BL誌「花音DX13」掲載作品の感想です。ノリ的には、以前書いた「エロとじv」と「別冊コーラス女人禁制号」の感想と似たような感じになると思いまーす。そんなレベルの感想なので、参考にはならないかと…。

■作品評価について
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

■秋林好み度について
ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … カンベン
★★ … ニガテ
★★★ … まあまあ
★★★★ … なかなか好み
★★★★★ … たいへん好み

以上を踏まえ、以下、掲載順に感想。

>>>>>>>>!ネタバレ注意報!<<<<<<<<<


■「のんのん」 中村 明日美子
男同士なのになんでか気になるアイツ…ってか、なんでオレはアイツを気にしてるんだ?――な、同級生モノ。「青春胸きゅん♪」王道(しかもガクラン)に、やっと当確が出た。あの独特な絵がどうしてもニガテで、昨年話題になった『同級生』すらヒットしなかった私も、コレにはヤラれた。なので謝る!いままでスマンかった!>明日美子センセ

たぶん私ね、「ラブに至っても至らなくても、一度しかない青春を謳歌中に、当人たちが『お互い気になる』と思い始めたこと、それが大事」派なので、どんなにヤリたい盛りの高校生だろうと、なにがなんでもカラダ直結な話より、「思い始めた」ことに当人同士が悩みに悩んで、自分の感情に折り合いつけられなくて、人生経験たった十数年だから相手の出方も読めなくて…という描写に力が入った話のほうが大ツボなんだろうね。最近のBL、DT感ゼロな高校生多いからな~、この素朴でキュートなキャラにもヒットしちゃったよー。そして秀逸なのは、チャイムの音が聞こえる中、ドキドキさせつつ、ほのぼのほんわかと余韻を残して終わっていくラスト。「ドキドキ・ほのぼの・ほんわか」の同居を成立させながら余韻を残すのって、難しいよね。う~む、素晴らしい!

評価:★★★★★(「青春胸きゅん♪」王道。ストレートど真ん中。見逃さないように!)
好み:★★★★(私はブレザーよりガクラン派。でもジャージにそこまで萌えない…)
タイトルもキュートで◎。そーいえば以前、コレと似たような「ノンケなんだけど、アイツが気になって…」という話が、ソフトBLな「女人禁制」でもあったけど、やっぱコッチのほうが面白いね。さすが明日美子センセ。

ちなみに秋林――ジャージには萌えませんが、名前付き体操服には萌えます!押忍!

■「探し物はなんですか?」 モンデン アキコ
「読者熱烈コールでついに 祝BL誌初登場!」とあるように、「一般誌でニア連発して下さるのは嬉しいけれど、なんとか本格的にコッチへ来て下さらないものか」と、数多くの腐系女子から熱い眼差しを注がれていただろうあのもんでん先生が――ついに!モンデン先生になってご登場!きゃっほー!…ということで、初BLのお手並み拝見な1本。

探偵(やや髭)×クールビューティ銀行員(メガネ)。金を盗って逃げたセフレを探して欲しいと美形の銀行員から依頼を受けた探偵が、仕事しているうち、なんでもかんでも金で片付けようとするワケあり銀行員が気になり始め――という、これはツンデレとみていいんでしょーか?そうですよね?>モンデン先生…な、「ストレートである攻がいつの間にやら受に食われていく」、お題「ノンケ攻」通り、まさにエグザクトリー仕上げの王道ストーリー。

「作家の好みと特性と方向性は、第1作目にもっともよく表れている」という私のBL自論から、モンデン先生のBL第1作もそうなんじゃないかな~、先生がお好きな「髭・メガネ・胸毛」のどれかはヒット、キャラも攻と受のどっちかはわかんないけど、DT感ゼロのヒネくれクールビューティが出てくるよ、きっと…と思ってたらば、たしかにキャラは「髭」と「メガネ」、受がヒネくれ(ワケあり)クールビューティだった。きゃっほー♪ただし、BLでは(でも?)髭より攻略が難しい胸毛は出なかったっス。

しっかし…やっぱ上手いよなあ。好みは人それぞれだから、モンデンさんの作品がヒットしない人もいるだろうけど、BLでも相変わらず作品にマンガ力があるのはもう歴然としていて、「出会い→受のギャップに惹かれる攻→受はワケありで素直になれない→ちょっとドキドキシーン」がちゃーんと入った40ページがあっという間、20回ページ捲ったらオワリだなんて短すぎる。

…ってか、フツー読みきりであそこで終わるか!?

モンデン先生ーっ!
BL読者はその続きが読みたいんですーっ!



…と思ったら、やっぱり「続く」だった。

というわけで――

1:なぜ政木はあのポーチにそんな写真を入れてたのか?
2:なぜ政木はあんな金次第男になったのか?
3:三条は脱いだら(やっぱ)スゴイのか?
4:BLでも「受が上に乗っかる」?(ビコーズ、モンデンさんは「きじょーいの人」だから)

重要なこと忘れてた!

5:政木(受)のほうが年上?つまりこれは年下攻作品?

待て、次号…じゃない次々号(6月末発売)!

評価:★★★★(たしかに表紙と本編ではキャラが変わってる)
好み:★★★★★(政木、カワイイよなあ~♪)
さすがモンデン先生。胸毛はなかったけど脛毛はあった。


以降の掲載作品の感想は、別宅にて(まだ書いてません→書き終えました4/4)。
観に行って来ました。

なんつーかその…結局トムトム映画は、どんな状況になろうと、そしてどんなジャンルであっても、トムトム映画でしかありえない「オレってかっこいいんだぞう」という力技を見せつける映画でないといけないわけで(じゃないと、トムトムは主演しないと思う)、私自身もそれを期待して観に行ったんですけどね。

極悪非道の戦犯ナチでも、その軍服が史上もっとも絵になる軍服だったことは、たぶん多くの人が認めるところだと思います。さらにアイパッチ(そして時々義眼)。サムライまでやっちゃったし、今度はそんな軍服を着てアイパッチしてみたかったんだろうなあ~と思わせる、トムトム映画でした。トムトム映画はビジュアル第一、必要なのは「一枚絵でキマっているトム・クルーズ」ですからね。アイパッチすると悪役っぽい、でも義眼になる(=素は正義)ところを見せるあたりがやはりトムトム。

で、この「ワルキューレ」が他のトムトム主演作より「オレってトム・クルーズだぞう」節、いわゆる「トムイズム」があからさまなのは、映画の公式サイトからもヒシヒシと伝わってきます。

↓公式サイト
http://www.valkyrie-movie.net/

「ヒトラーにタテついたシュタウフェンベルクのような人が、当時のドイツ軍にもいた」という事実を、映画を通して世に広めることはいいと思うんですが、そのシュタウフェンベルクの説明がほとんどなく――とにかく「トム・クルーズという俳優は~」なサイトであることがツライ。しか~も。いつの間にやらできていた、トムトム公式サイトのバナーがしっかりと貼られていて(以前、ミッキー・ローク主演「レスラー」の英語公式サイトへ飛んだら、そこにまでトムトム公式バナーが貼られていたので絶句した)、すぐさま彼の公式サイトへ飛べるようになっています。で、行ってみると、これがまず最初に、すんご~く長~いフィルモグラフフィーを見させられる。マジで長い。

ニコール・キッドマンとの泥沼離婚とか、カウチでジャンプとか、信仰している某宗教とかいろいろイメージダウン要素はあったと思うんですよ。でもやっぱトムトムのこういうところに、世の皆さんは飽きてます。私はいいですよ、それを百も承知で観に行ってますから。世の中は不況、重い映画は避けられがち。「どの映画を観に行こうかな?」と悩んでも、「トムイズムトゥーマッチ+ナチ」で、二の足を踏む人が多そうです。ご時世に反比例している。作品自体は悪くないけど良くもない…ってか、ブライアン・シンガーにマジメなトムトム映画は向いてない。どんなに男を魅力的に撮るシンガーくんでも、トムトムは余るという感じ。どっか必ず力の抜けるところがあるからね<シンガー映画

自分を見せたいと思うなら、今のトムトムに必要なのは「トムトムの魅力を横から撮れる人&脚本」でしょうね。トムトム本人は嫌がるでしょうけど。

今までそんな撮り方した&脚本書いたのは…ひとりかな。「トムイズム」を逆手に取って、上手くうっちゃって、魅力を引き出したのは「マグノリア」のPTAだけだと思う(次点でキャメロン・クロウ、あとスピルバーグか。スピルバーグの場合は相殺という感じ)。

そんなトムトムの次回作は、コメディ(噂)。共演はキャメロン・ディアス(噂)、監督はジャンルホッパーなジェイムズ・マンゴールド(噂)。

ちなみに私め、この「ワルキューレ」では、作品の出来うんぬんは気にならず、トムトムも気にならず――とにかくビル・ナイありき、ビル・ナイが出てくるだけで嬉しくてたまらず状態でした。彼が出演しているとは知らなかったので、オルブリヒトが出てきた瞬間、「あーーーーーーーーっ!」と叫びそうになりました。そしてやっぱ上手い。さすがアタシのアイドル!もう大好き!…ということで、映画のラスト、シュタウフェンベルクは処されてもいいけど、オルブリヒトだけは助けてくれ!頼む!と真剣に思ったのでした…って、ダメじゃん!>秋林さん

そうだな…「MGMのライオンにトム・クルーズ」は新鮮だったかもしんないな…。
「仕事で切られた」という電話&メールで、1日どんよりしてしまった昨日のエイプリルフールでした。

世の中こんな状況だから仕方がないのかもしれないけれど、経済的な面だけでなく「もういらない」と云われることで、まず大きなダメージを食らっちゃうものです。

私は自分の意思でシゴト辞めて、次、なんとか決めたんですけど。


…はあ。

…いや別に不眠症でもなんでもないんですけど。
(基本的に私はのび太くんタイプなので、「眠れない」というのはそれこそ年に2~3回程度)

「ちょっといい声聞きながら、眠りに落ちるのもいいな~♪」とかなんとか思ってたら、コミコミさんでこんな企画CD見つけちゃったー。で、そこはやはり私なので「私のヘタレ王子…平川さんのでないかな?」と、オーリ平川探しを開始。でもけっこういろいろ出ていて、誰がどれなのかわかんなくなっちゃった。そこで「平川大輔」とサイト内検索したらば…170件くらい出てきてしまい、さらに閉口。仕方なく「羊 平川」で再検索、ヒットして出てきたのがこれ→。
安眠促進CDと題して、素敵な声の役者さんたちに羊の数を数えてもらう。 …という単純明快なCDの第10弾です。 「いい声を聞くと気持ちが落ち着きとてもリラックスできる」 これは例外なく全ての人が感じることではないでしょうか? そこで“羊を数えるという昔ながらのおまじない”と“いい声”を掛け合わせ、 「ユーザーに安らかな眠りを」というコンセプトのもとに制作されたのが 本製品「羊でおやすみシリーズ」です。 シリーズ第10弾となる今回は鈴村健一さんと平川大輔さんをお迎えしました。 今回は 少し頼りないけど、優しく見守ってくれるお兄さんをテーマに羊を数えていただきました。 優しく羊を数える彼らの声に身を任せておやすみまでの一時をお楽しみください。

平川釣りしてたら、鈴村さんまで釣れちゃったよー!←鈴村さんに超失礼です!>秋林さん
一石二鳥(?)だー!やったー! 「たぶん奈央さん持ってる」に1億クルゼイロ。

そっかそっか、このおふたり、「少し頼りないけど、優しく見守ってくれるお兄さん」でカテゴライズされちゃうのか。たしかにおふたりとも声は穏やか~だし、「僕が数えてもいいの?」だよね。間違いない!<オーリ平川&鈴村

そーいえば、ちょっと前にBLCD「DRは龍に乗る」の感想で、「氷川は、鈴村さんでピッタリ♪」と書いたんだけど、あれは原作が二見書房シャレード版で絵師が硝音あやさんだったから、そのイメージがとても強く、「鈴村さん、ピッタリ♪」だと思ったんだと思う。「可愛らしくてちんまりとした、でも根性ある氷川」なんだよね。ところが、講談社WH版では絵師が奈良画伯なので、根性はあるけど「可愛らしくてちんまり」はしてない。となると、氷川は鈴村さんより平川さんのほうが合っているような…気がする。ま、好みの問題だろうね。


とゆーことで、この羊さんCDを今日ポチることにしました♪
「料理・掃除・洗濯」――もっともニガテなものは?

…洗濯です。

洗って干すだけじゃん!と云われそうですが、マジでニガテです。

洗濯機が上手く使えない。洗濯標示がわからない。
柔軟剤ってナニ?
干してもシワがいっぱい。
アイロンがけもヘタクソ。

掃除もヘタクソなんですが、自分にセンスがないのは洗濯のほうです。

とゆーわけで、洗濯王子の本を買ってきました。

ふむふむ…そっかー…夏にライブへ行って汗をかいたら、Tシャツをそのままにせず、10分くらい水につけたあと、すすいで干すことにします。

「究極のYシャツアイロン」――いつもこうやってました…。でも洗濯王子だって手抜きすることあるとわかって良かった♪

衿首・袖口は固形石けんで洗うといいのか~そっか~…。

納得。


これ、一冊あるといいですよー。
♪ちゃんちゃかちゃかちゃかちゃんちゃんちゃーん♪

私もこれを買いました<きょうの料理2009年4月号

いやホント、今月号はレベルが高い!
どれも美味しそうなのですが、「キャベツパイ」には驚かされたなー。キャベツでそうきたか!という感じ。

キャベツ以外のレシピも使えそうなものばかりでした。
たしかに今月号は「買い」ですよ、奥さん!

で、この号に「レモンシフォンケーキ」のレシピも載っていて、その担当者が加藤千恵さんだったので、また「買いだわ!」と思いました。

加藤さんは、私が信頼しているお菓子(&料理)研究家のおひとりなんです。

・島本薫さん
・小嶋ルミさん
・加藤千恵さん

…のレシピ本をいつも読んで、参考にケーキを作ってますから。


とゆーわけで、明日レモンとキャベツを買ってこようっと♪
絵師が奈良画伯だったら、手に取ったかもしれないなあ<『間の楔』復刊

別宅で「手を出すつもりはない」と云いきった、例のキャラ版『間の楔』(1巻660円もするの!?高っかーい!)ですが。

摩緒さんからの情報によると――

1.『間の楔』キャラ文庫を3冊買うと小冊子に応募できる
2.応募したって送付は「来年の6月予定」

――なんだそうです。

20年前の作品の復刊にまで小冊子なのか…と閉口してたら、その小冊子発送が来年の6月って…なんじゃそりゃ!?

絶句して呆れた。
…小冊子企画自体は作家やファンには嬉しい話だと思うけど。

ただ20年前ならわかりますが、現在における購入者層および小冊子希望者層となると――これがイマイチ見えない、よくわからない…<『間の楔』
予約し忘れたー<エダさん『普通のひと』

でもまあ「この作家のこのタイトルなら早々に売り切れることはなかろう、今からでもダイジョブ~」と、密林にアクセスしたらば。

は?

1250円!?

野口さん見送っても、いつものように7ゼニー返ってこない…(SHYは基本903円也)。

情報によると「SHYだけど本編の体裁は2段組」だそうで、もともと文庫本2冊分で出たものを新書1冊にしたうえ(よって326頁)+書き下ろしなんだから、お値段アップは仕方がないかなーとは思う…でもやっぱ高いね。

とゆーことは、夏あたりに同じSHYから復刊する予定の「魚住くんシリーズ」(これもクリスタル文庫出身だよ)も、同じ「2段組+書き下ろしで1冊1250円」×3冊くらい?になるのかな…。

そーいえば、昨年リブレで出たエダさんの「ルコちゃん」やコノハーラさんの「薔薇色の人生」も、野口さん越えしてたっけ。

高いなあ…いや、高くなってしまったなあ、というべきか。

(どちらにせよ)…はあ。
大学時代の友人が、配偶者から激しいドメスティックバイオレンスを受け、ひどい顔になって私の家にやってきたのが先週。

何度もDVを受けて苦しんできた彼女に、「子どもいないんだから、あんな奴とはスパっと別れなよ」と私がどんなに云っても、「でもね…」と彼の謝罪を受け入れて家に帰る、でもしばらくしたらまたDV…という最悪循環だったけれど、今回のは顔の腫れ、身体のあちこちにみられるアザが尋常じゃなく、とうとう警察沙汰、大変な騒ぎになってしまいました。

第三者を交えたほうがいいだろうと、彼女側は私、向こうは友人(男)を連れてきて、いろいろと話し合った結果――離婚することで決着、離婚届に署名・捺印、そして先日、友人と一緒に役所に届を提出してきました。向こうの友人が話のわかる…というか、本当のヤツを理解している人でよかった。ヘンに向こうの肩を持って、「女も悪い」というような人じゃなかったから(医者だって云ってた)。

↓専門家に聞く「暴力を受けましたが・・・」(ALL ABOUT)
http://profile.allabout.co.jp/ask/qa_detail.php/7005?FM=tpi

DVの加害者は 自己愛人格、被害者は依存性人格のことが少なくありません。被害者は暴力を受けても、謝られ尽くされることで仕方なく心を許してしまうようです

…リアーナの一件もありましたよね。

↓【週刊ハリウッド】歌姫の顔がこんなに…クリス・ブラウン騒動とDV問題(MSN)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090314/amr0903141800011-n2.htm

「本当に愛しているならば、相手を傷つけたりしないものよ。一度女を殴った男は、必ず再び殴る。どんなに反省の言葉を口にしたとしても、間違いなく」

――オプラ・ウィンフリーの云ってることは正しい。

実は同じようにDVで苦しんで離婚した女性がご近所にいらっしゃったので、顔を腫らした彼女を連れてご自宅にお伺いし、相談にのっていただいたんだけれども…その女性は、最後に私に向かって、「もしこれから付き合おう、結婚しようかなと思えるような人がいるなら、それとなくDVに関する話をふって、反応をみたほうがいいですよ」とおっしゃいました。

なんでも、DVに対する男性の反応は、以下のふたつに(ほぼ)分かれるそう。

1:「どんなことがあっても、女性に対して暴力だなんて考えられない」
2:「女のほうにも非があるからだろう?なにか事情があるはずだ」

2の人が「DVの危険性あり」なんだそう。


…とゆーわけで、しんどい事件に巻き込まれて大変な思いをした、この2週間でした。
私もあの事件のことはよく覚えています。

当時「ちょっと待て、いくらなんでもこれはないでしょう…もんでんさんに謝れ!すぐ引っ込めて!」と、超ムカつきました。でもなかなか店頭から消えなかった…。

あれからあの方をお見かけしないのですけど、お仕事は続けておられるのでしょうか?<PMPの絵師さん

うわ~ん!もんでん先生ー!頑張ってー!

どのジャンルでも応援してます!…けど、「プレイボーイ」よりは「花音」のほうが、やっぱ嬉しい♪(←本音)
駄作好きの私ではありますが、観終わったあと、久しぶりにやっちゃった感でいっぱいになった1本でした、はい。いっそもっとトンチキ映画にしてくれたほうが…<「Dragonball Evolution」

日本より遅れて4月に公開となる米国では、はたしてどうなるんでしょ?…ロジャー・エバートがどんな評価を出すか、個人的にちょっと気になっているんですけど…こうも前評判が悪いと、作品を観ないかもしれないっスね。

ちなみに、映画を観た海の向こうの原作ファンがどんな感想を持ったやらと、掲示板を覗いてみたら――「R.I.P. Dragonball - 1984-2009」。

R.I.Pとは「Rest In Peace(安らかにお眠り下さい)」、つまり亡くなった方にたむける言葉の略語です。

ベツモノ映画と割り切って観に行けば…そこそこ…かもしれません。出来が気になる方は、早々に観に行ったほうがよいかと。もしかしたら打ち切られるかーもー?
3/15(日)ユニコーンツアー2009 蘇える勤労  at 石川厚生年金会館
3/15(日)ユニコーンツアー2009 蘇える勤労  at 石川厚生年金会館
画像はライブ会場の中、座席からステージをケータイカメラで撮ったものです。そんな画像を撮って、さらにブログUPしていいの?――いいんです。今回のユニコーンライブでは、ライブが始まる前&メンバーが「撮っていいよ♪」といったときのみ、ケータイカメラ限定で「撮ってヨシ、ブログUPヨシ」なのです。なんて太っ腹!…考えてみれば、ライブに来るファンは16年ぶりの再会で嬉しいだろうし、みんなライブを思い出にしたいはず。だいいちケータイで撮る以上、そんなたいした画像になることもないわけで――ユニコーン側のあったかい思い出作り協力っぷりに、秋林、涙ちょちょぎれ状態でした。BUM、見習ってくれよー!

とゆーわけで、過ごしやすい晴れなお天気の中、3/15(日)「ユニコーンツアー2009 蘇える勤労」石川公演(at石川厚生年金会館)へ行ってまいりました。

■北陸シリーズ第三弾の会場は、石川厚生年金会館。キャパシティは約1700(だったと思う)で、近くに名勝・兼六園などがあり、ナイスな環境の中に位置する会場。ステージはすり鉢状態の段々席で囲まれていて、袖(といっていいのかな?)が突き出しているのが特徴、ここにアーティストがやってくると、つかめるくらいの距離とゆーか、端っこ席でも10列目くらいまでならツバかぶり状態になれます。

■今回のツアーで特筆すべきは、チケット種類と価格。三種類に分かれていて――
1.ツバかぶりシート(8000円、一部会場8800円…歌唱者のツバがかかる恐れがあり)
2.快適シート(7000円…指定席で快適に観れます)
3.天井桟敷シート(6000円、一部会場ナシ…後方で天井に近いが一番安い!)

尚、zepp公演ではブロック制。ツバかぶり6800円・汗かき6000円・快適6500円。

つまり、前方はお高め設定で後方になればお安くなる、というもの。実は、再追加公演のオフィシャル売り抽選が今日(3/21)からe+で始まっていて、「オリジナルデザインチケット+手数料・送料無料」 だということに感動。BUM、見習ってくれよー!<手数料・送料無料

ちなみにシューさんから譲って頂いた石川勤労チケットは「快適シート」。真ん中よりちょっと前の列だったので、個人的には大満足の座席でした。

■いつものように開演ギリギリ、重役出勤で会場入り。中に入ると、ステージに向かってみなさん記念大撮影会状態。私も負けじ(?)とバシバシ撮影。上の画像でも確認できるように、ステージにはツアー特製緞帳が降ろされていて、上部には、ケータイ公式サイトから書き込まれたファンのメッセージが映し出されるというLEDメッセージボードがあり、「産後1ヶ月半でライブに来たぞー!」とか「なんで富山に来ないんだー」とか「○○ちゃん、連絡ちょーだい」といったさまざまなメッセージが、ひっきりなしに流れておりました。秋林、ちょっとうらやましくなり、書き込んでやろうかなと、公式サイトにアクセスしたらば――月315円の使用料がかかるサイトだとわかり、諦めました。たった315円の壁、乗り越えられず(だって、BUMはこういう企画を無料にしてくれることが多いんだもん)。

■秋林のユニコーンライブ参戦歴は、服部、ケダモノ、舞監なき戦い。よって今回の「蘇える勤労」は、約17年ぶりのユニコーンライブ。あの当時、絶対ライブに行く!と決めていた邦楽バンドは、B’zとユニコーンだけでした。

■そうこうしているうちに開演。なっかなか緞帳が落ちない中、民生の声が響きわたり、アラサー&アラフォーファン、みなスタンディング状態で熱狂。そして緞帳が落とされ、本格的にライブ開始。

■セットリストは、新旧からめて「ああ、ナルホドなあ」と、みんなが聴きたい・観たいと思わせる内容で、とにかくメンバー全員が楽しそう、観ているこっちも幸せな気持ちにさせるものでした。ステージ演出は、昨今流行のステルススクリーンを使った映像、民生のまったりMC、テッシーの「ちょっといい話」、相変わらず間がイマイチのEBIくんトーク、阿部Bのやっさん「ナイチンゲーーーーーール!」などなど、観たいところは基本変わってないとゆーか、相変わらずバカさとマジメさ加減が絶妙でした…が、なんていうのかな…昔より今のほうがいい、みんないい感じで年を重ねたよなあと、しみじみ思わせるものになっていました。

■人気曲で上位に必ず入ってくる「大迷惑」。トーゼン、今回もセットリスト入り確実の1曲です。テッシーの「後悔はないなー!?」という掛け声でメンバーがやや後方に下がり、「なんだ?どーした?」と思っていたら、ぱああああああんっ!という特効のデカ音が鳴り響き、大盛り上がり必至なこの曲が始まりました。がしかし。チョーシに乗ったEBIくんが、ベース抱えて袖に向かって走り出したら、なんとコード(プラグかな?)が抜けて演奏不可能になるという、大ハプニングが発生。そして中断。キモの「大迷惑」で大失態。客席からは「もう一回!もう一回!」とコールが始まり、メンバーも「今のはなかったことにしよう」。「ぱああああああんっ!」という特効がもう一回できるか、メンバーがスタッフと確認し合ったあと、再度テッシーの「後悔はないなー!?」というかけ声で、またもやメンバーが後方に下がるも――特効鳴らず。その代わりなのか、金テープが降ってきて「大迷惑」へ。滅多にないハプニング&2回もキモ曲が聴けてラッキー♪でした。

■ユニコーンライブは17年ぶりだったのですが――「あれ?ユニコーンって、こんなに演奏上手かったっけ?」と思うほど、メンバーみなさんが上手くなっていて…こうなんていうか…基本は昔と変わらないんだけど、5人バラバラ個性+でも「まず民生ありき」だった印象のユニコーンに比べると、5人に一体感があるとゆーか…いいところは昔のまんま、でも力の抜き加減と具合に円熟を感じたとゆーか…懐かしさだけでない、今のユニコーンをちゃんと見せてくれたことに16年の年月の流れを痛感しました。そして、ずっと待っていただろうファンを、本当に大切にしてくれているなあと…終始笑顔の彼らを見て、しみじみそう感じ入ったのでした。

■なんとなくビビビビビッと来て購入した、マッサージャー「ふるえるもん宝」。やっぱりあの曲で使用しました。セットリストに入ってくるかわかんなかったけど、入ってきたら絶対使うと思ってたんです。本当、買ってよかった♪…なぜかヘッドセットして歌う民生――**そっくりな歌いっぷり&カメラアングルに大爆笑!わははははははは♪…とゆーわけで、ユニコーンライブに参戦予定の方は「ふるえるもん宝」を買ったほうがイイですよ♪

■17年ぶりに社歌を聞きました。でも現在はCSAではなくSMAです。「S・M・ア*ルです」と阿部Bは云っても…そんなの、シラフでは云えません。でも客席から男性の「S・M・ア*ル!」というデカイ声が。阿部Bは満足そうでした。その阿部B、袖から客席に降り、ファンにもみくちゃになりながら走り出し――秋林の目の前を通り過ぎたのでした。阿部Bにサプライズというより、客席ガードがぜんぜん機能していないことにビックリしました。BUM主催ライブでは考えられなーい!

■その阿部Bパート、長い長い、引っ張る引っ張る!…で、ライブが終了。時計を見たら、針は21:45を差していました。アラフォーなオヤジバンドなのに、3時間ライブ!…普段、2時間ライブに慣れ切った私にはたいへん嬉しい、+1時間でした。でもね…日曜日のライブなんだから、開演時間は18:00にして欲しかったです。18:30から3時間だと、終演は21時半を過ぎます。アラサー&アラフォーや、遠征組のみなさんにはけっこうツライ時間なんじゃないかな?…ちなみにzepp osakaの再追加公演日は平日で、しかも19:00開演。ただでさえzepp osakaは不便なところにあるのに、その上19:00開演(ま、平日なので仕方がない)だなんてちょっとツライ、終演はたぶん22時回りますね。お気をつけ下さい。

■ステージ上からバラまかれたプレゼントが受け取れたり、手を合わせてくれたりと、ツバかぶりシートのみなさんは特別待遇です。1000円の差を実感すると思います。

■「みんなベテランさんだから、CD買うでしょ?ダウンロードしないでしょ?」と語りかける民生。「どこで買うの?」となり、ドラムの川西先輩が「山蓄?」と云うと(よく覚えてるねー!>先輩)、客席からは「倒産した」。またもや流れた年月を痛感。そして「TSUTAYA~」という客席からの声に、民生は間、髪を容れず「え?借りたの!?」。TSUTAYAでもセルCDはありますから>民生。で、さらに民生いわく「借りたらどうするの?MDに入れるの?…あ、取り込むのか」。またもや流れた年月…以下略。

■ライブ中の「撮ってヨシ!」メンバー許可記念撮影は、石川ではありませんでした。たぶん…忘れられてしまった or 時間が押したもの、と思われます。

■5月までツアーは続きます。今年50代突入メンバーを抱えるユニコーンのみなさん――頑張って下さーい!

以上、「こんな楽しいライブは2004年のTMG以来」な、ユニコーンライブ感想でした♪


またツアーがあったら、行くぞー!
石川厚年勤労…の前日
石川厚年勤労…の前日
石川厚年勤労…の前日
地域的に新潟は北陸とみなされている…けど、ホクリーク在住者の感覚では、北陸は「富山・石川・福井」の三県、みっつです。新潟をハブにする気はないです、でも新潟は北陸じゃなく、別の文化圏の地方という感じ。たぶん新潟の人も、そういう意識なんじゃないかなあ?…「北信越」と呼ばれたら、「富山・石川・福井・新潟・長野」となり、初めてお仲間意識が超うっすら出てきます。

…とゆーわけで、「ユニコーンライブツアー2009 蘇える勤労」新潟・福井・石川ホクリークシリーズの石川公演に参加してきました。

ちなみに秋林、ホクリークシリーズの会場(新潟県民会館・福井フェニックスプラザ・石川厚生年金会館)は、どれも過去に行ったことがあり、それぞれの会場がどんな特徴(キャパ・座席・外観・アクセス・音響など)を持つか、知っております。特に石川厚年は、その近所に住んでたし、ステージにも何度も立ったので、たいへん慣れしたんだ会場。よって、ここがツアートラック撮影にあんまり適していない会場だとわかっておりました。だったら、もっとも撮影しやすい福井フェニックスプラザでツアトラを撮ろうじゃんか!ついでにグッズも買おう!と目論み、なんと石川公演の前日、氷雨がしとしと降る中、(チケットもないのに)福井フェニックスプラザへと行ってまいりました。

↓ツアトラにこだわる理由
http://akirine.diarynote.jp/200708041308350000/


で、ツアトラ(よかった、化粧施されていたよー!)を激写。
ついでにグッズを購入してきました。
(上のお写真をご参照下さい)

↓グッズ一覧(ユニコーンツアー公式サイト)
http://www.unicorn.jp/tour2009/goods/index.html
(バンダナがあるあたり、痛烈に時代を感じる…)

公式サイトで「グッズ先行販売は16:00から」となっていたため、「ホール公演だからそんなに急がなくてもいっか」とその20分後に行ってみると、販売は15:00から始まっていた&かなり並んでいた、ので軽くビックリ。そして周りをみると、予想通りアラサー&アラフォーのお仲間が多く、メンバーのツアー衣装(勤労つなぎ)をマネした服を着たイタタタファンから、16年前は小学生だったろうやや若者までいました。遠征組と思われるみなさん(だってグッズに並んでなかったもん)は、軽い同窓会状態。つい私めも「16年待っててよかったね~、気持ちわかるよ~」と同情、みなさんを見てしまいました。

そうこうしているうちに、物販スタッフの手際良さから規則的に列は流れ、自分の番へ。「とりあえずベビースターとタンブラーは買っておこう、あと他は状況を見て判断」と、カウンターへ近寄って実物を眺めていたら、マッサージャー「ふるえるもん宝」が妙に気になり始め、う~む…1000円…どうしようかな?と考えていたら、これの先端が赤く光る、つまりライト付きだとわかり――「こ…これはもしかして?もしかする?ライブで使えるんじゃ?」。ビビビビビッ購入したのでした。

★購入したグッズ
ユニコーン・ベビースターラーメン(メンバーの顔写真が入った5袋つづり)
タンブラー
ふるえるもん宝(マッサージャー)


ウチのブログにレギュラーアクセスして下さっている方なら、ご存知だと思いますが、私は昔からいろんなライブへ行っております。…が、ここ数年はB’zのライブばかり。彼らのライブ(内容から物販まで)が基準となっていました。ほかの系列(ユニコーンはSMA系)のライブ参戦は久しぶりです。それゆえ、今回の物販で受けたとあるサービスに大衝撃、目からウロコがボロボロと落ちてしまいました。

レシート、もらったんです。

そんなことくらいなんだー?と思われるかもしれませんが、生まれて初めて、ライブ会場の物販コーナーでレシートなるものをもらいました。チェッカーみたいなものを持ったスタッフが、グッズ(のバーコードかな?)の価格を読み取り、そこからレシートが出てきたのです。これは画期的です。いやだって、スタッフは計算間違いしないし、買ったほうもなにを買ったかわかるし、購入は自分だけの分とは限らない(買出し部隊がいがち)ので、あとからお金をもらうときの購入証明となるし、私のような紙クズコレクターには記念になります。レシートなんてなに当たり前のことを?と云われても、ライブ物販でレシートを受けたことがない私には、それが驚愕だったのです。これはいい!ゼヒB.U.MもSMCのマネしてくれー!


…以上、ツアトラ撮影よりうっかりレシートで感動してしまった話、でした♪

クタクタクタ…

2009年3月14日 日常
ユニコーンライブの感想を書こうと思ってます…が、疲れて疲れてもうクタクタクタ状態。とても書けなーい!いったん書き出したら、絶対長くなるんだもーん!(そこらへん、自分をよく知ってる)

とゆーわけで、週末に書きます。

すんごい楽しかったの。
5人が終始笑顔だったのが、とても嬉しかった!

…と、これだけとりあえず書いておきます、はい。
SHYからデビューした松田美優さん、約1年ぶりの新作。通算5冊目。

松田さんといえば、「ワーキングクラスのオラオラ兄ちゃん×小悪魔高校生」が基本、ちょっと冷めた三人称の地の文に、「イマドキ男の子の活きたダイアローグ」を上手く絡ませながら、やや禁忌で不条理っぽいキャラとストーリーを書いてくる作家。たとえ作品に無体な鬼畜や禁忌が描かれていても、心をチクチクキリキリと痛ませたり、どよーんと沈ませるようなことはなく、逆に「それでいいの?」と読み手を驚かせるようなあっけらかんとした軽さ、不思議な渇きを与えてくる――のに、サブカル系のスノッブさが見られない(つまり嫌味じゃない)。ひとことでいえば、「ドロドロをカラカラに仕上げる人」。BL界でこういう作家はほかにいない…と思う。

ただ長編として読むならば、「エピソードのブツ切れ感・心情と背景が掴みにくい・キャラ相関が希薄」という、できればもうちょっと書き込んで欲しい箇所が散見され、デビュー作『赤い呪縛』以降の作品にヒットがなかった。作家が自分の書きたいものを楽しんで書いているうちはいい(もちろん、生みの苦しみはあったと思う)、でも商業ベースに乗っかったBLとなれば、アンケートハガキだけでなく、ネットでも自作品に対する正直な批評や感想が読めて、なにがセーフ(≒ウケて売れる)で、なにがアウト(≒敬遠されて売れない)なのかがわかってくる――千差万別な好みを持つ読者を抱えていても、実は意外と狭いジャンルだということを、松田さんが意識し始めたらどうなるのかな…と思っていた。

その約1年後、リリースされたのが本作『夜空に煌めく星の下』。


>>>>!以下、ネタバレ注意報!<<<<<


イマドキの高校生・智鶴は、下級生の女の子・紗綾から告白され、なんとなく付き合いだすものの、彼女の家で兄・秋成に出会い、彼に心ひかれる自分に気付く。そんなある日、智鶴は思いがけず秋成と体を繋いでしまう。紗綾に対する後ろめたい気持ちと秋成への思いとの間で、板ばさみになる智鶴。そして秋成も、前科持ちの自分に優しく接してくれる家族を思い、智鶴を遠ざけようとするが――という、付き合っている相手の兄を好きなってしまう、一種の不倫といえるほんのりとした禁忌フレーバーのあるストーリー。

一読後のファーストインプレッションは、松田さんは 狭いジャンルの中で模索している真っ最中なんだな、というもの。「夜空に煌めく星の下」というタイトル(素敵だと思う)、ストーリー、キャラ心情に背景など、以前よりリリカルになった…というか、リリックの効いたキャラの心情や背景を、意識的に書こうとしているなと感じる。

受キャラ・智鶴の日常が淡々と描かれる中、秋成と紗綾の間で揺れる心情がせつなく語られていく。ズルイ男の子かもしれない。だけれども、彼が紗綾に対し、後ろめたい気持ちを抱いているのがよく伝わってくるので、憎めない。智鶴はまだまだコドモというか、ブラックコーヒーが飲めないというくだりなど、松田さんはこういうエピソードが本当に上手いなと、しみじみ思う。以前より一文がやや短めでリリカルになったせいなのか、智鶴の心情に、橘紅緒が書くような、空気感のあるせつなさを感じる(でも橘さんのような不思議な透明感はない…ビコーズ松田さんだから)。

…と、このように受はいいのだが、攻の秋成がなんだか中途半端な印象を受ける。今までの作品ならば、攻キャラはただのオラオラ兄ちゃんで終わっていて、キャラの背景や受を思う気持ちがイマイチ、もしくはサッパリわからなかった。だが本作の攻キャラ・秋成は、どんな過去を持っているのか、どういう家族構成で(しかもなにやら義母に思いがありそう、という伏線まであり)、どんな仕事をしていて、どう周りから評価されているのか…といった攻の背景が意外と見える。ここが今までと大きく違う点。ただ残念ながら、いろいろ書いているのに、攻の葛藤があまり伝わってこないし、ふたりの禁忌となる紗綾は物分りよすぎで都合よすぎ、義母の伏線も効果ナシという、いままでの松田さん路線まんまなものだから、なんだか釣り合いが取れてない。このあたりにバランスを保たせることが、 これからの松田美優作品の方向性を決める一番のポイントなのかもしれない。

本作のラストを読むと、一方的に受が自責しているように思え、「はいはい、ふたりがよければいいのね」と、強引に持ち込んだハッピーエンドと感じる。攻だって葛藤しているんだという、「恋愛は受・攻イーブン」がどこかに欲しい(『赤い呪縛』は、ラスト立場が逆転することでイーブンに持ち込んでいたよね)、でも攻を描きすぎては、松田さんの「禁忌を軽く越える」個性が薄くなってヌルく感じる。BL定番である当て馬キャラや、別カップルを安易に登場させないあたり、これまた松田さんらしいのだけれど、もう少し立った脇キャラが出てきてもいいように感じる(ここが「ウケるBLが持つ要素」なのかもしれない)。

本作は、いつもの松田美優モノではないし、新しい松田美優モノともいい切れない。前向きにいうなら、松田さんに新たな魅力(たとえばリリック)が加わるかもしれないという、可能性と希望が感じられる――途上の追い風に乗った作品だろうし、後ろ向きにいうなら、個性が消えて凡庸になっていく――向かい風によるブレーキがかかってしまった作品だろう。でも、これからどう風を読んで帆を張り、操舵するかは松田さん次第。松田さんの持つ個性は、唯一無二、貴重だと私は思っている。誰にも似ていない魅力を持ち続けて欲しい、でもやっぱり面白いものが読みたい。結局、読者である私も、ひきづられるように悩んでしまったような気がする。

松田先生。
寡作でも、頑固一徹「オラオラにーちゃん×高校生」でも構いません。ヒゲだって、攻略次第だと思います。じっくり取り組んで、次回作、頑張って下さい。応援しています!

評価:★★★(…途上の1本、かな?)
松田さんって、車がお好きなんだろうなあ。車が出てくると、文章がイキイキしてくるんだもん。そして描写だけでなく、車選びも上手い。シーマじゃなく、ちょっと古いクラウンだなんて「らしい」よね。『赤い呪縛』でも、攻のオラオラにーちゃんが乗ってる車が黒のサバーバンだったりして、その選択に他のBL作家にはないキラリとしたセンスを感じた。

ZERO STARS … 論外/問題外作
★ … お好きな人はどうぞ。
★★ … つまらない。
★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
「絶対オススメしておきたい作品」には @RECOMMEND@マークがつきます。
性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。


★挿絵担当の奈良画伯について
いつもよりリリカルな印象を受けたのは、実を云うと画伯に対してもそうで、本編モノクロ挿絵の描線がいつもよりゆるめというか、センシティブ系の絵師によく見られるような線の「はらい」、紙面に空間(白さ)を感じた。画伯はよく絵が変わる方なので、単に「また変わった」だけかもしれないけれど、松田さんに変化があったので、それを察した画伯が意識的に描線を変えたのかと思ってしまった。作品にピタリと絵を合わせてくる技術を、画伯はお持ちだから。

ただ今回は、その本編の挿絵よりカバー絵が良かったなあ。特に裏。この作品を印象付けるアイテムは、なんといってもブラックコーヒー缶。表紙で智鶴がなにげなく持っているこの缶に、実はストーリーがあるのだと裏で語っている。缶からこぼれたコーヒーが、黒から次第に赤くなっていき、智鶴・秋成・紗綾の足元を流れていくという、3人のちょっとしたドロドロ関係を暗示させているのだけど、これが不思議と重たく感じさせない(これ見よがしな主張ではなく、暗示と感じさせるからかな?)。だから、松田さんと相性がいいんだろうなあ。

で、描かれたキャラをよーく見ると、秋成の頭に巻かれたタオルの結び目が、ちゃんと縦結びになってる(男の人にありがち)。バックポケットにメモがある(運ちゃんにありがち)。Tシャツの下から覗く左上腕部に、刺青がある(隠し切れないところがポイント)。智鶴のシャツがいいかげんだったり、ダボつかせた制服のボトムス(チェーン付き)を腰穿きしているというあたりが、これまた松田さんが描く高校生らしく、本当にディテールに凝って作家に合わせてくるというか、上手いよなあ…って、そんなところまでチェックする自分に呆れてます、はい。

蘇る勤労

2009年3月10日 音楽
来週出る、ユニコーンのファンリクエストベスト(+Blu-specでDVD付き)。

選曲は――

1. ヒゲとボイン
2. 働く男
3. ロック幸せ
4. 開店休業
5. ペケペケ
6. Maybe Blue
7. PTA ~光のネットワーク~
8. 雪が降る町
9. 自転車泥棒
10. 服部 (シングル・ヴァージョン)
11. おかしな2人
12. 人生は上々だ
13. 大迷惑 (シングル・ヴァージョン)
14. 車も電話もないけれど
15. すばらしい日々

ナルホド。なんとも無難な曲ばかり、ユニコーンのウルプレって感じ。あ!「PTA」が入っているではあーりませんか!…これがベスト入りなのは(入るとは思ってなかったので)嬉しい♪…ちなみに私は以前に出たベストを持っていないので、高音質&DVD付きの発売はありがたいっス。

…とゆーわけで、シューさんからチケットを譲っていただきまして、ユニコーンのライブ「蘇る勤労」へ行けることになりましたー!(ありがとうございます!>シューさん)

やったー!

つい嬉しくなって、友だちやカイシャで同じ部署の女性(同世代)に「行けることになったのー!」と自慢したらですね、「よかったねー」のあと、必ずみなさん「で、秋林さん…ユニコーンの誰が好きなの?」と、お訊きになる。

で、「阿部B!阿部Bに決まってるじゃん!」と答えると、必ずみなさん(シューさん含む)――「なんで!?どーして阿部B!?」と、驚きになる。

なんで?…なんで阿部Bだと驚かれるの??ホワ~イ??
阿部B、サイコーじゃん!

みなさん:「だってフツー、民生かEBIくんじゃない?」
(……ルックスからそういうイメージらしい)

私は阿部Bのキャラと音楽性が好きなの!
でもいわれてみれば、16年前にも「阿部Bが好き」という人、たしかにまわりにはいなかったり…。

……ともあれ、5人揃ってのライブはたいへん貴重なので、楽しんできまーす♪
マカロン・オ・クロゼイユ
小嶋ルミさんのレシピ。
赤い実のタルトの上にメレンゲを乗っけて焼いたもの。

パレットナイフの先を使って渦巻き模様をつけるのに、意外と手間取ってしまった。味は――クロゼイユが想像通りの酸っぱさで、なかなか美味しかったです♪

メレンゲを焼くのがニガテで、いつも苦労します。
固さの加減がわかりづらい…レシピによって指示が違うから。タイヘンです。

いつか本格的にマカロンを作りたいので、メレンゲを使うお菓子で修行しようかな…。
南風さんから「もんでんさんの作品、次の『花音DX13』に載りますよ」と教えていただき、モニタの前で思わずガッツポーズしてしまいました。

やったー!待ってたよー!きゃっほー!<初BL作品
「週刊プレイボーイ」より、そりゃやっぱ「花音」でしょう。
(ちなみに画像は、「週刊プレイボーイ」で連載してた『その男、タカ ―加藤鷹ゴッドフィンガー伝説』)

昨年、ムダに1本ずつ「女人禁制」(別冊コーラス)の感想を書いてよかった…これはきっと言霊効果(?)に違いない!

モンデン先生な以上、掲載作品がおそろしくつまんない仕上がりになってることはないと思うので、問題は――どのジャンルでどれくらい、そしてどのあたりまで描いて下さるのか、ですね。モンデン先生に「青春むねきゅん♪さわやか~王道」はないだろうから、やっぱハンキー系のガチンコかな…。年下攻はムリか…。先生がお好きな「メガネ・髭・胸毛」 のどれかは出てくるでしょう。秋林、どれもオッケー♪まったく障害ありませーん。


とゆーわけで、今月末、約10年ぶりに「花音」系の本を買おうと思います。
ミュージシャンは、映画俳優より面白いことを云ったり書いたりするもんだ…というのが私の自論。アンドリューW.K.兄貴の人生相談しかり、マドンナのマドンナ論しかり。とくに英国系のミュージシャンの話は、たいがいどなたも面白く――ジョン・ライドン、ギャラガー兄弟あたりの発言は、毎回チェックしています。

たとえば。サマソニやフジロックで来日して「日本の野外はどう?」とかなんとか日本人に訊かれると、たいがいのミュージシャンは「日本のオーディエンスは素晴らしいよ!」とまず褒めちぎるのに、ノエルやリアムは違う。「どこも一緒だね。日本だけじゃないさ。若い奴らってそんなもんだろ?」とクールにバッサリ答えるもん。リップサービスから始まらない――正直ですよね。

で、そんな英国ミュージシャンの中で、現在、個人的にイチオシなのが、フランツ・フェルディナンド。そのフランツでボーカルしているアレックス・カプラノスが、「ガーディアン」紙から依頼を受けて食エッセイを連載、それを1冊にまとめた「サウンド・バイツ」が、昨年わが日本でも発売されました。

ミシュラン星つきレストランからB級グルメまで、ワールドツアーで訪れた国々での出来事と未知の食べ物について、いろいろ書かれてあります。目の付け所が面白いのなんのって!

日本でのことも書かれてあり、これがまた面白く――たしかになんでか日本のファンはお菓子の差し入れするし、ポカリスエットやカルピスというは英語圏の人にとって「…はあ?」な名前、向こうで売り出すなら別名にしなきゃなんないよな、と私も思います。

そのほか、ロブスターと人生の話など――英国人なのでやっぱりシニカルな書き方になってますが、ただのグルメ評にはなっていないとゆーか、訪れた国の人々を淡々と独自の視点でもって観察しているなという印象を受けます。


ご興味のある方は、ぜひご一読を。



アレックス――なんとなく苗字からギリシャ系かな?と思ってたら(英国はギリシャ移民が多く、ジョージ・マイケルもギリシャ系で本名ジョルジオス・キリアコス・パナイオトゥだから、カプラノスKapranosもギリシャ系に思えたの)、やっぱそうだったか…そっかー…。
■「シナプスの柩」
企画・制作・発売元:サイバーフェイズ 2007年
小西克幸(樋口洋一郎)×野島健児(桐嶋水斗)
原作:

あ。挿絵は佐々木久美子さんだったのか…そっかー。

以下、感想。

聞いていてしみじみ思ったのは――この作品、設定・ストーリー・声優さんの演技すべて大映ドラマのノリ(今なら韓国ドラマ?)だよね。「えー!?」という怒涛の展開、キャラはみな必死。私は華藤作品を読んだことがない(昨年末にSHYから出た作品はちょっとだけ読んで、積読の棚へ)けど、もしかしてメロドラマ系作家さんなのでしょーか?

水斗は、相手の感情を読みすぎて、ややカラまわり気味。「樋口先生は***きっと***だ、だから***しなければ」って感じ。演じる野島さん、その雰囲気がよく出てます。樋口を演じる小西さんは、私好みの「ちょっと息を吐きながらの低音ボイス」なので、聞いていてとても心地良く、もっと喋って~♪という感じ。ただ、「手術」という言葉が上手く出ないことがあるようで、たまに「しゅじゅちゅ」と聞こえる。小西さんの魅惑ボイスで「しゅじゅちゅ」。かわい~♪

長山が水斗に執着するのはなぜなのか。その理由が語られると同時にいきなり始まる、まさかまさかの「長山・愛の劇場」。う~む…この手の愛憎メロドラマは、これくらいコテコテコッテリじゃないと面白くないかもしれないなあ。

で、以前、奈央さんから「BLCDは受が主人公です」というようなお話を頂きまして、実際、私がこれまで聞いてきた作品もすべて受視点だったんですが――この作品の場合、水斗の自殺未遂→幼児退行以降、樋口視点に切り替わります。これがけっこう新鮮で。ほほほーそうだったのかーって感じ。しかも小西ボイスが堪能できるし、まさに一石二鳥です。

ただなあ…この幼児退行加減が掴みづらいとゆーか――ちょっといま思い出せないので、具体的な例は挙げられないんだけど――「この言葉の意味が理解できない水斗なのに、どーしてあの言葉の意味を知ってるの?」というような矛盾やギモンがいくつか出てきて、都合の良さを少々感じたかな。CD化によっていくつかエピソードが削られただろうから、こんな指摘するのはヤボかもしれないけど。そして、そんな幼児退行した、なにも知らない相手にコトをいたす攻…ってのが、私にはちょっとキツイかな。

あとね、もうひとつ、これだけは云いたいんだけど――ファスナーを下ろす音より、バックル外すカチャカチャ音のほうが先なんじゃ?…なんとなくサイバーフェイズさんの作品に多いような気がする。この作品にも2回くらいそんな場面があって、どっちもいきなり「ジィィィ」だったから、「おいおいおーい!挟んでないかー?」とか思っちゃったじゃない!…映画「ブロークバック・マウンテン」のテントシーンを観てみい!イニスはハデにカチャカチャ鳴らしておろうが!(SE担当さん、グッジョブです)…「ジィィィ」より「カチャカチャ」が先だっつーの!

…と、しょーもないことを思っているうちに、ストーリーはハッピーエンドを迎え、CDが終了。

感動的なお話だったし、いくつかの矛盾は気になれど、無粋ではないので(無粋なのは私だ私!)、大映メロドラマが好きな人にオススメな1本。大映メロドラマ風な作品なのに、セリフにはあまりその臭みが感じられなかった…かな?…ストーリー展開が、やたら叙情的で壮大だからなのかもしれないけれど、ちょっと感心しました。これが英田作品のCDだと、聞いてて何度もこっ恥ずかしい気持ちになるのに…って、そう思うのは、やっぱ個人の基準や好みの違いかもしれないですね、はい。

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