■『しあわせにできる 11』
ISBN:4576062093 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子)二見書房 2006/12 ¥560
「そして道は曲がり角へ編」(「しあわせ21」「しあわせ22」)と、文庫用書下ろし番外編「深雪の受難と試練〜勝つなら手段は選らばねえ!(by映)〜」(←そんなタイトルではありません!「令嬢のしあわせ」)収録。
ああ、なるほど、そういうことだったのかあ…と新キャラを巡るいくつかの謎が解かれ、またそれに合わせて今後のストーリーの行方が示唆された11巻。
サラリーマンをやってれば異動や転勤はつきもの。その…比較的大きな組織の会社にいた私も、いろんな人たちが、いろんなところからいろんなところへと、異動していくさまを見てきた。とくに一握りであるエリートは、もうあからさまな異動っぷり。あんなに憎憎しく思ってたヤツ(http://diarynote.jp/d/25683/20070917.html)と、どうにか一緒に仕事することに慣れ、コイツは意外と面白いかも、他の奴ではこうはいかないんじゃないかと気がついてみれば、あれから3年の月日が経っていて、心底憎いあの営業とは、いつの間にか、共通の友人であるFを連れて3人で大笑いしながらゴハンを食べられる仲になっていた…ら、なんとヤツは今度の4月に海外転勤、異動先は花の北米支社ときた。「ああ、やっぱり彼は同期の中でもエリートのトップなんだね…」と、夜9時を過ぎたオフィスのリフレッシュルームで、F(部署は違ったがコイツもエリートだった。「ゲイだから結婚できない。それはつまりここでは出世できない」と30代に入って独立)と語り合ったもんである…と、そんな思い出話は横に置いて。
!以下、ネタバレ注意報!
やっぱり殿は将来を約束されたエリート、なんと海外転勤を命じられる。
殿の様子がヘンだったのは、どうしても本田と離れたくない以上、辞令を固辞しなければならず、そうなると社内的に立場が悪くなってしまうわけであり――そのことで今後の自分、そして本田にどう影響するかに不安があったからなんだと思う。いくら久遠寺の坊ちゃんでも、会社組織のヒエラルキーに属するいちサラリーマンであり、スーパーマン(いやスパイディというべきか)並みの体力を誇り、鉄壁のポーカーフェイスを持っていても、やっぱりフツーの男なんだよなあ…と、ちょっと嬉しくなった。
そしてそんな殿を支える本田――9巻の感想で「もう本田はひとりじゃない、以前と違って理解し相談し合えるパートナーがいるんだなあ」と書いたけど、この11巻では殿がそうだ。いまの殿には本田がいる。強引で我関せず、天上天下唯我独尊で弱みを見せない殿だったけれど、本田に出会って確実に変わったね。
11巻に出てくる私の好きな一節が、それを物語っている。
(以下、本編を引用)
辞令を固辞、さらに薮内の秘密を知った殿が考えて下した決断とは。
そして道の曲がり角、人生の岐路に立たされたふたり――次はとうとう最終巻。人生は続いてもストーリーはフィナーレである。
評価:★★★★☆(谷崎センセは本田と殿が愛しいんだろうね。読んでてよく伝わってくる。半星はジャージ姿の映に)
書き下ろし「令嬢のしあわせ」で爆笑。ぎゃははははは!…映、相変わらず汚ったねー!(←ホメてます)…あんな父親を持つと反面教師になるのか、初登場の息子・蒼はとてもマジメな好青年という感じ。でもそうなると、徳永〜水戸黄門〜ジジイ→映と受け継がれた徳永家のキョーレツ個性が途絶えるの?なんだかちょっと淋しくもあり…そーいえば蒼はホモじゃないの?…いっそのこと、和哉とどうにかなるってのは?…って、そんな提案なんかしたら「腐ってます!」とオッシーに云われそうだー。
ホモと云えば。この11巻で昴が再登場しているんだけども、昴って独身なの?(40過ぎだよね?)…奥さんや子供がいるとは書かれてないような…あれ?あれれれれれれ?(誰か教えて下さーい!)…で、もし昴が独身で結婚できない男となってしまったのならば、その原因を作ったのはやっぱ殿?…うわ〜!そうだったら、そりゃー10年経ったって許せないかもしれないなあ。「私を差し置いてしあわせになるだと?しかも相手は男だ〜!?」…まだ10代の高校生だった弟に女寝取られ、10年経ってみりゃ、弟は男に夢中。そりゃプライドがミジンコになるね。お気の毒。
■判明しました!「昴は既婚」
由木さんから情報を頂きました(うわ〜ん!ありがとうございます〜!)。昴は「既婚で子供はいない」という設定だそうです。そっかそっか。昴、結婚してたのか。打算で結婚してなきゃいいけど。結婚してるくせに、まだ根に持ってるなんざ暗いヤツめ、松下由樹に石田純一を奪われても、立ち直った今井美樹を見習え!(出典:内館牧子『想い出にかわるまで』…って、なんかこれを出典すること自体、間違ってませんか?>秋林さん)…こうなりゃ本田&殿の援護射撃で密告だ!奥さ〜〜ん!旦那さん、男に睡眠薬飲ませて、裸に剥いて、「ナインハーフ」ごっこして、ちゅーまでしてましたよ〜!?ヘンタイですよーっ!?いいんですかあ〜!?
そして蒼くんはホモではないらしいです(やっぱり)。残念!…って、「このシリーズで好感を持てるのは、気が付けば主人公の周りはホモばかり、という図式になっていないところだな」とかなんとか3巻の感想で書いてたじゃんよう…>私
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは、正面「久遠寺皇」(殿。本田の恋人にしてダンナ)と、後方「薮内直嗣」(久遠寺の元共同経営者。ロングランナー社長)
ISBN:4576062093 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子)二見書房 2006/12 ¥560
問題児だった新入社員・東郷の信頼を得て、ますます3課の尊敬の眼差しを集める本田だったが、プライベートでは久遠寺を訪ねてきた薮内の存在が気にかかっている。漏れ聞こえてくる過去の二人の確執、重病説…。その久遠寺には異動・転勤の正式な辞令が下るが、固辞したことで社内の立場が微妙なものに。人生の岐路に立った恋人に本田ができることはただひとつ「好きだ」と想いを伝えること…。一方、徳永から託された絵を静香に見せた本田は、彼女と訪れた「蘭月」でついに主人との浅からぬ関わりを知る。過去の苦い出来事があたたかな縁となり、すべてを優しく包んでいく―。シリーズ第11弾、書き下ろしは徳永家の令嬢・深雪の、かなり悩ましい父兄参加イベント。
「そして道は曲がり角へ編」(「しあわせ21」「しあわせ22」)と、文庫用書下ろし番外編「深雪の受難と試練〜勝つなら手段は選らばねえ!(by映)〜」(←そんなタイトルではありません!「令嬢のしあわせ」)収録。
ああ、なるほど、そういうことだったのかあ…と新キャラを巡るいくつかの謎が解かれ、またそれに合わせて今後のストーリーの行方が示唆された11巻。
サラリーマンをやってれば異動や転勤はつきもの。その…比較的大きな組織の会社にいた私も、いろんな人たちが、いろんなところからいろんなところへと、異動していくさまを見てきた。とくに一握りであるエリートは、もうあからさまな異動っぷり。あんなに憎憎しく思ってたヤツ(http://diarynote.jp/d/25683/20070917.html)と、どうにか一緒に仕事することに慣れ、コイツは意外と面白いかも、他の奴ではこうはいかないんじゃないかと気がついてみれば、あれから3年の月日が経っていて、心底憎いあの営業とは、いつの間にか、共通の友人であるFを連れて3人で大笑いしながらゴハンを食べられる仲になっていた…ら、なんとヤツは今度の4月に海外転勤、異動先は花の北米支社ときた。「ああ、やっぱり彼は同期の中でもエリートのトップなんだね…」と、夜9時を過ぎたオフィスのリフレッシュルームで、F(部署は違ったがコイツもエリートだった。「ゲイだから結婚できない。それはつまりここでは出世できない」と30代に入って独立)と語り合ったもんである…と、そんな思い出話は横に置いて。
!以下、ネタバレ注意報!
やっぱり殿は将来を約束されたエリート、なんと海外転勤を命じられる。
殿の様子がヘンだったのは、どうしても本田と離れたくない以上、辞令を固辞しなければならず、そうなると社内的に立場が悪くなってしまうわけであり――そのことで今後の自分、そして本田にどう影響するかに不安があったからなんだと思う。いくら久遠寺の坊ちゃんでも、会社組織のヒエラルキーに属するいちサラリーマンであり、スーパーマン(いやスパイディというべきか)並みの体力を誇り、鉄壁のポーカーフェイスを持っていても、やっぱりフツーの男なんだよなあ…と、ちょっと嬉しくなった。
そしてそんな殿を支える本田――9巻の感想で「もう本田はひとりじゃない、以前と違って理解し相談し合えるパートナーがいるんだなあ」と書いたけど、この11巻では殿がそうだ。いまの殿には本田がいる。強引で我関せず、天上天下唯我独尊で弱みを見せない殿だったけれど、本田に出会って確実に変わったね。
11巻に出てくる私の好きな一節が、それを物語っている。
(以下、本編を引用)
以前だったら本田を押し流して引き止めるのは自分の方だったのに、つい、いろんなことを考えてしまった。各務との約束、明日は仕事である本田の体調。いつの間にか、本田の生真面目さが伝染ってきているかもしれないなんて思って、まだ暖かいシーツに頬をつけて苦笑した。11巻にはもっとドラマティックな文章が他にもあるというのに、こんなちょっとした心情吐露に(「なんて思って〜」という表現の選択、「ふいに思いが横切った」感がよく出ていて素晴らしいね。「シーツ」ではなく「まだ暖かいシーツ」としているのも、色っぽくて大人な表現だ)思わず感動、陸裕センセの描く――苦笑している殿の姿が容易く想像できる自分にビックリだ。
辞令を固辞、さらに薮内の秘密を知った殿が考えて下した決断とは。
そして道の曲がり角、人生の岐路に立たされたふたり――次はとうとう最終巻。人生は続いてもストーリーはフィナーレである。
評価:★★★★☆(谷崎センセは本田と殿が愛しいんだろうね。読んでてよく伝わってくる。半星はジャージ姿の映に)
書き下ろし「令嬢のしあわせ」で爆笑。ぎゃははははは!…映、相変わらず汚ったねー!(←ホメてます)…あんな父親を持つと反面教師になるのか、初登場の息子・蒼はとてもマジメな好青年という感じ。でもそうなると、徳永〜水戸黄門〜ジジイ→映と受け継がれた徳永家のキョーレツ個性が途絶えるの?なんだかちょっと淋しくもあり…そーいえば蒼はホモじゃないの?…いっそのこと、和哉とどうにかなるってのは?…って、そんな提案なんかしたら「腐ってます!」とオッシーに云われそうだー。
ホモと云えば。この11巻で昴が再登場しているんだけども、昴って独身なの?(40過ぎだよね?)…奥さんや子供がいるとは書かれてないような…あれ?あれれれれれれ?(誰か教えて下さーい!)…で、もし昴が独身で結婚できない男となってしまったのならば、その原因を作ったのはやっぱ殿?…うわ〜!そうだったら、そりゃー10年経ったって許せないかもしれないなあ。「私を差し置いてしあわせになるだと?しかも相手は男だ〜!?」…まだ10代の高校生だった弟に女寝取られ、10年経ってみりゃ、弟は男に夢中。そりゃプライドがミジンコになるね。お気の毒。
■判明しました!「昴は既婚」
由木さんから情報を頂きました(うわ〜ん!ありがとうございます〜!)。昴は「既婚で子供はいない」という設定だそうです。そっかそっか。昴、結婚してたのか。打算で結婚してなきゃいいけど。結婚してるくせに、まだ根に持ってるなんざ暗いヤツめ、松下由樹に石田純一を奪われても、立ち直った今井美樹を見習え!(出典:内館牧子『想い出にかわるまで』…って、なんかこれを出典すること自体、間違ってませんか?>秋林さん)…こうなりゃ本田&殿の援護射撃で密告だ!奥さ〜〜ん!旦那さん、男に睡眠薬飲ませて、裸に剥いて、「ナインハーフ」ごっこして、ちゅーまでしてましたよ〜!?ヘンタイですよーっ!?いいんですかあ〜!?
そして蒼くんはホモではないらしいです(やっぱり)。残念!…って、「このシリーズで好感を持てるのは、気が付けば主人公の周りはホモばかり、という図式になっていないところだな」とかなんとか3巻の感想で書いてたじゃんよう…>私
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは、正面「久遠寺皇」(殿。本田の恋人にしてダンナ)と、後方「薮内直嗣」(久遠寺の元共同経営者。ロングランナー社長)
■『しあわせにできる 10』
ISBN:4576061399 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2006/09/28 ¥560
表紙めくって出現したイラストに、秋林、瞳孔散瞳!
そしてダウン!カウント1・2・3……9・10!
カンカンカンカンカンカ〜〜〜〜〜〜〜ン!
カラー口絵に完全ノックアウトォオオオー!
シャレードの看板絵師・陸裕センセ、グッジョオオブ!
(カラー口絵に桃色吐息の秋林、電車の中で思わず凝視30秒)
!以下、ネタバレ注意報!
「本田、新人調教教育開始!編」(「しあわせ19」)に「殿とまゆりと東郷の事情編」(「しあわせ20」)と、文庫用書下ろし番外編「独身貴族はつらいよ〜打破せよ!森田結婚包囲網〜」(←そんなタイトルではありません!「秘書のしあわせ」)収録。
3課は新人・東郷を巡っててんやわんや、本田は敏いまゆりに殿との関係がバレて焦り、殿はなんだかいつもと違っておかしく、薮内は殿を手ひどく裏切った過去があるくせに、なぜいまになって突然目の前に現れたのか?…と、さまざまな人間関係が綴られる10巻。
年齢を重ねていき、会社だ家庭だ親戚だ友人だ…と、しがらみが多くなるにつれ、四六時中恋愛のことで頭がいっぱいだなんて、学生みたいなことを云ってるわけにはいかない、大人で社会人な本田と殿である。なにをいまさらそんな当たり前なことを、大人になればトーゼンじゃん!と云われそうだが、ラブまっしぐらキャラとストーリーが多いBLで、読み手にそんなことをしみじみ思わせる作品は、少ないような気がする。そんな中、できちゃった♪後の「しあわせ」シリーズがまさにそれ。渋い展開かもしれないが、私は支持したい。
10巻で印象的だったエピソードは、新人・東郷を巡る騒動か。東郷に対する本田の姿勢、次第に変化を見せ始める東郷、そして彼自身が本田に直接告白した「やる気がないのに辞めずにいる理由」――読んでいて、激しく共感・同意してしまった。
どんないまどきの新人だろうと、なにか理由があるからこそあんな態度を取るわけで、東郷からその理由が語られたとき、ああ、これはありえる話だなと思った。そして私も本田とまったく同じ意見だ。親身になるほど本人を知っているわけじゃないし、別にいい人になりたいわけでもないが、まだ数ヶ月なのにもったいない、ここでいろんな経験を積んだって悪くないのにと思ってしまう。でも自分がどうこう云ったところで、本人が自分で気付かない限りムダ、わからない話だろう。だったら、先輩として同じ部署に働く人間として、どういう態度を取るのがベストか。結局、お人よしなのかもしれないけど――やっぱり切捨てなんてできない。…わかるなあ、うん、わかるよ…>本田
…とまあ、本田(と3課)が新人に振り回されてる間に、殿の様子がちょっとおかしい雰囲気になってきた。妙に甘えただ。風呂だけで終わらないときたもんだ。なんだかおかしいんだけども、殿はやっぱり殿、相変わらずな察しの良さで本田の話を優先させる…が、本田も多忙な殿を気遣ってなかなか話を切り出せずにいる…と、おーい!マジで夫婦のようになってきたぞー!
評価:★★★☆(サクサク読める。そーなの、デキる営業は外見からして違うのよね>東郷くん)
カラー口絵は、本編の「殿の甘えたさんシーン」を描いていると思われる。9巻の感想で「ストーリーの続きを早く読みたいばっかりに、エロをすっ飛ばして読んでる」と書いたが、今回は目を見開いて読んだぞ!通勤電車の中で!(←自慢してどーする?…って、それ以前に自慢になるのか?>私)
女性キャラについて少し。たぶん、女性キャラの中でまゆりの人気は高いと思うんだが、私はさほど好きでもないかな(キライではない)。落合さんのほうが好き(そして結城さんだよ、結城さん!アナタに同情だ!)。なんつーかその…まゆりのような、自己完結しすぎてかっこよすぎな女性って、憧れる人は多そうだけど、私だったら深くは付き合えない。まゆりには女性の親友がいなさそうな気がする。いなくても本人はまったく気にしちゃいないんだろうな。「私は私だから」ってね。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは、正面「本田雪彦」(主人公)、後方「逢坂まゆり」(本田の友人。姉のような存在)
ISBN:4576061399 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2006/09/28 ¥560
久遠寺の心配をよそに、仕事をしない新人・東郷の面倒を見ると決心し、出先に連れ出した本田。そして、その日から東郷の態度が変わり始める。だがプライベートでは、白金宅を訪ねてきた薮内が久遠寺のかつての共同経営者で、彼を手ひどく裏切った男と知り動揺する。本田は薮内のことを知ろうと堂島にそれとなく水を向けたつもりが口を滑らせ、同席していたまゆりに久遠寺との関係を気づかれてしまう。精神的つながりの強い彼女の反応を不安に思っていた本田に、まゆりは薮内に関する「噂」をもたらすのだが…。しあわせラブライフ編第二弾!書き下ろし『秘書のしあわせ』は、本田さん以上の苦労人?映の秘書・森田の秘められた日常生活と、アクション映画さながらの逃避行。
表紙めくって出現したイラストに、秋林、瞳孔散瞳!
そしてダウン!カウント1・2・3……9・10!
カンカンカンカンカンカ〜〜〜〜〜〜〜ン!
カラー口絵に完全ノックアウトォオオオー!
シャレードの看板絵師・陸裕センセ、グッジョオオブ!
(カラー口絵に桃色吐息の秋林、電車の中で思わず凝視30秒)
!以下、ネタバレ注意報!
「本田、新人
3課は新人・東郷を巡っててんやわんや、本田は敏いまゆりに殿との関係がバレて焦り、殿はなんだかいつもと違っておかしく、薮内は殿を手ひどく裏切った過去があるくせに、なぜいまになって突然目の前に現れたのか?…と、さまざまな人間関係が綴られる10巻。
年齢を重ねていき、会社だ家庭だ親戚だ友人だ…と、しがらみが多くなるにつれ、四六時中恋愛のことで頭がいっぱいだなんて、学生みたいなことを云ってるわけにはいかない、大人で社会人な本田と殿である。なにをいまさらそんな当たり前なことを、大人になればトーゼンじゃん!と云われそうだが、ラブまっしぐらキャラとストーリーが多いBLで、読み手にそんなことをしみじみ思わせる作品は、少ないような気がする。そんな中、できちゃった♪後の「しあわせ」シリーズがまさにそれ。渋い展開かもしれないが、私は支持したい。
10巻で印象的だったエピソードは、新人・東郷を巡る騒動か。東郷に対する本田の姿勢、次第に変化を見せ始める東郷、そして彼自身が本田に直接告白した「やる気がないのに辞めずにいる理由」――読んでいて、激しく共感・同意してしまった。
どんないまどきの新人だろうと、なにか理由があるからこそあんな態度を取るわけで、東郷からその理由が語られたとき、ああ、これはありえる話だなと思った。そして私も本田とまったく同じ意見だ。親身になるほど本人を知っているわけじゃないし、別にいい人になりたいわけでもないが、まだ数ヶ月なのにもったいない、ここでいろんな経験を積んだって悪くないのにと思ってしまう。でも自分がどうこう云ったところで、本人が自分で気付かない限りムダ、わからない話だろう。だったら、先輩として同じ部署に働く人間として、どういう態度を取るのがベストか。結局、お人よしなのかもしれないけど――やっぱり切捨てなんてできない。…わかるなあ、うん、わかるよ…>本田
…とまあ、本田(と3課)が新人に振り回されてる間に、殿の様子がちょっとおかしい雰囲気になってきた。妙に甘えただ。風呂だけで終わらないときたもんだ。なんだかおかしいんだけども、殿はやっぱり殿、相変わらずな察しの良さで本田の話を優先させる…が、本田も多忙な殿を気遣ってなかなか話を切り出せずにいる…と、おーい!マジで夫婦のようになってきたぞー!
評価:★★★☆(サクサク読める。そーなの、デキる営業は外見からして違うのよね>東郷くん)
カラー口絵は、本編の「殿の甘えたさんシーン」を描いていると思われる。9巻の感想で「ストーリーの続きを早く読みたいばっかりに、エロをすっ飛ばして読んでる」と書いたが、今回は目を見開いて読んだぞ!通勤電車の中で!(←自慢してどーする?…って、それ以前に自慢になるのか?>私)
女性キャラについて少し。たぶん、女性キャラの中でまゆりの人気は高いと思うんだが、私はさほど好きでもないかな(キライではない)。落合さんのほうが好き(そして結城さんだよ、結城さん!アナタに同情だ!)。なんつーかその…まゆりのような、自己完結しすぎてかっこよすぎな女性って、憧れる人は多そうだけど、私だったら深くは付き合えない。まゆりには女性の親友がいなさそうな気がする。いなくても本人はまったく気にしちゃいないんだろうな。「私は私だから」ってね。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは、正面「本田雪彦」(主人公)、後方「逢坂まゆり」(本田の友人。姉のような存在)
■『しあわせにできる 9』
ISBN:4576060503 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2006/05/30 ¥560
!以下、ネタバレ注意報!
「なかなかふたりきりになれなくて…編」(「しあわせ17」)と「蘭月主人、薮内、トンデモ新人・東郷、新キャラ続々登場!編」(しあわせ18」)に、文庫用書下ろし番外編「GWは熱海でメルヘン地獄紀行」(←そんなタイトルではありません!「しあわせ黄金週間」)収録。
紆余紆余紆余紆余曲折を経て、ようやくできちゃった♪殿と本田、ふたりの結婚生活人生の第二章幕開けなった第9巻である。
BLだけに限らないと思うのだが、恋愛モノは往々にして「駆け引きやすったもんだの末に、ふたりの思いが通じ合った瞬間」が読み手にとって(書き手もそうだろうが)最大の盛り上がりであり、そのピークを過ぎるや一気にトーンダウン、読者の興味とストーリーの面白みが比例して冷めていくものだが、本シリーズはもともと「個性的なキャラが大勢いて楽しい、書き手が伏線張り好きである、最初からルーチンワーク的な日常を基本描写としている」なためか魅力ダウンすることなく、できちゃったその後でも本田&殿(と3課)の物語が丁寧に語られていく。まさに「泣いたって笑ったってLife goes on」(by イナバ)、どんな事態になろうと人生は続いていくものなのよね…と、なんだか悟りの境地にリーチをかけそうな勢いの「しあわせ」シリーズである。
そんなわけで、第二章スタートとともに新しいキャラ3名が追加。うち2名が(谷崎作品らしくやっぱり)謎を持ったまま描かれているので、殿と本田、それぞれのキーパーソンになるだろうと思われる。まず殿側キャラとして薮内。なにやら本田の知らない殿の過去を知る人物のようで、(なんとなーく)過去の仕事絡みかな?という印象。本田側キャラとしては、料亭「蘭月」の若き主人。本田を知っているようだが本田自身は過去に彼との面識はなく、私も「ハテ??どうなるの?」。わかることと云えば、ご主人登場によって殿がジェラスガ〜イ決定、「あ〜あ、夜がタイヘンだ、ガンバレよ!>本田」ということくらいか。
そして、猫の手も借りたい激務の3課に配属された東郷くん(イケメンだ!)。新人のくせになーんで仕事を堂々拒否するのか。ぜったいになにか本人に事情があるわけで――と、やっぱりちょっとした謎を抱えつつ「待て!次巻」である。仕事でいろんな新人見てきた私としても、彼を抱えた3課の今後に興味があるんだよなー。
新人のことで語り合う本田と殿――社会人としてよくある話で普遍的な悩みだと思うし、特別な場面というわけでもない。ただ、会社の人間関係について対等の立場で本田に意見や助言を云う人物は、(彼の生い立ちと性格を考えれば)いままでいなかったと思われるだけに、もう本田はひとりじゃない、以前と違って理解し相談し合えるパートナーがいるんだなあ…と妙に感じ入ってしまった。
評価:★★★☆(サクサク読める。東郷のことで悩む本田以下3課のメンバーに思わず共感、豊川課長に同情だ)
殿と本田が夫婦になって困ったことがひとつ。ラブシーンがマンネリになってきちゃった。ストーリーの続きを早く読みたいばっかりに、エロをすっ飛ばして読んでる自分に気付いたー!いいのかそれで!?BLだぞ!?>私
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは正面が「本田雪彦」(主人公)、後方が「各務保」(本田の後輩)。
■森田さんの名前が「祐一」と判明しました。でもシャレード文庫ではなく、IZUMI TANIZAKI『AND,』を読んでわかったつーがなんとも…。……。
ISBN:4576060503 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2006/05/30 ¥560
久遠寺がかけがえのない存在だとやっと伝えることができた本田。しかし多忙を極める二人に、なかなかゆったりとした甘い時間は訪れない。しかも素直に「二人きりで過ごしたい」と言い出せない本田は、ゴールデンウィークでさえ3課のメンバーに振り回されるハメに。そのとき訪れた料理店『蘭月』の主人が、初対面の本田に対して奇妙な様子を見せたことで、またしても久遠寺の警戒心を呼び起こしてしまうのだが…。一方、3課には待望の新人現る!ところがその新人はコミュニケーションどころか、仕事も完全拒否のとんでもない問題児で…。しあわせラブライフ編・第一巻。書き下ろしは落合家with各務のメルヘンゴージャス旅行に巻き込まれた本田さんの不幸編。
!以下、ネタバレ注意報!
「なかなかふたりきりになれなくて…編」(「しあわせ17」)と「蘭月主人、薮内、トンデモ新人・東郷、新キャラ続々登場!編」(しあわせ18」)に、文庫用書下ろし番外編「GWは熱海でメルヘン地獄紀行」(←そんなタイトルではありません!「しあわせ黄金週間」)収録。
紆余紆余紆余紆余曲折を経て、ようやくできちゃった♪殿と本田、ふたりの
BLだけに限らないと思うのだが、恋愛モノは往々にして「駆け引きやすったもんだの末に、ふたりの思いが通じ合った瞬間」が読み手にとって(書き手もそうだろうが)最大の盛り上がりであり、そのピークを過ぎるや一気にトーンダウン、読者の興味とストーリーの面白みが比例して冷めていくものだが、本シリーズはもともと「個性的なキャラが大勢いて楽しい、書き手が伏線張り好きである、最初からルーチンワーク的な日常を基本描写としている」なためか魅力ダウンすることなく、できちゃったその後でも本田&殿(と3課)の物語が丁寧に語られていく。まさに「泣いたって笑ったってLife goes on」(by イナバ)、どんな事態になろうと人生は続いていくものなのよね…と、なんだか悟りの境地にリーチをかけそうな勢いの「しあわせ」シリーズである。
そんなわけで、第二章スタートとともに新しいキャラ3名が追加。うち2名が(谷崎作品らしくやっぱり)謎を持ったまま描かれているので、殿と本田、それぞれのキーパーソンになるだろうと思われる。まず殿側キャラとして薮内。なにやら本田の知らない殿の過去を知る人物のようで、(なんとなーく)過去の仕事絡みかな?という印象。本田側キャラとしては、料亭「蘭月」の若き主人。本田を知っているようだが本田自身は過去に彼との面識はなく、私も「ハテ??どうなるの?」。わかることと云えば、ご主人登場によって殿がジェラスガ〜イ決定、「あ〜あ、夜がタイヘンだ、ガンバレよ!>本田」ということくらいか。
そして、猫の手も借りたい激務の3課に配属された東郷くん(イケメンだ!)。新人のくせになーんで仕事を堂々拒否するのか。ぜったいになにか本人に事情があるわけで――と、やっぱりちょっとした謎を抱えつつ「待て!次巻」である。仕事でいろんな新人見てきた私としても、彼を抱えた3課の今後に興味があるんだよなー。
新人のことで語り合う本田と殿――社会人としてよくある話で普遍的な悩みだと思うし、特別な場面というわけでもない。ただ、会社の人間関係について対等の立場で本田に意見や助言を云う人物は、(彼の生い立ちと性格を考えれば)いままでいなかったと思われるだけに、もう本田はひとりじゃない、以前と違って理解し相談し合えるパートナーがいるんだなあ…と妙に感じ入ってしまった。
評価:★★★☆(サクサク読める。東郷のことで悩む本田以下3課のメンバーに思わず共感、豊川課長に同情だ)
殿と本田が夫婦になって困ったことがひとつ。ラブシーンがマンネリになってきちゃった。ストーリーの続きを早く読みたいばっかりに、エロをすっ飛ばして読んでる自分に気付いたー!いいのかそれで!?BLだぞ!?>私
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。
■表紙キャラは正面が「本田雪彦」(主人公)、後方が「各務保」(本田の後輩)。
■森田さんの名前が「祐一」と判明しました。でもシャレード文庫ではなく、IZUMI TANIZAKI『AND,』を読んでわかったつーがなんとも…。……。
■『しあわせにできる 8』
ISBN:4576051334 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2005/08/26 ¥560
!以下、ネタバレ注意報!
「本田自覚!吹き荒れる愛の嵐編」(「しあわせ15」)と「急転直下!威光おそるべし編」(「しあわせ16」)に、文庫用書下ろし番外編「それぞれの出生秘話 〜映は映、三つ子の魂百まで〜」(←そんなタイトルではありません!「しあわせの色彩」)収録。
一大クライマックス、怒涛のごとき8巻。
焦点はやはり自分の中の黙示録を読む本田である。
写真をネタに天敵・昴から呼び出しを食らい、殿には内緒で高級ホテルへ乗り込んで行く本田、緊張の面持ち――と、「しあわせ」シリーズにしちゃーベタなシチュエーションから始まる8巻、「部屋に行った→ビールを飲んだ→睡眠薬入りだった→気を失った→気が付いたら裸でベッドに転がされていた」と、このアタシですらそのネタで軽く数十冊は読んでるんじゃないかと思うくらい、さらにベッタベタなBLクライシスに晒されてしまう主人公・本田、人生最大のピンチである。
――今度こそ絶体絶命か!?
殿は海外出張でまたもや不在、そんなときに本田を助けてくれる人といえば――そう…風車の矢七こと、徳永家の秘書・森田!なんと今回は 悪代官 映とともに登場である。
だが、この8巻はその「危うし!本田」場面(P9〜P26上5)がクライマックス(≒読みどころ)ではない。助けられた本田が徳永家にいったん避難、映から久遠寺兄弟の軋轢を聞き、殿の過去を知って白金の自宅へ戻ろうと徳永家を出た――その後、P40下1〜P56上2こそが一大クライマックス!…運命の相手は殿ただひとりであると悟る本田、そして、昴との一件でダメージを受けた本田にそのわけも訊かず、優しく大切に扱う殿(ラブシーン込み)――なんて素晴らしい、私は大感動した!…ここを読まずして、「『しあわせ』シリーズを知ってるもんね♪」と云ったらアカンよ!!>お嬢さん方
とくに、徳永家を出て自宅に戻って居間で殿を見つけるまで(P40下1〜P44下5)の、本田の心情描写が素晴らしい。
もう大人だし、自分もいろいろあったわけだから、過去のことは割り切って冷静に考えられる。もっと正確に云えば、過去が問題なのではなく、自分に必要なのは今現在の久遠寺であり、そして彼との未来である。
出会ってまだ1年ちょっと、お互い育った環境はまったく違うし、さんざん振り回され、会話が成り立たないこともあったけれど、仕事で組み、なんだかんだで一緒に住んでみれば、次第に彼を理解していく自分がいた。それは認めたくなかった。今まで人に甘えたことがなく、どうして甘えていいのかもわからなかった自分だから、今回もひとりで解決しようとした。でも昴はこれで終わらない、これからも自分を通して久遠寺に圧力を加えてくるだろう。なんとしてでも阻止したい。でもいまは昴から受けたダメージでボロボロだ。そんな状態を久遠寺に知られたくない、でも家に帰って、久遠寺の存在を知らせるものを見ただけ、そして自分にしか見せない表情を向けてくれただけで――その存在に手を伸ばし、助けを求め、すがりたいと思ってしまう。それはどういうことか?
本田は、自分の中の黙示録を読み、自覚する。
…と、ハーレイクインに展開していくのだが、ここで突然ワイルドカード投入!…徳永祖父によって(完全にとは云えないが)一気に問題が解決。なんと昴は祖父に頭が上がらない!…ラスト近くで本田(と殿)を昴から救うあたり、祖父というより水戸黄門である。助っ人は矢七に水戸のご隠居だなんて、ちょっと羨ましい話だー>本田
番外編「しあわせの色彩」もいいね。徳永祖父視点で、殿と本田出生、映が養子に出されるいきさつ(小学生の頃から映は映、ガキんちょのくせに今と変わらない映っぷりに大笑いだ!)、静香お母さんの恋が描かれており、何人ものキャラクターにそれぞれのエピソードを上手く相関させた1本のストーリーになっている。不自然さがないことに驚き、そして上手さに悶えた。素晴らしい!
評価:★★★★★(素晴らしい!ブリリアーント!)
しっかし…根暗な理由から「皇から奪ってやる」とばかり、「ナインハーフ」ごっこまでして本田にちゅーをする昴…って、BL的には実に正しい展開とはいえ、お〜い!ノンケの男がいきなりそこまでできるか?…私だったら、そっちの人を呼んで本田を襲わして、高みの見物だな(オッシーいわく「秋林さん、昴より鬼畜です」…違うってば、BLの読みすぎだってば!←そっちもどうかと)。結局なんだかんだ云ってアナタも弟と一緒、そっちの気があるんじゃ?>昴
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは正面が本田(主人公)、後方右が久遠寺(殿)、中央が各務(本田の後輩)、左が今井(各務の同期)。
ISBN:4576051334 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2005/08/26 ¥560
君を皇から奪おうと思っている―久遠寺の兄・昴にそう宣言され、キス写真を撮られた本田は、誘われるまま昴の待つホテルに一人で向かう。罠と知りながら、言葉巧みな昴にからめとられ薬を盛られたうえ、ベッドルームで服を脱がされ絶体絶命のピンチに陥るが―。兄弟の確執を知った本田は認められずにいた久遠寺への想いと素直に向き合い、ついに二人はお互いの気持ちを通じ合わせることができた。しかし昴の策略は終わらず、始まったばかりの白金での同居生活も風前の灯火。姑息な手口に、ついには怒り心頭に発した久遠寺が公衆の面前で昴を殴りつけるという事態に―!?波乱の第一部クライマックス!書き下ろしは本田の出生の秘密編。
!以下、ネタバレ注意報!
「本田自覚!吹き荒れる愛の嵐編」(「しあわせ15」)と「急転直下!威光おそるべし編」(「しあわせ16」)に、文庫用書下ろし番外編「それぞれの出生秘話 〜映は映、三つ子の魂百まで〜」(←そんなタイトルではありません!「しあわせの色彩」)収録。
一大クライマックス、怒涛のごとき8巻。
焦点はやはり自分の中の黙示録を読む本田である。
写真をネタに天敵・昴から呼び出しを食らい、殿には内緒で高級ホテルへ乗り込んで行く本田、緊張の面持ち――と、「しあわせ」シリーズにしちゃーベタなシチュエーションから始まる8巻、「部屋に行った→ビールを飲んだ→睡眠薬入りだった→気を失った→気が付いたら裸でベッドに転がされていた」と、このアタシですらそのネタで軽く数十冊は読んでるんじゃないかと思うくらい、さらにベッタベタなBLクライシスに晒されてしまう主人公・本田、人生最大のピンチである。
――今度こそ絶体絶命か!?
殿は海外出張でまたもや不在、そんなときに本田を助けてくれる人といえば――そう…風車の矢七こと、徳永家の秘書・森田!なんと今回は
だが、この8巻はその「危うし!本田」場面(P9〜P26上5)がクライマックス(≒読みどころ)ではない。助けられた本田が徳永家にいったん避難、映から久遠寺兄弟の軋轢を聞き、殿の過去を知って白金の自宅へ戻ろうと徳永家を出た――その後、P40下1〜P56上2こそが一大クライマックス!…運命の相手は殿ただひとりであると悟る本田、そして、昴との一件でダメージを受けた本田にそのわけも訊かず、優しく大切に扱う殿(ラブシーン込み)――なんて素晴らしい、私は大感動した!…ここを読まずして、「『しあわせ』シリーズを知ってるもんね♪」と云ったらアカンよ!!>お嬢さん方
とくに、徳永家を出て自宅に戻って居間で殿を見つけるまで(P40下1〜P44下5)の、本田の心情描写が素晴らしい。
もう大人だし、自分もいろいろあったわけだから、過去のことは割り切って冷静に考えられる。もっと正確に云えば、過去が問題なのではなく、自分に必要なのは今現在の久遠寺であり、そして彼との未来である。
出会ってまだ1年ちょっと、お互い育った環境はまったく違うし、さんざん振り回され、会話が成り立たないこともあったけれど、仕事で組み、なんだかんだで一緒に住んでみれば、次第に彼を理解していく自分がいた。それは認めたくなかった。今まで人に甘えたことがなく、どうして甘えていいのかもわからなかった自分だから、今回もひとりで解決しようとした。でも昴はこれで終わらない、これからも自分を通して久遠寺に圧力を加えてくるだろう。なんとしてでも阻止したい。でもいまは昴から受けたダメージでボロボロだ。そんな状態を久遠寺に知られたくない、でも家に帰って、久遠寺の存在を知らせるものを見ただけ、そして自分にしか見せない表情を向けてくれただけで――その存在に手を伸ばし、助けを求め、すがりたいと思ってしまう。それはどういうことか?
本田は、自分の中の黙示録を読み、自覚する。
…と、ハーレイクインに展開していくのだが、ここで突然ワイルドカード投入!…徳永祖父によって(完全にとは云えないが)一気に問題が解決。なんと昴は祖父に頭が上がらない!…ラスト近くで本田(と殿)を昴から救うあたり、祖父というより水戸黄門である。助っ人は矢七に水戸のご隠居だなんて、ちょっと羨ましい話だー>本田
番外編「しあわせの色彩」もいいね。徳永祖父視点で、殿と本田出生、映が養子に出されるいきさつ(小学生の頃から映は映、ガキんちょのくせに今と変わらない映っぷりに大笑いだ!)、静香お母さんの恋が描かれており、何人ものキャラクターにそれぞれのエピソードを上手く相関させた1本のストーリーになっている。不自然さがないことに驚き、そして上手さに悶えた。素晴らしい!
評価:★★★★★(素晴らしい!ブリリアーント!)
しっかし…根暗な理由から「皇から奪ってやる」とばかり、「ナインハーフ」ごっこまでして本田にちゅーをする昴…って、BL的には実に正しい展開とはいえ、お〜い!ノンケの男がいきなりそこまでできるか?…私だったら、そっちの人を呼んで本田を襲わして、高みの見物だな(オッシーいわく「秋林さん、昴より鬼畜です」…違うってば、BLの読みすぎだってば!←そっちもどうかと)。結局なんだかんだ云ってアナタも弟と一緒、そっちの気があるんじゃ?>昴
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは正面が本田(主人公)、後方右が久遠寺(殿)、中央が各務(本田の後輩)、左が今井(各務の同期)。
■『しあわせにできる 7』
ISBN:4576050648 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2005/04/29 ¥560
シャレード文庫は基本的に惹句付きオビを付けておらず、その代わり、表紙見返し部分に作品のパンチライン(決め台詞/オチ)と思われる文章を抜き出してある。必ずしもラブシーンのそれとは限らないのだが、7巻の選択は、6巻の流れを汲んでいてとてもいい。ここをどの文章にするかは…作家が決めるの?それとも編集部?
!以下、ネタバレ注意報!
「同居スタート&昴再登場」編(「しあわせ13」)と「マリーナデート」編(「しあわせ14」)に、文庫用書下ろし番外編「まゆりひとすじに生きる!(by堂島)」(←そんなタイトルではありません!「等分のしあわせ」)収録。
一軒家で晴れて同居生活スタート、新婚さんの雰囲気の醸すふたりに天敵再登場、ついうっかりあんなところでちゅーしたばっかりに、昴が出てきちゃったよ〜、あ〜あ、せっかくいい雰囲気だったのに。簡単にはいかない、若さと自惚れってのは怖いねえ?>殿
もともとこのシリーズは、「本田or殿が深夜に帰宅→風呂(先に帰ったほうが湯を張っている)→どっちか入る→話す(でもすれ違いが多く、なかなかその機会に恵まれない)→寝る(文字通りの場合→殿が先に寝る…いや違うな、やっぱ本田だ、そっちの場合→本田、殿にクタクタにさせられ、気を失うように寝る)→本田5つの目覚まし&殿によって起床→出勤」と、騒動はいろいろ起きても、基本的にごくごくフツーの日常が繰り返されているのだが、なんつーか…住まいが一軒家になって、さらに本田が殿を意識し出すと、そのルーチンワークが一気に新婚さん風になるなあ。
でもそうは問屋…じゃなく昴がおろさず、なにやら会社絡みの工作が始まってる模様。なぜ昴はあからさまな邪魔をしてでも、殿を陥れたいのか。いったい過去になにがあったのか。書き下ろし番外編で、久遠寺家の長兄(昴)と三男(殿)の確執が生まれたわけがちらりと描かれている。なるほど、そっかそっか、そーゆーことか。10年経ってもまだ根に持ってるなんざ、昴は相当暗いヤツだな。血が繋がってるだけに、余計忘れられない…とか?「思い出に変わるまで」と、簡単にはいかないようだ。
嵐の前の本田・久遠寺邸という印象の7巻。
評価:★★★(サクサク読める。しあわせはまだちょっと遠いね)
昴もなあ…「弟が本気で驚いた」って、そんな本気うんぬんよりまず、弟の相手が男だという事実に驚かないか、フツー?…あ、久遠寺家だから長兄もフツーの感覚を持っていないってことか。そっかそっか。それにしても谷崎センセは攻キャラの不法侵入ネタをよくお書きになる。殿も本田邸(寮)に不法侵入した過去を持つが、今度は昴まで本田邸に侵入だ。さすが兄弟である…って、ちゃんと靴脱いだんでしょうね?>昴…だってフツーじゃないし。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「久遠寺昴」(久遠寺皇の兄。久遠寺家の長兄)
ISBN:4576050648 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2005/04/29 ¥560
白金の家への引っ越しも無事完了し、不本意ながらも久遠寺との公認同居生活を始めた本田。3課連中の花見場所まで提供し嵐は過ぎ去ったかに思えたが、美和の頼み事の件で望まぬ出会いをした昴が再び本田の前に現れる。時期を同じくして、日芳上層部では本田を1課へ異動させようという動きが見え始め、久遠寺には北京転勤の噂が…偶然とは思えない展開、さらに追い討ちをかけるようにパーティの招待状と久遠寺とのキスシーン写真を手渡してきた昴の目的は?兄弟の確執の板挟みになりながらも、久遠寺にそれを告げられない本田の選択は―。書き下ろしには久遠寺の高校時代、渡米直前のエピソードを収録。緊張のシリーズ第7巻。
シャレード文庫は基本的に惹句付きオビを付けておらず、その代わり、表紙見返し部分に作品のパンチライン(決め台詞/オチ)と思われる文章を抜き出してある。必ずしもラブシーンのそれとは限らないのだが、7巻の選択は、6巻の流れを汲んでいてとてもいい。ここをどの文章にするかは…作家が決めるの?それとも編集部?
!以下、ネタバレ注意報!
「同居スタート&昴再登場」編(「しあわせ13」)と「マリーナデート」編(「しあわせ14」)に、文庫用書下ろし番外編「まゆりひとすじに生きる!(by堂島)」(←そんなタイトルではありません!「等分のしあわせ」)収録。
一軒家で晴れて同居生活スタート、新婚さんの雰囲気の醸すふたりに天敵再登場、ついうっかりあんなところでちゅーしたばっかりに、昴が出てきちゃったよ〜、あ〜あ、せっかくいい雰囲気だったのに。簡単にはいかない、若さと自惚れってのは怖いねえ?>殿
もともとこのシリーズは、「本田or殿が深夜に帰宅→風呂(先に帰ったほうが湯を張っている)→どっちか入る→話す(でもすれ違いが多く、なかなかその機会に恵まれない)→寝る(文字通りの場合→殿が先に寝る…いや違うな、やっぱ本田だ、そっちの場合→本田、殿にクタクタにさせられ、気を失うように寝る)→本田5つの目覚まし&殿によって起床→出勤」と、騒動はいろいろ起きても、基本的にごくごくフツーの日常が繰り返されているのだが、なんつーか…住まいが一軒家になって、さらに本田が殿を意識し出すと、そのルーチンワークが一気に新婚さん風になるなあ。
でもそうは問屋…じゃなく昴がおろさず、なにやら会社絡みの工作が始まってる模様。なぜ昴はあからさまな邪魔をしてでも、殿を陥れたいのか。いったい過去になにがあったのか。書き下ろし番外編で、久遠寺家の長兄(昴)と三男(殿)の確執が生まれたわけがちらりと描かれている。なるほど、そっかそっか、そーゆーことか。10年経ってもまだ根に持ってるなんざ、昴は相当暗いヤツだな。血が繋がってるだけに、余計忘れられない…とか?「思い出に変わるまで」と、簡単にはいかないようだ。
嵐の前の本田・久遠寺邸という印象の7巻。
評価:★★★(サクサク読める。しあわせはまだちょっと遠いね)
昴もなあ…「弟が本気で驚いた」って、そんな本気うんぬんよりまず、弟の相手が男だという事実に驚かないか、フツー?…あ、久遠寺家だから長兄もフツーの感覚を持っていないってことか。そっかそっか。それにしても谷崎センセは攻キャラの不法侵入ネタをよくお書きになる。殿も本田邸(寮)に不法侵入した過去を持つが、今度は昴まで本田邸に侵入だ。さすが兄弟である…って、ちゃんと靴脱いだんでしょうね?>昴…だってフツーじゃないし。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「久遠寺昴」(久遠寺皇の兄。久遠寺家の長兄)
■『しあわせにできる 6』
ISBN:4576042378 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/12/22 ¥580
!以下、ネタバレ注意報!
「本田退寮決定!こちらのお部屋はいかがか?」編(「しあわせ11」「しあわせ12」)、文庫用書き下ろし番外編「落合桜子ちゃん:本田さんのお部屋は私の手で♪」(←そんなタイトルではありません!「しあわせ引越し大作戦」)収録。
いつまでも独身寮にいれるわけがなく、入寮経過年数が6年を過ぎたため、退寮宣告を突然受けた本田。それでもさすが建材3課の愛され男とゆーか、殿はもちろん、実は資産家の娘である落合さん(これにはビックリ!)に、あの映を尻に敷く妻の早紀…と、次から次へと物件を紹介され、お金持ちから愛されていいわね〜、渋谷・松濤のマンションっていくらなの?あそこは高級住宅街で、ストーンハウスがあるくらいだし…と、ちょっと本田が羨ましくなってしまう第6巻である。
同じ寮に住んでいるとはいえ、入寮期間の短い殿は別に出て行く必要はないのだが、やはり「本田強制退寮」=「久遠寺自主退寮」。どこまでも本田について行く殿である。誕生日プレゼントを兼ねて本田のために…と、部屋(とーぜん家族向けタイプ)を探す姿はなんとも甲斐甲斐しく、普段クールなだけに余計ホロリとさせられた…が、趣味は相変わらずベルサイユ、サイアクである。結局は、母・静香の持ち家であるという白金(高級住宅街)の和風一軒家に落ち着くのだが、これもまたなんだかいわくつきの家であり、谷崎センセによる伝家の宝刀「真実はまたあとで♪」、またしても1本伏線が張られたという印象だ。う〜む。
引越し騒動ですったもんだの中、6巻で注目すべきは――殿が本田に対して起こした「押してダメなら引いてみな」駆け引きである。
正確に云うと、駆け引きというより、ただ先手を打って先に寮を出ただけ、それ以上の話ではなかったのだが、いったん「引いて」みたことが、本田にとって殿がどのあたりの位置にどう存在しているのかを本田自身に知らしめ、殿に自惚れさせるほどの(あの殿が!である)自信を持たせる結果となった(あ、ゴメン!これ7巻の展開だー)。そしてなんと云っても、本田の自覚が決定的になった瞬間が見られたのである。その描写が実に丁寧で私は感動した。素晴らしい!
本田が否定しないよう、素直になるまで……あと一押しだ!>殿
評価:★★★☆(サクサク読める。さらに面白くなってきた!)
しっかし…静香お母さんは、「いつか雪彦が結婚して子供ができて、家族そろってこの大切な家に住んでもらえたら」と息子の(フツーの)しあわせを願って、本田に白金の家を托したんだろうなあ。まさか男と住むことになるなんて、思ってもないだろうなあ。それが知られるだろうXデーには――和哉よ!フォローを忘れるなっ!バックアップもな!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「各務保」(本田の後輩で3課のお花男。ホクリーク出身だぞ!)
ISBN:4576042378 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/12/22 ¥580
突然退寮を申し渡された本田にあちこちから物件提供の申し出が。久遠寺セレクトのベルサイユ風(?)マンションを振り切り、誰にも借りは作りたくないからと激務の合間を縫って部屋探しをする本田だが、なかなか条件に合う場所が見つからない。そんな時、静香個人のものだという立派な日本家屋を勧められる。遠い記憶にある理想の家そのままの建物。訳ありな雰囲気を察しつつも追及はせず、母の意向に従うことにした本田。ついに久遠寺との同居生活におさらばか!?ところが念願かなうはずの本田の目にはなぜか涙が…。書き下ろしは引っ越し騒動裏話、各務が落合家の入り婿に。
!以下、ネタバレ注意報!
「本田退寮決定!こちらのお部屋はいかがか?」編(「しあわせ11」「しあわせ12」)、文庫用書き下ろし番外編「落合桜子ちゃん:本田さんのお部屋は私の手で♪」(←そんなタイトルではありません!「しあわせ引越し大作戦」)収録。
いつまでも独身寮にいれるわけがなく、入寮経過年数が6年を過ぎたため、退寮宣告を突然受けた本田。それでもさすが建材3課の愛され男とゆーか、殿はもちろん、実は資産家の娘である落合さん(これにはビックリ!)に、あの映を尻に敷く妻の早紀…と、次から次へと物件を紹介され、お金持ちから愛されていいわね〜、渋谷・松濤のマンションっていくらなの?あそこは高級住宅街で、ストーンハウスがあるくらいだし…と、ちょっと本田が羨ましくなってしまう第6巻である。
同じ寮に住んでいるとはいえ、入寮期間の短い殿は別に出て行く必要はないのだが、やはり「本田強制退寮」=「久遠寺自主退寮」。どこまでも本田について行く殿である。誕生日プレゼントを兼ねて本田のために…と、部屋(とーぜん家族向けタイプ)を探す姿はなんとも甲斐甲斐しく、普段クールなだけに余計ホロリとさせられた…が、趣味は相変わらずベルサイユ、サイアクである。結局は、母・静香の持ち家であるという白金(高級住宅街)の和風一軒家に落ち着くのだが、これもまたなんだかいわくつきの家であり、谷崎センセによる伝家の宝刀「真実はまたあとで♪」、またしても1本伏線が張られたという印象だ。う〜む。
引越し騒動ですったもんだの中、6巻で注目すべきは――殿が本田に対して起こした「押してダメなら引いてみな」駆け引きである。
正確に云うと、駆け引きというより、ただ先手を打って先に寮を出ただけ、それ以上の話ではなかったのだが、いったん「引いて」みたことが、本田にとって殿がどのあたりの位置にどう存在しているのかを本田自身に知らしめ、殿に自惚れさせるほどの(あの殿が!である)自信を持たせる結果となった(あ、ゴメン!これ7巻の展開だー)。そしてなんと云っても、本田の自覚が決定的になった瞬間が見られたのである。その描写が実に丁寧で私は感動した。素晴らしい!
本田が否定しないよう、素直になるまで……あと一押しだ!>殿
評価:★★★☆(サクサク読める。さらに面白くなってきた!)
しっかし…静香お母さんは、「いつか雪彦が結婚して子供ができて、家族そろってこの大切な家に住んでもらえたら」と息子の(フツーの)しあわせを願って、本田に白金の家を托したんだろうなあ。まさか男と住むことになるなんて、思ってもないだろうなあ。それが知られるだろうXデーには――和哉よ!フォローを忘れるなっ!バックアップもな!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「各務保」(本田の後輩で3課のお花男。ホクリーク出身だぞ!)
ISBN:4576041460 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/08/30 ¥560
!以下、ネタバレ注意報!
「本田危うし!喜久田楼事件編」(「しあわせ9」)と「バレンタインデー騒動編」(「しあわせ10」)に、文庫用書き下ろし番外編「落としてやるぜ!〜我田引水社長と気苦労秘書の裏工作攻防記〜」(←そんなタイトルではありません!「社長のしあわせ」)収録。
殿の海外出張中にどうしても映からの誘いを断れなかった本田、とうとう高級料亭に連れ込まれ…あわや!な騒動から始まり、本田と殿の甘いバレンタイデー…となんだかBLらしくなってきた第5巻。
汚い裏工作を仕掛けて連れ込んだとゆーのに、映が本田を落とせなかった理由は簡単だ。日本酒じゃなく洋酒を出すように仕掛けりゃ良かったんだよ〜、そしたら話もそこそこ、本田はクラクラフラフラ、時間かけず一気に雪崩れ込めたのに。これは明らかに戦略ミスだ、策に溺れたな?>映
がしかし、マジで本田と映がどーにかなってしまっても困るので、森田の活躍にはやはり感謝せねばなるまい。危機一髪のところで本田を救ってくれるあたり、秘書というよりは風車の矢七の域である。う〜ん、いぶし銀だ。
そしてようやく久遠寺家の長男・昴が本格的に登場。なにやら三男坊である殿との間には軋轢が生じているらしいが、これもまた過去が明らかになるのはとーぶん先のようで…なんだかもうどれだけ伏線が張られてるんだか、わかんなくなってきた…あーうー。
で、この5巻で特記すべき展開がもうひとつ。「バレンタインデー騒動」編で、本田がとうとう殿におねだりだ。本田は自己嫌悪に陥ってるけど、大丈夫、殿はアナタが素直になれないとわかってるし、そーいうときだけしかそーゆーこと訊いてこないでしょ?…殿による「寄り切って押し倒し」な決まり手は毎回同じ、正直云うとマンネリ化してきたけど、巻を追うごとに本田に対する気遣いが感じられるようになったので、1巻のアレを思えば、殿は相当変わったと思う。「本田→久遠寺」も形になって見えてきたしね。
書き下ろし「社長のしあわせ」の映に爆笑。汚ないんだ、これが!(わはは!)…あんな頭が回り過ぎる映を察して先手を打たねばならない森田さんは、大変だね。同情するよ、うん。
評価:★★★☆(サクサク読める。半星は、気の毒な落合さんと気苦労の絶えない森田さんに)
「あいつの後ってのが、気にいらねぇが…。あいつじゃ、物足りなくなるようにしてやるよ」(P32)って、アナタまだ順番にこだわってるんですか!?…と思いつつ、海千山千な映なだけに、マジで殿より上手そうな気がしないでもなく…。それにしても、襖を開けたら布団が一組敷かれていて…なんてゆー高級料亭旅館、いまだ存在するの?…秋林、庶民だからわかんな〜い!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「森田祐一」(徳永映の秘書)
会社に乗り込んできた映に高級料亭・喜久田楼の奥座敷で押し倒された本田は、なす術もなく抱かれそうになっていたところを映の秘書・森田に助けられる。そのショックも癒えぬうち、久遠寺家の長兄・昴の件で美和と落ち合ったところへ突如、当の本人が現れて―。久遠寺不在中に次々起こる、なかったことにはできない厄介事の数々。兄二人を相手に久遠寺の独占欲もヒートアップ!?さらには本田さんLOVEの落合を食事に連れて行く約束までしてしまい…。年明け早々からバレンタインデーまで、お釣りが来るほどの暑苦しい愛が飛び交う本田ラプソディー。気苦労が絶えない森田の毎日を描いた書き下ろしも収録したシリーズ第五弾。
!以下、ネタバレ注意報!
「本田危うし!喜久田楼事件編」(「しあわせ9」)と「バレンタインデー騒動編」(「しあわせ10」)に、文庫用書き下ろし番外編「落としてやるぜ!〜我田引水社長と気苦労秘書の裏工作攻防記〜」(←そんなタイトルではありません!「社長のしあわせ」)収録。
殿の海外出張中にどうしても映からの誘いを断れなかった本田、とうとう高級料亭に連れ込まれ…あわや!な騒動から始まり、本田と殿の甘いバレンタイデー…となんだかBLらしくなってきた第5巻。
汚い裏工作を仕掛けて連れ込んだとゆーのに、映が本田を落とせなかった理由は簡単だ。日本酒じゃなく洋酒を出すように仕掛けりゃ良かったんだよ〜、そしたら話もそこそこ、本田はクラクラフラフラ、時間かけず一気に雪崩れ込めたのに。これは明らかに戦略ミスだ、策に溺れたな?>映
がしかし、マジで本田と映がどーにかなってしまっても困るので、森田の活躍にはやはり感謝せねばなるまい。危機一髪のところで本田を救ってくれるあたり、秘書というよりは風車の矢七の域である。う〜ん、いぶし銀だ。
そしてようやく久遠寺家の長男・昴が本格的に登場。なにやら三男坊である殿との間には軋轢が生じているらしいが、これもまた過去が明らかになるのはとーぶん先のようで…なんだかもうどれだけ伏線が張られてるんだか、わかんなくなってきた…あーうー。
で、この5巻で特記すべき展開がもうひとつ。「バレンタインデー騒動」編で、本田がとうとう殿におねだりだ。本田は自己嫌悪に陥ってるけど、大丈夫、殿はアナタが素直になれないとわかってるし、そーいうときだけしかそーゆーこと訊いてこないでしょ?…殿による「寄り切って押し倒し」な決まり手は毎回同じ、正直云うとマンネリ化してきたけど、巻を追うごとに本田に対する気遣いが感じられるようになったので、1巻のアレを思えば、殿は相当変わったと思う。「本田→久遠寺」も形になって見えてきたしね。
書き下ろし「社長のしあわせ」の映に爆笑。汚ないんだ、これが!(わはは!)…あんな頭が回り過ぎる映を察して先手を打たねばならない森田さんは、大変だね。同情するよ、うん。
評価:★★★☆(サクサク読める。半星は、気の毒な落合さんと気苦労の絶えない森田さんに)
「あいつの後ってのが、気にいらねぇが…。あいつじゃ、物足りなくなるようにしてやるよ」(P32)って、アナタまだ順番にこだわってるんですか!?…と思いつつ、海千山千な映なだけに、マジで殿より上手そうな気がしないでもなく…。それにしても、襖を開けたら布団が一組敷かれていて…なんてゆー高級料亭旅館、いまだ存在するの?…秋林、庶民だからわかんな〜い!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「森田祐一」(徳永映の秘書)
■『しあわせにできる 4』
ISBN:4576040677 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/04/28 ¥560
!以下、ネタバレ注意報!
「拉致られてスイス編」(「しあわせ7」)と「過去の女・美和登場編」(しあわせ「8」)に、文庫用書き下ろし番外・本田過去編「学生だけどバーテンなの♪」(←そんなタイトルではありません!「しあわせの情景」)収録。
年末の仕事先から拉致られ、そのままスイスまで行ってみれば、なんと建材3課メンバーで部下の各務や落合さんもいて…というドタバタコメディから始める4巻。久遠寺家がとんでもなくお金持ちであることより、3課のみなさんの愛すべき鈍感ぶりに笑ったなあ。
スイス行っても本田は本田で、寝てばかり(←睡眠という意)。そして相変わらずなモテモテっぷり、3課はもちろん、久遠寺兄弟だけでなく、別荘で遭遇した久遠寺祖父にまで気に入られ(これまた伏線アリ)、どうやら久遠寺兄弟の本田ダイスキーDNAは祖父からの遺伝な模様。組み込まれてちゃーそりゃー仕方がないわ、一目ぼれなのも納得だ>殿
4巻はそのほか、まゆり以外の女として美和が初登場。久遠寺の長兄となにやら関係があるようで、ここでまた1本、伏線が張られた。「待て、次巻!」というところか。
評価:★★★(サクサク読める)
2巻の感想で「潤滑剤も毎回用意いいときたもんだ。突然出てくる。いったいどっから出してくるの?」と書いたんだが、もしかして本田のいない隙に、殿のお世話係でハウスキーピング担当者が、こっそり本田の部屋に潤滑剤を持ち込んで補充してるんじゃないのか?…殿なら照れもなく指示しそうだ。「え〜っと、皇坊ちゃんからアレの補充依頼が来てるな」とかなんとか云いながら、担当者は枕の下に置いてるんだよ。疲れて帰って風呂入って寝る生活の本田は気付いてないね、絶対。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「徳永映」(久遠寺皇の兄)
ISBN:4576040677 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/04/28 ¥560
ありえない忙しさに振り回された年内の業務がやっと終了。年末年始は掃除に洗濯、そして心ゆくまで眠りたい…そんな本田のささやかな予定を180度ひっくり返す男、久遠寺。強引な手段で飛行機に乗せられ、行き着いた先は、なんとスイス。久遠寺家所有の超ゴージャス別荘で、なぜかどこにでも現れる3課連中とニューイヤーパーティで新年を迎えることに。気持ちでは久遠寺を受け入れ始めている本田だが、そんな自分を理性はいまだ認められずにいる。帰国後、元彼女・美和と偶然の再会をした本田は、久遠寺に関わる妙な頼まれごとをされてしまうが…。本田の日芳物産内定にまつわる過去編の書き下ろしも収録した、ワーカホリック・リーマン・ラブシリーズ第四弾。
!以下、ネタバレ注意報!
「拉致られてスイス編」(「しあわせ7」)と「過去の女・美和登場編」(しあわせ「8」)に、文庫用書き下ろし番外・本田過去編「学生だけどバーテンなの♪」(←そんなタイトルではありません!「しあわせの情景」)収録。
年末の仕事先から拉致られ、そのままスイスまで行ってみれば、なんと建材3課メンバーで部下の各務や落合さんもいて…というドタバタコメディから始める4巻。久遠寺家がとんでもなくお金持ちであることより、3課のみなさんの愛すべき鈍感ぶりに笑ったなあ。
スイス行っても本田は本田で、寝てばかり(←睡眠という意)。そして相変わらずなモテモテっぷり、3課はもちろん、久遠寺兄弟だけでなく、別荘で遭遇した久遠寺祖父にまで気に入られ(これまた伏線アリ)、どうやら久遠寺兄弟の本田ダイスキーDNAは祖父からの遺伝な模様。組み込まれてちゃーそりゃー仕方がないわ、一目ぼれなのも納得だ>殿
4巻はそのほか、まゆり以外の女として美和が初登場。久遠寺の長兄となにやら関係があるようで、ここでまた1本、伏線が張られた。「待て、次巻!」というところか。
評価:★★★(サクサク読める)
2巻の感想で「潤滑剤も毎回用意いいときたもんだ。突然出てくる。いったいどっから出してくるの?」と書いたんだが、もしかして本田のいない隙に、殿のお世話係でハウスキーピング担当者が、こっそり本田の部屋に潤滑剤を持ち込んで補充してるんじゃないのか?…殿なら照れもなく指示しそうだ。「え〜っと、皇坊ちゃんからアレの補充依頼が来てるな」とかなんとか云いながら、担当者は枕の下に置いてるんだよ。疲れて帰って風呂入って寝る生活の本田は気付いてないね、絶対。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「徳永映」(久遠寺皇の兄)
■『しあわせにできる 3』
ISBN:4576040014 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/01/07 ¥560
BLにしては、比較的落ち着いた構図の表紙が続く『しあわせにできる』シリーズ。がしかし、本シリーズもやはりシャレード文庫だとゆーか、シャレード名物「見返しの本文クライマックス箇所引用とリンクしたカラー口絵」に、毎回けっこうな色っぽさがあるので、通勤中にお読みになる方は「しおり代わりの絵葉書」をご用意下さい…って、え?そんなの常識?みんなやってるって?…がーん。
!以下、ネタバレ注意報!
和哉騒動編(「しあわせ5」)とクリスマス騒動編(「しあわせ6」)に、文庫用書き下ろし「ウワサは踊る、3課の中で」(←そんなタイトルではありません!「しあわせ輪舞」)収録。
女にフラれて長くグズってたくせに、久遠寺に話を聞いてもらって慰められたら翌朝スッキリ吹っ切れてるなんざ、若いっていいなあ〜>和哉 でもアナタが酔いつぶれてグースカ寝てるその隣室で、にーさんたちがくんずほぐれつ真っ最中、「すごい技とか、ないのか?」(久遠寺)ときたもんだ!…って、そんな本田にはムリっしょ、アタシまだ『しあわせ』シリーズは6編+書き下ろし3編しか読んでないけど、久遠寺によるすっごい技ってのも出てきてないよ?…これが英田兄貴の作品なら、確実にすんごいことになってそーだけど。そういうイメージなのよ…英田兄貴、スマン!
仕事はデキて社内での立ち回りは器用なんだが、プライベートはひた隠し、人間関係に右往左往な不器用さを見せる本田が、殿様然としていて他者を圧倒、常に決して崩れることはないクールさを持ちながら、実は人の性格や気持ちを読むのが上手い久遠寺によって救われた3巻。久遠寺は顔がクールなくせに、行動が直情的で…ある意味、これまた不器用な男だよね。うん、3巻目でようやく見えてきたよ、私にも。強引だけど、いい男じゃん。とゆーわけで、これからは私も「殿」と呼ばせていただきます!
和哉がうっかり「雪彦さん(←本田の名前)、好きです!」と殿とバトルになったらどーしよー!?と思ったんだが、そんなベタな展開になることはなく――このシリーズで好感を持てるのは、気が付けば主人公の周りはホモばかり、という図式になっていないところだな。ネタはほかにもあるんだよといわんばかりに騒動が次々と起こるので、読んでいて楽しい。
それにしても殿よ。
酒にかなりお強いアナタがそれほどの笑みをみせるだなんて、相当飲んで酔っ払ってるとみたんだが――そんな状態でよくおできになるね?…感心した。
評価:★★★☆(サクサク読める。半星は理解のある和哉に)
絵師の陸裕千景子センセについて少し。陸裕センセは主にシャレードで活躍中、リブレ系でよく見る流行りのシャープ描線にクールな絵柄とは正反対、少し古めではあるけれどあったかい印象の絵をお描きになる方である。最初「リーマンコメディなら、山田ユギのほうが良かったなあ」なんて思ったのだが、本作は「黒髪攻で茶髪受」なので、ユギさんの代表作『最後のドアを閉めろ!』とカブりそうだし、主人公の名前が「本田」なので余計混乱しそう、ここはやはり別の方だろうと思い直した。本田はルックスに相反して古風な男なんだよね。だから陸裕さんで正解だし、センセは的確にキャラの特徴/長と場面を捉えてるよ、うん。マジ上手い。
「ちょっと表紙が野暮ったい(ごめんなさい〜!)」と敬遠してる人!…読んだらわかるけど、このシリーズは陸裕センセじゃないとダメ。キャラがピンで描かれている表紙なのは、このシリーズの登場人物がみな個性豊かで人数が多く、そのキャラ紹介を兼ねているからなんじゃ?
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「菊池和哉」(本田の義弟)
ISBN:4576040014 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2004/01/07 ¥560
日頃疎遠にしている母・静香たっての願いを受け、仕事の合間を縫い義弟・和哉の捜索を続ける本田。ところが家出の理由を探るうち、料亭での一件以来、超要注意人物となっている映に借りを作ってしまう。しかし次に本田を待ち受けていたのは、そんな大事なことを忘れ去ってしまうほどの殺人的忙しさ―年末。脳天気な3課連中に囲まれ、一人眉間の皺を深くする本田だが、あり得ないクリスマスプレゼントに真っ白になり、自分ですら忘れていた幼少期の恥を暴露され、久遠寺に高価なシャンパンを飲まされ押し倒され…。他人の三倍忙しい本田の年末修羅場編。降って湧いたお見合い疑惑にまつわる書き下ろしつき、シリーズ第三弾。
BLにしては、比較的落ち着いた構図の表紙が続く『しあわせにできる』シリーズ。がしかし、本シリーズもやはりシャレード文庫だとゆーか、シャレード名物「見返しの本文クライマックス箇所引用とリンクしたカラー口絵」に、毎回けっこうな色っぽさがあるので、通勤中にお読みになる方は「しおり代わりの絵葉書」をご用意下さい…って、え?そんなの常識?みんなやってるって?…がーん。
!以下、ネタバレ注意報!
和哉騒動編(「しあわせ5」)とクリスマス騒動編(「しあわせ6」)に、文庫用書き下ろし「ウワサは踊る、3課の中で」(←そんなタイトルではありません!「しあわせ輪舞」)収録。
女にフラれて長くグズってたくせに、久遠寺に話を聞いてもらって慰められたら翌朝スッキリ吹っ切れてるなんざ、若いっていいなあ〜>和哉 でもアナタが酔いつぶれてグースカ寝てるその隣室で、にーさんたちがくんずほぐれつ真っ最中、「すごい技とか、ないのか?」(久遠寺)ときたもんだ!…って、そんな本田にはムリっしょ、アタシまだ『しあわせ』シリーズは6編+書き下ろし3編しか読んでないけど、久遠寺によるすっごい技ってのも出てきてないよ?…これが英田兄貴の作品なら、確実にすんごいことになってそーだけど。そういうイメージなのよ…英田兄貴、スマン!
仕事はデキて社内での立ち回りは器用なんだが、プライベートはひた隠し、人間関係に右往左往な不器用さを見せる本田が、殿様然としていて他者を圧倒、常に決して崩れることはないクールさを持ちながら、実は人の性格や気持ちを読むのが上手い久遠寺によって救われた3巻。久遠寺は顔がクールなくせに、行動が直情的で…ある意味、これまた不器用な男だよね。うん、3巻目でようやく見えてきたよ、私にも。強引だけど、いい男じゃん。とゆーわけで、これからは私も「殿」と呼ばせていただきます!
和哉がうっかり「雪彦さん(←本田の名前)、好きです!」と殿とバトルになったらどーしよー!?と思ったんだが、そんなベタな展開になることはなく――このシリーズで好感を持てるのは、気が付けば主人公の周りはホモばかり、という図式になっていないところだな。ネタはほかにもあるんだよといわんばかりに騒動が次々と起こるので、読んでいて楽しい。
それにしても殿よ。
酒にかなりお強いアナタがそれほどの笑みをみせるだなんて、相当飲んで酔っ払ってるとみたんだが――そんな状態でよくおできになるね?…感心した。
評価:★★★☆(サクサク読める。半星は理解のある和哉に)
絵師の陸裕千景子センセについて少し。陸裕センセは主にシャレードで活躍中、リブレ系でよく見る流行りのシャープ描線にクールな絵柄とは正反対、少し古めではあるけれどあったかい印象の絵をお描きになる方である。最初「リーマンコメディなら、山田ユギのほうが良かったなあ」なんて思ったのだが、本作は「黒髪攻で茶髪受」なので、ユギさんの代表作『最後のドアを閉めろ!』とカブりそうだし、主人公の名前が「本田」なので余計混乱しそう、ここはやはり別の方だろうと思い直した。本田はルックスに相反して古風な男なんだよね。だから陸裕さんで正解だし、センセは的確にキャラの特徴/長と場面を捉えてるよ、うん。マジ上手い。
「ちょっと表紙が野暮ったい(ごめんなさい〜!)」と敬遠してる人!…読んだらわかるけど、このシリーズは陸裕センセじゃないとダメ。キャラがピンで描かれている表紙なのは、このシリーズの登場人物がみな個性豊かで人数が多く、そのキャラ紹介を兼ねているからなんじゃ?
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「菊池和哉」(本田の義弟)
■『しあわせにできる 2』
ISBN:4576031678 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2003/08 ¥560
このシリーズとゆーか、シャレード系はやたら↑あらすじが長いので、ちと困るときがあったり…う〜む。
!以下、ネタバレ注意報!
なんで?いつ?「久遠寺→本田」ラブvになったの?と、ダブル視点のわりにはイマイチわからないまま読み続け、本田の知人らしい映(あきら)、声だけ出演の謎の女…などなど、素性が分からない・人物相関をハッキリさせないこれ見よがし伏線キャラが複数登場、そして久遠寺が本田宅に押しかけ居候を決め込んだところで終わった1巻。
2巻になっても、「天然殿様キャラな久遠寺の強引テクに流されまくってる本田」という構図は変わらない。そっかそっか、本田も流され侍だったのかー、そりゃー押しかけ戦法は有効だ、スパイダーマンにだってなるわさ、一気に押し切りたいよね、でもまったくわかんないのは――手錠だ!手錠!アナタ、どっからそんなもの出してくるのよっ!?>久遠寺
で、1巻の感想のときに「そんなガチンコな状況でラブが絡むとどうなるか?」と書いたんだけども、「本田ラブv」なのはなにも久遠寺だけでなくて、本田を巡るキャラ全員(その形はいろいろだけど)そうだっつーのが2巻で見えてきた。「しあわせにできる」イコール「本田モテモテ騒動記」(←この「イコール」の書き方、谷崎センセっぽいでしょ?)、どこでもモテモテ♪本田さ〜ん!きゃあああ♪の繰り返しである。
前回の伏線回収として、映が久遠寺の実兄、謎の女が姉のような存在であるホステスのまゆりと判明した2巻だが、今度は新たに義弟の和哉、そして実母の静香が登場。揃いも揃ってみな美形。フツーなのは建材3課のメンバーくらいだが、みんな個性的で面白い天然キャラが揃ってるので楽しい(個人的には豊川課長を大プッシュだ!)。多忙な部署は、仕事がものすごーくデキる人ばかりより、素直でストレスに強い(というか鈍感)な人が多いほういいと思うので、本田は恵まれてるよ、うん。
今後の展開は…たぶん和哉だな、問題を起こしそうなのは。母の登場により本田のプライベートも徐々に見えてきたし…というところで3巻へ。どうやら「キャラを増やし、伏線を張り巡らせておきながら、読み手に真実を語るのはとーぶん先なのよーん♪」展開が、谷崎センセはお好きでお得意の模様。むむむむ…。
評価:★★★(サクサク読める)
それにしても久遠寺には驚かされる。手錠だけでなく潤滑剤も毎回用意いいときたもんだ。突然出てくる。いったいどっから出してくるの?マジシャンか?英田兄貴のところのディックに教えてやってくれ!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「久遠寺皇」(殿)
ISBN:4576031678 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2003/08 ¥560
評判通りの辣腕ぶりで次々と契約を結んでくる久遠寺。それに比例して激増する本田の仕事―。しかし、久遠寺とのコンビ解消宣言をあり得ないやり方で撤回させられた本田に選べる道はなく、毎日が過労半歩手前のストレス満載状態。それなのに、寮には当然のように久遠寺が住みつき本田のささやかな休息すら奪ってゆく…。腹に据えかねた本田はついに久遠寺締め出し作戦を敢行するが?似合わなすぎる各務主催の久遠寺歓迎会、映には襲われかけ、本田の実家・菊池家では義弟の和哉が失踪騒ぎと、厄介ごとの波状攻撃。人の話を聞かない男・久遠寺攻略法は見つけられるのか!?働く男の強引愛シリーズ第二弾。
このシリーズとゆーか、シャレード系はやたら↑あらすじが長いので、ちと困るときがあったり…う〜む。
!以下、ネタバレ注意報!
なんで?いつ?「久遠寺→本田」ラブvになったの?と、ダブル視点のわりにはイマイチわからないまま読み続け、本田の知人らしい映(あきら)、声だけ出演の謎の女…などなど、素性が分からない・人物相関をハッキリさせないこれ見よがし伏線キャラが複数登場、そして久遠寺が本田宅に押しかけ居候を決め込んだところで終わった1巻。
2巻になっても、「天然殿様キャラな久遠寺の強引テクに流されまくってる本田」という構図は変わらない。そっかそっか、本田も流され侍だったのかー、そりゃー押しかけ戦法は有効だ、スパイダーマンにだってなるわさ、一気に押し切りたいよね、でもまったくわかんないのは――手錠だ!手錠!アナタ、どっからそんなもの出してくるのよっ!?>久遠寺
で、1巻の感想のときに「そんなガチンコな状況でラブが絡むとどうなるか?」と書いたんだけども、「本田ラブv」なのはなにも久遠寺だけでなくて、本田を巡るキャラ全員(その形はいろいろだけど)そうだっつーのが2巻で見えてきた。「しあわせにできる」イコール「本田モテモテ騒動記」(←この「イコール」の書き方、谷崎センセっぽいでしょ?)、どこでもモテモテ♪本田さ〜ん!きゃあああ♪の繰り返しである。
前回の伏線回収として、映が久遠寺の実兄、謎の女が姉のような存在であるホステスのまゆりと判明した2巻だが、今度は新たに義弟の和哉、そして実母の静香が登場。揃いも揃ってみな美形。フツーなのは建材3課のメンバーくらいだが、みんな個性的で面白い天然キャラが揃ってるので楽しい(個人的には豊川課長を大プッシュだ!)。多忙な部署は、仕事がものすごーくデキる人ばかりより、素直でストレスに強い(というか鈍感)な人が多いほういいと思うので、本田は恵まれてるよ、うん。
今後の展開は…たぶん和哉だな、問題を起こしそうなのは。母の登場により本田のプライベートも徐々に見えてきたし…というところで3巻へ。どうやら「キャラを増やし、伏線を張り巡らせておきながら、読み手に真実を語るのはとーぶん先なのよーん♪」展開が、谷崎センセはお好きでお得意の模様。むむむむ…。
評価:★★★(サクサク読める)
それにしても久遠寺には驚かされる。手錠だけでなく潤滑剤も毎回用意いいときたもんだ。突然出てくる。いったいどっから出してくるの?マジシャンか?英田兄貴のところのディックに教えてやってくれ!
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「久遠寺皇」(殿)
■『しあわせにできる 1』
ISBN:4576030604 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2003/05 ¥560
………。
1巻10ページ読んだだけで、オッシーが私に薦めたわけがわかった。
うおおおお!
本田ぁぁあああああああああ〜〜っ!(←呼び捨て)
アナタの気持ち、よくわかるっ!!
マジわかるっ!!
だってアタシもアナタと同じだったのよ!
主な業務は営業フォローとバックアップ(つまり営業業務系)、信じられないくらい忙しく…いつか仕事に殺されると思う日々の中、運悪く営業部の切れ者エリートの担当になってしまって、出勤すると机の上はFAXと書きなぐられたメモの山、始業時間前からクレームと打ち合わせ電話の対応に追われ、物件は同時進行当たり前、常に状態を把握せねばならず、ミスは許されない。あっという間に終業時間になり、そのまま深夜まで残業(女子なのに!しかも連日)、それでも仕事が終わらわず休日出勤。家には寝に帰るだけ。曜日感覚ゼロ。流行ってるTVドラマもわからない。チームのメンバーとはいい関係を築き上げているけど、仕事は一向に減らずいつもギチギチ、新人が入ってきたら逃したくない…ってか、絶対逃すもんか!
花のOLどころじゃない、これじゃまるっきりサラリーマン、なんでこんなことに?…そんなのアイツのせいに決まってる、バカ野郎、そんなタイトな締め切りをしれっと云うなっ!だれがやると思ってんのよ!?そんなの今からできるわけないでしょ!?(と連日オフィスで遠慮ナシの言い争い)…でもやらなきゃいけない………。
いくらヤツがルックス良くスマート(賢いという意)で、女子社員に大モテ、イヤミなくらい仕事がデキて、上からはホープ視されている絵に描いたようなエリートだったとしても――
アタシは別、あの営業が心底憎いのよ〜〜っ!
…というわけで、BLとゆーのにラブ以前、本田の仕事っぷりにまず共感。激務に追われる会社員がそれだけリアルに描かれているということであり、これにはビックリさせられた。
!以下、ほんのりネタバレ注意報!
ただでさえ印象悪なスタートを切ってるのに、仕事でもなかなか折り合いつかない本田と久遠寺。そんな彼らが信頼関係を築いていくプロセスとして、日々さまざまな出来事や問題が待ち受けている。プロジェクトの獲得・受注・達成といった業務面だけでなく、見え隠れするプライベートな横顔、思いがけない真実などを知ることで、ふたりは少しずつ少しずつその距離を縮めていく。ただし仕事で認め合うようになっても、信頼から理解に至るまではやはり互いの牽制は続くわけで――そんなガチンコな状況でラブが絡むとどうなるか?…というシリーズだと思う(1〜7巻まで)。
↑のあらすじにもあるように、信頼確定プロセス中に「とある物件のトラブルで板挟みになった本田は結果的に彼を裏切る選択」をする。とても理解できるというか、私でも彼と同じ選択をして平沢課長に根回ししたと思う。どんなにデキる男だとわかっていて、ある程度信頼するようになっても、一緒に仕事を始めてまだ半年、まだまだ過程でしかない。そしてそんな本田に激怒した久遠寺の気持ちもわかるというか…これも仕方がない話だと思う。会社で生きていく上での自分の立ち回り、人間関係、意地とプライド――実に上手い描写だ。
がしかし。
悔しい気持ちはわかる、でも…あんなところであんなことを本田にするか!?あんまりだ!!>久遠寺
「きっかけは陵辱でした」だなんてサイアク、話が重くなってしまったら困ると、正直この時点でギブアップしようかと思った。それでも読み続けたのは、フツーだったら確実に混乱するはずのダブル視点三人称(谷崎泉の圧倒的な個性だと思う)が実に読みやすく、本田をめぐるキャラ達が立っていて、人物相関にかなりの伏線が張り巡らさせてると気付いたから。話の終わり方が「待て!次号!」と、焦らしテクニックに長けてたことも挙げられる。
…というわけで1巻クリア。妙にマジメな感想になってしまったが、基本的にコメディ作品なので、2巻以降の感想はもう少し楽しく(そして短く端的に!)書いてみたいと思う。
評価:★★★☆(けっこう面白い。共感した。サクサク読める)
三人称は基本的に「主人公(もしくは神)視点」で書かれることがほとんどで、視点を一定させることがセオリーだったりする。ところが谷崎泉は、作品や章単位でなく1シーンに「ダブル視点三人称」(受と攻視点の交互)で書いてくることがある。とくにラブシーンにその傾向が顕著。最初ビックリしたけれど、わからなくて混乱したのではなく、コロリと視点が変わるのにサクっと読めたことに驚いただけで、こういうのもありえるんだ、個性のひとつだなあ、谷崎泉は文章に特徴があって面白いと、逆に感心してしまった。
ニガテな人もいるだろうけど、セオリーを覆してきてこれだけ読ませるんだったら、私は支持したい。ただし、文庫用に付いてきた書き下ろし短編が「各務くん一人称」で書かれていて、話は面白いのにフックがなく残念だった。やっぱ谷崎泉は三人称がイイね。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「本田雪彦(主人公)」
ISBN:4576030604 文庫 谷崎泉(挿絵:陸裕千景子) 二見書房 2003/05 ¥560
東京・丸の内―大手商社建材部勤務の本田雪彦は所属の3課を代表する有能社員。サラリーマンらしからぬ華やかな美貌に色めき立つ女性社員もものともせず、多忙な仕事に走り回る日々。そんな本田がNY支社から鳴り物入りで本社に配属されてきた久遠寺皇のフォロー役を命じられる。男らしい容貌に、漂う育ちのよさ、仕事も超がつくほどのやり手。久遠寺は噂以上の男だったが、とある物件のトラブルで板挟みになった本田は結果的に彼を裏切る選択をしてしまう。信頼が芽生え始めた矢先の出来事に、久遠寺がとった行動とは…。早朝出勤、深夜残業、休日出勤は当たり前。頑張る本田に次々とふりかかる災難、トラブル、強引男!?王道リーマンラブシリーズ第一弾。
………。
1巻10ページ読んだだけで、オッシーが私に薦めたわけがわかった。
うおおおお!
本田ぁぁあああああああああ〜〜っ!(←呼び捨て)
アナタの気持ち、よくわかるっ!!
マジわかるっ!!
だってアタシもアナタと同じだったのよ!
主な業務は営業フォローとバックアップ(つまり営業業務系)、信じられないくらい忙しく…いつか仕事に殺されると思う日々の中、運悪く営業部の切れ者エリートの担当になってしまって、出勤すると机の上はFAXと書きなぐられたメモの山、始業時間前からクレームと打ち合わせ電話の対応に追われ、物件は同時進行当たり前、常に状態を把握せねばならず、ミスは許されない。あっという間に終業時間になり、そのまま深夜まで残業(女子なのに!しかも連日)、それでも仕事が終わらわず休日出勤。家には寝に帰るだけ。曜日感覚ゼロ。流行ってるTVドラマもわからない。チームのメンバーとはいい関係を築き上げているけど、仕事は一向に減らずいつもギチギチ、新人が入ってきたら逃したくない…ってか、絶対逃すもんか!
花のOLどころじゃない、これじゃまるっきりサラリーマン、なんでこんなことに?…そんなのアイツのせいに決まってる、バカ野郎、そんなタイトな締め切りをしれっと云うなっ!だれがやると思ってんのよ!?そんなの今からできるわけないでしょ!?(と連日オフィスで遠慮ナシの言い争い)…でもやらなきゃいけない………。
いくらヤツがルックス良くスマート(賢いという意)で、女子社員に大モテ、イヤミなくらい仕事がデキて、上からはホープ視されている絵に描いたようなエリートだったとしても――
アタシは別、あの営業が心底憎いのよ〜〜っ!
…というわけで、BLとゆーのにラブ以前、本田の仕事っぷりにまず共感。激務に追われる会社員がそれだけリアルに描かれているということであり、これにはビックリさせられた。
!以下、ほんのりネタバレ注意報!
ただでさえ印象悪なスタートを切ってるのに、仕事でもなかなか折り合いつかない本田と久遠寺。そんな彼らが信頼関係を築いていくプロセスとして、日々さまざまな出来事や問題が待ち受けている。プロジェクトの獲得・受注・達成といった業務面だけでなく、見え隠れするプライベートな横顔、思いがけない真実などを知ることで、ふたりは少しずつ少しずつその距離を縮めていく。ただし仕事で認め合うようになっても、信頼から理解に至るまではやはり互いの牽制は続くわけで――そんなガチンコな状況でラブが絡むとどうなるか?…というシリーズだと思う(1〜7巻まで)。
↑のあらすじにもあるように、信頼確定プロセス中に「とある物件のトラブルで板挟みになった本田は結果的に彼を裏切る選択」をする。とても理解できるというか、私でも彼と同じ選択をして平沢課長に根回ししたと思う。どんなにデキる男だとわかっていて、ある程度信頼するようになっても、一緒に仕事を始めてまだ半年、まだまだ過程でしかない。そしてそんな本田に激怒した久遠寺の気持ちもわかるというか…これも仕方がない話だと思う。会社で生きていく上での自分の立ち回り、人間関係、意地とプライド――実に上手い描写だ。
がしかし。
悔しい気持ちはわかる、でも…あんなところであんなことを本田にするか!?あんまりだ!!>久遠寺
「きっかけは陵辱でした」だなんてサイアク、話が重くなってしまったら困ると、正直この時点でギブアップしようかと思った。それでも読み続けたのは、フツーだったら確実に混乱するはずのダブル視点三人称(谷崎泉の圧倒的な個性だと思う)が実に読みやすく、本田をめぐるキャラ達が立っていて、人物相関にかなりの伏線が張り巡らさせてると気付いたから。話の終わり方が「待て!次号!」と、焦らしテクニックに長けてたことも挙げられる。
…というわけで1巻クリア。妙にマジメな感想になってしまったが、基本的にコメディ作品なので、2巻以降の感想はもう少し楽しく(そして短く端的に!)書いてみたいと思う。
評価:★★★☆(けっこう面白い。共感した。サクサク読める)
三人称は基本的に「主人公(もしくは神)視点」で書かれることがほとんどで、視点を一定させることがセオリーだったりする。ところが谷崎泉は、作品や章単位でなく1シーンに「ダブル視点三人称」(受と攻視点の交互)で書いてくることがある。とくにラブシーンにその傾向が顕著。最初ビックリしたけれど、わからなくて混乱したのではなく、コロリと視点が変わるのにサクっと読めたことに驚いただけで、こういうのもありえるんだ、個性のひとつだなあ、谷崎泉は文章に特徴があって面白いと、逆に感心してしまった。
ニガテな人もいるだろうけど、セオリーを覆してきてこれだけ読ませるんだったら、私は支持したい。ただし、文庫用に付いてきた書き下ろし短編が「各務くん一人称」で書かれていて、話は面白いのにフックがなく残念だった。やっぱ谷崎泉は三人称がイイね。
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまんない。
★★★ … 退屈はしないしけっこう面白い。
★★★★ … 面白い。佳作/秀作。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。
■表紙キャラは「本田雪彦(主人公)」
谷崎泉スペシャル!:「イントロダクション」
2007年9月16日 Rotten Sisters!
←今年の春あたりだったか、いつもの居酒屋でオッシーに「秋林さん、シャレードが好きだって云ってませんでしたっけ?谷崎泉は読まないんですか?看板作家なのに」と訊かれ、たしかにシャレードは好きだけど(理由:デザインや本文フォントが好みで、職業系モノが多いから)、云われてみれば、谷崎泉は「パンダ航空1〜3」しか読んでないなあ、でもあれはあんまり面白くなかった、たぶん谷崎センセの一人称が私好みでなかったのと、内容・キャラともに凡庸で印象に残らず、そのイメージがついて回って、どうしても他の著作に手を出す気にならなかったんだろうな…と、オッシーにそう理由を伝えたらば。
「じゃあ、『しあわせにできる』シリーズを読んだことないんですね。うわ〜、なんてもったいない!…そういえばこの前、Fさんに偶然ドトールで会ったんですけど、昔、Fさんと秋林さんが某社で一緒に働いていて、お互いとんでもなく忙しかったって話を聞いたんですよ。だったら『しあわせにできる』を読むべきです。絶対共感できます。英田サキが『ラブ>>>>>仕事』で好みじゃないというなら(←毎回そうとは限らないってば!)、谷崎泉は『ラブ≧仕事』ですよ。秋林さん好みのリーマンものだと思うし、僕大好きなんですよ、このシリーズ!」
と、現役営業リーマンにたいへん熱っぽく語られた以上、こりゃ一度読んでみないとあかんやん!…と、手に取ってみることにしたのですが。
『しあわせにできる』は完結した?
しかも最近最終巻が出たばかり――って…へ?いったい何冊出ているの?
答え:12冊
なんだたった12冊か、世の中もっと長いシリーズがあるってば、フジミなんてそのいい例じゃん?と云われても、私にとって12巻もの旅路は長い!…とりあえず古本屋でお試し購入した1巻が問題だ、投資額は105円なれどムダにはしたくない、果たして面白いんだろうか…と通勤電車の中で読み始めたら――うわ〜!とまらな〜い〜〜!?どうしよ〜!?ひ〜え〜!
その後、2〜12巻を定価で楽天&密林購入、1週間で読了。
…「12巻もの旅路」はどーした?
そして初夏、「シバタフミアキさんと運命の再会」を果たすきっかけとなった『最後のテロリスト(ラステロ)』(1巻だけ2007年上半期myベスト1)に遭遇。なんとこれもまた谷崎泉作品だったりで――結果、今年上半期にいきなり谷崎ブームが到来、他の著作にも手を出すことになったのでした…。
■シバタさんと運命の再会をしたときの話
http://diarynote.jp/d/25683/20070729.html
(『ラステロ1巻』の密林書評「シバタフミアキさんとの10年振り位の再会だと思います」を読んで、私と夜霧さんだけじゃなかった!やっぱり!…と、思わずほくそ笑み)
とゆーわけで、「谷崎泉スペシャル!」――始めま〜す。ひとり上手。
ISBN:4576051334 文庫 谷崎泉/陸裕千景子 二見書房 2005/08/26 ¥560
「じゃあ、『しあわせにできる』シリーズを読んだことないんですね。うわ〜、なんてもったいない!…そういえばこの前、Fさんに偶然ドトールで会ったんですけど、昔、Fさんと秋林さんが某社で一緒に働いていて、お互いとんでもなく忙しかったって話を聞いたんですよ。だったら『しあわせにできる』を読むべきです。絶対共感できます。英田サキが『ラブ>>>>>仕事』で好みじゃないというなら(←毎回そうとは限らないってば!)、谷崎泉は『ラブ≧仕事』ですよ。秋林さん好みのリーマンものだと思うし、僕大好きなんですよ、このシリーズ!」
と、現役営業リーマンにたいへん熱っぽく語られた以上、こりゃ一度読んでみないとあかんやん!…と、手に取ってみることにしたのですが。
『しあわせにできる』は完結した?
しかも最近最終巻が出たばかり――って…へ?いったい何冊出ているの?
答え:12冊
なんだたった12冊か、世の中もっと長いシリーズがあるってば、フジミなんてそのいい例じゃん?と云われても、私にとって12巻もの旅路は長い!…とりあえず古本屋でお試し購入した1巻が問題だ、投資額は105円なれどムダにはしたくない、果たして面白いんだろうか…と通勤電車の中で読み始めたら――うわ〜!とまらな〜い〜〜!?どうしよ〜!?ひ〜え〜!
その後、2〜12巻を定価で楽天&密林購入、1週間で読了。
…「12巻もの旅路」はどーした?
そして初夏、「シバタフミアキさんと運命の再会」を果たすきっかけとなった『最後のテロリスト(ラステロ)』(1巻だけ2007年上半期myベスト1)に遭遇。なんとこれもまた谷崎泉作品だったりで――結果、今年上半期にいきなり谷崎ブームが到来、他の著作にも手を出すことになったのでした…。
■シバタさんと運命の再会をしたときの話
http://diarynote.jp/d/25683/20070729.html
(『ラステロ1巻』の密林書評「シバタフミアキさんとの10年振り位の再会だと思います」を読んで、私と夜霧さんだけじゃなかった!やっぱり!…と、思わずほくそ笑み)
とゆーわけで、「谷崎泉スペシャル!」――始めま〜す。ひとり上手。
ISBN:4576051334 文庫 谷崎泉/陸裕千景子 二見書房 2005/08/26 ¥560
降りてくるまで待って
2007年9月15日 Rotten Sisters!
←楽天ショップで買えるんです。便利とゆーか、スゴイ時代になったとゆーか。ほかの本と合わせ、来週あたりに貯まったポイントで購入しようかなと考えてます。…まだ確定してナイけど。
つーわけで、この3連休中に「谷崎泉スペシャル!」を書こうと思っております。でもたぶん…3日ではムリ、1週間くらいズルズルとかかりそうっスね。言葉がふわ〜んと降りてこないと文章を綴れないタイプなので。時間がかかるんですよ。下書きなんてできないしー。
ふわ〜ん…と降りてきてから、少し考えて、書く。
考えすぎると作為的な文章(とオチ)になってしまう。それは絶対に避けたい。う〜む。たかがブログ、されどブログ。
つーわけで、この3連休中に「谷崎泉スペシャル!」を書こうと思っております。でもたぶん…3日ではムリ、1週間くらいズルズルとかかりそうっスね。言葉がふわ〜んと降りてこないと文章を綴れないタイプなので。時間がかかるんですよ。下書きなんてできないしー。
ふわ〜ん…と降りてきてから、少し考えて、書く。
考えすぎると作為的な文章(とオチ)になってしまう。それは絶対に避けたい。う〜む。たかがブログ、されどブログ。
サプリメントの話を。
いままでビタミンB剤くらいしか摂取していなかったサプリメント。昨年いろいろあったこともあって、自分に合ったサプリメントを取り入れてみようかと、いろいろ探してみた結果――米国産サプリメント・アーユルヴェーダ(注1)・ファンケルに行き当たりました。
で、まずアーユルヴェータの「トリファラ」(注2)なんですが。
「便秘薬を飲むほどじゃないけど、おなかが張る。胃もたれがする。肌の調子が悪くなる」という症状に困っていたので、米国PLANETARY FORMULAS社の「トリファラインターナルクレンザー」をチョイス、約1ヶ月間飲み続けてみたところ――いや〜、もうビックリ!調子いいんですよ、これがマジで。穏やかに効いてきて、肌もいい感じ。便秘薬だとおなかが痛くなるけどこれはそうならず、質の良いお通じへと変わります。トリファラのデトックス効果ってスゴイ。
そして、ファンケルの「コラーゲン」。
いろいろなメーカーのコラーゲンを試してきましたが、ファンケルの評判があまりに高かったので、お試しで1週間続けてみたら――うわ〜、コラーゲンでこれほど違いを感じたのはファンケルだけでした。評判通り。しっとりすべすべになって(あくまでも私の場合です〜)、これまたビックリ。もう手放せません。ちなみに、トリファラは食間、コラーゲンは就寝前にビタミンCと一緒に飲んでます。
そして、マルチビタミン/ミネラル系のサプリメントとして、COUNTRY LIFE社の「マキシヘアー」。本来は髪と爪のためのサプリメントなのですが、含まれている成分が肌にもよいものが多く、マルチビタミン/ミネラルサプリメントとしても充分な内容となっています。価格もお安め。でもさすが爪用サプリメント、しょっちゅー横から割れていた爪がなかなか割れなくなってきて、これもまた効果がよくわかりました。
とゆーわけで、サプリメントを取り入れるようになって身体の調子がよくなってきたわけですが――なんつーか、私の欲しい米国サプリメントは日本で直接購入できない(できてもお高い)ので、海外通販してるんですけどね、これがウソみたいに送料が安くって…日本製サプリメントを買うのと大して変わらないんですよ(送料は5000円未満で500円、5000円以上〜10000円未満で300円、10000円以上で無料)。ただし、米国サプリメントは粒自体の大きさが大きかったり、味が独特だったりするので、ニガテだという方もおられるのでご注意を。
「米国にしかないものは米国製、日本製のほうがよいものは日本製を」というスタンスで、サプリメント生活を続けていこうと思ってます。
↓私が購入してるサプリメント通販会社「サプマート」(日本語です)
http://www.supmart.com/
(私はアフィリエイトはしてません。紹介だけ。面白いものが揃っていて、眺めていると楽しいですよ♪)
いままでビタミンB剤くらいしか摂取していなかったサプリメント。昨年いろいろあったこともあって、自分に合ったサプリメントを取り入れてみようかと、いろいろ探してみた結果――米国産サプリメント・アーユルヴェーダ(注1)・ファンケルに行き当たりました。
(注1)アーユルヴェータ
「生命の科学」、「生命の知識」という意味のサンスクリット語で、5000年にわたってインドで実践されている伝統療法。小児科、婦人科を含め8つの科にわたる包括的な医学体系をもち、人の体全体を病気の治癒、治療の対象としたホリスティック医学(サプマートより引用)
で、まずアーユルヴェータの「トリファラ」(注2)なんですが。
(注2)トリファラ(Triphala)
インドの伝承医学アーユルヴェーダでは最も良く利用されるハーブフォーミュラで、アマラキ(Emblica officinalis)、ビビタキ(Terminalia bellerica)、ハリタキ(Terminalia chebula)という3種の果実を乾燥させたものです。
トリファラは、少量を継続的に使用することによる健康サポート、デトックスを目的とした場合には多めに摂取するといったように様々な目的に利用されています。(サプマートより引用)
「便秘薬を飲むほどじゃないけど、おなかが張る。胃もたれがする。肌の調子が悪くなる」という症状に困っていたので、米国PLANETARY FORMULAS社の「トリファラインターナルクレンザー」をチョイス、約1ヶ月間飲み続けてみたところ――いや〜、もうビックリ!調子いいんですよ、これがマジで。穏やかに効いてきて、肌もいい感じ。便秘薬だとおなかが痛くなるけどこれはそうならず、質の良いお通じへと変わります。トリファラのデトックス効果ってスゴイ。
そして、ファンケルの「コラーゲン」。
いろいろなメーカーのコラーゲンを試してきましたが、ファンケルの評判があまりに高かったので、お試しで1週間続けてみたら――うわ〜、コラーゲンでこれほど違いを感じたのはファンケルだけでした。評判通り。しっとりすべすべになって(あくまでも私の場合です〜)、これまたビックリ。もう手放せません。ちなみに、トリファラは食間、コラーゲンは就寝前にビタミンCと一緒に飲んでます。
そして、マルチビタミン/ミネラル系のサプリメントとして、COUNTRY LIFE社の「マキシヘアー」。本来は髪と爪のためのサプリメントなのですが、含まれている成分が肌にもよいものが多く、マルチビタミン/ミネラルサプリメントとしても充分な内容となっています。価格もお安め。でもさすが爪用サプリメント、しょっちゅー横から割れていた爪がなかなか割れなくなってきて、これもまた効果がよくわかりました。
とゆーわけで、サプリメントを取り入れるようになって身体の調子がよくなってきたわけですが――なんつーか、私の欲しい米国サプリメントは日本で直接購入できない(できてもお高い)ので、海外通販してるんですけどね、これがウソみたいに送料が安くって…日本製サプリメントを買うのと大して変わらないんですよ(送料は5000円未満で500円、5000円以上〜10000円未満で300円、10000円以上で無料)。ただし、米国サプリメントは粒自体の大きさが大きかったり、味が独特だったりするので、ニガテだという方もおられるのでご注意を。
「米国にしかないものは米国製、日本製のほうがよいものは日本製を」というスタンスで、サプリメント生活を続けていこうと思ってます。
↓私が購入してるサプリメント通販会社「サプマート」(日本語です)
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Apple iPod touch 8GB MA623J/A
2007年9月13日 物欲ブギ!
←これいいなあ♪
2007年9月28日発売、¥ 36,800。
iphoneが日本で発売されるとしたら、ソフトバンクモバイルから出る可能性が一番高かろうと、キヘンをもちっと先送りしようと考えていたのに、こんなの出るんだ。こっちを買っちゃおうかなあ…むむむ。
2007年9月28日発売、¥ 36,800。
iphoneが日本で発売されるとしたら、ソフトバンクモバイルから出る可能性が一番高かろうと、キヘンをもちっと先送りしようと考えていたのに、こんなの出るんだ。こっちを買っちゃおうかなあ…むむむ。
Amazon.co.jp 商品紹介
まったく新しい指先の体験。iPod touch登場。
マルチタッチインターフェイス アップルが開発した革新的なテクノロジーを、斬新なアイデアがいっぱいのiPodに組み込んだ。
色鮮やかな3.5インチディスプレイ
Cover Flowのアルバムアートや、ビデオを楽しむのも、色鮮やかなワイドスクリーンディスプレイで。
Wi-Fiでネットサーフィン
Wi-Fi機能を内蔵したはじめてのiPodで、ネットサーフィンもYouTubeビデオも思いのままに楽しめる。
iTunesからそのままダウンロード
iPod touchのiTunes Wi-Fi Music Storeから、曲の検索、試聴、購入ができる。
ハリオ式(V60)のススメ
2007年9月10日 趣味 コメント (5)
「はんぺーたくん!こーひーこーひー!」
私が生まれ育ったところは、日本でも有数のコーヒー好きな地方です。デパ地下へ行けば、コーヒー豆売り場&コーヒーショップだらけ(某有名市場内にもあります)。繁華街に行けば、(地方なのに)スタバが数十メートル間隔で出店。観光スポットに行けば、近くに必ず地元で人気のコーヒー喫茶。本当にコーヒー好きな人が集まった街なのです。
今年84歳になる私の伯母は、サイフォンでゆっくりとコーヒーを淹れる人でして、私も小さい頃から、コーヒーを淹れるためにサイフォンの前でじっと座っている伯母の姿を見てきました。
そんなわけで私もコーヒー好きなんですが(お茶も大好き)、ハリオから出ている←のドリッパー&サーバー(ポット)に出会ってからというもの、すっかり円錐型(ハリオ式)ドリップコーヒーのとりこになってしまいました。画像の商品は1〜2人用。実力だけでなくルックスも良く、付属のメジャーが個性的な形でこれまたキュート♪
私はいままでカリタやメリタで淹れていたんですが、慣れれば味が一定するとはいえ、ドリップに時間がかかるわ、サイフォンなどに比べて面白みがないわ、なんだか味気ないんだよなあ…と、ちょっと退屈に思ってたんです。
がしかし。
ハリオ式の円錐型ドリッパーを使うと、淹れる人・抽出タイミング・技術によって味がコロっと変わってくるのです。これが私にとって、空前にして絶後な大ヒット。もうコーヒータイムが楽しくて仕方ありましぇん!
ハリオ式ドリッパーの特徴は、「円錐リブと大きなひとつ穴」。
円錐型はコーノ式が有名ですが、私はハリオ式のほうが好み。あのリブに引っかかる感じがたまんないんですよう♪
それにしても、これほど自由にドリップできるなんてなあ…「円錐リブと大きなひとつ穴」のおかげで、ドリップ時間も短縮され、ストレス知らずです。味も美味しい♪
■私の説明よりプロの説明:
↓ハリオ式ドリップ講座「スパイラルは時代を変えるか?これがV60の正体だ!」(コーヒーモルティブ下北沢)
http://www.rakuten.co.jp/maldive/429064/429066/635256/
(お安い豆なら他ショップにもあるけど、楽天ではモルティブさんが一番のお店だと思います)
豆をいつもより細挽きにし、細口ポットでゆっくりと淹れ、トロっとした仕上がりにしてみるとか。速めに淹れて、あっさり味にしてみるとか。自分好みのコーヒーを探すも良し、愛する人ためのコーヒーを探すも良し、豆や気分によって淹れ方を研究するも良し。いろんな方法やタイミングを考えて淹れることができます。カリタやメリタ、コーヒーメーカーでは、こんなことできないですよー。
ドリップコーヒーを楽しみたい方、ぜひハリオ式を。私は、マジで「こりゃいい!」と思ったものしかオススメしませんってば!
ちなみに、昔は酸味のある豆が好きだったのに、モルティブさんに出会ってからというもの、「とろける甘味、軽やかな苦味」を持つ豆のとりこになってしまいました。パプアニューギニア・パラダイス・プレミアムとブラジル・トルマリン・ブルボンが好きで、こればっか飲んでます。あと、東ティモールも好きかな。
私が生まれ育ったところは、日本でも有数のコーヒー好きな地方です。デパ地下へ行けば、コーヒー豆売り場&コーヒーショップだらけ(某有名市場内にもあります)。繁華街に行けば、(地方なのに)スタバが数十メートル間隔で出店。観光スポットに行けば、近くに必ず地元で人気のコーヒー喫茶。本当にコーヒー好きな人が集まった街なのです。
今年84歳になる私の伯母は、サイフォンでゆっくりとコーヒーを淹れる人でして、私も小さい頃から、コーヒーを淹れるためにサイフォンの前でじっと座っている伯母の姿を見てきました。
そんなわけで私もコーヒー好きなんですが(お茶も大好き)、ハリオから出ている←のドリッパー&サーバー(ポット)に出会ってからというもの、すっかり円錐型(ハリオ式)ドリップコーヒーのとりこになってしまいました。画像の商品は1〜2人用。実力だけでなくルックスも良く、付属のメジャーが個性的な形でこれまたキュート♪
私はいままでカリタやメリタで淹れていたんですが、慣れれば味が一定するとはいえ、ドリップに時間がかかるわ、サイフォンなどに比べて面白みがないわ、なんだか味気ないんだよなあ…と、ちょっと退屈に思ってたんです。
がしかし。
ハリオ式の円錐型ドリッパーを使うと、淹れる人・抽出タイミング・技術によって味がコロっと変わってくるのです。これが私にとって、空前にして絶後な大ヒット。もうコーヒータイムが楽しくて仕方ありましぇん!
ハリオ式ドリッパーの特徴は、「円錐リブと大きなひとつ穴」。
円錐型はコーノ式が有名ですが、私はハリオ式のほうが好み。あのリブに引っかかる感じがたまんないんですよう♪
それにしても、これほど自由にドリップできるなんてなあ…「円錐リブと大きなひとつ穴」のおかげで、ドリップ時間も短縮され、ストレス知らずです。味も美味しい♪
■私の説明よりプロの説明:
↓ハリオ式ドリップ講座「スパイラルは時代を変えるか?これがV60の正体だ!」(コーヒーモルティブ下北沢)
http://www.rakuten.co.jp/maldive/429064/429066/635256/
(お安い豆なら他ショップにもあるけど、楽天ではモルティブさんが一番のお店だと思います)
豆をいつもより細挽きにし、細口ポットでゆっくりと淹れ、トロっとした仕上がりにしてみるとか。速めに淹れて、あっさり味にしてみるとか。自分好みのコーヒーを探すも良し、愛する人ためのコーヒーを探すも良し、豆や気分によって淹れ方を研究するも良し。いろんな方法やタイミングを考えて淹れることができます。カリタやメリタ、コーヒーメーカーでは、こんなことできないですよー。
ドリップコーヒーを楽しみたい方、ぜひハリオ式を。私は、マジで「こりゃいい!」と思ったものしかオススメしませんってば!
ちなみに、昔は酸味のある豆が好きだったのに、モルティブさんに出会ってからというもの、「とろける甘味、軽やかな苦味」を持つ豆のとりこになってしまいました。パプアニューギニア・パラダイス・プレミアムとブラジル・トルマリン・ブルボンが好きで、こればっか飲んでます。あと、東ティモールも好きかな。
これが色違いのキョーダイです。
私が密かに更新を楽しみにしている蛍風さんのブログ(←でリンク中)に、時折り登場される相方さんは「007シリーズとロブたん♪(ロブ・シュナイダー)がお好き」ということは存じ上げておりましたが、「とっても鉄ちゃん(鉄道ファン)」な方でもいらっしゃるそうで、人気電車の予約がいかに難しいかというお話は、たいへん興味深く読ませて頂きました。いや〜、私もその昔、「トワイライトエクスプレス」の予約(しかもロイヤル寝台)をしようとして、失敗した経験があるのですよ。
で、そんな鉄道ネタで思い出した話が。
2〜3年くらい前だったか、新聞に「英国、日本の新幹線技術を採用」という記事が載っていて、読んだそのときは「ふ〜ん。で、いつになるわけ?それ?」と思っただけ、それっきりそんな話があったことすら忘れていたんですけど、なんとその「ニッポンの新幹線」が先月末、英国サザンプトン港にブジ入港、3両ほど納入されたんだそうです。
↓動画ニュースはこちら(BBC NEWS)
http://news.bbc.co.uk/player/nol/newsid_6960000/newsid_6960800/6960858.stm?
(日立の人がインタビューを受けてます)
新幹線と同じ日立製(日立のイメージって「原発と新幹線とマクセルUDII、この木なんの木?」)、色違いのキョーダイという感じ。日本は白、英国を走る弟は「カラダは黒、カオが黄色」です。
ソースによると2年後の2009年12月からスタート予定とのことで、これはたぶん2012年のロンドンオリンピックまでに間に合わせたいんだろうなあ。でもいくら日本と同じような新幹線でも、あの英国の電車になるわけですから、車体・走行速度うんぬんより、果たして時間通りに発車/到着するかのほうが問題のような気も。
そーいえば、中国も似たような新幹線導入の話があったんじゃなかったっけ?…どうなったんだろう?
そして相方さん。
ロンドンに行かれるのでしょうか?…ロンドンにもお城ありますけど…。
(注)日立に電話して保留されると、「この木なんの木」が流れます。
私が密かに更新を楽しみにしている蛍風さんのブログ(←でリンク中)に、時折り登場される相方さんは「007シリーズとロブたん♪(ロブ・シュナイダー)がお好き」ということは存じ上げておりましたが、「とっても鉄ちゃん(鉄道ファン)」な方でもいらっしゃるそうで、人気電車の予約がいかに難しいかというお話は、たいへん興味深く読ませて頂きました。いや〜、私もその昔、「トワイライトエクスプレス」の予約(しかもロイヤル寝台)をしようとして、失敗した経験があるのですよ。
で、そんな鉄道ネタで思い出した話が。
2〜3年くらい前だったか、新聞に「英国、日本の新幹線技術を採用」という記事が載っていて、読んだそのときは「ふ〜ん。で、いつになるわけ?それ?」と思っただけ、それっきりそんな話があったことすら忘れていたんですけど、なんとその「ニッポンの新幹線」が先月末、英国サザンプトン港にブジ入港、3両ほど納入されたんだそうです。
↓動画ニュースはこちら(BBC NEWS)
http://news.bbc.co.uk/player/nol/newsid_6960000/newsid_6960800/6960858.stm?
(日立の人がインタビューを受けてます)
新幹線と同じ日立製(日立のイメージって「原発と新幹線とマクセルUDII、この木なんの木?」)、色違いのキョーダイという感じ。日本は白、英国を走る弟は「カラダは黒、カオが黄色」です。
ソースによると2年後の2009年12月からスタート予定とのことで、これはたぶん2012年のロンドンオリンピックまでに間に合わせたいんだろうなあ。でもいくら日本と同じような新幹線でも、あの英国の電車になるわけですから、車体・走行速度うんぬんより、果たして時間通りに発車/到着するかのほうが問題のような気も。
そーいえば、中国も似たような新幹線導入の話があったんじゃなかったっけ?…どうなったんだろう?
そして相方さん。
ロンドンに行かれるのでしょうか?…ロンドンにもお城ありますけど…。
(注)日立に電話して保留されると、「この木なんの木」が流れます。
今秋再開
2007年9月7日 Rotten Sisters! コメント (2)
←このヒトが、秋林内一番人気ジンジャー(デイビッド)です。
♪ぴんぽんぱんぽ〜ん♪
『SEX PISTOLS』11/7発売の12月号より再開予定、だそーです。
…ヨシ!
11月こそ賭けに勝って、オッシーに紀伊国屋でマガビー購入させてやるっ!
ISBN:4862630863 コミック 寿 たらこ リブレ出版 2006/12/09 ¥620
♪ぴんぽんぱんぽ〜ん♪
『SEX PISTOLS』11/7発売の12月号より再開予定、だそーです。
…ヨシ!
11月こそ賭けに勝って、オッシーに紀伊国屋でマガビー購入させてやるっ!
ISBN:4862630863 コミック 寿 たらこ リブレ出版 2006/12/09 ¥620
彼が一番人気
2007年9月7日 Rotten Sisters!
オッシーいわく――「ネットで本を購入しても、不在のことが多くて受取できないんです。隣の部屋のヤツ(注:オッシーは寮住まい)に間違って開けられでもしたら…ヤバイんですよね」。
…とゆーわけで、ここ数ヶ月間、毎月1日に発売してた新装版『SEX PISTOLS』(寿たらこ著。ジョン・ライドンのほうじゃないですよ、念のため)を、オッシーのために代理購入していた私です。
リブレ系は1日遅れで店頭に並ぶ場合があるので(ホクリークって田舎なの)、タイミングを逃して売り切れご免を食らったり、「もしかしてこの本屋にはあるかも?」と、望みが薄いとわかってても本屋行脚をついついしてしまったり――ムダな時間を過ごしてしまうことしばしば…だったりするんですが、先月なんかは、B’zのライブが始まる10分前(!)まで「『SEX PISTOLS』の…3巻〜3巻〜さんか〜ん!いったいどこよう!?」と、ついうっかり某本屋でウロウロ、ライブに遅刻マジ5秒前状態でした。……。
で、その『SEX PISTOLS』。
今月でめでたく新装版が出揃い、食事をかねてその4巻を昨日オッシーに渡してきたんですが。
……。
いくらちゃんこ屋の個室だからってさ、オッシーくん…あのね、目の前のおねーさんと鍋をほったらかし状態にして、読み出さないように!
さらに!
オッシー:「やっぱ面白いっスね〜♪(←超嬉しそう)…ところで秋林さん、どのキャラが好きです?」
私:「1位→デイビッド、2位→大将、(かなり離れて)3位→米国」
オッシー:「秋林さん、なんでデイビッドなんです??腐女子なのに米国1位じゃないなんて。どうしてデイビッドなんですか?」
私:「なんでって云われても…ほんのりタレ目男が好きだから…かな?」
オッシー:「(私の話を聞かずに)わかった!デイビッドのギャランドゥが好きなんでしょう〜♪」
私:「………。」
…たしかに寿たらこの描くギャランドゥはキライじゃない…。
…ってか、『SEX PISTOLS』って米国が一番人気なの?
みんな米国が好きなの?…いや、私もたしかに好きだけどさ。
デイビッド好きは私だけ??
ジンジャー、いいじゃん、かわいいじゃ〜ん!
ちなみにオッシーは――
「1位→熊樫先輩、2位→ノリリン、3位→マクシミリアン」
うっわ〜…こりゃ「オスの選択」だ。
……あ〜そうだったよ、忘れてた、オッシーってソッチの人だった。
あれ?しろ先輩がいないよ?
なんで?
ISBN:4862632548 コミック 寿 たらこ リブレ出版 2007/09/01 ¥620
…とゆーわけで、ここ数ヶ月間、毎月1日に発売してた新装版『SEX PISTOLS』(寿たらこ著。ジョン・ライドンのほうじゃないですよ、念のため)を、オッシーのために代理購入していた私です。
リブレ系は1日遅れで店頭に並ぶ場合があるので(ホクリークって田舎なの)、タイミングを逃して売り切れご免を食らったり、「もしかしてこの本屋にはあるかも?」と、望みが薄いとわかってても本屋行脚をついついしてしまったり――ムダな時間を過ごしてしまうことしばしば…だったりするんですが、先月なんかは、B’zのライブが始まる10分前(!)まで「『SEX PISTOLS』の…3巻〜3巻〜さんか〜ん!いったいどこよう!?」と、ついうっかり某本屋でウロウロ、ライブに遅刻マジ5秒前状態でした。……。
で、その『SEX PISTOLS』。
今月でめでたく新装版が出揃い、食事をかねてその4巻を昨日オッシーに渡してきたんですが。
……。
いくらちゃんこ屋の個室だからってさ、オッシーくん…あのね、目の前のおねーさんと鍋をほったらかし状態にして、読み出さないように!
さらに!
オッシー:「やっぱ面白いっスね〜♪(←超嬉しそう)…ところで秋林さん、どのキャラが好きです?」
私:「1位→デイビッド、2位→大将、(かなり離れて)3位→米国」
オッシー:「秋林さん、なんでデイビッドなんです??腐女子なのに米国1位じゃないなんて。どうしてデイビッドなんですか?」
私:「なんでって云われても…ほんのりタレ目男が好きだから…かな?」
オッシー:「(私の話を聞かずに)わかった!デイビッドのギャランドゥが好きなんでしょう〜♪」
私:「………。」
…たしかに寿たらこの描くギャランドゥはキライじゃない…。
…ってか、『SEX PISTOLS』って米国が一番人気なの?
みんな米国が好きなの?…いや、私もたしかに好きだけどさ。
デイビッド好きは私だけ??
ジンジャー、いいじゃん、かわいいじゃ〜ん!
ちなみにオッシーは――
「1位→熊樫先輩、2位→ノリリン、3位→マクシミリアン」
うっわ〜…こりゃ「オスの選択」だ。
……あ〜そうだったよ、忘れてた、オッシーってソッチの人だった。
あれ?しろ先輩がいないよ?
なんで?
ISBN:4862632548 コミック 寿 たらこ リブレ出版 2007/09/01 ¥620
長月の(仮)予定
2007年9月2日
←ジャケットが可愛いガジェットムービー。この映画には、バネッサ・パラディとともに90年代を代表するフレンチロリータ、シャルロット・ゲンズブールが出演しています。ガエルくんの相手役としては(年齢的に)あまり釣り合わないはずなのに、スクリーン上で観ると、これがまったく違和感がありませんでした。フレンチロリータ、おそるべし…ってか、私もロリータ目指そうかな…。
♪も〜ぬけの殻に〜なった部屋に〜風が吹き抜けても〜感情は〜マヒして〜何も感じられない〜♪
「2006年ちょっと映画だけ感想&デキゴトロジー」と「2006年マイベスト10映画」を、やっとこすっとこ書き上げ、ぼーっとしています。終わった…終わったよ…エイドリアーン!!
で、今月の予定ですけど――映画ネタ、BLネタ、日常ネタ…いろいろ適当に徒然なネタで更新していこうと思います。
ただその中でも、BLネタとして「谷崎泉&松田美優スペシャル(仮)」を考えています。
←でリンクさせて頂いてる方々のブログを拝見すると、なにやら世の中(?)は木原音瀬ブームが到来中なのに、なんで秋林さんひとりだけいきなり谷崎&松田ブームなんですか?いったい何を書くつもりなんですか?…と(ごく一部に)思われそうっスね。
……えっと、その、あの。
以前「マイ・プライベート・アイダホ」のDVDがリリースされたとき、「なんで最後のスマイリーを消したの!?」と憤っていたら、同じように「なんでだ〜!?」と思われた方がコメントを書いて下さいました。「イーサン・ホークのあのシャツは何事よ?」とブログに書いたときも、「あれはイーサンのお気に入りみたいですよ」と、コメント欄に情報を書いて下さった方がおられました。
つまり目的は――「もしかしたら私と同じ考えを持ってる人がいるかもしれない」という同胞探しです、はい。私のブログはレギュラーでアクセスして下さる方は少なく、ほとんどが検索で来られる方なんです(たぶん)。
「2007年上半期ちょっと映画だけ感想&デキゴトロジー」や「2007年上半期マイベスト10映画」は、今月はムリでしょう。また今度の機会にします。だって連続して書けないんだもん…。
こんな(仮)予定です。どうなることやら…。
♪も〜ぬけの殻に〜なった部屋に〜風が吹き抜けても〜感情は〜マヒして〜何も感じられない〜♪
「2006年ちょっと映画だけ感想&デキゴトロジー」と「2006年マイベスト10映画」を、やっとこすっとこ書き上げ、ぼーっとしています。終わった…終わったよ…エイドリアーン!!
で、今月の予定ですけど――映画ネタ、BLネタ、日常ネタ…いろいろ適当に徒然なネタで更新していこうと思います。
ただその中でも、BLネタとして「谷崎泉&松田美優スペシャル(仮)」を考えています。
←でリンクさせて頂いてる方々のブログを拝見すると、なにやら世の中(?)は木原音瀬ブームが到来中なのに、なんで秋林さんひとりだけいきなり谷崎&松田ブームなんですか?いったい何を書くつもりなんですか?…と(ごく一部に)思われそうっスね。
……えっと、その、あの。
以前「マイ・プライベート・アイダホ」のDVDがリリースされたとき、「なんで最後のスマイリーを消したの!?」と憤っていたら、同じように「なんでだ〜!?」と思われた方がコメントを書いて下さいました。「イーサン・ホークのあのシャツは何事よ?」とブログに書いたときも、「あれはイーサンのお気に入りみたいですよ」と、コメント欄に情報を書いて下さった方がおられました。
つまり目的は――「もしかしたら私と同じ考えを持ってる人がいるかもしれない」という同胞探しです、はい。私のブログはレギュラーでアクセスして下さる方は少なく、ほとんどが検索で来られる方なんです(たぶん)。
「2007年上半期ちょっと映画だけ感想&デキゴトロジー」や「2007年上半期マイベスト10映画」は、今月はムリでしょう。また今度の機会にします。だって連続して書けないんだもん…。
こんな(仮)予定です。どうなることやら…。