと押尾(仮)くんですが。
今日も元気にウチの会社へやってきまして、いろいろ話したんですけどね、なんつーかその…ハナからわかっちゃいましたが、やっぱエリートな幹部候補生ってのは違いますよ、まわりの期待と待遇が。
『しあわせにできる』1巻の感想でちょろっと書いたように、私め、×年の渡りOL人生でさまざまなエリートを見てきました。その中でも、オッシーは上から数えたほうが早いヤツです(Fの次だな)。
・高学歴(某大卒)
・仕事ができる(と、みなさん口を揃えておっしゃる)
・話術がある(天賦の才だな)
・
・ハンサム(押尾学似。私好みではないのが残念)
・スタイルよし(テニスとゴルフとヨットやってたんだってさー)
・背が高い(本人は自分の身長がわからないらしい。ハイヒール履いた私より10cmは確実に高いから、185cm以上あると思われる)
・性格がいい(基本的に優しい)
そして独身。追記:でも好みは「哀川翔」。
よって、女子からの人気はものすごいです。アタシが男ならば一度オッシーと替わってみたいと思うほどのモテぶり。ヤツが来社しようものなら、新人からお局様まで「押尾さん(仮)が来る!」とチェックが入ります。
でも、ですよ。
「きみがいなけりゃ」と声をかけたら、「息もできない」と即答するようなヤツなんです。わかる人しかイミわかんない書き方ですみません。
それを踏まえたうえで、今日はこんなことを話しました。
私:「あのさー、目の前にBLの世界から飛び出してきたような男がいるのに、なんでどーしてそーゆー展開にならないのかね?」
オッシー:「…は?」
私:「高校時代の後輩にヤクザの若頭がいるとか、取引先の営業で三人兄弟の末っ子の恋人がいるとか、義兄が警視庁のキャリアだとか、くっだらないギャグや川柳が好きな企業弁護士にせまられているとか、実はご子息が喋るとか、マグロ漁船の漁師に告られたとか、上司に1ヶ月監禁させられそうになったとか、黒目がちで楚々とした内科医に手製手榴弾を投げつけられたとか、実は夜になったらヒト型に戻る吸血コウモリを自宅で飼ってるとか…そんなことってなーい?」
オッシー:「……あるわけないでしょう」
私:「そうだよねー」
オッシー:「秋林さんだって――走って道を曲がったらいい男とぶつかったとか、アラブの王子に運命的な出会いをしたとか、18世紀にタイムスリップしてハイランダーと恋に落ちたとか、無口なカウボーイがやってきて家を手伝ってくれているだとか、英国の貴族と言い争いながら恋に落ちているだとか、吸血鬼の男の子が全力で自分を守ってくれているだとか、実は片思いの相手が魔界の王子様だとか…ないでしょ?」
私:「……たしかに。でもキミ、BL以外でもけっこーオトメなもの読んでるね」
オッシー:「誰が貸してくれたんですか?」
…と私に刀を返しながら、「今日はこれを渡しに来ました」と、王道かなめさんの新刊を手渡してくれました。
がしかし。うっかりその本を棚の上に置き忘れちゃって、数分後、同じ部署の女の子に「これ、秋林さんのでしょ?」と手渡されてしまいました。絶対中身見られた…。絵師は(よりによって)奈良画伯。ガーン!!
「違うの、押尾さん(仮)のものなのよ♪」
…って云えばよかった、うわーん!動揺して云えなかったー!
でも誰も信じちゃくれないんだろうな…。
WH版(奈良さんバージョン)で同じような構図を選んでみたけれど、やっぱりシャレード版(硝音さんバージョン)を出してみると、まったく別物に見えちゃうなあ。
↓いまこんな感じ(講談社)
http://shop.kodansha.jp/bc/books/x-bunko/topics/ryudr.html
…とゆーわけで、頂いたBLCDをずっと聴いていたここ2~3日。
由木さんオススメ「最初に聴いたらいい感じ♪」CDを、順番通りに面白く聴いていたんですが(その感想は後日ゆっくり別宅で)、エダさんの「交渉人1」のあと「か行」に行き着きまして、「なにがあるのかな~♪」とリストを見ていたらば、いま私の中でホットな樹生さんの「龍&Dr.シリーズ」があるではあーりませんか!
シャレード版はずっと積読にしていて、2007年の暮れにようやく読もうとしたら、なんでか本がなくなってしまっていて(売り飛ばしてないのに!)、仕方なく講談社版から読み出したという苦い思いをしたんですよね。
そしたら、いま目の前に「龍&Drシリーズ」1作目のBLCDが。
やったー!これで再会編が埋められるー!
…と、ウキウキしながら聴き出したら……あれ?あれれれれれれれ?
この好感度のメチャ高い受声、私、知ってる――鈴村さん、鈴村さんだ!
(奈央さーん!…私、知らなかったですよ、鈴村さんがこの役してたなんて!)
…というわけで、思いがけず好きなシリーズの1作目が埋められた上に、思いがけず演じている声優さんが好きな鈴村さんだった、という幸運に感謝しながら、聴き進めていきました。
以下、感想。
鳥海(清和)×鈴村(氷川)。
(フリートークで鈴村さんいわく、「鳥海さんと初対決です」)
氷川が医者として勤務している病院に、ある日、弟のように可愛がっていた清和が現れた。再会した彼は真鍋組の構成員で、次期組長と云われていた。どうしても清和をヤクザから足を洗わせたい氷川は、単身で真鍋組に乗り込んでいくが――という、受が攻のオムツを替えていたという過去を持つ、10歳年下攻なヤクザ×医者もの。
「真鍋の昇り竜」清和(攻)は本当に無口とゆーか、WH版での得意セリフが「………」と「無用」という男(でも19歳)なんだけど、さすがCDでは喋らないわけにもいかないのか、またシャレード版の清和はWH版より喋る男だったのか、「君、よー喋るなー、喋ろうと思えば喋られるじゃんよー、しかも19歳っぽいこと云うじゃん、うわー…」いう感じ。
鳥海さんは、正直云えば私の清和イメージではなく、もうちょっと若い声の人がいいなあ(だって19歳だから)。でもほかに誰がいる?と云われると…う~ん…私の知識では名前が出てこない……しょぼん…。
氷川(受)の鈴村さん、いいわ~♪
「清和くん!清和くん!せいわくーん!」って、もっと云って♪
でも1作目だからか、嫉妬で清和に詰め寄るシリーズお約束シーンがあまりなく、それが残念。
しっかし…こうやって聴いてみると、清和くんの「女房にする」っては、やっぱ唐突だよなあ。とっさの判断とはいえ、「殺す」別の選択が「女房」ってスゴイよね。フリートークで「ずっと笑ってました」と声優さんが云ってたけど、そりゃーいきなり「女房にします」って云われたら、「…は?」だよね、だって男が姐さんになるんだもの。
そして、清和くんの「女房にしました」というのも早っ!…ってか、極道の場合、女房は「抱いた上で許可制」なの?…許可がないと姐さんになれないの?
で、氷川が姐さんになってからは、WH版と同じノリになっていく――つまり、清和を子ども扱いする氷川にまったく逆らえない清和、いい雰囲気になっても清和のオムツを替えた話をしたがる氷川とか――んだけど、ヤンキー上がりのショウ(福山さん)と「真鍋の虎」のリキ(近藤さん)が声がなあ…イメージがかなり違うんだよなあ…。ま、仕方ないね。
あとそうだな、WH版ではラブシーンはハッキリ書かれてなくて(いまの私はそのほうがいい)、「想像におまかせします」な「新婚さん、暗転」という感じなのに対し、CDはフツーのBLなラブシーンだったのでビックリした。鈴村さんの空気の音にもビックリした。タイトルは「DRは龍に乗る」だけど、実際は「龍はDRに乗る」な話です、はい。
そして「週3日、気が遠くなるほど」のくだり。さすが清和くん19歳、と感心。
というわけで、たいへん良かったので続きを出して欲しいんだけど…ダメ?>サイバーフェイズさん&講談社
↓いまこんな感じ(講談社)
http://shop.kodansha.jp/bc/books/x-bunko/topics/ryudr.html
…とゆーわけで、頂いたBLCDをずっと聴いていたここ2~3日。
由木さんオススメ「最初に聴いたらいい感じ♪」CDを、順番通りに面白く聴いていたんですが(その感想は後日ゆっくり別宅で)、エダさんの「交渉人1」のあと「か行」に行き着きまして、「なにがあるのかな~♪」とリストを見ていたらば、いま私の中でホットな樹生さんの「龍&Dr.シリーズ」があるではあーりませんか!
シャレード版はずっと積読にしていて、2007年の暮れにようやく読もうとしたら、なんでか本がなくなってしまっていて(売り飛ばしてないのに!)、仕方なく講談社版から読み出したという苦い思いをしたんですよね。
そしたら、いま目の前に「龍&Drシリーズ」1作目のBLCDが。
やったー!これで再会編が埋められるー!
…と、ウキウキしながら聴き出したら……あれ?あれれれれれれれ?
この好感度のメチャ高い受声、私、知ってる――鈴村さん、鈴村さんだ!
(奈央さーん!…私、知らなかったですよ、鈴村さんがこの役してたなんて!)
…というわけで、思いがけず好きなシリーズの1作目が埋められた上に、思いがけず演じている声優さんが好きな鈴村さんだった、という幸運に感謝しながら、聴き進めていきました。
以下、感想。
鳥海(清和)×鈴村(氷川)。
(フリートークで鈴村さんいわく、「鳥海さんと初対決です」)
氷川が医者として勤務している病院に、ある日、弟のように可愛がっていた清和が現れた。再会した彼は真鍋組の構成員で、次期組長と云われていた。どうしても清和をヤクザから足を洗わせたい氷川は、単身で真鍋組に乗り込んでいくが――という、受が攻のオムツを替えていたという過去を持つ、10歳年下攻なヤクザ×医者もの。
「真鍋の昇り竜」清和(攻)は本当に無口とゆーか、WH版での得意セリフが「………」と「無用」という男(でも19歳)なんだけど、さすがCDでは喋らないわけにもいかないのか、またシャレード版の清和はWH版より喋る男だったのか、「君、よー喋るなー、喋ろうと思えば喋られるじゃんよー、しかも19歳っぽいこと云うじゃん、うわー…」いう感じ。
鳥海さんは、正直云えば私の清和イメージではなく、もうちょっと若い声の人がいいなあ(だって19歳だから)。でもほかに誰がいる?と云われると…う~ん…私の知識では名前が出てこない……しょぼん…。
氷川(受)の鈴村さん、いいわ~♪
「清和くん!清和くん!せいわくーん!」って、もっと云って♪
でも1作目だからか、嫉妬で清和に詰め寄るシリーズお約束シーンがあまりなく、それが残念。
しっかし…こうやって聴いてみると、清和くんの「女房にする」っては、やっぱ唐突だよなあ。とっさの判断とはいえ、「殺す」別の選択が「女房」ってスゴイよね。フリートークで「ずっと笑ってました」と声優さんが云ってたけど、そりゃーいきなり「女房にします」って云われたら、「…は?」だよね、だって男が姐さんになるんだもの。
そして、清和くんの「女房にしました」というのも早っ!…ってか、極道の場合、女房は「抱いた上で許可制」なの?…許可がないと姐さんになれないの?
で、氷川が姐さんになってからは、WH版と同じノリになっていく――つまり、清和を子ども扱いする氷川にまったく逆らえない清和、いい雰囲気になっても清和のオムツを替えた話をしたがる氷川とか――んだけど、ヤンキー上がりのショウ(福山さん)と「真鍋の虎」のリキ(近藤さん)が声がなあ…イメージがかなり違うんだよなあ…。ま、仕方ないね。
あとそうだな、WH版ではラブシーンはハッキリ書かれてなくて(いまの私はそのほうがいい)、「想像におまかせします」な「新婚さん、暗転」という感じなのに対し、CDはフツーのBLなラブシーンだったのでビックリした。鈴村さんの空気の音にもビックリした。タイトルは「DRは龍に乗る」だけど、実際は「龍はDRに乗る」な話です、はい。
そして「週3日、気が遠くなるほど」のくだり。さすが清和くん19歳、と感心。
というわけで、たいへん良かったので続きを出して欲しいんだけど…ダメ?>サイバーフェイズさん&講談社
講談社X文庫ホワイトハート版:「龍&Dr.シリーズ」
2009年1月18日 Rotten Sisters!
樹生(王道)かなめさんの『龍&Drシリーズ』。
いろいろ事情があったのか(…あったんでしょうね)、シャレード文庫(二見書房)から講談社(X文庫ホワイトハート)へと変わり、同時にイラストレーターも硝音あやさんから奈良千春さんになり、まったく別シリーズとして生まれ変わったような印象を受けます。
というわけで、比較のために画像出してみました。
(1記事に2つ以上の商品画像を出せないんだもーん)
↓参考:「龍&Dr.シリーズ」特設ページ(講談社)
http://shop.kodansha.jp/bc/books/x-bunko/topics/ryudr.html
いろいろ事情があったのか(…あったんでしょうね)、シャレード文庫(二見書房)から講談社(X文庫ホワイトハート)へと変わり、同時にイラストレーターも硝音あやさんから奈良千春さんになり、まったく別シリーズとして生まれ変わったような印象を受けます。
というわけで、比較のために画像出してみました。
(1記事に2つ以上の商品画像を出せないんだもーん)
↓参考:「龍&Dr.シリーズ」特設ページ(講談社)
http://shop.kodansha.jp/bc/books/x-bunko/topics/ryudr.html
BL小説MYベスト10作品 2008
2009年1月17日 Rotten Sisters! コメント (2)とりあえずランキング発表を。
1位:『交渉人は疑わない』 榎田 尤利 大洋図書
2位:『龍の求愛、Dr.の奇襲』 樹生 かなめ 講談社
3位:『胡蝶の誘惑 アーサーズ・ガーディアン』 Unit Vanilla 大洋図書
4位:『恋でなくても』 真崎 ひかる 幻冬舎
5位:『美しいこと』 木原 音瀬 蒼竜社
6位:『パイナップル・パレード』 松前 侑里 幻冬舎
7位:『愛と混乱のレストラン』 高遠 琉加 二見書房
8位:『デコイ 囮鳥/迷鳥』 英田 サキ 大洋図書
9位:『他人同士 1~3』 秀 香穂里 徳間書店
10位:『淫花』 七宮 エリカ 日本文芸社
↓詳細は別宅にて
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-148.html
…書きまくりました。
なんだなんだ、このメガネ比率わ!?
6・7・10位以外――みんなメガネかけてるじゃないの!(←今、気付いた)
7位も途中でメガネかけるシーンがあります、とご指摘を受けました。
2008年の私は…なにげにメガネブームだったのか…。
総括の一句:「奈良さんの メガネにヤラれた 2008」
←でリンクしているりょうさんも、ご自身のDiaryでベスト作品を書いておられます。りょうさんと私は同じBL読みですが、基本的に好みがかなり違うので、りょうさんが挙げておられる作品とカブる作品があれば、それは腐系の方を幅広くカバーできる、最大公約数的な面白さのある作品じゃないかな?と思います。
1位:『交渉人は疑わない』 榎田 尤利 大洋図書
2位:『龍の求愛、Dr.の奇襲』 樹生 かなめ 講談社
3位:『胡蝶の誘惑 アーサーズ・ガーディアン』 Unit Vanilla 大洋図書
4位:『恋でなくても』 真崎 ひかる 幻冬舎
5位:『美しいこと』 木原 音瀬 蒼竜社
6位:『パイナップル・パレード』 松前 侑里 幻冬舎
7位:『愛と混乱のレストラン』 高遠 琉加 二見書房
8位:『デコイ 囮鳥/迷鳥』 英田 サキ 大洋図書
9位:『他人同士 1~3』 秀 香穂里 徳間書店
10位:『淫花』 七宮 エリカ 日本文芸社
↓詳細は別宅にて
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-148.html
…書きまくりました。
なんだなんだ、このメガネ比率わ!?
6・7・10位以外――みんなメガネかけてるじゃないの!(←今、気付いた)
7位も途中でメガネかけるシーンがあります、とご指摘を受けました。
2008年の私は…なにげにメガネブームだったのか…。
総括の一句:「奈良さんの メガネにヤラれた 2008」
←でリンクしているりょうさんも、ご自身のDiaryでベスト作品を書いておられます。りょうさんと私は同じBL読みですが、基本的に好みがかなり違うので、りょうさんが挙げておられる作品とカブる作品があれば、それは腐系の方を幅広くカバーできる、最大公約数的な面白さのある作品じゃないかな?と思います。
BLコミックMYベスト10作品 2008
2009年1月12日 Rotten Sisters!とりあえずランキング発表を。
1位:『青春ソバット』 黒娜さかき 小学館
2位:『それは食べてはいけません。』 小石川あお 幻冬舎
3位:『センチメンタルガーデンラバー』 小椋ムク 東京漫画社
4位:『君によりにし』 木下けい子 大洋図書
5位:『死ぬほど好き』 山田ユギ 竹書房
6位:『知らない顔』 日高ショーコ リブレ出版
7~10位:該当作品なし
↓詳細は別宅にて
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-147.html
1位:『青春ソバット』 黒娜さかき 小学館
2位:『それは食べてはいけません。』 小石川あお 幻冬舎
3位:『センチメンタルガーデンラバー』 小椋ムク 東京漫画社
4位:『君によりにし』 木下けい子 大洋図書
5位:『死ぬほど好き』 山田ユギ 竹書房
6位:『知らない顔』 日高ショーコ リブレ出版
7~10位:該当作品なし
↓詳細は別宅にて
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-147.html
魚住くん復刊
2009年1月10日 Rotten Sisters!
エダさんの「魚住くんシリーズ」が、大洋図書から夏あたりに復刊するそうです。
復刊レーベル(宙出版とか日本文芸社とか)じゃなくて大洋図書なんだー…そっか意外だなあ…って、エダ作品を一番多く世にリリースしているのはココだから、一理あるっちゃーたしかにそう云えるんだけど。
絵師は、もちろん茶屋町勝呂さん(以外、考えられないっつーの!)。
書き下ろし付き。
問題は、茶屋町さんがどの絵柄で描いてくるか(←え?そこなんですか?>秋林さん)。
装丁は大洋図書なので、安心しきってます。
SHY(新書)で出すの?それとも文庫レーベルを立ち上げるの?
ちなみに『普通のひと』も、『男』と『恋』を合わせて同じ大洋図書から(こっちは木下けい子さんが挿絵担当)、復刊だそうです。
復刊レーベル(宙出版とか日本文芸社とか)じゃなくて大洋図書なんだー…そっか意外だなあ…って、エダ作品を一番多く世にリリースしているのはココだから、一理あるっちゃーたしかにそう云えるんだけど。
絵師は、もちろん茶屋町勝呂さん(以外、考えられないっつーの!)。
書き下ろし付き。
問題は、茶屋町さんがどの絵柄で描いてくるか(←え?そこなんですか?>秋林さん)。
装丁は大洋図書なので、安心しきってます。
SHY(新書)で出すの?それとも文庫レーベルを立ち上げるの?
ちなみに『普通のひと』も、『男』と『恋』を合わせて同じ大洋図書から(こっちは木下けい子さんが挿絵担当)、復刊だそうです。
昨年めでたく全12巻で完結した「しあわせにできる」だが、12巻の感想で、「ラストで打たれるのは、『これで終わり』というピリオドではなく、『ここでちょっと区切らせてね』というカンマ。本田と殿のストーリーは、新たな章をむかえ、そして続いていく」とかなんとか書いたら、なんと私家版だけでなく、本家でも続編が登場。絵師の陸裕さん抜きでは語れぬ「しあわせ」シリーズゆえ、ファンにはたいへん嬉しい、谷崎・陸裕コンビによる本家「スペシャル編」である。…表紙めっちゃ恥ずかしい。さすが殿の夢。もう放っておきましょう。
…とゆーわけで、「やっぱり結婚だ、結婚しかないだろう!(by殿)」編(「シャレード2007年3月号付録 『しあわせ未来予定図』大幅加筆修正)と、「だから、結婚だけが人生じゃないんだって!(by森田)」編(←そんなタイトルではありません! 「哀愁のハワイ航路」私家版作品加筆修正)収録。
! 以下、ネタバレ注意報 !
♪きっと~何年た~っても~こうして~変わらぬ気持ちで~過ごして~ゆけるのね~あな~たとだ~から~ずっと~こころ~に描く~未来予定図は~ほら~おもったとうりに~かな~え~ら~れ~ていく~♪
…と、このように「スペシャル編」は、吉田美和が歌う(あ、いま歌ってるのは私か)内容そのまんまに、話が「おもったとうりに~かな~え~ら~れ~ていく~」ので、安心して読めるうえ、「しあわせ」全12巻の感想で書きたいことを全部書いちゃったせいか、新たな感想として書いておきたいことは正直あまり思い浮かばないのだが、いつまでも「お花男」だと思ってた各務が、なんと落合さんと結婚、3課は3課で激震大異動(ってか、商社のくせにいままで異動なさすぎ!)、久遠寺は多忙な社長業、本田は日芳退社→久遠寺(殿)のいるロングランナーへ移籍に、「実は殿と付き合ってるんでーす」カミングアウト…と、それぞれがそれぞれの人生の岐路に立って、それぞれの道を歩むことになるんだけど、やっぱ本田は殿とずっと一緒で、3課メンバーはいつまでも仲良しさんなのよね♪…という「激震後」の将来を約束してくれるストーリーとなっている。
谷崎作品なので、相変わらず設定やキャラの思考や価値観が古風で保守的なんだが、それはそれでいいとゆーか、本編の最初のような嗜虐性は殿からなくなったし、執念深い昴も基本オミットされてるし、無体なことはまず起こらないし、3課メンバーは天然揃いだし、ホント心地良く楽しくさせてくれる、 ワクワクさを残した予定調和で読者をしあわせにさせる 続編だよなあ、だから人気あるんだろうなあ…と、しみじみ思いながら読んだ。
「デキちゃったあとのふたり」を描いているので、フツーであればストーリーもマンネリへと突入するのだが、「しあわせ」は脇キャラが個性派揃い、たとえば3課メンバー+ 悪代官 映周辺キャラは、第二の主役といっていい存在だし、いままでの実績(?)から、新キャラが出てきてもたぶんくるくるとまわってくれるだろうし、昨今流行のスピンオフという形を取らなくたって、ストーリーはいくらでも続けることができるだろう…ってか、なんで終わる必要があったの?とさえ思う。個人的に問題はそのあたりに感じるとゆーか、もうピリオド打ってちょーだい!と思うファンはいないだろうし、これだけ人気があるのならば、続きを購入者が限定される私家版で出さなくたって、本家シャレード文庫で出せばいいのに。ピリオドではなくカンマな作品ってのも、ちょっと罪作りだなあ。…やっぱこれで終わりなの?>谷崎センセ+シャレード編集部
「しあわせにできる」ファンなら、必読の作品。
本編を読んだことがない人は、一気に読める全12巻(絶賛発売中!)からどうぞ。
評価:★★★★(完全ファン向け作品なので、ファンには★5つだね)
殿!殿!…思うんだけどね、最近やたらと本田に甘いアナタだけど、結婚式するなら昔取った杵柄で、本田を拉致って海外へGO!…ってどう?え?忙しい?そんな計画立てるヒマもない?(いや、絶対あるね!).…なら各務を使おうよ~、そーゆーことに関してはヤツは敏腕だし、本田を飛行機に乗せるまでなら、きっと力になってくれるよ?
あと希望出すなら、映のジャージ(+竹刀)姿だな!もっかい見ーたーいー!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@ マークがつきます。
性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。
■表紙キャラは、左「本田雪彦」(主人公)と右「久遠寺皇」(殿。本田の恋人でダンナ)
…とゆーわけで、「やっぱり結婚だ、結婚しかないだろう!(by殿)」編(「シャレード2007年3月号付録 『しあわせ未来予定図』大幅加筆修正)と、「だから、結婚だけが人生じゃないんだって!(by森田)」編(←そんなタイトルではありません! 「哀愁のハワイ航路」私家版作品加筆修正)収録。
! 以下、ネタバレ注意報 !
♪きっと~何年た~っても~こうして~変わらぬ気持ちで~過ごして~ゆけるのね~あな~たとだ~から~ずっと~こころ~に描く~未来予定図は~ほら~おもったとうりに~かな~え~ら~れ~ていく~♪
…と、このように「スペシャル編」は、吉田美和が歌う(あ、いま歌ってるのは私か)内容そのまんまに、話が「おもったとうりに~かな~え~ら~れ~ていく~」ので、安心して読めるうえ、「しあわせ」全12巻の感想で書きたいことを全部書いちゃったせいか、新たな感想として書いておきたいことは正直あまり思い浮かばないのだが、いつまでも「お花男」だと思ってた各務が、なんと落合さんと結婚、3課は3課で激震大異動(ってか、商社のくせにいままで異動なさすぎ!)、久遠寺は多忙な社長業、本田は日芳退社→久遠寺(殿)のいるロングランナーへ移籍に、「実は殿と付き合ってるんでーす」カミングアウト…と、それぞれがそれぞれの人生の岐路に立って、それぞれの道を歩むことになるんだけど、やっぱ本田は殿とずっと一緒で、3課メンバーはいつまでも仲良しさんなのよね♪…という「激震後」の将来を約束してくれるストーリーとなっている。
谷崎作品なので、相変わらず設定やキャラの思考や価値観が古風で保守的なんだが、それはそれでいいとゆーか、本編の最初のような嗜虐性は殿からなくなったし、執念深い昴も基本オミットされてるし、無体なことはまず起こらないし、3課メンバーは天然揃いだし、ホント心地良く楽しくさせてくれる、 ワクワクさを残した予定調和で読者をしあわせにさせる 続編だよなあ、だから人気あるんだろうなあ…と、しみじみ思いながら読んだ。
「デキちゃったあとのふたり」を描いているので、フツーであればストーリーもマンネリへと突入するのだが、「しあわせ」は脇キャラが個性派揃い、たとえば3課メンバー+ 悪代官 映周辺キャラは、第二の主役といっていい存在だし、いままでの実績(?)から、新キャラが出てきてもたぶんくるくるとまわってくれるだろうし、昨今流行のスピンオフという形を取らなくたって、ストーリーはいくらでも続けることができるだろう…ってか、なんで終わる必要があったの?とさえ思う。個人的に問題はそのあたりに感じるとゆーか、もうピリオド打ってちょーだい!と思うファンはいないだろうし、これだけ人気があるのならば、続きを購入者が限定される私家版で出さなくたって、本家シャレード文庫で出せばいいのに。ピリオドではなくカンマな作品ってのも、ちょっと罪作りだなあ。…やっぱこれで終わりなの?>谷崎センセ+シャレード編集部
「しあわせにできる」ファンなら、必読の作品。
本編を読んだことがない人は、一気に読める全12巻(絶賛発売中!)からどうぞ。
評価:★★★★(完全ファン向け作品なので、ファンには★5つだね)
殿!殿!…思うんだけどね、最近やたらと本田に甘いアナタだけど、結婚式するなら昔取った杵柄で、本田を拉致って海外へGO!…ってどう?え?忙しい?そんな計画立てるヒマもない?(いや、絶対あるね!).…なら各務を使おうよ~、そーゆーことに関してはヤツは敏腕だし、本田を飛行機に乗せるまでなら、きっと力になってくれるよ?
あと希望出すなら、映のジャージ(+竹刀)姿だな!もっかい見ーたーいー!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@ マークがつきます。
性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。
■表紙キャラは、左「本田雪彦」(主人公)と右「久遠寺皇」(殿。本田の恋人でダンナ)
熱き野望の果て
2008年12月21日 Rotten Sisters! コメント (2)
12/20のエントリ「師走の誓い」で、オッシー宅に泊まったとゆー話を書いたのですが。
私は長距離通勤者なので、飲み会があると、終電を乗り逃してしまうことがたまにあります(田舎は終電時間が早い。ちなみに22時台)。そんなとき、だいたいオッシーのところへ行くことになるんですが、オッシーは真性のソッチ系な人なので、一緒にマットの上に寝っ転がっても、トーゼンなにも起きません、ありえません。だって私、男じゃありませんから。
で、オッシー宅に最初に泊まったのは…たしか昨年の今ごろだったでしょうか。
会社借り上げの寮へ行ったら、生意気にも寝室とリビングが別、しかも広めな間取りのかなりいいマンションだったことに、まず驚かされました。なんでも、寮に住んでいるのは独身者ばかりじゃなく、一家で転勤してきた社員もいるため、独身だろーが妻帯者だろーが、基本は2LDK以上の部屋を振られるんだとかで、正直そんな事情などどーでもいい私には、「いい宿を見っけ♪らっき♪しめしめ♪」なだけ、心の中でほくそ笑む程度でした。
がしかし。
思わぬ誤算とゆーか、オッシー宅には客用ふとんとゆーものがなかったのです(いまも)。
オッシー:「うちには客用ふとんはありません」
私:「えー!?なんでー!?なんでないのよー!?フツーあるじゃない?友だちとかご両親とか来るでしょ?」
オッシー:「両親が来ることはまずありませんね。友だちは来ますが、毛布渡してソファで寝てもらいます」
私:「…かわいそうに。客用ふとんを1組買いなよー」
オッシー:「買いません!」
私:「なんで?どーして?」
オッシー:「だって……もしSさん(注)とか、酔い潰れて自宅に帰れなくなって、僕の部屋に泊まるとなったら…一緒にその…ベッドに寝れるかな~と思って…」 (注:私の一次上司。哀川翔似の妻子持ち)
は?
オッシー:「そしたら…その…なにか起きるかもしれないかな~って…」
はあ!?
オッシー:「だから、客用ふとんがないんです」
私:「……。BLの読みすぎなんじゃ?」
オッシー:「いいじゃないですか、ささやかな夢なんだから!」
私:「実現しそうにないけど、夢を見るならタダだもんね」
↓Sさんとのこんな夢も見ていたオッシー
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-84.html
(どうしてそんな想像に至るのか、アタシにはわからん!)
呆れながら寝室へ入ると、ベッドはダブルでした。
私:「デカイねー!」
オッシー:「僕、身長ありますから。で、どうします?…秋林さん、ソファで寝ますか?」
私:「なんで私が!(←超エラソー)ソファじゃ眠れないよー!」
オッシー:「…仕方ありませんね。ふたりで寝ますか」
…となりまして、毎回マットに背中合わせでふたり寝転がることになるのですが、結局最後には私がふとんを独り占めしてしまうため、朝起きると、毛布に包まっているオッシーが、ベッドの端っこかソファにいるのでした。
…なんかアタシ、BLに出てくる女や当て馬みたいでヤダなあ…。
私は長距離通勤者なので、飲み会があると、終電を乗り逃してしまうことがたまにあります(田舎は終電時間が早い。ちなみに22時台)。そんなとき、だいたいオッシーのところへ行くことになるんですが、オッシーは真性のソッチ系な人なので、一緒にマットの上に寝っ転がっても、トーゼンなにも起きません、ありえません。だって私、男じゃありませんから。
で、オッシー宅に最初に泊まったのは…たしか昨年の今ごろだったでしょうか。
会社借り上げの寮へ行ったら、生意気にも寝室とリビングが別、しかも広めな間取りのかなりいいマンションだったことに、まず驚かされました。なんでも、寮に住んでいるのは独身者ばかりじゃなく、一家で転勤してきた社員もいるため、独身だろーが妻帯者だろーが、基本は2LDK以上の部屋を振られるんだとかで、正直そんな事情などどーでもいい私には、「いい宿を見っけ♪らっき♪しめしめ♪」なだけ、心の中でほくそ笑む程度でした。
がしかし。
思わぬ誤算とゆーか、オッシー宅には客用ふとんとゆーものがなかったのです(いまも)。
オッシー:「うちには客用ふとんはありません」
私:「えー!?なんでー!?なんでないのよー!?フツーあるじゃない?友だちとかご両親とか来るでしょ?」
オッシー:「両親が来ることはまずありませんね。友だちは来ますが、毛布渡してソファで寝てもらいます」
私:「…かわいそうに。客用ふとんを1組買いなよー」
オッシー:「買いません!」
私:「なんで?どーして?」
オッシー:「だって……もしSさん(注)とか、酔い潰れて自宅に帰れなくなって、僕の部屋に泊まるとなったら…一緒にその…ベッドに寝れるかな~と思って…」 (注:私の一次上司。哀川翔似の妻子持ち)
は?
オッシー:「そしたら…その…なにか起きるかもしれないかな~って…」
はあ!?
オッシー:「だから、客用ふとんがないんです」
私:「……。BLの読みすぎなんじゃ?」
オッシー:「いいじゃないですか、ささやかな夢なんだから!」
私:「実現しそうにないけど、夢を見るならタダだもんね」
↓Sさんとのこんな夢も見ていたオッシー
http://akirine.blog59.fc2.com/blog-entry-84.html
(どうしてそんな想像に至るのか、アタシにはわからん!)
呆れながら寝室へ入ると、ベッドはダブルでした。
私:「デカイねー!」
オッシー:「僕、身長ありますから。で、どうします?…秋林さん、ソファで寝ますか?」
私:「なんで私が!(←超エラソー)ソファじゃ眠れないよー!」
オッシー:「…仕方ありませんね。ふたりで寝ますか」
…となりまして、毎回マットに背中合わせでふたり寝転がることになるのですが、結局最後には私がふとんを独り占めしてしまうため、朝起きると、毛布に包まっているオッシーが、ベッドの端っこかソファにいるのでした。
…なんかアタシ、BLに出てくる女や当て馬みたいでヤダなあ…。
師走の誓い
2008年12月20日 Rotten Sisters! コメント (4)
とても良かった。好きです、これ!<『君によりにし』
ところで。金曜日の夜、酔っ払って終電を逃してしまい、急きょオッシー宅に泊まることになったんですけども。
ヤツの部屋にゴロゴロ転がってる本を見たら、小説は純文学からBLまで、私とはかなり好みが違うのに、なぜかマンガ(おもにBL系)はやたらとカブっているということに気が付きました。
『君によりにし』……テーブルの上に転がってました。
『ねかせないで』……(隠し)本棚にありました。
『センチメンタルガーデンラバー』…床に落ちてました。
私:「ある程度好みは知ってはいたけど……ゴメン、正直云うと、ガチムチのオークラ出版系とか、○亀先生の本とかあると思ってたの。でもナイね」
オッシー:「…けっこう乙女なんですよ、僕。青春学園ものや胸きゅん好きだし」
私:「学園!?胸きゅんっ!?」
オッシー:「秋林さんのように、『やり損だ!』とか『お前ピーーなんだろう』とか『このゲス野郎!』とか、そんな台詞が出てこないようなヤツですよ」
私:「ちょっとちょっと!…ヤクザやガチンコや下克上ばっか、読んでないって!」
オッシー:「…まあたしかに、秋林さんの場合、小説とマンガでは好みの傾向が違いますよね」
……来年は、オッシー(と、奈央さんにりょうさん、南風さん、はゆたさん…同世代を代表して夜霧さん)にご指南を仰ぎ、小説系でも「青春胸きゅん道」を目指そうと思います。押忍。
ところで。金曜日の夜、酔っ払って終電を逃してしまい、急きょオッシー宅に泊まることになったんですけども。
ヤツの部屋にゴロゴロ転がってる本を見たら、小説は純文学からBLまで、私とはかなり好みが違うのに、なぜかマンガ(おもにBL系)はやたらとカブっているということに気が付きました。
『君によりにし』……テーブルの上に転がってました。
『ねかせないで』……(隠し)本棚にありました。
『センチメンタルガーデンラバー』…床に落ちてました。
私:「ある程度好みは知ってはいたけど……ゴメン、正直云うと、ガチムチのオークラ出版系とか、○亀先生の本とかあると思ってたの。でもナイね」
オッシー:「…けっこう乙女なんですよ、僕。青春学園ものや胸きゅん好きだし」
私:「学園!?胸きゅんっ!?」
オッシー:「秋林さんのように、『やり損だ!』とか『お前ピーーなんだろう』とか『このゲス野郎!』とか、そんな台詞が出てこないようなヤツですよ」
私:「ちょっとちょっと!…ヤクザやガチンコや下克上ばっか、読んでないって!」
オッシー:「…まあたしかに、秋林さんの場合、小説とマンガでは好みの傾向が違いますよね」
……来年は、オッシー(と、奈央さんにりょうさん、南風さん、はゆたさん…同世代を代表して夜霧さん)にご指南を仰ぎ、小説系でも「青春胸きゅん道」を目指そうと思います。押忍。
出た!…そして、出る!
2008年12月19日 Rotten Sisters!私のトラウマ 1
2008年12月16日 Rotten Sisters!
奈央さんが「コールドシリーズ」でトラウマ!というお話をされていましたが、私はコレです。この「お願い!ダーリン」。
初版はビブロスから出たんですよね。
「ひ○わさんの本の入門ならコレ。年下攻のコメディだから、秋林さんコレおっけーだと思う」と、約10年前ですか、オススメされて…読んだんですけどね。
…もう大ショック!
「もう二度とひ○わさんの本、読まない!!」と思ったのでした。
初版はビブロスから出たんですよね。
「ひ○わさんの本の入門ならコレ。年下攻のコメディだから、秋林さんコレおっけーだと思う」と、約10年前ですか、オススメされて…読んだんですけどね。
…もう大ショック!
「もう二度とひ○わさんの本、読まない!!」と思ったのでした。