←公開までに知識を得ようと、ここ半年くらい、原作であるコミック「ヘルブレイザー」シリーズのお勉強&情報収集をちょこちょこしておりました。里帰り中の友人Eに「原作本を買ってきて」とリクエスト、ゲットした原作を読み、公式サイトや海外ファンサイトの掲示板まで覗き…ええ、いろいろやりましたよ。でもたぶん…劇場で売られているパンフレットにはそれらがすべて解説されてるんでしょうね…。悔しいから買わないもん!ふーんだ!でもジョン・コンスタンティンが実はバイセクシャルだとか(ただし女性のほうが好きな模様)、セックスピストルズ好きのパンク男であるということは、それに載ってるんでしょうか?どう?(←負け惜しみ)

↓お勉強し始めた頃の話(トレイラーよもやま話…約1年前になるのね…)
http://diarynote.jp/d/25683/20040515.html

いまやすっかりWBのロゴを背負って世界を救う男になってしまった、ハリウッドの摩訶不思議俳優ことキアヌ・リーブス主演最新作を観に行って来ました。

■「コンスタンティン」Constantine(2005・米)
IMDB→http://us.imdb.com/title/tt0360486/
日本公式サイト→http://constantine.warnerbros.jp/
(日本公式サイトはネタバレ気味なのでお気をつけ下さい)
監督:フランシス・ローレンス
脚本:ケビン・フロドビン、フランク・カペロ
出演:キアヌ・リーブス、レイチェル・ワイズ、シア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー、他
上映時間:121分

ストーリー:
米国L.A。見えないものが見えてしまうという特殊能力を持つがゆえに、幼いころ自殺を図り、地獄行きが決定している孤独な男ジョン・コンスタンティン(K・リーブス)。天国へ行くため悪魔祓いをして人助けをする彼の前に、ある日アンジェラ(R・ワイズ)という刑事が現れる。自殺した妹イザベルは第三者によって殺されたと訴える彼女は、コンスタンティンに真相究明への協力を依頼するが――。

いやなんつーかその…さすがの私も参っちゃったな〜。
だってこれ――オカルト・アクション・ファンタジー映画(?)と云われてるけど、ぶっちゃけキアヌ総受映画なんだもん。マジで参ったナリよ…どうしてくれる?

どこがどう受なのかは、まあ映画を観て頂くとして。

ツボにハマりました。どうしよう…マジ気に入っちゃった。←キアヌ受だからじゃねーぞー!

すんごい面白かったです。「マトリックス」というより、なんちゃって「エンゼル・ハート」な雰囲気で、カジュアルに「エクソシスト」してるあたりが好きだなあ。

ただし。私が面白いと感じても、すべての人向きとは云えない映画なのでご注意を。

まず、キリスト教が根底にあるストーリーと設定なために、日本人にはわかりづらいと云われているようですが――そう?…天国だの地獄だの、天使だ悪魔だ、エクソシストだ除霊だ黒魔術だ、オカルトだスリラーだ…といったマンガやアニメに慣れ親しんでいるのは、逆に日本人のほうだと思うんだけどなあ(「陰陽師」「ドロロンえん魔くん」「デビルマン」「孔雀王」「BASTARD!!」とか…まだある)。ただ、次第にストーリーが収拾つかなくなって、破綻状態へと向かう作品が多いので、天国と地獄うんぬん話というのは1本にまとめようとすると、ちと苦しいかもしれない。

実際、本作でもかなりゴーインなところがあって、たとえば冒頭で出てくる「*****」――おいおい、あんなところに隠しとくなよ…とツッコミしたくなるし、地獄描写だって手ぬるい。いくらでもA級にできそうなものを、お金をかけてB級にしちゃった感はある。それでも私がホメたいのは、主役の「くそったれ」ジョン・コンスタンティンの立たせ方。私がサタンでも直々にコイツを連れて行きたいわ〜と思うほど、たいへん魅力的な男に描かれていたし、脇キャラもなかなか立っておりましたよ。コミックを映画化するならキャラ立ちは必須…というか命である、としみじみ実感。

原作と設定違いは多々あれど(L.Aが舞台というのはナイス選択)、ジョン・コンスタンティンの「a**hole!」なキャラクター…私、こういうアンチヒーロ的自己チュー主人公が大好きなので、最初はイメージと正反対のキアヌでダイジョブなわけ?と心配したのですが、杞憂に終わりました。原作もいいけど映画版ジョン・コンスタンティンもいいじゃん♪…思ってた以上にキアヌはいい感じで絵になってましたよ。声を落としてリズムを変えて喋ってるのがよくわかったし、役作りもしてる。個人的には「ディアボロス」以来のなかなかな演技だと思うんですが、どうでしょう?…まあたしかに、ポール・ベタニーやショーン・ビーン、ジュード・ロウ、キーファー・サザーランド(彼は…ゴメン、英国人でした!)のほうが、何考えてるかわかんなくてオカルトな雰囲気を出せたでしょうけど――キアヌもいいんじゃないかと。ただ、帰宅したコンスタンティンがいきなり「TAKE FIVE」を聴き出したのには、(ベタ過ぎて)思わずズッコケてしまいましたが。すまんのう>キアヌ

キアヌ以外では、ガブリエル役のティルダ・スウィントンに唸ることしきり。性別のない天使、羽根をつけた姿だけでなくスーツ姿でも自然で、その存在感や雰囲気がとにかくスピリチュアル…なんて役は、彼女かケイト・ブランシェットくらいしかできないでしょ。でもケイトだと風格が出ちゃうだろうし、中性というよりは女性らしくなりそうだから、やっぱ彼女がベストか。上手い配役したなあ。

イザベルとアンジェラの関係に「*****」が唐突で上手く関わってない、なにか小さな伏線をいくつか張って緩急つければ、一般ウケしたかもしれない、いかにもコミックな仕上がりではある。でも本作はヘビースモーカーなコンスタンティンが**するまでの話――つまりコンスタンティンお披露目物語であって、そう思えば上々な仕上がりかと。一枚絵的にキマってもいるしね。

海の向こうでは評論家にボロクソ云われ、興行的には失敗の本作。でも実は一般ユーザー評価は悪くなく(RTではユーザー79%)、隠れ人気(=マニア人気)が高く、我がジャパンでも腐女子人気が出そうであり…こうなればDVDは確実に相当売れるはず(初回限定版は悪魔祓いグッズ付きBOX仕様、映像特典てんこもりでよろしく)。さらにあの続き――ジョン・コンスタンティンがどうなったか、もっと「オレの世界」を観たい人だって多いはず。

キアヌに告ぐ――そのかんばせと体型を維持せよ。

そして、ワーナーよ――続編希望!ってか、作るべしっ!
作ってくれなきゃ、極東ジャパーンから式神飛ばしてやるっ!

………。
…うっかり自分自身が異形の者になりそうで怖い作品。
「コンスタンティン」を観るために某シネコンへ行ったところ、先月からずっと貼ってあった「ドッジボール」のポスターが、いつの間にかなくなっていることに気付きました。

いや〜な予感がして、スタッフの女性に問い合わせたところ――

「上映中止になりました」

……。
天誅っ!>某シネコン

というわけで(…)、「コンスタンティン」の感想は明日にでも書きます。

「コンスタンティン」本編開始の前に、「バットマン・ビギンズ」「宇宙戦争」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」のトレイラーが立て続けに三本流れてました。各社ともここぞとばかりに今夏イチオシ話題作を持ってきたな〜と、しばし時節を痛感。もうそんな時期なのね…。

で、以前も語ったように私はSWオンチ。そのため「シスの復讐」にはそそられず(観るとは思いますが)、さらにスピルバーグvs.ルーカスならばやっぱスピ氏だし〜ということで、「宇宙戦争」のほうが楽しみな人です。「バットマン」は、主演がクリスチャン・ベイルである以上、大真面目に作ってあるだろうなと。だって真面目な感じするもん、彼って。…これまた楽しみにしています。今年はSFな夏だなあ。

薫風の覚書

2005年4月15日 日常
なんかここ最近、忙しくて忙しくて。おめめがくるくる回って、てんてこまい状態です。それでもなんとか来週中にはケリをつけて、本読んだり映画観たりCD聴いたりしたいなあ。

というわけで、まりゅうさんのマネをして「4〜5月に観たい(あるいは観る)映画の覚書」です。

■「薫風の覚書」

1.「アビエイター」
まだ観てないんです。いつでも観れるかと思って。

2.「ナショナル・トレジャー」
理由同上。

3.「コーヒー&シガレッツ」
田舎は遅れて公開されるかなと。

4.「真夜中の弥次さん喜多さん」
GW中にでも。

5.「コーラス」
これも遅れて公開されるかな。

6.「バッド・エデュケーション」
某シネコンでトレイラー流れてたから、多少遅れて公開してくれる…はず。

7.「海を飛ぶ夢」
GW中にでも。ペドロ・アルモドバルvs.アレハンドロ・アメナバール…今回はどっちが好みかなあ?

8.「インファナル・アフェアIII」
とりあえず押さえとこうと。前作観てるし。

9.「愛の神、エロス」
これも遅れて公開されるかな。

10.「コンスタンティン」
キアヌ・ウォッチャーとしては、やっぱ絶対ハズせないでしょ。

11.「ウィンブルドン」
今日、初めて日本公式サイトを覗いたのですが、ポールの白テニスウェア姿はやっぱりどうにも目に眩しい…ってその前に、我が田舎でもどこぞの映画館で公開して下さいよ。どうなってるのかよくわかんない…。

12.「Shall we Dance?」
前売り買ったし。

13.「ドッジボール」
なんと!某シネコンで上映決定。ポスター貼ってあったからダイジョブ…か…な…。

14.「サイドウェイ」
遅れて公開されるので。

15.「マシニスト」
遅れて公開されるので。

16.「運命を分けたザイル」
遅れて公開されるので。

17.「タッチ・オブ・スパイス」
遅れて公開されるので。

18.「バタフライ・エフェクト」
某シネコンで公開が決定しました。騒いどいてよかった♪

19.「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
子供うんぬんの前に、ジム・キャリーとメリル・ストリープが出てるし。

20.「ライフ・アクアティック」
どーしても観たいっ!観たい!観たい!…けど、田舎なので確実に公開は遅れそう。どうにかしてよう!

21.「キングダム・オブ・ヘブン」
オーリ初主演で時代劇というだけでなく、監督がリドリー・スコットだから絶対ハズせない。

22.「ザ・インタープリター」
WT社が云ってた、「ウチはラブコメだけじゃないも〜ん、ニコール・キッドマン主演のサスペンスだって待機してるし〜」がこの映画ですね。ちなみに私、今年公開のニコール主演作はすべて観てやろうと思っております。

23「オペレッタ狸御殿」
楽しみにしてたので鑑賞リストに入れてますけど、出演者に関してちょっと気になることが。「狸御殿」だからあの人ってのはよくわかりますよ、でも…。う〜ん…。

24.「クローサー」
マイク・ニコルズだし、ジュード出てるし。ジュリア・ロバーツには(相変わらず)興味ありません。

25.「ミリオンダラー・ベイビー」
ハズせないでしょ。ヒラリー・スワンクの筋肉を見て、自分にゲキ飛ばしてますです、押忍!

26.「炎のメモリアル」
すごい邦題が付いちゃったなあ。

…こんなところでしょうか?
今年は、昨年以上に観る/観たい映画が多くてビックリです。そしてまた覚書にタイトルがいくつか追加されるかもしれないし、逆に削られるかもしれないし。どうなることやら。
「とくダネ!」の高木美保、うんうん、頑張ったねえ♪<キアヌへのインタビュー

私は途中から「とくダネ!」にチャンネルを合わせたため、インタビューすべてを見ることができませんでした。なので「あ〜あ、事務局員として大失態だ」とガッカリしてたのですが、←でリンクしているふるやさんが代打ウォッチして下さったようで、いや〜助かりました♪ありがとうございます〜!>ふるやさん

え〜っと、キアヌ・ウォッチャー事務局からのプチお知らせです。

■「キアヌ・ウォッチャー事務局」とは
「キアヌのことは好きだけど、『キアヌ様♪うふ♪』と云う気はさらさらない。でも新作が公開されると観たくなる…とゆーか観なくては!と思ってしまい、観たら観たで今度はなにかひとことふたこと云いたくなる」という極東ギャルによって、2004年春、勝手に発足された不定期活動体。活動内容はたった1つ――「キアヌを生あったかい目で末長く見守ってあげる」こと。現在、傍観者募集中。

↓「キアヌ・ウォッチャー事務局便り 7」(3/29付日記)
http://diarynote.jp/d/25683/20050329.html

それにしても、キアヌって今回で7回目の来日だったのか〜…多いなあ。

その昔…学生の頃に、友人Rちゃんから「キアヌが初来日するから、お迎え&試写会へ行きたいっ!一緒に行こう!」と誘われたことがあるのですが(「ハートブルー」のとき)、そのときの私は「キアヌよりリバーのほうがいいよう、彼だったら行くけどキアヌ単品なら行かない」と云い、結局彼女について行きませんでした。いや〜、懐かしいですね♪

で、今回のキアヌさん。多少ふっくらしているものの、危惧したほど太ってはいないか。相変わらず顎は青かったですけど。ただ、記者会見のときの靴が気になる…あれはライトの加減のせいなの?なんか先端がヘンな感じだったんですけど…う〜ん…。

今週末公開の「コンスタンティン」は…そうだなあ、キアヌ演じる主人公がたいへん魅力的にキャラ立ちしているので、個人的に期待してます…が、日本版惹句がイマイチですね。私は自称惹句評論家。

天国と地獄のエージェント

…って、これだけか〜いっ!?

これなら米国版のほうが絶対いいですね。

HELL WANTS HIM.
HEAVEN WON’T TAKE HIM.
EARTH NEEDS HIM.


カッコいいじゃないの♪
なんで彼が天国には連れて行かれない、地獄行き決定男なのかは本編を観ればわかると思います。でもこれが宗教的問題をはらむことになって、一部でなんだかんだ云われてるみたいですけど…まあいいじゃん、キアヌが主役なんだからさ〜…。(←かなり強引なオチ)

とりあえず今週末が楽しみですね♪

以上、キアヌ・ウォッチャー事務局ぷち便り<号外>でした♪

書き終えました。

2005年4月12日
←フォトジェニックだよねえ、オーリって。

「2004年フェイバリット」「ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」を、やっとこすっとこ書き終えました。

キアヌが来日中なので、近日中に「キアヌウオッチャー事務局便り」をUPしたいと思ってますが、とりあえず今日は寝ます。

明日はオーリが来日ね♪

では、お休みなさいまし。

>蛍風さん
そーです、ヤクの運び屋やってましたよ〜ん♪(「24」)<ライリー・スミスくん
「ゴッドファーザー」…PART3にはあのお方がお出になってるんですが――蛍風さん…驚かれるかも…。
すっかり書くのを忘れていた2004年度フェイバリット10映画について、ちょこちょこ書きたいと思います。私の場合、「好きな作品=出来がいい作品」とは限りません。出来がいいとは云えない、くだらない映画も大好きです。ちなみに映画に点数付けたり星評価したりするのはニガテなので、いつも「ああ、あの映画が面白かったな、私好みだったな」と思いながら、漠然と頭の中でフェイバリット順位を付けております。なお、「私好みの映画」については、↑の「プロフィール」をクリックすると、なんとなくお分かり頂けるかなと。

以下、「昨年公開された私が好きな映画10本」です♪

■2004年マイフェイバリット映画

1.「マスター・アンド・コマンダー」
2.「スパイダーマン 2」
3.「ルビー&カンタン」
4.「みなさん、さようなら」
5.「世界でいちばん不運で幸せな私」
6.「スクール・オブ・ロック」
7.「ショーン・オブ・ザ・デッド」(劇場未公開)
8.「ニューオーリンズ・トライアル」
9.「connie & carla コニー&カーラ」
10.「砂と霧の家」

こうやって列記してみると、いろんなタイプの映画がランクインしているなあ。

1の「マスター・アンド・コマンダー」は、パトリック・オブライアンの海洋冒険小説を映画化した作品。オブライアンの世界を見事に描き切ったその出来に、海の向こうでもケチをつけている原作ファンは(ほぼ)皆無、逆に「もっとオブライアンを!」という声が上がっているほどです。それくらい完璧に近い仕上がりでした。徹底した時代考証に基づくリアルな海上生活(ヒラ水兵さんの食事がマズそうなところもリアルだったなあ)、素晴らしい帆船、思い切って海上に限ったムダのないストーリーと演出――私が観たかったものがすべて描かれ、スクリーンに映る俳優たちはみな18世紀の人間のようでした。その中でも嵐のシーンはいったいどうやって撮ったのか――どこから本物の帆船でCGで模型なのか。これ見よがしのCGじゃなく、こういった境界線がわからないリアルな映像にこそ、オスカーの視覚効果賞をあげて欲しかったです。ジャンル的に海洋アクションと銘打たれているけれど、実は海の男たち(=サプライズ号の乗組員)を描いたシンプルなドラマ。世界の裏側で、いろんな階級の男たちが、いろんな思いを胸にサプライズ号に乗り込んでいる――そんなストーリーを持つ作品です。観るたびになんてよく出来てるんだと感動してしまう私は、すっかりサプライズ号の一員となってしまいました。ウィアー監督、本当にありがとう!一生忘れませんっ!…ただひとつ残念なのは、オブライアンに観てもらえなかったこと(2000年に亡くなったから)。世界最高の歴史小説家のひとりと云われている彼に、スクリーンに映るジャックとスティーブン、活き活きと描かれている船員たち、ディテール凝りまくりの帆船を観てもらいたかったなあ…。

2の「スパイダーマン 2」は、所々「らしい」感じは残っているけれど、サム・ライミってばずいぶんと洗練されちゃったなあと。しかも2億ドル使って青春映画を作ってくれるとは。ありがたやありがたや〜。

3の「ルビー&カンタン」は、奇人大好き〜♪なフランシス・ヴェベール監督によるベタなフレンチコメディ。ジャン・レノはいつものお決まりな役柄、ドパルデューはたまに見せてくれる「でっかい体に子犬のような心」でナチュラルアホを演じ、私を心底喜ばせてくれました。最初から最後までドパルデューの上手さに唸った85分。監督のギリギリな奇人描写もGood。

4の「みなさん、さようなら」は、完全ダークホースでした。「グッバイ、レーニン!」「ビッグ・フィッシュ」と似たような設定な上に公開時期も近かったので、よく比較されてましたが、私は断然「みなさん〜」派。優劣の問題ではなく、三作品の中で、本作が一番私の心の琴線に触れたということです。他の映画をハシゴする予定だったのに、そのまま家に帰ってしまったほど参ってしまいました。後半のアカデミックな会話が鼻につく人もいるかもしれません。ただ、登場人物たちすべてが愛おしくてたまらず、超辛口なユーモアに感動し、カンヌ(女優賞・脚本賞)とオスカー(外国語映画賞)に納得。「人生なんて、まるでお伽噺さ。」と簡単に思えない人にはオススメかと。ちなみに購入したDVDの中には、「グッバイ、レーニン!」「ビッグ・フィッシュ」「みなさん、さようなら」三作品のコラボ宣伝冊子がついていてビックリ。発売元がまったく違うだけに、ちょっと感動しましたね。

5の「世界でいちばん不運で幸せな私」は、オススメしません/できません。だってこれは私の映画だから。ふたりの世界、ふたりにしかわからない関係――別に他人に理解してもらわなくたっていい、愛の形はさまざまある、それでピタリと重なるふたりならば、とても貴重で幸せなことじゃないか――そんな恋愛映画。そういう意味では「セクレタリー」とちょっと似てるかな?…ちなみにタイトルは原題より邦題のほうがいいですね。ただし、「こんな女にホレるなんてしまったなあ、ヒドイ目に遭わされて散々だしさ、でも彼女じゃないとマジ僕ダメで…とにかく彼女と一緒にいると幸せなんだ」と、女より男の気持ちが出てたので、「世界でいちばん不運で幸せな」のほうがいいかも。

6の「スクール・オブ・ロック」は、暑苦しいジャック・ブラックを上手く使ったロックバカ一代映画。ぎゃははははと大笑いしながら観てました。初めて楽器を持ったとき、あの曲のあのフレーズを弾くのは世界共通なんだ〜と、また大笑い。アンガス・ヤングそのまんまな格好のJB、子供たちの素直な演技と上手い演奏、随所に見られるロックネタ――とっても面白かったです。

7の「ショーン・オブ・ザ・デッド」は、「ラブ・アクチュアリー」「ブルジット・ジョーンズの日記」のワーキング・タイトル・フィルムズが贈る(…)、ロマンティック・コメディwithゾンビな映画。でも劇場未公開…って、なんでこんな面白い映画をビデオスルーにするっ!?(>たぶんUIP)…数々出てくるゾンビパロディだけでなく、ゾンビ相手にヘタレ主人公、武器はクリケットバット、パブ命の男ども、めくるめくブラックユーモア――など、実に英国らしい作品。ちなみに本作を一緒に鑑賞していた際に、10代後半をロンドンで過ごしたという友人Eいわく、「ブリティッシュの奴らは行動を起こすまでがトロくて、いっつも直前まであーだこーだ喋ってんだよ!」…ナルホド。

8の「ニューオーリンズ・トライアル」は、裁判モノ。俳優陣の上手さ、途中までミスリードさせる演出とぐいぐい引っ張ってく編集の力強さに唸りました。

9の「コニー&カーラ」は、「テルマ&ルイーズ」かなと思ったら、実は「お熱いのがお好き」だったという映画。これがすんごい楽しくて面白くて。ホロリとまでさせてくれたし…いや〜、これを拾った自分を褒めてあげたい!

10の「砂と霧の家」は、丁寧で「最も美しい悲劇」(公式サイト)。主要人物たちは基本的に善人、でもどこかしら欠点は持っている――そんな人間味を感じさせるキャラクター設定、落ち着いた俳優たちのリアルな演技、悲劇へのトリガーとなった理由が「誰もがちょっとずつ悪い」ものだけに、痛くてたまらないラスト――たいへん素晴らしかったです。

以上、マイ・フェイバリット10本でした♪
今回でやっと終わりの「2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年下半期に鑑賞した映画の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、映画館でトンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に映画ヨタ話を記したものです。尚、観た映画すべてを書くことは不可能なため、一部だけなっております…って、全部書いてる人はエライなあ…。

■「オールド・ボーイ」
復讐協奏曲。主人公たちに共感する・しないうんぬんの前に、考えてみりゃ復讐ってのは超個人的な信念による行動だから、そこに真の理解や共感なんてのものは存在しないのかも…とガラになく哲学的なことを思ってしまった1本。そのせいなのか、スクリーンに映し出される数々の暴力シーンを観てても、まったく痛みを感じなかったっス。自分でも驚いた。ちなみに気になったのは主人公と行動をともにする女の子。日本料理屋の板前さんという設定だったので、店のカウンターで料理をしている場面があったのですが、そのときの彼女は真っ赤なルージュの濃厚コリアンメイク。その状態で調理する姿に日本人の私は観ていて思わずゲー。韓国人にはこの感覚がわかんないだろうなあ…。

■「卒業の朝」
簡単に感動させない、しこりを残すホロ苦さ。だれの心の中にもそういったしこりは大なり小なり存在し、それを抱えて人は長い人生を生きていくのかも。「いまを生きる」とよく比較されてた作品でしたが、私は「チップス先生さようなら」(ピーター・オトゥール版)を思い出しました。「リメイクされるなら、チップス先生はケビン・クラインが演じて欲しいなあ」とずっと思っていたので、(別の作品ではあるけれど)夢が実現したようで嬉しかったです。彼は本当にいい役者ですね。教職者および元教職者にオススメしたい1本。

■「ターミナル」
観に行ってみれば、前は60〜70代の年配グループに初デートな雰囲気の中学生カップル、後は夫婦、横は肉まんを頬張って観ている女性ふたり連れという、実に幅広い客層だったのでビックリ。いままで自分の好きなように好きな映画を撮り続けて大成功、映画人としてのステイタスを築き上げてしまえば、こんな客層を限定しない、だれでも観そうな小作品をちょこちょこっと手がけてみたくなるかもなあ…と、なんとなく監督したスピルバーグの気持ちが伝わってきた作品。そういえばmy贔屓のゼータ姐さん。美人だけどなんともサエない、負け犬スッチーを演じており、その姿がいつものゴージャスなイメージに反するためか、「もったいない」と云う声がありました。でも彼女はもともと田舎娘役でそのキャリアをスタートさせた(らしい)人。本作でのスッチー役は、彼女にとっては原点回帰、私にとっては「こんな感じだったのかな」と、昔の彼女を垣間みたような気にさせられ、思わずホロリ。でもアンドリュー・ニコル脚本って云っても出来をみる限りじゃ彼らしさがほとんどない――こりゃ相当リライトされたに違いない。

■「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」
ワーナー所属のキャラクターアニメと実写を組み合わせた、「ロジャー・ラビット」のようなドタバタコメディ…とゆーか、おおおおおおおお!ジョー・ダンテ監督作!…ならばなんとしてでも観なければ、こりゃ私の重大な責務、そしてミッションであ〜るっ!と、わざわざ遠出までして観に行った作品。そして変らぬ巨匠の仕事ぶりに感動。いや〜、観に行ってよかったよかった♪…ただし、この映画を観て喜ぶのは確実にひと握りであり、よって手放しではオススメしません…ってか、できましぇん。

■「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20041206.html
面白ければ、家族やスタジオの許可が出れば、故人の映像アーカイブを二次使用(というより利用)していいのか、そこに故人の意思は(故人なだけに)存在しないのね…と、鑑賞中ちとフクザツな気持ちになってしまった。俳優は、自分の死後に映像が利用されてもいいのか、加工されて「出演」してもいいのか、しっかりとした意思を遺こさなければならない時代が到来するのかも(…すでにしてる?)。私が俳優だったら「出演」は絶対にイヤだなあ。

■「リヴ・フォーエヴァー」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20050109.html
そういやブラーは、フランツと違って米国ではまったく相手にされなかったっけ…と、今は昔状態なデイモンを見ながら思わずひとりごち。ブリットポップで騒がれたメンツの中で結局マトモだったのは、デイモンでもギャラガー兄弟でもなく、パルプのジャーヴィス・コッカーだったなと教えてくれた作品。

■「ハウルの動く城」
アニメ化するにあたり、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作「魔法使いハウルと火の悪魔」を選んだのは、少女と魔法使いの恋や家族愛、戦争の愚かさを描きたかったからというより、城が動くという設定にそそられ、まずはそれを描いてみたかったからなんじゃ?とつい思ってしまったナリ(だってタイトルも「ハウルの動く城」だし)。エピソードを詰め込みすぎてキャラクターの心理描写が深くなかったせいか、いきなり「あなたのことを愛してるの!」と云われてもなあ。メッセージ性も鼻につく…というか、まとわりつく。良くも悪くもこんなに宮崎駿のワンマン性が気になったは初めて。あ、でも木村拓哉はたいへん素晴らしかったと思います。

■「ベルヴィル・ランデブー」
私も三姉妹のようにイカれてイカした人生を送ってみたい…。

■「Mr.インクレディブル」
いや〜、面白かったです。わかりやすい伏線が心地良かったし、キャラはみんな立ってるし。ちなみに日本語吹替版で観たのですが、三浦友和と黒木瞳がたいへん上手かったので驚愕しました。そんな私のお気に入りはインクレディブル夫人♪…個人的に2004年度最優秀女優賞は彼女に差し上げたいと思います。オメデトゴザイマース!

以上、2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジーでした♪
すみません、まだ続いている「2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年下半期に鑑賞した映画の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、映画館でトンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に映画ヨタ話を記したものです。尚、観た映画すべてを書くことは不可能なため、一部だけなっております♪てへ♪←崩壊寸前

それでは以下、感想とデキゴトロジーです。

■「沈黙の聖戦」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20041016.html
本編が終わってエンドロールが始まっても最後まで観ている人は、たいがいどんな映画でも数人はいるもんですが、この映画でそんなことしている物好き人は、これまた私ひとりだけでした。セガール様といえばレンタルビデオ界の雄。エンドロールが始まったら即巻き戻し、そのままビデオ屋さんへLet’sらGO!――みなさん、条件反射的に出て行かれたのかも。

■「華氏911」
マイケル・ムーアって、一方の局面を徹底的に描くのが上手いんだろうなあ。だからもう一方側の人々からは徹底的に嫌われる(彼に利用されたと感じるから)。そんなことを思いながら観てました。個人的には「砲撃するとき、ロックをガンガン流して気分を盛り上げてる」と若い兵士さんがインタビューに答えている姿が一番ショックだったかな。私がそのバンドの人間だったらたまらないもの。

■「デビルマン」
途中退席する人が多く、私の前に座ってたスーツ姿の30代男性(たぶん営業サボって観にきたと思われる)は「バカ野郎!ふざけんな!」と怒りに満ちた声で吐き捨て、去っていきました。そういえば監督の那須博之さんがお亡くなりになったとか(ご冥福をお祈りいたします)。言霊の凄さを再認識した作品。ところで、寺田克也先生デザインのデビルマンって、なんだか「バオー来訪者」のバオーに似てません?(←まだ云ってる)

■「80デイズ」
わざわざ早起きをして某シネコンの朝8:20(!)の回を観に行ったとゆーのに、約1時間経過したころで(ジャッキーたちが気球に乗ったあたり)突然音が消えて無声音映画状態になってしまい、「なんだなんだ?なにが起こった?」と思っていたら、いきなりでっかいサイレンがウィイイイイイイイイィィン!と鳴り出し、「***売り場から出火!店員の誘導で避難して下さい!」とのアナウンスが。慌てて一緒に観ていた数人と外に出てみれば――

避難訓練。

「申し訳ございません!ショッピングセンターの避難訓練が、そのままこちらにも入ってしまいまして…」と平謝りする某シネコンスタッフのみなさん。でも朝早起きして観に来た、しかもいいところで中断されてしまった客側は許すはずもなく――

「ふざけんな!」
「バカ野郎!」
「いい加減にしろ!」

と、比較的年齢お高めなおじさんたちの怒号が館内に響き渡り、そういえば以前、「M&Cフィルム傷事件」(http://diarynote.jp/d/25683/20040409.html)を起こしたのはこのシネコンだったと思い出した私めも、江戸の敵を長崎で討たん!(使い方間違ってます>秋林さん)とばかりに――

「冗談じゃないわよ!どうしてくれるのよ!」

でもスタッフは「申し訳ございません」の一点張り。さらに頭にきた私は、一度云ってみたかったセリフ――

「ゴメンですんだら、警察要らないわよっ!!」

を叫び、「お金返してちょうだい!もう一回最初から観たいの!」とスタッフに詰め寄ったものの――やはり「申し訳ございません」だけ。結局15分巻き戻して再上映という形になり、仕方なくそのまま最後まで鑑賞。気分ダイナシ状態で外に出てみれば、スタッフ一同が待ち構えており、「申し訳ございません」とともに映画招待券を一枚渡されましたのでした。艦長!敵は討ちましたぜ!

とりあえず、今日はここまで。
続きはまた明日になります。
え〜っと、「2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」の続きです。これは私が昨年下半期に鑑賞した映画の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、映画館でトンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に映画ヨタ話を記したものです。尚、観た映画すべてを書くことは不可能なため、一部だけなっておりまするるるるる。←壊れてきた。

それでは以下、感想とデキゴトロジーです。

■「ヴィレッジ」
私、これ意外と面白く観ちゃった。シャマラン映画の問題は、ネタバレなしではなかなか語れないところ。「とりあえず観てきなよ」と友人に薦めてみたくても、毎回クライマックスがアレなもんだから、人によっては「つまらん!」だの「マジ!?」だのと思われる可能性があるわけで、そうなると簡単にオススメもできない。でもやっぱりアレが出てきた瞬間、一気に画面がチープになってしまうよなあ。監督ご本人はわかってるんだかわかってないんだか。それ以前に、聞く耳を持ってないのかも。

■「スイミング・プール」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20041005.html
フランスの若手女優の中で私イチオシ!のサニエちゃんが出ている、フランソワ・オゾンの新作。自分が女である以上、絶対見逃せないとばかりにイソイソと観に行ってみれば、目のやり場に困っちゃうほど、サニエちゃんの見事なおっぱいがスクリーンに何度も映し出されてました。でもこれが全然いやらしくない。そこにおっぱいがあること自体、自然とでも云うか。ランプリングも負けじと脱いでたけど、この人はホント昔っから脱ぎっぷりのいい人ですね。で、スクリーンを観ていてふと気付いたのですが、オゾン監督の映画はシネスコよりもビスタサイズのほうが映えるなと。空間よりも空気で魅せる人だからなのかも。

■「ヴァン・ヘルシング」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20040911.html
愛するヒュー子ちゃん初主演映画だというのに、私ときたら「パンツパンツパンツ…」と、すっかりパンツ探し(上記感想をご参照下さい)に終始しちゃって、結局どんなストーリーだったかよく覚えていない。いつの間にか終わってた。ああ、なんてこと…。

■「真珠の耳飾りの少女」
17世紀に活躍した、寡作の天才画家フェルメールの作品「青いターバンの少女」は当時どういった背景で描かれたのか。一枚の絵から想像された物語で、なんともアートな雰囲気が流れていた1本。いつも布で隠している髪を、薄暗い部屋の中、ほのかな明かりのもとでさらす少女。その姿をひそかに見つめる画家。そしてふたりの間で交わされる視線――ああ、なんとエロティックなことよ!…スカーレット・ヨハンソンって、どこか儚い感じの張り詰めた色気を持っているよなあ。しかも弱いんじゃなくて芯の通った強さがある。それが彼女の最大の魅力でしょうね。以前、「顔は似てないけど往年のナスターシャ・キンスキーみたい」と云っちゃったけど、ナスターシャじゃなくて山口百恵に近いような気がする。でも、ドレスアップして真っ赤な口紅をつけると途端にケバくなるスカーレット姐さん…。

■「マッハ!!!!!!!!」
まったく情報ナシで観に行ってビックリ。往年のジャッキー映画を彷彿とさせるリアルヒッティングアクションものだったなんて!…日本語吹替版で観て大正解でした…ってか、主演のトニーくん…アナタ…いつか死んじゃうのでは??

■「2046」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20041023.html
土曜の昼下がり、ラリホーマを唱えられたかのような劇場内でした。

■「ヘルボーイ」
面白かったです。原作がアメコミ、しかもマイナーでカルトな作品…ってことはなんですか、日本のマンガで云えば、荒木飛呂彦の「バオー来訪者」を映画化したみたいな感じなんでしょうかね?(マイナー過ぎます>秋林さん)…原作は知らないけれど、見た目50過ぎのおじさん悪魔が主人公、でも悪魔としてはまだ少年なのよん♪ってのには完全ツボをつかれました。スタジオが推すヴィン・ディーゼルを跳ね除け、主演にロン・パールマンを執念で据えたデル・トロ監督に感謝。脇役の皆さんもキャラ立ちしまくりで、その中で私のお気に入りは半魚人くん♪…彼がピンチになるや「ちょっとちょっとちょっと!(私の)半魚人くんにアンタなにすんのよう!」。こんな気持ちは「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」でエント萌えして以来でした。続編希望。

とりあえず、今日はここまで。
続きはまた明日になります。
え〜っと、「2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」です。これは私が昨年下半期に鑑賞した映画の中で、ちょっとだけ感想を書いておきたい、感想は別に書いたけどそれに補足をしておきたい、映画館でトンデモ事件に遭遇したので報告しておきたい…など、基本的に映画ヨタ話を記したものです。なので、マジメなこと書いてましぇん。って、そりゃいつものことか。

それでは以下、感想とデキゴトロジーです。

■参考(上半期は2ヶ月遅れで書いてたのか…)
上半期1→http://diarynote.jp/d/25683/20040822.html
上半期2→http://diarynote.jp/d/25683/20040823.html

■「パーティ★モンスター」
感想→http://diarynote.jp/d/25683/20040624.html
よく「万華鏡映画」と云われる映画がありますけど、これは「万華鏡に放り込まれてしまう映画」。観るドラッグとゆーか…原色ケバケバな映像で目はチカチカ、視界はグルグル、テクノ&レイヴな音楽で耳はキンキン。結果、グラグラのヨレヨレのフラフラにさせられ、しばしトリップ状態に。気のせいか、映画館から一緒に出てきたみなさんの足取りもおぼつかなかったような……まさに1時間半でジャンキーいっちょ上がり!な作品。げ〜。

■「ロスト・イン・トランスレーション」
こんなのでオスカー獲れちゃうんだ。まずオープニングクレジットのセンスのなさにガッカリ。本編を観てみれば――別に日本が舞台じゃなくたっていいじゃん、いまさらRとLの発音がヘタと云われても、漢字やハングルの国の人だって同じだし、アルファベットの国だってたとえばドイツ人はVとWの区別がヘタじゃん、シチュエーションが流れていくだけでストーリーがない、スカした間を埋める名人ビル・マーレイに救われてるだけ、彼が出てなかったらオスカー絶対ムリだったじゃん!…ってか、なんでビル・マーレイとスカーレット・ヨハンソンがソフィア・コッポラの自主映画に出てるわけ?…そして腹が立つことに、これが公開されてからというもの、ニッポンに来る外国人がやたらとこの映画を例に出す。言葉の違う異国に行き、同じような気持ちを味わった人にはわかる…って、それだけじゃ面白くないっつーの!

■「ディープ・ブルー」
トレイラーで「トム・クルーズ絶賛!」とあったので、観に行ってきました。映像はスゴイのはわかりますよ、でもこれだったらディスカバリーチャンネルのほうが面白いかなと。ドキュメンタリーは構成が命と改めて思い知らされた作品。

■「ベジャール、バレエ、リュミエール」
天才振付家モーリス・ベジャールが、新作の舞台「リュミエール」を完成させるまでの半年間を追ったドキュメンタリー。男を躍らせると天下一品なモダンバレエの革命児ことモーリス・ベジャールさん(たぶんこの人**だろうな…)に興味があったので、観に行ってきました。でもバレエはたまに観る程度の私には内容が難しく、途中で玉砕。観る人を限定するジャンルドキュメンタリーには知識が必要と改めて思い知らされた作品。しょせん私はいちげんさん。

■「LOVERS」
♪けんかをやめて〜ふたりをとめて〜わたしぃのために〜あらそわないで〜もうこれ〜いじょおお〜♪…観ている間中、河合奈保子版「けんかをやめて」が頭の中でエンドレス。チャン・ツィイープロモーション映画というか、海の向こうで「ソービューティホー」とか云ってる男どもが目に浮かぶナリ。ちなみに金城くんはやっぱりいつもの金城くん演技で、アンディ・ラウと比べるとちとツライかな。ラストバトルでいきなり雪が降り出すなんて、中国らしいなあ、さすが「白髪三千丈」の国!…それにしても広東語は歌ってるように聞こえ、北京語はなんかこう格調高く聞こえる……って思うんですが、どうでしょう?

■「リディック」
「こんなことするのは****だからだ」とかなんとか、心のうちをいちいち喋るリディックさんには参った。え〜い、できる男は黙って行動すべし!…オリジナルSFで勝負してきた点は高く買うけど、いざ観てみれば、スケールのわりには内容がちゃっちい俺様映画なんだもんなあ。ガッカリ。主演のヴィン・ディーゼルは、まだいまのところ踏ん張ってるけど、数年後にはセガール様と同じ地位を築いてるかも。

とりあえず、今日はここまで。
続きはまた明日になります。

4月になれば

2005年4月1日
すっかり忘れてた「2004年度マイフェイバリット10」と「2004年度下半期映画ちょっとだけ感想&デキゴトロジー」を、ちびちび数日に分けて書いていきたいと思います。

春の決意でした♪

こんなレベルの決意を書いてるあたり、私らしいなあ。
長く続けばいいけど、春の夜の夢の如しか…。
←「ジム・キャリーがケイト・ウィンスレットがいつも演じているような内気な役で、ウィンスレットがキャリー的なクレイジーな役」(eiga.comより)と云われてる、現在公開中の「エターナル・サンシャイン」。まさにその通りというか、ジム・キャリーはホントーにヘンな顔ひとつせず、フツーの中年男を演じておりました。過去にもいろいろと彼のインタビュー記事を読んだことがあるのですが、記事には大体「映画同様インタビューでも楽しい話をしてくれるキャリーだが、普段は社交的というよりまったく普通の男。スターという感じはしない」と書かれてあって、なるほど、彼は完全スイッチ切替タイプな俳優なのね、だったら素を求められたという「エターナル〜」では、その切替がタイヘンだったろうなあ…としみじみ思ったのでした。

もちっと彼が評価されたっていいのになあ、コメディ系の俳優がマジメな演技をすると、(例外はありますが)たとえホメられても大きな評価にまでは至らないような気がする、だったら私が表彰しちゃるっ!…ってわけで、3月の当ブログ内「THE MOST ATTRACTIVE MAN」(ATTRACTIVE…誘引力のある)は、ジム・キャリーさんに決定!オメデトゴザイマース!

実は彼に関してちょっとした思い出があります。

あれはもう今から10年くらい前でしょうか。
元同僚のRちゃんの手伝いで、ジム初来日となった「マスク」記者会見会場に潜入したことがあります。そのときの彼は、ハイテンションでサービスしまくり、いわゆるジム・キャリー的なイメージでアッメリカ〜ンギャグを連発、実にプロ根性が入ったコメディアンという感じで、「うわ〜、頑張ってるなあ」と極東女子もたいへん感心しておりました。ところが、まったく運が悪いというか、通訳が戸田奈津子さんだったので、ただでさえ慣れがないとどこで笑っていいかわからないアメリカンギャグを、(訳うんぬんの問題以前に)あの例の間の悪〜い喋り方で通訳してくれたため、その場になんとも云えない空気が流れ、いつしか会場はゴー・ウェント・ゴーン、完全ジム独走状態に。

まあ戸田先生のせいばかりじゃないし、アメリカンギャグにあまり免疫のない日本人(私含む)が完璧に理解するのは難しいでしょう。でもこうなることは、ある程度の予想がついたはず。だったら――カト先生じゃないけど――いっそのこと通訳をデイブ・スペクターにまかりゃよかったのになあ。

で、そんなジム・キャリーさん。

いつの号だったか覚えてないけれど、ここ数ヶ月前くらいの「日経エンタテイメント」誌にて、モンキー・パンチ先生が「ハリウッド実写版ルパン三世を製作するにあたり、主演をジム・キャリーにオファーしようとしたら、スケジュールが合わなかった。誰が演じるかまだわからないけれど私は新人俳優でもいいと思っている」みたいなこと(うろ覚え)をお話されていて、ナルホド、やっぱハリウッドも最初にジムを想定したかと思ったのですが――これ、製作自体どうなってるんでしょ?>ジェラルド・R・モレンさん

↓「ルパン三世」がハリウッドで実写映画化(zakzak)
http://www.zakzak.co.jp/midnight/hollywood/backnumber/L/030228-L.html

…期待してるんで、よろしくお願いしますよう!

↓映画化されると聞いたときの話(2003年3月18日の日記)
http://diarynote.jp/d/25683/20030318.html

以上、なんだか脱線気味の3月の「最も魅力的な人」でした♪
←でリンクしているまりゅうさんが、「ホラーマニア待望の『キャビン・フィーバー』がとうとう日本公開決定!」と、たいへん嬉しそうにお書きになっていたので、その配給会社の公式サイトへ行ってみたら。

――なにィ!?
「バタフライ・エフェクト」が公開されるとな!?

↓アートポート公式サイト
http://www.artport.co.jp/

■「バタフライ・エフェクト」とは?
この私がせっかく目をかけてやったとゆーのに、デミ・ムーアとくっつくわ、暴言を吐くわ、年齢詐称疑惑が浮上するわ、配給会社の20世紀FOXが「日本へ呼ぼう!署名運動」なる活動をしても、結局キャンペーンに来ないわで、すっかりどーでもよくなった若手青春バカチン俳優こと、アシュトン・カッチャーが主演した、SF風味のサスペンス映画。昨年、米国で大ヒット。なお「バタフライ・エフェクト」とは、ちょっとした展開がすごい結果になる…とかいう意味(たぶん)。

いままでバカチンを得意としたアシュトンが、初めてシリアスな演技を見せたらしい作品なのですが、実は彼主演うんぬんよりも、ストーリーがなんだか面白そうな感じだったので、個人的に日本でも公開されないかな〜と待っていた1本でもあります。

ストーリーは――アシュトン演じる若い男が主人公。過去に受けた心理的外傷のために少年の頃の記憶があやふやな彼は、催眠療法でその治療を試みる。ある日、少年の頃に書いた日記を読み返していると、子供の頃の自分に意識が宿って過去にタイムトラベルできる力があることに気が付く。そしてより良い人生にしようと過去を変えていくが、次第に思いがけない展開になっていく――というもの(たぶん)。

「デットコースター」のエリック・ブレスとJ・マッキー・グルーバーが、監督・脚本を手がけた作品ってところに個人的には注目していて、あの路線でスリリングに展開していくなら、こりゃ面白いかも知んないなと。

でもねえ…やっぱりというか、アシュトンくんの演技力の無さが叩かれてまして。そんなにヒドイのか(なんとなく想像できるけど)、だったらそのへんも確認してみたいなあ…などと思っています。

がしかし。アートポートが配給するような映画である以上、私が住む田舎じゃ上映の可能性が低く…こうなったら、GWで都市部に行ったときについで観てやろうかと思ったらば。

あれま。
我が田舎の某シネコンでも上映するじゃあ〜りませんか!

で、それを確認すべく、先日某シネコンへ「世界で一番パパが好き!」を観に行った際、黒羽根背負ったキアヌのハリボテを横目にしながら、店員さんに訊いてみました。

私:「あの〜、配給会社のHP見てたら、ここが『バタフライ・エフェクト』の上映館リストに入ってるんですけど、本当に上映してくれます?(*注)」

*注
この独立系某シネコンは、トレイラーを流しても上映しないことが多々あり、昨年だと「N.Y.式ハッピーセラピー」「あなたにも書ける恋愛小説」などをすっ飛ばしやがっ…もとい、上映中止にした経緯がある。

店員さん:「仮予定で5月中旬公開予定となっております」

またすっ飛ばされるかもしんないと思い――

私:「絶対やって下さい!公式サイトではちゃんと上映館リストに入ってるんだから!」

と、念押し。

店員さん:「はあ…」

すっ飛ばされそうな雰囲気だよなあ…ってかそれより、自分がすんごいマニアみたいでヤだなあ…。

とゆーわけで、もし5月に当ブログで「バタフライ・エフェクト」の感想を発見なさいましたら、「秋林さんのところでもブジ公開されたんだ♪」と思って下さいまし。
←実は私――副業がらみで昨年「エターナル・サンシャイン」を鑑賞、手元には貰ったUS版DVDがあったりします(いまナイ)。でもやっぱりでっかいスクリーンで観たいなと思い、公開初日に某シネコンまで観に行ってきました。シネコンに到着後、しばらくロビーで時間をつぶしていたのですが、試写会で本作を観た人の感想が貼り出されているのを発見しまして、どれどれと読んでみたところ――「★★…むずかしかった(21歳女性)」「★…わからなかった(23歳女性)」「★★…こんらんした(25歳女性)」「★…予想していたものと違った(20歳女性)」(以上、うろ覚えだけどこんな感じの感想)――と、どうやらお若い女性のみなさんにはかなりツラかった模様。まあたしかにスパイラル度が高く、ロマンスものにしてはSF風で一見難解、時間軸は見事にブッた斬られ、ジム・キャリーはいつものようにヘンな顔してドタバタしない映画ですよ――でもねこの映画ってね……っと、感想は本編で語るか。

■「エターナル・サンシャイン」Eternal Sunshine of the Spotless Mind(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0338013/
日本公式サイト→http://eternalsunshine.gaga.ne.jp/
監督:ミシェル・ゴンドリー
脚本:チャーリー・カウフマン
出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソン、他
上映時間:107分

ストーリー:(公式サイトより引用)
バレンタインデー目前のある日。ジョエル(ジム・キャリー)は、不思議な手紙を受けとる。「クレメンタインはジョエルの記憶を全て消し去りました。今後、彼女の過去について絶対触れないようにお願いします。ラクーナ社」。クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)は、ジョエルが最近喧嘩別れしてしまった恋人。仲直りしようと思っていた矢先に、彼女が自分との記憶を消去してしまったことを知りショックを受けた彼は、自らもクレメンタインとの波乱に満ちた日々を忘れようと、記憶除去を専門とするラクーナ医院の門を叩く。

恋愛に関する記憶や思い出ってのは実に厄介なもので、忘れたい/忘れたはずなのに、日常生活の中のふとしたきっかけで突然、連鎖的に思い出す。

たとえば。
いまはもう別の人と付き合ってる自分、でも彼が煙草を取り出して吸う姿を見た瞬間、その昔大好きで長く付き合ってたあの人は、マイルドセブンじゃなくてマルボロを吸ってた、灰皿だって目の前にいる彼のような汚い使い方はしなかった、そういえば指も男の人にしては綺麗で長かったし、冬になるといつも好んで着ていた黒のVネックセーターはとてもよく似合ってた、でもいつだったか、大ゲンカして口もきかずに数日過ごしたな――ああ、私ったらなんであの人と別れてしまったんだっけ?――など、ぐるぐると思い出し、つい意識を遠くに飛ばしてしまう。

スウィートであると同時にビターでもある記憶。

そういった記憶を突然消してしまった女・クレメンタイン。
俺だって消してやるさとばかりに門を叩いてみたものの、そのデリート作業の真っ最中、やはり彼女を失いたくない、スウィートでビターな記憶を守りたいと思い直し、夢と現実の狭間で、もがきにもがく男・ジョエル。

男を振る場合、女はそれを(いろいろご意見はあるでしょうが)腹で決める。でも男はそんな女を頭で理解しようとする…というか、理解できると思ってる(それがそもそも大間違いだとゆーのに)奴が多いらしく、本作でもジム・キャリー演じるジョエルは、ケイト・ウィンスレット演じるクレメンタインに振り回される。

ジョエルが脳内で繰り広げるクレメンタインとのスウィートでビターな記憶は、とくに劇的なものではなく、ごくありふれた、誰もが持ってるだろう最大公約数的なエピソードばかりで、それをひとつひとつ消されていく…というか、Deleteされていくクレメンタインを必死に守ろうとするジョエルの姿がなんともせつない。いつもヘンな顔を求められるジム・キャリーが演じてるだけに、その悲痛感はさらに倍で、これが最初の予定通りにニコラス・ケイジが配役されてたら、本作のどことなくファンタジーでSFっぽい雰囲気、現実と記憶の狭間で揺れる感覚は完全に薄れてだろうな(ニックだとせつなさと悲痛感が現実味を帯び過ぎるし、またフツーでつまらない男であるはずのジョエルが、オタクな男に見えてしまいそうだし)と、つくづくジムでよかったと思うことしきり。

考えてみれば、本作に出演してきる俳優はSFやファンタジーにフっと溶け込む感のある人が多く、ジムは「トゥルーマンショー」、ケイトは「乙女の祈り」「ネバーランド」、キルスティンは「スパイダーマン」、イライジャは「ロード・オブ・ザ・リング」――ああ、だから現実的なのにどこか浮世離れしているという男女のロマンスを、画的にも無理なく相反させることなく展開できるんだ、そう思えばアッパレなキャスティングだと、これまた感心。

多くの人が混乱したのは、ジョエルが記憶を守ろうと右往左往する場所がたいへん独創的な上、時間軸ぶった斬りで断片的に展開されるエピソードとその映像を見るだけで精一杯……つまり映画に置いてけぼりを食らったからで、これがもし、自分の脳みそで理解不能な失恋をしてジタバタしたとか、数多くさまざまな恋愛をしたとか、記憶が恋愛と密接に関係し、それらが時間とともにどんなケミストリーを引き起こすのかをよく知ってる人が観れば、この映画がいったいなにを描こうとしているのか、頭で理解するんじゃなくて感覚的にわかりそう。そして、時間軸ぶった斬りで断片的にエピソードが展開されるのは、ジョエルが現実と夢の間に記憶を挟んでいるからで…基本的に夢って時間軸合わないし、断片的なものでしょ?

たしかにカウフマンの脚本な独創的ですよ、でも――ジョエルが記憶を守ろうとするその過程を観ていて、忘れたはずの自分のスウィートでビターな記憶までもが蘇り、ジョエルのせつなさにシンクロしてしまう――それがこの映画のすごいところなのでは?…そしてすべてを忘れてしまった後、男の失恋で終わったはずのロマンスに再生し得るチャンスはあるのかないのか――クレメンタインがジョエルの脳内で云った印象的な言葉がスパイスとなり、これがまたせつなくさせる。

結局ふたりがどうなるのか――すべてを描くのではなく、観る側の記憶から予想させるところも見事かなと。この感覚がわからないと、ラストはつまんなくて物足りなく感じるでしょうね。わかるからエライとかスゴイという話ではないので。念のため。

たしかに観る人を選びそうだし、万人向けじゃないとは思うけれど――記憶と恋愛を巧みに扱った、せつなくなるために恋がしたい/そんな恋をしてきた人にはツボな作品。私は完全に参りました。白旗、降参。

なお、本作は難しすぎてわかんない、でも消えていく記憶のせつなさを味わいたいという方には、ウォーレン・ベイティ主演「天国から来たチャンピオン」という映画をオススメします。
先週の土曜日(19日)、「エターナル・サンシャイン」と「ブリジット・ジョーンズの日記 2」を観に、某シネコンへ行ったときのこと。

席に座ってるといつの間にか「Shall We ダンス?」のトレイラーが流れ出したので、そのままぼけ〜っと観ていたら、最後に前売券と一緒に「ギアも踊る!ダンシングボールペン」が当たると宣伝され、ボールペンの中で上下に揺れるギアさんが現れるや、館内でクスクスという笑い声が聞こえてきました。私も笑ったナリ。

↓「ギアも踊る!ダンシングボールペン」ってこれ(公式サイト)
http://www.shallwedance-movie.jp/theater/index.html

たぶんオイルだと思われる液体の中に、ポーズをキメた、ちっこいリチャード・ギアさんが入ってまして、上下に振ると一緒にギアさんも動く…という単純な仕掛け。ふだん前売券を買わない私ですが、ギャガの戦略にまんまとハマってしまい、踊るギアさんをゲットするべくカウンターへ行き、そのまま前売券を購入してしまったのでした。やられた…。

ついでに、たぶん平日のレディースデイに観れないだろうなという理由から、今月末から公開のベン・アフレック主演「世界で一番パパが好き!」(まさか「JERSEY GIRL」にこんな邦題がつくとは…)の前売券も買ったら、今度は「オリジナル画面クリーナー」なるものが販促品として付いてくるらしく、「へ!?ベン・アフレックの顔でもプリントされてるわけ?じゃあベンの顔で拭くのか〜」などと予想しながらブツを受け取ってみれば、な〜んてことない、ハート型をした中にタイトルロゴが書かれてるだけのクリーナーでした。…正直、いらないナリ。

↓こんなクリーナー(公式サイト)
http://www.sekapapa.jp/news.html
(下にスクロールすると出てきます)

ベンは現在ガケっぷち状態だし…いっそのことクリーナーに顔をプリントし、身を挺したキャンペーンをしてみたって良かったのになあ…。

で、前売券を購入する際に店員さんをじっと観察していると、いままで販売したチケットの枚数を別紙でカウントしているらしく、その紙をコソっと覗いてみたら――なんと「Shall We ダンス?」が(そのシネコンにしては)たいへんな売れ行き。みんなボールペンにそそられたのか?…ちなみに「世界で一番パパが好き!」は1枚――つまり私が最初のお客さんだったようです。

あんまり販促品目当てで前売券を購入しない私がモノ申すのもなんですが、ストラップだとかポスターだとか、ありがちで使えないものではなく、ちょっとしたことに使えるナイスアイデア(←ポイント)な販促品は嬉しいですね。「踊るギア付きボールペン」ってのは職場でも使えるし、なんと云ってもみんなにウケそうだ〜♪

そして前売券を手にしてからしばらくのち――ようやく両方の映画にジェニファ・ロペスが出演していることに気付いたのでした。あ〜……。
←ロンドンが舞台の「ブリジット」シリーズ。でもブリジットを演じるレネ・ゼルウィガーは米国人。「なんでメリケン女優が演じるのよっ!?」と、最初は英国側からのブーイングが大きかったそうですが、前作が公開されるやそれもピタっとおさまり、今度は誰もが「やっぱりレネじゃないとね」。それだけ彼女がブリジットそのまんまだったということでしょう。で、そのブリジットをめぐる男ふたりをヒュー・グラントとコリン・ファースが演じてるんですが――いやはや、時の流れを痛感させられるとゆーか、まさかこのふたりがラブコメで共演するとは。これでルパート・エヴェレットやジェイムズ・ウィルビーがいたら80年代腐女子的同窓会になるなと、スクリーンに映るふたりの追いかけっこを(やや遠い目で)観ながら、しみじみ思ったのでした。う〜む。

ワーキングタイトルフィルムズ社が製作した最後(になる予定)のラブコメ、「ブリジット・ジョーンズの日記 2」を観に行ってきました。

↓最後(になる予定)だという理由(2004年11月28日の日記)
http://diarynote.jp/d/25683/20041128.html

■「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月」(2004・米)
IMDb→http://us.imdb.com/title/tt0317198/
日本公式サイト→http://www.bj-diary.jp/
監督:ビーバン・ギドロン
脚本:アンドリュー・デイビス、ヘレン・フィールディング、リチャード・カーティス、アダム・ブルックス
出演:レネ・ゼルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グラント、ジャシンダ・バレット、他
上映時間:107分

ストーリー:
大物弁護士で素敵な恋人マーク(C・ファース)をとうとうゲットした、独身ドジOLブリジット(R・ゼルウィガー)。幸せな日々を送るが、彼の同僚で美人のレベッカ(J・ベレット)が登場、ブリジットはふたりの仲を怪しむようになる。そしてマークがなかなかプロポーズしてくれないことに焦りを感じるブリジットの前に、再びあのサイテー男ダニエル(H・グラント)が現れ、一緒にタイへ取材に行くことになるが――

「ブリジット・ジョーンズの日記」って、まだ2作目なはずなのに、もう完全にルーティンワークに入ってるよなあ。お約束を楽しむ映画になってる…ってか、それが望まれてるんだから仕方ないじゃん!という製作サイドの声が聞こえてきそうだ〜。

♯「ブリジット・ジョーンズの日記」におけるお約束とは?
1.レネの見事なぷるぷる肉襦袢披露
2.公衆の面前でドジをしまくるブリジット
3.デカパンとおしりのクローズアップ
4.コリン・ファースとヒュー・グラントの追いかけっこ
5.池に落ちる男ども
6.友人に応援されて恋人のもとへ、そして抱きつき大団円

これらのお約束だけなら、「2」はそれなりに楽しめる仕上がりになってると思うんですよ。

でもね。あんなにキュートだったブリジットが、「幸せ=結婚」とばかりに杉田かおる化し、「結婚!結婚!大物弁護士と結婚!プロポーズしてくれないよう!」と焦ってジタバタする姿がなあ…。まあ、私の持論のひとつに「恋する女は綺麗というよりはワガママ」ってのがあるから気持ちわかるし、実際、自分の悩みがいかに恵まれているものなのか、ブリジットはあるエピソードで痛感させられることになるけどね。

ただ…ふたりの価値観や境遇があれだけ違うというのに、結婚して果たして本当に幸せになれるか――不安はないの?…もしかしてセックスの相性だけで判断してない??>ブリジット

マークだって…アナタ流されてない?大丈夫?

…などと、真面目に思っちまったじゃないの。お約束を楽しむ映画で。…てことは、私もブリジットが幸せになったとたんにブツクサ云ってた友人たちと同じってことか。

それにしてもブリジットのドジぶりときたら。確実にパワーアップしていて、前作の小ドジが可愛かったのに、本作では可哀想に思えるほど。その中でもマッシュルームネタはセンスがいいとは思えないし、「サウンド・オブ・ミュージック」パロはなあ…そんな妄想をブリジットは持ってないような気がする。…やりすぎでは?

俳優陣に関しては――多少わざとらしい喋り方が鼻につくレネですが、相変わらず素晴らしいコメディエンヌぶりで、スクリーンからプルプル♪と音がしそうな肉襦袢に女優魂を感じさせるし、コリン・ファースはさすがさすがの能面演技だし、ヒューはヒューでウットリするくらいの超サイテー男ぶりだし…私ゃ文句をつけるつもりなんて毛頭ありましぇん。

結局、お約束を楽しむだけで終わりたくない私には、前作ほどストーリーやキャラに魅力が感じられず、その点がイマイチに思えた作品。え〜い!4人も脚本家を使っといて!(←本音)

なお、本作はどうやらパンフレットが作られてない模様なので、パンフをいつも購入されてる方はお気をつけ下さいまし。

書き終えました。

2005年3月19日
「アレキサンダー」「ビヨンド the シー」の感想を書き終えました。

■「アレキサンダー」
http://diarynote.jp/d/25683/20050311.html

■「ビヨンド the シー」
http://diarynote.jp/d/25683/20050309.html

よくよく考えてみれば、「2004年のフェイバリット映画10」、つまり2004年度総括を書いてない。今月中に手をつけようかなあ…。う〜ん…。
体脂肪を落とすべく、自宅から歩いて5分のフィットネスクラブに通ってまして、この3月で約3ヶ月経ちます。

その結果。

体重約2kg、体脂肪約4%、落ちました。

「体脂肪を落として筋肉をつけ、B’zの稲葉さんを目指す」ことが目的、よって短期ではなく、長期的なクラブ通いを考えているとはいえ、我ながら頑張ってるなあと感心しております。

で、実際始めてみると、体が痩せていくことより、仕事から解放されたい、リフレッシュしたいという気持ちが強いのかもしれないなと。

ま、体を壊さないよう、適度に(私らしく)頑張りたいと思います。
←かなり好きな作品です。
原題は「Cypher」ですが、邦題は「カンパニー・マン」――ヴィンチェンゾ・ナタリ監督いわく「『Company Man』にしたかったけれど、同じタイトルの映画が他にあってボツになった」。ふ〜ん、ナルホド。たしかに私も「カンパニーマン」のほうがあってるし、良いタイトルだと思いますよ>監督

カナダ出身のヴィンチェンゾ・ナタリという監督をご存知でしょうか?

彼の作品で、この近年に日本でも公開されたのは「カンパニー・マン」、その前が「CUBE」――そう、あのカルト作「CUBE」の監督さんとして名前が知られてる人です。

90分間とにかく集中させられてしんどかったという理由から、私自身はそれほど「CUBE」が好きではないけれど、低予算でたいへん個性的なSF映画を作ってくれるし、面白い映像を見せてくれるし、さらにオリジナリティってのはこーゆーものだと教えてくれる人でもあるので、B級個性派の中でも、アンドリュー・ニコル(「ガタカ」「シモーヌ」「トゥルーマン・ショー」)とともに、個人的に絶対ハズせない映画監督のひとりとなっております。

で、なんでいきなりナタリ監督の話なのかと云いますと、彼が手がけた映画でずっと待ってるのがありまして――あの…2003年に公開されたという「NOTHING」という作品、これなんとか日本でも公開してくれないんでしょうかね?…私、本当にず〜っと待ってるんですけど。

ちなみにどんな内容かと云うと――
友達同士のくせにケンカばっかりしているサエない男ふたりが主人公。理由がわからないまま、ある日突然、彼らの周りからどんどんものがなくなっていき、最終的に世の中真っ白の世界に彼らだけとなってしまう。そんな中、ふたりは一軒の家を見つけるが、その家では自分たちの望むものがどんどん手に入り、逆に嫌なものはなくなっていく。いったい全体どーなってんのよ?…というもの(たぶん)。

↓公式サイト
http://www.nothingmovie.com/

こりゃまた面白いものみせてくれそうだ、アイロニー満載だろうな、でもギリギリ鼻につかない仕上がりになってるんじゃないか…なんて、そんな風に予想してるんですけど、日本でも公開してくれないかなあ…。

SPOとかクロックワークスとかコムストックあたりで配給してくれませんかね?

DVD化決定など、昨年からmy言霊の飛びっぷりが快調なため、ちょっとしたお願いを書いてみました。

あ。
頓挫している映画感想の続きは週末に書きます。

む〜ん。

2005年3月15日
ちょこちょこ感想を書いています…が、なっかなか時間が取れず…今日は書き上げることができそうにありましぇん(下書きがまったくできないタイプなので、事前に書けないし)。しかも最近の映画感想は、ちとマニアックだったかと反省しておりまして、もっと端的なものに書き直しするかもしれません…。

話は変わりまして、ご連絡を。
新しく、お気に入り追加をして下さったswordfish2さん、ユリシーズさん、MAYUKOさん、コナンさん、addさん…ありがとうございます。読ませて頂いておりますが、リンクが50件を超えてしまっていて、こちらからリンクできず…申し訳ございません。

う〜む…ちょっと仕事のしすぎの日々が続いてるため、今夜は素直に寝ます。おやすみなさいまし。

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